「逃亡するから金をくれ!」ストックホルム・ケース kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
逃亡するから金をくれ!
警察署長との心理戦と裏切りに遭った男の物語。あぁ、これがストックホルム症候群の語源となった事件なのね。と、緊迫するやり取りの中でも、犯人のラースとビアンカの心の動きを読み取ろうと集中して鑑賞。
よど号ハイジャック事件とかミュンヘン事件とか、もっと大きなベトナム戦争があった時代の銀行強盗。「我が国にも初の銀行強盗が・・・」などとつぶやくように、国際テロの可能性もあるんじゃないかと考えたんだろうな~。そんな首相やら署長との交渉も初めて尽くしで両サイドとも緊張気味。死者を出さないと本気度が足りないのか?と、銃をぶっ放すラース・・・
彼のエピソード、強盗に入って主人が心臓発作になったものだから薬を与えたとか、心の奥底には優しさが感じられる。防弾チョッキ着用を忘れてるとか、間抜けさも憎めない点の一つだった。
どこまでが実話かわからないけど、ビアンカが夫に魚の焼き方を丁寧に説明したにも関わらずミートローフで済ませたことに腹を立て、それがラースに惚れる原因だった気がする。いや、気がするだけです。全体的にボブ・ディランを聞きながら、『ブリット』に使われたマスタングを要求するという、アメリカンな強盗を上手く描いていたなぁ。ラースが撃たれないように3人で囲んで歩くところは中々良かった。
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