ムルゲ 王朝の怪物のレビュー・感想・評価
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韓国のアクション時代劇モンスター映画
ストーリーは無理なく進みますが、わりと大雑把なところもあり、ラストもちょっと出来すぎ。でも、迫力もあって、まあまあ楽しめました。
16世紀、朝鮮王朝時代、宮廷背後にそびえ立つ仁王山(イナンサン)に物怪(ムルゲ)があらわれ、人を喰い殺すという噂が流れ、人々は恐れおののく。ムルゲから感染したであろう人たちは疫病にかかり、疱瘡のようなできものが体中に出来て次々と死んでいく。コロナ禍の今、ちょっとゾッとしました。
それにしても、すぐにでも、ムルゲが登場してもよさそうなのに、中々、怪物は現れず・・・。ひょっとして、噂だけで、ムルゲは本当は存在しないのではないと心配になったが、中盤にやっと出てきました!! ゴリラのような、猪のような、犬のような。ちょっと、へちゃむくれ。ぱっと見た輪郭?はフシギダネみたい。
ムルゲの棲む山へと向かう一行に、動物のことに多少詳しい老人がおり、この老人のおかげで命拾いをしたようなもの。その老人は珍獣を好む先代の王様に仕えており、異種交配によって生まれた、犬のような「チョロン」の世話をしていたのだが、これが、後のムルゲなのです! この辺りはさらっと流れて終わるのですが、自分はこの経緯に興味を覚えました。人間の功罪ですね。
ちょっとヌルいけど
疫病が流行った街の住人を皆殺しにするところから始まるんだよね。タイムリーな話題で震えた。
それで宮廷の悪い奴が「怪物が出た!」と話をでっち上げてて、それを理由に私兵を都に入れてクーデター起こそうとしてんだけど、そしたら「怪物はほんとにいるよ!」ってなって。
王様は、かつて田舎に追放した兵士のところに「すまん」て感じで来るんだけど、おまえ追放しといてすまんで済むかよ。「あのままでは、お前が殺された」って、おまえ王様だろ。しっかりしろ。
悪い奴は「怪物が本当にいるなら、それを利用するまでだ」と、居住地に火を放ったり酷いことすんの。そして事態収集のために指示を出して、自分の有能さをアピールしてくんだけど、その中の「恐れているのは怪物ではない。無能な王だ!」は説得力あった。確かにね、王様より悪い奴の方が、うまく政治やるんじゃないかという気もしたし。
そんなこんなだけど、主人公と娘が大活躍して、怪物倒します。最後は「誰かが犠牲にならなくては」シチュエーションで、もちろん主人公が犠牲になった。
「切ないけど、しょうがないよね」と思ったら! なんと、主人公、生きてました! ちょっと強引な生き延び方だったけど、こういう話だから、まあいいか。
よかった
時代劇と怪獣の組み合わせが楽しいのだけど、主人公も敵チームも優秀な人ばかりで、もうちょっとボンクラ感があった方が好みだ。そう思うと『グエムル』の良さが改めて浮き彫りになる。怪獣の属性に疫病をまき散らすというのもあって、今のコロナを想起させる。主人公チームが、怪獣の唾液を浴びれば免疫になると言っていたのだが根拠が希薄で、気持ちが悪い。アクションがちょっと見づらい。
VFX...いい感じです。
映画を見ていて本当に疫病なんて存在するのか全然わからないままシナリオが進行していき、特に朝廷内の陰謀や画策がメインのようになっていたのでムルゲちゃんが何時ご登場になるのか楽しみにしていると映画も48分を過ぎたところでやっと出てこられました。
歴史上首をひねりたくなる韓国映画....ムルゲ探索用にシェパードは出て来るは、大八車は出て来るは...と違和感炸裂の描き方を見ていると自分自身がそんな小さなことで突っ込んでいるよりも映画自体がムルゲなんて架空の生物が出て来るので、シェパードもその当時の韓国にはいたということで....ご愛敬?
とにかくこの映画はギミックを贅沢に使ったゴア表現がずば抜けていて、これでもかというぐらいの死体の山・山・山....凄まじいです。
ムルゲという怪物もセットのバランスからして見やすいサイズで、しかも動きが素早く人もちょうど良く丸呑みできる口の大きさになっていて、小気味が良すぎるぐらいに人を飲んじゃっていました...そんなムルゲちゃんでした。
アクションシーンもそつがなく流れるように擬闘を皆さんこなされていて、さすが飛ぶ鳥を落とす勢いのある韓国映画...エンターティメントとして最高の映画と言えます。
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