「民俗文化の伝承モノかと勘違い」泣く子はいねぇが 北枕寝二さんの映画レビュー(感想・評価)
民俗文化の伝承モノかと勘違い
水曜日のメンズデイにいつもの映画館で
上映終了終演後振り返ったら観客はそこそこいた
先週のヤクザと家族の残念をリカバーしたかった
チラシは見ていたが
民俗文化の伝承モノかと勘違いしていて当初ノーマークだった
タイトルからオラの県モノだろうしな と思ってちと下調べ
監督は秋田県人 おまけに是枝監督が絡んでいると
これは観るしかない
結果は上々
今年のオラの10本に入ると思う
いろいろうまくいかない主人公がどうにかこうにか
ニヤニヤしながらダラダラ生きていく
主人公のアホ面がたまらない
ちょっとした秋田弁のあいさつとかがかなりリアル
市役所の居眠り職員とか 警察署員とか
エピソードのひとつひとつが可笑しい
なかでも兄弟が唯一心を通わせて爆笑するエピソードが最高だ
FUJIFILMの重ね録り
その後の展開のもの悲しさとの落差もいい
あとは車で女子たちを送る仕事についたときのシーン
真ん中の女子が発する言葉は次の世紀に持っていきたい
保育園で見せる主人公の表情は可笑しさと悲しさの表裏
柳葉敏郎は大捜査線の室井を超えるハマり役だった
あぁいうオヤジはホントにいる
というかホントに秋田に住んでるオヤジだからなぁ
監督自らの編集にこだわりを感じた
だいぶはしょられているのではないかと思うが
行間を想像して埋めるのも楽しい
白クマの意味とかはいまだによく分からんが
個人的に 幼児がぎゃぁぎゃぁ泣いている姿を観るのが好きだ
なまはげもそうだが泣き相撲のニュース映像も大好きだ
泣くと肺が強くなるとかいうこじつけも好きだ
で ラストシーン…最高
他にも思い出して笑えるシーンが多すぎて書ききれない
怪しい民宿のオヤジ まずい握り飯…
あぁ面白かった
エンドロール プロデューサーに福山雅治と
同姓同名かと思いきや是枝人脈か…
元が取れたのかが若干心配だが次回作もお願い致します