暗数殺人のレビュー・感想・評価
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2時間のサスペンスドラマみたい
映画としては地味だけど、違うのは実話を元にしているところ。
でも、途中何度か眠くなって中断した。
この主人公が大家族石田さん家のお父さんに見えて仕方なかった。
もう一歩
序盤から盛り上げて来るストーリーの展開は面白いし、ミステリ感覚で楽しめる。しかし、リングを発見した後の展開が早すぎて難しい。証拠捏造や推定無罪など、実話ベースなので、現実味があるが、ラストの盛り上がりをもっと華々しくやって欲しかった。それ以外は満点。
水面下で。。。確認できていない殺人事件
実話を元に描かれた作品。
刑事と犯人の心理戦のストーリーなので割と淡々と進む面もあるが、二人の駆け引きが面白い。
犯人役は、普段スッとしてかっこよいチュ・ジフンだとは中々気付けない。
6キロほど体重を増やして風貌が変わり、丸い背中や雰囲気が全体的に男臭い感じなっていた。
主役の刑事さんも哀愁漂う普通のおじさんに見える。
お二人とも役作りが素晴らしいと思った。
狡猾な殺人犯と憂いを帯びた刑事との駆け引きが面白かった。
所謂、韓国ノワールの残虐的なところが前面に出てこなくて良かった。
暴力やグロいのがしんどい人でも大丈夫かと。
頭脳と狂気の悪魔vsど根性刑事
WOWOWの放送で観賞。
実話に着想を得たというサイコサスペンス。
起訴されていない7人の殺害を告白することで、逆に刑を軽減させようという恐るべき企みの殺人鬼と、その罠にはまった刑事の闘いの物語。
殺人鬼は、精神鑑定で「鑑定不可能」と判定されるほどの才知の持ち主だが、自分の感情をコントロールできない狂気の男。
刑事は、家業を次いだ兄のお陰で経済的に困っておらず、時に不法に金で情報を買ったりする不良刑事だが、殺人鬼にターゲットにされ、その凶刃の犠牲になった者の存在を知るに至って執念を燃やすようになる。
派手な演出はないが、地道な捜査過程と熾烈な頭脳戦が描かれる。
「私が定年退職した2年後、ヤツは出所してまた人を殺す。その頃私はもう刑事じゃない」殺人鬼を現場検証に立たせたいと、刑事が美人検事に陳情する場面が印象的だ。「見当違いだったらその方がいい。私がピエロになるだけだ」
キム・ユンソクが、決して優秀ではないベテラン刑事を演じてリアリティーがある。
殺人鬼が告白した7人の殺害がどれも「暗数」なのは、家族からの届出がなかったり、遺体が発見されていなかったりするからだという驚き。
未解決事件は数多あるだろうが、これらは事件にすらなっていないのだ。
この事を逆手に取って刑事を操る頭脳派のサイコパスを演じるチュ・ジフンがすごい。
『真実の行方』で二重人格を“演じる”被疑者を演じたエドワード・ノートンを思い出した。
現場検証で殺人を再現して狂気の片鱗を衆目に晒す場面のチュ・ジフンには、身の毛がよだつ思いがした。
本作もまた、韓国の底辺の生活者の姿が映し出されている。(いや、これが底辺かどうかは知らない…)
日本でも欧米でも想像を絶する猟奇的な犯罪は発生しているが、貧困と家庭内暴力が悪魔を作り出すというセオリーが韓国のクライムサスペンスにあるような気がする。
韓国サスペンスはやはり面白い!
実在の殺人鬼カン・テオ。何処までが本当で何処からフィクションなのかわからないが、実在の犯人もあんなに傲慢だったんだろうか。警察を挑発するような態度、馬鹿にし、弄ぶ。実際頭もいいようで、獄中では法律を勉強して刑を少しでも軽く出来るように策を練っている。本物の悪党だ!
刑事ヒョンミンは実家が裕福なため、テオに要求されたものは現金や差し入れなども自費で払う。こんなことが許されるのも不思議ではある。
テオの最初の殺人は中学生の時の父親殺し。父親に虐待されることなく愛情を受けて育っていたら、あんな殺人鬼にはならなかったのか!それとも生まれ持ったサイコパス的なものなのか、精神鑑定不可能と判定されているようだから、答えはないんだろう😣
ラストで、無期懲役の判決を受けた後、さらに何人か殺していると自白し、獄中で自殺したとあった。自分で勝手に人生を終わらせるな😤と怒りが湧く💢。ヒョンミンは今も被害者の無念を思い捜査を続けているとは、、、1人でも多くの被害者が発見されることを願う。
被告人の、殺人を何とも思わないサイコパスぶりに寒気がした。 刑事は...
被告人の、殺人を何とも思わないサイコパスぶりに寒気がした。
刑事は一般的なイメージとは違ってものすごく温厚な人柄で、それでいて粘り強い性格は好感が持てた。
実話だけあって、完全なハッピーエンドではないのもリアル感がある。
ええっ、実話だったの?
殺人事件の犯人で懲役が確定した男から、旧知の刑事に会いたい、と連絡が入る。
面会すると、実は7人殺している、と言い出す。
刑事仲間は誰も相手にしないが、主人公は真実ではないか、と一人捜査を始める。
このタイプの話は韓国映画の独壇場だ。
【”アイツは二度と社会に戻してはいけない・・”立身出世を捨て、連続殺人鬼の暴走を止めようとする刑事と、頭の切れる犯人との攻防を描く。】
◆暗数
犯罪統計において、警察などの公的機関が認知している犯罪の件数と実際に起きている件数との差。日本でも、未解決殺人事件が多数ある事は、ご存じの通り。韓国でも劇中言われているように、同様のようだ。犯人は、この世のどこかで静かに笑っている・・。
■感想
・今作では、キム・ヒョンミン刑事(キム・ヨンソク)と、恋人を殺害して逮捕されたカン・テオ(チュ・ジフン:怪演であろう・・)の遣り取りに重きを置いて撮影している。
アクションシーンも、ほぼない。
が、ヒョンミンに対し”全部で7人殺している”と、面会時、突然カン・テオがにや付きながら喋るところからの二人の攻防が面白い。
・カン・テオの言動に翻弄されつつも、”此奴は二度と社会に戻してはいけない・・”という不屈の信念の元、真実を粘り強く追い求めるキム・ヒョンミン刑事
・少年時代に、”怒りのゲージ”が外れたにも関わらず、姉の”忖度”により、そのまま大人になったカン・テオのにや付いた表情が恐ろしい。
<人は、一度殺人を犯すと、その後は人を殺すことに対する懺悔の念が薄まってしまうのであろうか・・。そんな人物は実在の人物をモデルにしたカン・テオだけではあるまい。
未解決事件の多くの真相は闇の中・・、と言う事実に暗澹たる気分になる作品。>
羊たちの沈黙への勇気ある返歌。
羊たちの沈黙への三十年ぶりの勇気ある返歌と評す。
接見は硝子の地下牢でない大部屋、ペン渡しまくり、理知と猟奇に半端な犯人、美しくもなく命を賭けるでもない中年刑事。
地味で凡庸な事件と緩慢な捜査。
だからこそ炙り出される地味だが真っ当な正義。
支持しよう。
かなり、面白い!
過去に行なった殺人を刑事に自供する、その代わりに金銭などさまざまな差し入れを刑事に要求する殺人犯の若者。明確な時間や、場所の描写など、嘘とは思えない自白に右往左往する刑事。しかし、その自供は、犯行を入れ替えてあったり、別の被害者の事件だったりで、刑事が駆けずり回っても、なかなか立件できない。逆に、裁判に敗れた刑事は派出所勤務に回されたり、犯人から冤罪訴訟を起こされたりする始末。このまま、この頭のよい犯人に、好きなようにあしらわれて終わるのか、という話。
「俺の自供がなければ、何もできない無能のくせに!」という叫びが、犯人の全てを表している。
貧乏な家、粗暴な父のもとに生まれたというだけで、抑圧された中で育たなければならない理不尽さ。自分が人より優れていることを自覚している若者が、犯した殺人を見事に覆い隠し、逆にそれを交渉に使う。観ている俺にも、彼が人より秀でていることは明らかなのだが、その才能を使う先が殺人か・・・という点は、残念というか絶望に近く感じる。
すべての才能ある若者が、貧富の差別なく、その才能を人類の幸せのために使えますように。
おまけ
オープニングで観せる、"食うシーン"。緊迫感が、食うシーンと混ざると、なんだか気持ち悪い感じを出すには最高だ。韓国映画や中国映画は、こういうシーンが上手だと思う。
もっと気持ち良くさせて欲しかった
相変わらず韓国映画は
敵を立たせるのが上手い。
ムカつく。ひたすらムカついて、コイツ最後見とけよ!
って観てたので、もっと気持ち良くさせて欲しかった。
犯人が悔しくて発狂する顔が見たかった。
あらすじとして、
犯人が七つの殺人を吐いて、
それを警察があばいて行くのだけど、
犯人とのやり取りは刑務所の中と検証の時しかないので、
韓国映画で有りがちな犯人が襲って来たり、
更なる殺人を犯す恐怖がないので、
何となく安心して見れた感はある。
これは嘘で、どれが本当だ?と言う推理や
犯人の発言が繋がっていく様は楽しかったけど、
ワクワクドキドキは少なかった。
主人公が犯人の足跡を追う事に人生を賭けると言うのは
単に美談だけでなく、
生きがいになってしまった切なさを感じました。
7人被害者が複雑に絡んだ事件解決を期待するなら肩透かし。
ある刑事を巧みに誘い、自分の刑期を短くしようとするサイコパスな殺人犯の捜査バトル映画。
実際の事件ネタもあるとの事。
ある時は巧妙な話術で相手を引き込み、ある時は突き放す。
刑事キム・ヒョンミンと犯罪者カン・テオのやりとりは設定舞台等は違うとはいえ、別映画「氷の微笑」を思い出す。
「全部で7人殺した」。この数の多さにもこの映画に惹かれた理由ではあるが、これが何とも中途半端な絡みであり、もう少し脚本に面白味が出なかったのだろうか?
「この別事件は無罪」と言われても決定的な無罪内容には見えないし、それまでの過程も観せる割には中途半端。
周りが犯人に上手く泳がされている感がないのだ。
サイコパスな殺人犯と沼にハマる刑事を観たいだけなら面白いだろう。
7人が複雑に絡んだ事件解決を期待するならば肩透かし。
複雑に絡んだネタであれば、色気も曖昧さも映像での誘導も、小説本を絡めたオリジナリティも、映画の裏側で振り回された人物もあった氷の微笑の方が私は好きだ。
鑑定不可能
プロファイリングしても鑑定不可能と決定された殺人鬼カン・テオ。逮捕されたのは恋人を殺害した罪だったが、裁判では検察側が証拠を捏造してしまい、面接にこぎつけた刑事キム・ヒョンミンが下着やテープの隠し場所を聞き出し、取引によって懲役20年がが15年にまで減らすことになった。
麻薬捜査課からわざわざ殺人課へと転属し、カン・テオの自供した7つの殺人を徹底的に洗おうとするのだが、それらの殺人はみな暗数殺人という表に出ていない事件ばかり。しかし、日付や殺害方法などがこと細かく具体性を持っていたため、真実を告白しているのだと確信するヒョンミンだったが、泥沼化するように犯人に翻弄されていくのだった・・・
自白だけじゃ弱くて起訴すらできない、物証として上がった白骨化した遺体もDNA鑑定の結果被害者じゃない、金を要求するところも卑劣なカン・テオ。いや、その前に「タクシー、女性」という被害者が2人いるんだから、遺体交換ってのもありじゃね?と、ヒョンミンの愚かさというより、誰も手伝ってくれないところにイライラさせられました。
『殺人の追憶』(2003)にも似た刑事の執念、泥臭さがとても良い。殺人事件だけ見ても、人口比だと日本より多いのに、表に出ない事件が200件というのも驚き。まぁ、表に出ないんだから、暗数殺人はわからないが。とにかく事件が多すぎて暗数までには手が回らない状況さえうかがえる。犯人に金を渡すのはマジか?とか、捏造とか様々な問題も描かれているし、テオの頭の良さにも驚いた。刑務所内でしっかり法律勉強してたりとか・・・最も腹立たしかったのはタクシー運転手が余計なこと喋るんじゃねーよ!ってところでした。
『殺人の追憶』から続けて観ると、韓国の社会的な変化を警察の捜査方法から知ることができる、興味深い作品。
恥ずかしながら今作で初めて、キム・ユンソクさんの主演作を鑑賞した観客による感想です。
本作の主人公であるヒョンミン刑事は、例えばポン・ジュノ監督作品『殺人の追憶』(2003)に登場するような、証言を得るためなら暴力も辞さない刑事とは全く異なって、どのような挑発にも乗らず淡々と調査を進めていくような人物です。
そのためか本作は刺激の強い場面も演出も抑制的ですが、物語には常に不穏な緊張感がつきまとっています。その緊迫感はヒョンミン刑事の捜査が殺人犯の証言に頼るほかない、という極めて不安定な状況であることであったり、証言と引き換えに見返りを渡すなど、犯人兼証人への利益供与や取引を疑われても仕方のない行動を繰り返していること、などももちろん原因していますが、何と言ってもチュ・ジフンさん扮するカン・テオの得体の知れなさが大きいです。
テオは何を目的に自分の犯罪を告白したのか。虚言なのか、何かの罠か、単にからかっているだけなのか?そしてなぜヒョンミン刑事は同僚から疑いの目を向けられようとテオに侮辱されようとも、暴力による自白という安易な手段に訴えずに捜査を続けるのか?その目的が明らかになる結末は深い余韻を残します。
なお、パンフレットの岡本敦史さんによる解説は、作品の解説だけでなく、実際の事件についての情報など、本作の背景を理解する上で非常に豊富な情報を盛り込んでいて、非常に素晴らしいです!
チェ・ジフンがキモいし怖い
これ、ホンマに「神と共に」の優しくてクールなイケメン、ヘウォンメクと同一人物?って思いましたもん、まずは。
エンタメ&ムネアツの韓国。ノワールの韓国。わかりやすくて楽しい韓国。だが。ツッコミどころにツッこまれると弱いよねぇ、やっぱり。合理性、足りんよねぇ、ってのはあります。
カン・テオの、嘘かほんとか分からん自白(かつ非公式&手続き無し)の裏付け操作に奔走する刑事。自白と物証はセットにならなきゃ意味無いですもんね。でもでもでも。何で、そっちばっか行くん?カン・テオ個人の足跡は辿らんの?生家を訪れたのはキム社長の実存確認からの流れ。折角そこまでいったなら、そこからのカン・テオの履歴チェックですやろ、刑事なら。いや、最終的にはそっち側からのアプローチで突破口が開けますが、気づくの遅すぎ。これが演出上の都合なら、わざとらし過ぎ。
なんかレクターへの尋問シーン真似てみた。的な展開が、少し気になりましたが。
韓国映画を見るときの鉄則、こまけー事は良いんだよ、のスタンスを観客側が守る限りは「なかなかスリルある」で満足できると思いました。
イヤ、でも、ツッコミたくなるよな、これはw
個人的には、エクストリーム・ジョブでも大活躍だったチン・ソンギュンや、「お馴染みだけど名前が分からない脇役男優」のオンパレードに軽くキャッキャしました。実は期待値が高かったので満足度も普通でした。
これが邦画で人気タレントならまた違うのだが
いまいちテンポが遅く大半は刑事と犯人の二人と検事ともう一人の刑事のやりとりによる裁判や取り調べの場面ばかり ラストは無理矢理まとめたゃつた感でよくわからなかった‼️
緊急事態宣言の直前に公開したので、鑑賞は諦めていたら職場の近くのユ...
緊急事態宣言の直前に公開したので、鑑賞は諦めていたら職場の近くのユナイテッドシネマで上映していたので、会社帰りに鑑賞。
実際に韓国で起きた事件を基に作られた作品。作品の展開も見所でしたけど、刑事役のキム・ユンソクと容疑者役のチュ・ジフン演のやりとりにも惹き付けられました。
執念ではなく、信念で動く刑事をキム・ユンソクさんの一切動じない演技が素晴らしくて、その信念の行動を嘲笑うかのような舐めきった感じのチュ・ジフンの表情のバリエーションの多さにも魅力されました
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