「母親としては…だけど、夢を歌い上げる奔放なローズはカッコいい作品です。」ワイルド・ローズ 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
母親としては…だけど、夢を歌い上げる奔放なローズはカッコいい作品です。
「ボヘミアン・ラプソディー」から、歌手の成り上がり伝記物が定期的に製作されてますが、この作品も一連の流れを受けての製作なんでしょうが、なかなかの評判との事で観賞しました。
で、感想はと言うと、いろいろ思う所はあるけど、嫌いじゃない。割りと好きかもw
「ジュディ 虹の彼方に」に出演しているジェシー・バックリーが主演しているが、「ジュディ 虹の彼方に」の様でもありますが、個人的には「コヨーテ・アグリー」を思い出しました。
自分の夢を叶える為に様々な事に悩み苦しみ葛藤すると言うのは王道パターンではあるけど、主人公のローズがどうにもダメダメw
初っ端から刑務所を出所するが彼氏の元に訪ねていきなり青カンw
まあ、性欲を抑えられなかったと言うのは分からなくはないけど、子供に会いにいくのが先じゃね?と思ってしまう。
子供に会うのも何処か辿々しい。子供等もなんか余所余所しい。互いの距離を時間が足りなくて埋めきれてないのは分かるけど、どうにもローズがワガママなのが原因に映る。
そもそも子供に愛情が無い訳では無いんだけど、自分の夢の方が大事と言うのが物凄く伝わる。
仕事として家政婦をするが、仕方なくやっている感がアリアリで、たまたま誰もいないと思って熱唱していたのを見られた事で夢の扉が徐々に開いていくが、どうにもたまたまラッキー感が強くて共感し難い。だって家主がいなくなっていきなり家の酒を黙って飲みだすってどうよ?
また、カントリー歌手としての夢を叶える為にナッシュビルに行く旅費と滞在費を雇い主に出して!と臆面もなく言うのが図々しいw
“ミネラルウォーターを飲むのを控えたら、捻出できるでしょ”と雇い主に言うか?
自分だったら"お前が先に自分で貯金せいや。あんたクビ"と言いますわw
もう、ローズがワガママで傲慢。自由奔放と言うか、身勝手過ぎる。
極め付けはパーティーでのお披露目の為に練習で子供達を知り合いに預けまくる所。
いや〜アカンでしょ。子供達の心も離れていくのは十分解る。
ローズの身勝手に気持ちが乗り切れないと言うか、共感が出来ないんですよね。
雇い主のスザンナの旦那に“パーティー以降はもう来ないでくれ”と言われ、子供達との心の距離が離れている所に悲痛になりながらも下の男の子が怪我をしてもそれでもパーティーでのお披露目に参加するが、良心の呵責に耐えきれなくなり、歌も歌わずに、スザンナに全てを打ち明け、その場から立ち去る。
結局歌わず仕舞いでスザンナの協力は粉々。協力していたバンドもほったらかしw
もう、アカン過ぎw
ここから真摯に様々な事に向き合っていき、自分の家族と夢に向き合うが、そこまでがダメダメ過ぎる。
…でも、なんかリアルなんですよね。
若い時に子供を産んで、いろんな事にヤンチャ。まだ20代半ばなので夢だって諦めきれないし、なまじ才能があって、根性もあるだけに諦めきれない気持ちは十二分に解るんですよね。
母親もそこには共感もし、同情する。でも子供達の事を考えた時にローズの気持ちだけを尊重する訳にはいかない。だって一番かわいそうなのは母親のいない寂しさを味わっている子供等だから。
母親の理解と協力があっての夢の挑戦に結構ギリギリまで理解しないローズに結構イラッと来たりしてましたが、まあ夢を追う人って周囲からすると結構ワガママこの上ない。
「ワイルド・ローズ」とはよく言った題名でまさしく「ソレ」と言う感じ。
でも、綺麗事にしない所が結構好きです。
ラスト手前ぐらいから、自分を押し殺して、従順になったローズ辺りからちょっと話が強引にまとめようとしている節は多々ありですがw
主演のジェシー・バックリーは若くてエネルギッシュでワガママで自由奔放で子連れらしく少し疲れた感じが絶妙に出てますw
でもなんかカッコいい♪ちょっと可愛いw
個人的にはなんとなく相川七瀬さんをイメージするんですよね。
ロースの元旦那が不透明なのは良いとしても、彼氏やスザンナの騒動後のその後が結構曖昧。スザンナの旦那も嫁と子供等を思って言っただけなのでそんなに悪くないのに、なんか悪いイメージに見えるw
ローズの母親のマリオンとスザンナは間違いなく良い人ですw
劇中で描かれているグラスゴーは限りなく田舎な感じですが、世界的な獣医学で権威な大学がある街。
ナッシュビルは音楽産業のメッカでテネシー州と言えば「ジャック・ダニエル」が有名。個人的にはジャック・ダニエルの方が馴染が深いんですがw
田舎町にいても夢はなかなか叶えられない。だから夢を叶える為に街に出ると言うのはすごく分かる。
そんな夢への葛藤と挑戦に共感をしたりはしますが、母親としてのローズにはちょっとウンザリ。でも女性としてのローズはカッコいい♪
近くにいると迷惑この上ないけど、端で見てる分には面白い。
でもそんなローズが魅力的。
夢だったナッシュビルでのシアターで無断で歌い出すがその憧れの地に想いを馳せるシーンやラストの地元グラスゴーでのライブは結構グワッと来ます。
もう、この等身大の裸の心のローズが良いんですよね。
結構いろんな事を書きましたが、ローズのワガママにノレるかノレないかで評価が変わったりしますが、個人的には割と「アリ」かと思いますが、如何でしょうか?
nemoさん
コメント有難うございます♪
分かりますか~相川七瀬感w
自分の中では可愛くてカッコいいロック姉ちゃんは相川七瀬さんなんですよね。
自分も相川七瀬さんのライブ行きましたよ!
大阪城ホールでのライブで間近で観られた時は感動しました♪
性格は全然違いますが、夢を追いかけるカッケエ所にダブるのに共感して頂いて嬉しいです♪
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪
bionさん
コメント有難うございます♪ローズの身勝手はかなり来ますよねw
でも、歌が素晴らしすぎるのとラストが良い!
終わり良ければ全て良しではありませんが、良しとする作品でした。
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪