泣く子はいねぇがのレビュー・感想・評価
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とても良かったです。 が、途中に出てきた「ちょっとぉー、ちょっとぉ...
とても良かったです。 が、途中に出てきた「ちょっとぉー、ちょっとぉー」がクセなります
吠え声と目で語る
仮面越しの瞳の演技が良かったです。がーあーうぉーの吠え声で想いが伝わります。仲野太賀の演技が素敵です。 途中中だるみに感じましたが、ラストで吹き飛びます。 ラストのためのストーリーが冴えています。 弛んでいるのではなく、劇外を想像させるための余白なのかと思えてきました。 監督の才能を感じました。映画館で観てよかった! ☆3.5から4に変更します。
「ハッキリしろよ」という主人公の姿を自分自身と重ね合わせて
大島優子との共演作である「生きちゃった」に続き、仲野大賀の煮え切らない役どころがハマっている。それに、つい、そういう歯がゆいところを私自身の姿と重ね合わせてしまう。これは現代においては不適切な表現にあたるのかもしれないが、ひとことでいえば「男ってバカだなあ」という感想がぴったりである。ダメな男の気持ちがわかってしまう。そこに、(元)妻役吉岡里帆のサッパリとした役どころとのギャップが鮮明に映し出される。過去(の栄光)にすがりたい男と前に進みたい女のすれ違う様子は他人から見れば興味深くもあるが、しかしながら、自分ごととして捉えてみると、けっこう深刻な問題である。バカな男とそうではない女とでは最終的に話がかみ合わず。切ない。
わたしは婦人なので分からないけど ラストの太賀はカッコ良かった
※星付けるのは好きではない。 何か書きたくさせてる時点で5つ星 たすくはのっけから、 あんまり一所懸命仕事してる様子はなく、 あの事件を起こすほどの お酒との付き合い方も よう分からんかった。 東京へ逃げても さして頑張ってる感じはなかった… のは、なぜなの? 元気な若者は働きなさいな、て 女だから、と仕事与えられなくて 損をした経験のある私は悔しかった。 元来が怠け者なんで許してけれ、 てこと? そりゃ、父親の座奪われるわ笑 海辺の助手席で、ことね (吉岡里帆ちゃん)の表情が ほんの少し明るくなる。 うまいな。 あれは、 次に行く準備が整った女の顔。 美しかった。 そこからの保育園、 如何にもちゃんとした 仕事してそうな新しい夫と 仲睦まじくビデオ撮る ことね。 実の父親である たすく、 まさかの自分の娘の顔知らんー! からの ナマハゲの準備。 なるほど!その手があったか! この時の太賀がかっこいい。 決まってる。 とにかく、終始、 寛一郎ちゃんがよい。 なんて素敵な役者なんだ。 ナマハゲと同じ顔してみてください! て監督オーダーだったの? 凄まじい形相。 ナマハゲそのもの。 袈裟がけに箕をつけてあげる様子も よかった。 古川琴音もよかった。 おぇー!からの 翌朝の白い液体の食べ物からの 童貞なの?発言からの シロクマのこと考えちゃダメ! 楽しかった たすくに関しては 1ミリも共感できんかったけど いいんでしょ、わたしは婦人だから
「決めたの。君じゃないって」「君ってやめてよ」
最近、じれったいダメ男の役が多い仲野太賀。"ゆとりモンスター山岸"なんて忘れてしまう今日この頃。だけど、やっぱりこういう役、上手いなあ。視線の泳ぎ方とか、えへら笑いの口元とか、どうしようもない泣き顔とか。我が子見たさにお遊戯会にやってきて「あれ?どの子よ?」なんて、言葉がなくても伝わってくるもの、その情けなさが。 寛一郎も安定のバイプレイヤーぶり。脇が達者だと、主役の人物造形がはっきりするので観ていて安心できる。 ただ、ストーリーとしては、山場がはじめに来ただけで、だらだらっとしてた。思いのたけをぶつけたラストシーンで一気にクライマックスがやってくるのだけど、たすくの心情とシンクロできない人にはただの粘着質にしか見えないだろうなあと思った。そういう人から見れば、白クマ効果にはまっている状態(再婚する琴音と凪のことは考えないように、としているのに頭から離れない)のイタイ奴でしかない。でもね、泣く子はいねえかと上がり込んだ奴こそが泣きたくてしょうがいない奴で、そいつは、お面を被らないと我が子には会えないし、叫ぶことすらできない奴なのか、と思うと不憫なんだよなあ。 カメラに収めないとか台詞で語らないとか、なにげに巧妙な演出。 例えば、あることがあって病院のロビーで兄貴になじられる場面。倒れる現場を映せばおそらくたすくの弁護に廻ってしまうところ。それをたすくの視線だけに収めることで、観客側も真相を知ることができず、兄貴と同じ「なにやってんだよ」の気持ちになるのだ。 また、これも演出か?と気になることあり。車中のたすくと琴音を後部座席から捉えるカメラワークで、助手席側のシートカバーは綺麗にかけられているのに、運転席側のシートカバーがよれていた。もしこれが二人の気持ちの揺れ具合を表現しているのだとしたら、すごいなあと。
仲野さん、吉岡さん名演!!!!!!
時には逃げることも必要だけど、逃げまくるとどうなるか。 結局、大事にした「自分」しか手元に残らない。 周囲の人がいて自分がいる。そこから逃げれば居場所もなくなる。 血の繋がり云々ではない。 だが主人公はラストに唯一逃げずに自身の思いを遂げる。 「父」としての自覚、覚悟ができたのでしょう。 劇中初めて「本気」になった姿なんだと思います。 あの叫び声の説得力・・・すげぇ! 物語としてよくできていると思います。 「なまはげ」と「親子」「成長」を非常に巧みに繋げた物語でした。 また、演者が良いです。 映画「生きちゃった」 同様に煮え切らない、成長しきれない、 どうしようもない大人演じさせたら仲野さん、ピカイチっす。 あなた、そーいう人ですか?って思っちゃうくらいに。名演です。 東京時代の同僚女子との一連のわちゃわちゃシーン最高です。 取り繕い方や最後の一声とか・・。絶妙。 あと、吉岡さん。良かった。とにかくよかった! 某携帯cmや、某時効ドラマのコミカルも悪くないけど、 数段こっちのシリアスもんがよいと思います。 仲野さんと二人の芝居がとにかく良かった。 二人が画面に写っている時の空気感の移り変わり、 距離感の離れていく感じがビシビシ伝わってきます。 お二人とも全身で演じてらっしゃいました。 余さん、寛さん、山中さん、柳葉さん・・・よかったなぁ。 前半の間延び間や、「え?そんな理由で逃げちゃう?」とか あの報道カメラはないわーーーとか、突けば色々ありますが それはそれ! 秀作でした。
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この主人公 私には身勝手で感受性の弱い、薄っぺらい男に見えました。 ヘラヘラと軟弱にかわすような生き方には1ミリも共感できない。 ただ、人生100年時代を向かえ、心がなかなか自立しない人間も日本は増えてきたんだろう。こういう映画もあって然るべしかな。
因習とか男と女とか冷たい世の中とか─
なまはげって昔から嫌いだったし、何で嫌いだったのか、再確認できたような気がする。そのイヤーな感じをずっと引きずりながら、堪えながらの観賞だったかなーと… 面白いとかいいとかいうものではなかったので、とても辛いものでした。 決して酷いとかつまらんポイッとかなる作品ではなかったけれど、集中すればするほどメンタルがやられる気がします。 音楽とかその響き方は良かったけれど、細かな演出─サプライズ崩壊とかおにぎりとか白クマとかビキニとか─が嫌でした。 なまはげを題材にああいった形で描くことは、凄いと思うところがあったので、非常に残念に思えてしまいました。独りよがりな愛だけしか見えず・・・でもそれが現実それがお前だと暴かれて逃げ出したくなっただけなのかもしれません。
いつもの仲野太賀でした。
生きちゃったに続き、やはり本当のお父さんにはなれない彼。そろそろ、違う仲野太賀みたいもんですな。 でも、彼の泣きの演技はやっぱりすごいです。 保育園のお遊戯会、自分の子供なんだからわかるっしょぐらいの気持ちできっと行ったんだろうね。全然わからなかったの、自分の娘がどの子か…切ないし、情けないし、打ちのめされたんだね。 吉岡里帆さんは私はドラマしか見てなくて、見えない目撃者、観ないとダメだわって思いました。母親は強しだね。車の中でのたすくとの対峙のシーン、「キミ」って言葉ときっぱりとたすくを切り捨てた台詞、そして何よりあの鋭い眼力にすべての決意が表れてました。 男鹿にも東京にもこんな中途半端に生きてる奴に居場所なんてあるわけないよな。でもさ、失ってみて初めて、こんなに大切なモノだったってわかるんだよ。気付いた時はもう時すでに遅しだけどね。 それでもたすくは自分の娘の顔を1度でも見たかった。それしか方法がなかったんだ。それを許してくれた彼女に感謝だね。それでちゃんとわかったよね、キミはお父さんじゃないっこと。 ただ希望としては、この事あって、彼ちゃんと意識変わって、地道に目的持って働いて、真面目に生きてほしいなと思うけど、そう思えない、しっかりして太賀!(たすくじゃなくて)って思ってしまいました。
なんなんだこの映画は
吉岡里帆さんのファンなので、見てきました。 皆さんがレビューされてるとおり、素晴らしい映画です。 特にラストシーンは最高です。涙が止まりません。 僕が言うのもってなんなんですが、吉岡里帆さんの演技が素晴らしかったです。今までの舞台っぽさもなく凄く自然な演技で本当によかったです。 昔は作品に恵まれないって思ってましたが、最近は良い作品に巡りあえてる気がして、ファンとしても凄く嬉しいです。 吉岡ファンとしては、佐藤監督のような才能のある監督の作品にどんどん出演してほしいです。
吉岡里帆の新境地
仲野大賀は前作の「生きちゃった」に続く情けない男の役だ。よほどこういう役が合っているのだろう。主人公たすくは、これといった取り柄がなく、気が弱くて人に合わせて流されるままに生きている。世界や人生について自分で考えるということをしないから世界観も人生観もなく、生き方にも行動にも一貫性がない。普通なら結婚などできるはずのない男だが、何を間違ったのか、ことねと結婚して子供が生まれたところから映画がはじまる。 吉岡里帆は昨年(2019年)の9月に鑑賞した映画「見えない目撃者」の演技がとてもよかったので、今年の1月に東京芸術劇場での舞台「FORTUNE」を観に行った。森田剛や田畑智子、それに根岸季衣や鶴見辰吾などの芸達者を相手に堂々とした演技をしていて、カップ麺のCMの可愛らしいキャラクターの対極にあるような複雑な役柄をこなせることがわかった。 本作品ではとことん馬鹿なたすくとうっかり結婚して子供までできてしまった人生に、心からうんざりして悶々とする若い母親ことねを好演。後悔というか怒りというか、どうしようもない感情がもろに伝わってきて、たすくでなくても立ち尽くす以外にない。逃げ出したいたすくは突拍子もない行動に出てしまう。 たすくのような若者は少なくないと思う。「何も考えていないでしょ」とことねから指摘されるまでもなく、そもそも考える習慣がない。その上、責任を引き受ける覚悟がない。何かあると逃げ出すし、知らんぷりをする。そのくせ自分のやりたいことは主張する。 人間は道具と違って、目的がなくこの世に生み出される。地元に縛られる必要はないし、国家に役立つ人間になる必要もない。たすくの中にはそういうアウトローのような部分があって、自分でもわからないまま地元社会のパラダイムから逸脱していく。夫や父親といった、社会が求める役を演じたくないのだ。地元の文化そのものであった父親から逃げ出したい気持ちもあっただろう。そこにことねからの最後通牒を突きつけられたら、突拍子もない行動に出たのも頷ける。 その後の長い漂流のあと、漸くたすくは悟るのだ。故郷に自分のいる場所はない。東京にもない。どこへ行くのかわからないが、どこかへ行く。自分の居場所は自分で決める。せめて娘には別れの挨拶が言いたい。出禁の自分が娘に挨拶する方法はひとつだけだ。地元の文化を使わせてもらう。このあたりは仲野大賀の渾身の演技である。 必死に叫ぶたすくを迎えることねの表情がいい。台詞なしのこのシーンを吉岡里帆は顔だけで見事に表現してみせた。何かを覚悟したたすくの気持ちを推し量り、今夜だけは娘に挨拶するのを許してやる。別れた夫に対する最後の優しさだ。それまでブスにしか見えなかったことねがこのときはやけにきれいに見える。吉岡里帆の新境地である。 地元社会のパラダイムを代表した柳葉敏郎、地元社会を少しだけはみ出し加減に生きる器用な若者を演じた寛一郎、息子を無条件に受け入れる母の余貴美子、真面目で寛容な兄の山中崇の脇役陣がとてもよかった。 仲野大賀は本作品でも「生きちゃった」でも妻に捨てられて未練たらたらという情けない夫を演じている。どちらも無表情のシーンが多かった。人間は困難に直面すると無表情になるから、仲野大賀の無表情の演技は正解だ。しかし表情を読み取れないために、観客は想像力をフルに動員しなければ作品を理解できない。映画はエンタテインメントだから、もう少しだけ観客にもわかるような演出がよかったかもしれない。
男鹿で男鹿ぶりこ
男鹿半島で暮らす娘が産まれて直ぐの若いパパが、大晦日のなまはげに参加し、酔って全裸で町中を疾走したうえ、それがTVで流されてしまい巻き起こる話。 娘の出生届を提出した大晦日、嫁から大人として未熟な様子を指摘されると共に、そろそろ限界と告げられる主人公。 そんな中、人手が足りない、と飲まないことを約束しなまはげに参加して、と展開していく。 それまでの経緯をみせるところはないけれど、普段からちゃんとしていないであろうことは在り在り。 そして2年後、離婚して独り東京で暮らす主人公だけど、しっかりした仕事をしている様子は読み取れず、そして秋田へ戻り…。 そこから明確にこうでしたと示すところはないけれど、絶妙に色々みえて来る、子ども染みた感じに言い訳染みた感じ、と一人だけ時間が止まっている様な、甘えている様な成長の無さ。 東京に出るにしても何一つスジを通した感じはなく、正に兄貴の指摘の通りなんだろうな…と。 成長したけど時遅くという物語ではないものの、最後は少しだけ、子どもに対する思いと意地とがみえて、ちょっと胸が熱くなった。 これが成長の兆しだったら良いのだけどな…とクズ野郎ではないもののダメなヤツという哀しさばかりが残った。 余談ですが、アゴゲンの茶羽根もびっくりな太賀のプリケツはお見事!
仲野太賀と吉岡里帆の眼の演技
たすくは何をやってもヘマをする、タイミングが悪い、見ていてイラっとするタイプ。私もだらしない側ですが、この男には共感したくないです。 たすくの、ヘラヘラしている割に肝心の事は言わない、あるいはうまく言えない感じが秋田の男っぽいと思いました。ことねがどうしてこの不器用な男と結婚したのか、その辺のいきさつも知りたかったですが。 故郷に居づらくなり、妻に愛想を尽かされ離婚したものの、未練があり、振り向いてもらおうとしますが、3年近く離れていた現実を突きつけられます。 妻の吉岡さんがとても良い、二人の眼の演技が素晴らしいです。友人の冠一郎さん、兄の山中崇さんも、出ていると観たくなる俳優です。 良いシーンが幾つもあったのですが3.5にしたのは、説明が最小限なのとセリフが聞き取りにくいところもあるので、集中していないと分かりにくいかも、と思ったからです。(難解ではないです) なまはげについては、ユネスコの無形文化遺産、「来訪神:仮面・仮装の神々」の中でも秋田のなまはげが一番完成度が高いと思うんです。南の方の同様のお祭りはもっと素朴な感じで。でも、前にニュースで紹介していましたが実情は本作のように、藁が床に散らかるからとか、子供が怖がるとかで、本来のいきなり荒々しく扉を開けて乱入、ではなく、ピンポンしては断られていました(-_-;)その町のなまはげは60代以上で後継者不足、秋田県民はなまはげを守ろうという意識が低いなあ、と感じました。
秋田のジョーカー(ナマハゲ)ストーリー
基本的には日常の積み重ねで静かにでも時折クスッとくる笑いを交えながら、うだつの上がらない日々を描いている こういう作品は、昔ならバッサリ「退屈」と切り捨てだけど 演出の端々、演技の端々がなんか良くて 音楽も心地よく、悪くなかった。
それじゃ駄目なんだよって言ってあげたいw
仲野太賀君は好きだか、うだつのあがらない主人公の計画性の無さには共感できず、妻の選択に共感しました(;^ω^) ラストも吉岡里帆の嫌いで無く無理だから別れを選んだ感じが伝わってきて良かった。2人とも演技上手いなぁと思います。
大人ってこうも失敗できないものか
ひとつの失敗で人生がめちゃくちゃになる。 映画にはよくある話だが、 現在のジブンの境遇も相まって "大人の失敗"の重さを実感した映画だった。 子どもの頃は、失敗や過ちは経験として、 結果的に良きものとして消化された。 大人の失敗、過ちは同じく経験にはなるかもしれないが、やはり責任が伴うので、マイナスでしかない。 大人=責任って息苦しくて、難しくて、面倒くさい と感じた。
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