ジェントルメンのレビュー・感想・評価
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痛快・凶暴・華麗・・・な騙し合い!
2021年(イギリス)ガイ・リッチー監督・製作・脚本。
『スナッチ』『ロック、ストック&スモーキング・バレルズ』の
ガイ・リッチーが帰ってきた。
麻薬王(ただし大麻の栽培&販売)のミッキー(マシュー・マコノヒー)が引退すると言う。
後継者にユダヤ人富豪マシュー(ジェレミー・ストロング)を指名。
5億ポンドで大麻栽培所とその利権を譲ると言う。
この宣言から、ロンドン裏社会は血みどろの後継者争いをおっ始めます。
ユダヤ人富豪。
中国人マフィア。
ロシア人マフィアの三つ巴。
どころか、
ゴシップ誌の編集長とその雑誌にネタを売る探偵(ヒュー・グラント)
更に、ボクシングジムのコーチ兼オーナー(コリン・ファレル)と、
傘下のボクサーたち悪(ワル)
探偵ヒュー・グラントが狂言回し役。
饒舌なお喋りで、ストーリーは動いていきます。
が、予測不能のことが多発して、海千山千のミッキーでさえ制御不能。
この複雑な状況を整理してぶった斬って、まとめる力技!!
ガイ・リッチーの脚本に大喝采ですね。
今作では、ハゲでも、出っ腹でもない、正真正銘のスタイリッシュなジェントルマン!!
素顔のマシュー・マコノヒーが見られると言う、ファン待望の映画です。
ミッキーの腹心役のチャーリー・ハナムと、
中国マフィアのドライ・アイ(ヘンリー・ゴールディング)など、イケメンも、
カッコ良く華を添えてます。
警察官はどうした?警察不在か?
って、ツッコミも入れたくなりますが、大人のコメディを大いに楽しみました。
一言「アンタかよ!」。
映画の中で語られる、映画の脚本話。
こういうのは、一歩間違うとわけわかんないのが多いけど。
さすがガイ・リッチー監督。うまく練ってます。
いきなり冒頭で主人公が撃たれるシーン(上の予告)。
そこまでどう話が進んでいくのか。
この「脚本の語り」が、ヒュー・グラントでして(出てるなら、早く教えてw)。
いやらしいといか、ネズミみたいな姑息な役が、話を愉快に。
「大麻栽培農場の売却利権」の話なのに、どこかオフビート感も。
過去の話が段々現在にクロスしていく過程。
時々プレイバックすることで、「ああ、あの時の!」なのが面白い。
話もそこで確認できて、分かりやすかった。
まあPG12なので、お言葉がFワード連発等。これも監督らしいかな。
さっくり見れました。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「自分の身を一番に考えろ」
面白かった
大麻ビジネスで伸し上がったボスが引退することで起きる騒動を活写した物語。
タレコミ屋が組織幹部を脅迫する弁舌を通して進むストーリー展開は独創的。
その為、シリアスなクライムサスペンスを基調としながらも、無理なくコミカルな演出を加えてアクセントを付け加えられていて、それはとても秀逸に感じます。
主人公のボスとその妻、その幹部。ビジネス移譲先のボス、中国マフィア、ロシアマフィア、格闘技ジムの愚連隊、マスコミ・・・そしてタレコミ屋。色々な登場人物が登場しても、夫々キャラがしっかりとしていて、分かり易いのも良いですね。
ストーリー展開も意外性があり、飽きることなく映画を堪能することが出来ました。
ただ、この展開では映画の重みに欠けるのは仕方がない事。あと、少しラストが私好みでないことを加味して、私的評価は少し下げて4.5にしました。
おかえりガイ・リッチー
楽しかったよ!
誰が最初のドミノを倒したのかな?
映画「ジェントルメン」(ガイ・リッチー監督)から。
どの国でも「暗黒街」なるものが存在し、大金が動いたり、
殺人などの事件に発展していくことは、よくある。
だから設定は違えど、同じような作品は、何度も観てきた。
そのたびに、ストーリーの中で繰り返されるフレーズを、
その作品の「気になる一言」として残してきた。
今回は、食うか食われるか、を題材に、
「一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キング」が主役、
「ジャングルの王は、うわべの振る舞いだけでなく、
本当の王にならなければならない。
疑いがあってはだめだ、疑いは混乱を生み、破滅を招く」
「ジャングルの法則を忘れてるぞ。
老いたゴリラに、白髪が増えたら立ち去るべきだ、
放り出される前に恥をかくな。あんたの時代はもう終わったんだ」
「ジャングルの法則は1つ。『飢えたライオンは食う』だ」
しかし今回は、もっと面白い表現を見つけた。
「問題は最初に倒れるドミノではなく、最後のドミノだ」
「ドミノ理論は面白い。誰が最初のドミノを倒したのかな?」
大きな事件・事故で問題にされるのは「原因」か「結果」か。
私は、やはり「原因」(最初のドミノを倒した人)かなぁ。
騙し合いの勝者は誰だ⁈
ガイリッチー!!
衝撃再び
ロックストック&スモーキングバレルズで19歳の頃衝撃を受けた身としては、
まさにロックストックを若くして撮った監督が50代になり
撮った映画という感じで
ロックストックの若いノリとは違って、
落ち着いた大人ではあるけどヤンチャな男たちが
やはり金に群がってわちゃわちゃやるノリに
歳をとっても若い時の気持ちを失わずに、
自分の世代をキャラクターに映画撮れるんだって事に
勇気と衝撃を受けました。
なんと言うかガイリッチーはどメジャー映画を取り出して、
僕の好きだったガイリッチーではなくなっちゃったなと
思ってたのでとても嬉しかった。
最初こそダラダラ話して、こりゃ眠い映画になりそうだと
思ったけど、個性的なキャラがどんどん揃って、
物語がどんどん入り組んで、きな臭くなって
尻上がりに盛り上がって行ってワクワクしました。
どう絡み合って結着が付くのだろう?と言うドキドキは
まさにロックストックと同じでした。
個性的で有名な俳優を揃えてるのに話のど真ん中にいるのが
ドライアイと言うのがおかしかった。
マシューマコノヒーとチャーリーハナムの関係性も
良かった。過去何があってあの信頼関係が出来あがったの
だろう?
一流のワル×アブナイジェントルメン、ガイ・リッチーの匠技!
『シャーロック・ホームズ』『コードネーム U.N.C.L.E.』『キング・アーサー』『アラジン』など大作を手掛ける事が多くなったガイ・リッチー。
そんな彼の、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』など原点回帰とでも言うべき犯罪活劇。
スタイリッシュ!テンポの良さ!クールな音楽!
これぞ見たかったガイ・リッチー・ムービー!
開幕早々、主人公が殺されてびっくり!
いきなり結末見せちゃうの…??
でもこれも“仕掛け”の一つ。
勿論話は遡る…。
英ロンドンの裏社会。
大麻ビジネスで成り上がった大物ギャング、ミッキーが引退を決意。さらには、総額500億円の大麻ビジネスも売却するという。
裏社会がそれを無視する訳ない。
大麻ビジネス利権を巡り、ミッキー、ユダヤ人大富豪、中国系マフィア、私立探偵らが時には売却話を持ち掛け、時には虎視眈々近付き…。
とにかく話が面白い!
この手の犯罪活劇好きなら、絶対見て損ナシ!
軽妙な語り口で、ユーモアの入れ方も絶妙、サスペンスやバイオレンスもピリッと効いている。
思惑、騙し合い、どんでん返し。
それを展開し、繰り広げる“ジェントルメン”たち!
百獣のギャング王、マシュー・マコノヒー。『ダラス・バイヤーズクラブ』『インターステラー』以降ちと精彩欠いていたが、久々に魅力と存在感を発揮。
彼の右腕、チャーリー・ハナム。もう一人の主役とでも言うべきいい役回り。
後釜を狙うユダヤ人大富豪=ジェレミー・ストロング、中国系マフィア=ヘンリー・ゴールディング。憎々しく、小賢しい。
謎の男、コリン・ファレル。美味しい役所!
狂言回し的な私立探偵、ヒュー・グラント。彼の演技も含めクセ者!
信用ならぬ一癖二癖ある連中ばかり。
そのキャラ設定もいいが、この豪華な面子が堪らん!
単なる三つ巴の争いに非ず。
中国系マフィアの老若対立。
ミッキーに恨みを持つゴシップ紙の編集長はあるネタを掴む。
そのネタである、ミッキーの友人の大富豪の、ヘロイン漬けになっている娘の救出。
右腕レイが一応事態を収束したが、この時チンピラ相手に手こずって、思わぬトラブルが…。
それがきっかけでドミノ式に、ロシアン・マフィアまで参戦。
アマチュア格闘技集団がミッキーの大麻畑を襲撃。彼らの更正に務めるコーチ(=コリン・ファレル)が、そのお詫びにレイの仕事を引き受ける。
そして何よりユニークなのは、二重構造の“仕掛け”。
実は作品が、グラント演じる探偵がレイにミッキーをモデルにした麻薬王を題材にした映画の脚本を持ち掛けるシーンと、ミッキーと三者三様の争いが交錯して展開。
つまり、映画本編と映画の中の“映画”が入り乱れながら同時に進行していく。
ちなみに、開幕の殺されるミッキーは、“映画の中の映画”。
何か、ややこしい感じがするが、見てみると全然そうではない。
三つ巴の争いもメリハリくっきりと。
その他のエピソードも旨味スパイス! 小ネタ伏線にもなっていたりする。
“映画の中の映画”が巧く、突然のスリリングな展開やドラマチックな展開が“造り”になっていたり、それが笑いにもなったりする。
いや~見事!
何だか見てて、ガイ・リッチーは本当にこういう作品を撮りたかったんだなぁ…と、心底感じた。
“格言”的な台詞も印象的。
ミッキーが若き中国系マフィアに語った中国の“ドラゴンとライオン”の話。
ミッキーが麻薬王である証し。“ジャングルの王になるにはそう振る舞うのではなく、そうならなくてはならない”。
自分をハメた者、貶めた者には金でやり返すが、
愛する妻を危険に晒したクソ野郎には命で対価を払って貰う。
やはり非道で恐ろしい世界。
でも、どうしてもしびれてしまう世界。
面白かった!
いい感じで続編も期待出来そう。
でも、“脚本家”の探偵の安否は如何に…??(笑)
お屋敷の維持は大変
手に汗握る、連続逆転劇。小説チックな世界観。
【賛否両論チェック】
賛:クセモノ達の命を賭けた争いの数々に、観ていてハラハラさせられる。アクションもド派手で、ラストへの展開も圧巻。
否:グロシーンがかなり多いほか、下ネタなんかも多いので、好みは分かれそう。物語も想像以上に淡々と進む感があり、登場人物も多くて複雑。
稀代のマリファナ王の引退の噂を発端に巻き起こる、一癖も二癖もある男達による、睨み合い・騙し合い・殺し合いの数々に、観ていて思わず手に汗握ること請け合いです。
ただ、アクションなんかは派手ですが、どちらかというと結構淡々と進んでいくので、良くも悪くもまるで小説を観ているような印象を受けます。登場人物も多く、ストーリーも複雑なので、その辺の好き嫌いは割と分かれるかと思います。
とはいうものの、クライマックスからラストにかけての、一気に畳みかけていく怒涛の逆転劇の連続は、観ていて秀逸です。気になった方は是非、チェックしてみて下さい。
おじさん達が、全員かっこ良くて「悪い」
ジェントルメン
煙草を吸っていいと思ってはいけない
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