劇場公開日 2020年10月9日

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「1」82年生まれ、キム・ジヨン tktさんの映画レビュー(感想・評価)

4.51

2022年5月5日
iPhoneアプリから投稿

はちどりと同様に男性優位の社会構造と現代価値観との食い合わせの悪さを世代間(基本的には親子二代にわたる)の価値観を全体像で捉えて、世代間の摩擦を抽出して、社会構造の問題をわかりやすく伝えてくれた作品だった。

一見優しく対応してくれる夫
気持ちに寄り添ってくれているが肝心な行動が無い、洗濯物畳んでいるがビール飲んだり、正月は実家帰ったり、病院付き添わなかったり、但しお風呂は入れたり家事を手伝い(強調)はする、育休を休みと思ってる言動がちらほら(ゆっくりしろだ、自分が育休取って勉強するだ)→自分も言った気がした


ある一定のストレスが加わると他の人格が乗り移る、他の人格が伝えていることは本人の意志にあるものと考える(考察はしていない、実母に伝えていたことは祖母が伝えていた?本当に憑依?)本当は子を持ちたくなかった、キャリアを目指していた、本人は資質があった、

実父
ズレまくり、可愛いとこもある、漢方の件で実母がキレた時に娘用に漢方を注文し直すが、若干のズレがあって面白い

実母
話のキーパーソン。本人も才能があったが、兄達の進学を優先させるあまり働きに出されたあげく、傷を追う事になる。
基本、子供達に自由にして欲しいと思うあまりバックアップばかりしている。理想的な母だと思ったが、理想の母と言うのが根本的に本質とはズレている気がしてきた。

義理の母
自身の子が男性である優位性に立って、物事を進める。
最悪だか、世の中に五万といる気がする。
支配的だが、じんわりとしたもの。

人物背景をまとめると、男の価値観に翻弄された女性達が女性同士で傷つけ合う話の様にも思える。もちろん、男性も直接的に傷つけてくる。コーヒーショップのシーン。あんなに冷静に文句言えるとスカッとした。
最後は、夫が育休を取得したであろうシーン。そして、本人は小説を書く(夢が叶った?)
お互いに、家事と仕事を分担して互いのやりたいことを尊重する事が大事であると感じた!そして、女性の立場を想像する事で優しくなれる気がした良い映画だった。
そして、82年生まれと言う所が重要。女性立場の向上を目的とした活動が盛んになり、男性優位の社会的価値観が崩れてきた。この事により、様々な問題が浮かび上がり人々の負担が浮き彫りになった。(今まではこの価値観が当たり前!これが普通だった!→これにより、じんわりと心はやられているが最悪には至らないケースもあったんでは無いかと思ったりする。→個人の感想)

tkt