「【ストックホルム症候群】」ストックホルム・ケース ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【ストックホルム症候群】
ストックホルム症候群は、きっと、上手く犯罪をコントロールできなかったり、犯人の説得に失敗したり、本当は捕まえなくてはならなかった側と、犯罪に何かロマンティックなものを感じる側の、実は幻想であるように思う。
実際にあった事件をモチーフにした、この映画でもそうだが、拉致監禁された人が、警察の対応に対して、自分たちを助けるという意思が感じられなくなったことかが起点で、大きな転換を迎えたような気がする。
それに、実際、このストックホルム症候群の研究は非常に少なく、過去の統計でも、こうなるケースは稀だったという報告もあるらしい。
日本に関係する事件で言えば、よど号ハイジャック事件で、犯人に同情的な人がいたのは、良く知られたことで、ストックホルム症候群と言われることもあるらしいが、実は、航空機内の密室だったからというより、思想的背景が似通っていたからという方が通りは良いはずだ。
一般人の中にも、ハイジャック犯と思想的に似通った人間がいることは、権力サイドとしては、きっと受け入れ難いことなのだ。
何やら、学術会議の任命問題を思い出す。
それに、最近は、上っ面の行動パターンをして、人を分類してみる傾向が高いような気がする。
そして、敵味方、中立など分類して、自分は頭が良さげに見えるかなって悦にいってる連中だ。
元大阪府知事・大阪市長などはその典型だろう。
常に敵を探して、敵と定義し、攻撃する。
人種主義の連中もそうだ。
こうした連中に限って、権力に逆風が吹くと、痛く同情的な発言をしたりする。
警察権力もそうだが、自分達の失敗や非を認められなくて、都合の悪いことに蓋したい連中が、自由に勝手にカテゴリーしてる可能性も高いのではないか。
実は、ストックホルム症候群を研究するより、こうした連中の行動心理を研究する方が、よほどサンプル数も多いし、世の中への貢献は高いように思う。
その方が、平和貢献にきっと役立つ。
この作品は、ストックホルム症候群そのものと、これに群がる知ったかぶり屋を、皮肉ってるように思うのだ。
今晩は
”ストックホルム症候群そのものと、これに群がる知ったかぶり屋を、皮肉ってるように思うのだ”
ガーン! 痛い所を付かれました・・。
一緒に働く仲間から何を言われても”ああ、知ってるよ・・。”と答えているうちに、”天上天下唯我独尊男”と言われるようになったNOBUです。
鑑賞前は、”ストックホルム症候群をどのように作品に絡ませているのかなあ・・。主演はイーサン・ホークだからなあ。絶妙の演技で説得力ある作品にしているのかなあ・・”などと、妄想を膨らませていたのですが、まさかの展開に驚き、且つ、大笑いした作品でした。
では、又。