「飽きさせない!社会派映画の傑作」コリーニ事件 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
飽きさせない!社会派映画の傑作
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国選弁護を引き受けた依頼人が殺したのは、自分の父親代わりに慕っていた人物だった。
2001年という時代設定に意味はあるのかと思っていたら、戦争犯罪に関係する話だったんだね。そんな雰囲気を全然出さないまま急にナチの問題が浮上してくる脚本に唸ってしまった(いい意味で!)。全体的に脚本がいいんだよな。真面目で固いテーマなのに全然飽きないし、テンポがいいし、本筋から脱線しない。それなのに主要人物の関係性も丁寧に描いてる。
これは個人的な傑作の部類。
それにしてもこういう映画でさえ感じるのは、ドイツの戦争犯罪に対する真摯な態度。殺された被害者がナチだったってわかったときの法廷の雰囲気、被害者の戦争犯罪が問われるべきか聞かれた教授の最終的な答え、どれも戦争責任に対するドイツの雰囲気を感じとれるシーンだった。日本の映画でここまで真摯に向き合うことができるだろうか。そんなことも考えてしまう映画だった。
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