TENET テネットのレビュー・感想・評価
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凄まじいSF
『テネット』を2度以上見た。
それからようやくまた見る気になって鑑賞した。
それにもかかわらず、謎だらけのままだ。
この物語が何を表現しているのかと言えば、ニールの最後の言葉「世界を変えることができる威力ある爆弾」に集約されるだろう。
そしてそのひとつは、たとえ知らないことでも影から守ってあげたいと思う気持ち、いわゆる愛なのだと思う。
そのために、クリストファー・ノーラン監督が壮大なフィクションを手掛けるのは本当に凄いとしか言いようがない。
ややこしさの最初にあるのが、主人公に名前がないことだ。
ここにも何か仕掛けられているように感じる。
彼こそ視聴者を象徴しているのだろう。
そして、この世界を滅ぼそうと考える男セイター。
彼はすい臓がんのため刹那的感情を持っており、まるで三島由紀夫が言った「オレが死ねば世界も消える」と同じ発想だ。
この意外に思われるかもしれない普遍的な考えが、この作品の下敷きになっているのだろう。
この世界が私の誕生と共に発生し、私の死と共に消え去るという概念はスピリチュアルにもある。
このややこしい概念からスタートしているのも、わかりにくさの一因だろう。
それをSFを通して物質的にやってしまったのがこの物語だ。
この緊迫感は「オッペンハイマー」の核分裂の連鎖が起きたらどうなってしまうのかというのを感じさせる。
未来の科学者の女性がアルゴリズムで知ってしまったこと、そして荒廃した未来人が望んだのが世界の破壊だったことが語られる。
この極端な発想と荒廃した未来の未来人の説明が割と淡々としていることで、わかりにくさに拍車をかけている。
そして、巡行する時間と逆行する時間の同居こそ最大の矛盾を感じるが、これこそがこの作品の特徴でもある。
そして同時に存在する「私」。
理解不能に拍車をかける理解不能な設定。未来からの指示を受けて任務を遂行する過去の私(主人公)。
未来の彼の命令を順守するニールもまた矛盾しか見えない。
ニールだけでも、見ていないところでいったい何度回転扉を潜っているのだろうか?
全体的な空間だけでなく、個々の人物たちに個々の命令を出しているという点もややこしすぎる。
世界を破滅から守る。
この壮大な計画こそがモチベーションだが、クリストファー・ノーラン監督が視聴者でもある主人公に見せたかったのは、やはり「希望」だろう。
何としても、どんな手段を使ってもやり遂げる意志こそが未来を創っていくものなのだと思う。この希望こそがこの作品の着地点だったように感じる。
主人公にとってキャットの存在は非常に重要だ。
彼女はセイターの妻であり、彼の支配から逃れたいと願っている。
主人公はキャットを助けることで、セイターの計画を阻止するための鍵を握ることになる。
キャットは主人公にとって、単なる協力者以上の存在だが、彼女への想いがどこにあるのかは難しい問題だ。
彼女を救うことは、主人公にとって倫理的な使命であり、彼の人間性を示す重要な要素だが、女性として特別な想いを抱いている影だけが見えるようだ。
キエフ(私はあえてこの名前を使う)から始まったこの物語。
ロシアのウクライナ侵攻の2年前。
プルトニウム241
そして未来。
監督はこの陰謀論に相当詳しい。
もし、あの時ヒラリーが大統領になっていたら起きたはずだった事件を彷彿とさせる。
マレーシア航空370便の不明事件も臭わせている。
何もかも前もって仕組まれていることを映画を通して見せられているというのも、あながち嘘ではないと想像してしまう。
しかし、難しい。
ややこしい。
だから面白いのだと思う。
日本人が作るのが弱いSFだが、世界のSFは相当進んでいるようだ。
難し過ぎてもうついて行けないと感じてしまうほどだ。
起きたことは仕方ない
こないだレンタルで観ました💿
主役の名もなき男にはジョン・デビッド・ワシントン🙂
デンゼル・ワシントンの息子さんだったんですね😳
演技はそつなくこなしている印象ですが、若干インパクトに欠ける感じも。
これから経験を積んでいけば、化ける可能性は大いにありますね🤔
彼を助けるニールには、ロバート・パティンソン🙂
相変わらずのイケメンですが、今作で は要所要所でおいしいところをもっていきます。
爽やかな雰囲気で、映画全体のイメージを支えてますね😀
主たる敵であるセイターにはケネス・ブラナー🙂
「名探偵ポアロ」
とは似ても似つかない役どころで、眉ひとつ動かさずに危険な言葉を並べ立てる恐ろしい男。
妻のキャサリンを愛しておらず、終盤ではものすごい暴挙に出ます⚠️
しかし頭が切れる一面もあり、主人公と最後まで駆け引きを演じました。
キャサリンにはエリザベス・デビッキ🙂
めちゃくちゃスラッとした女性ですね🤔
そして流れる金髪に、憂いを秘めた瞳。
悪魔のような夫を乗り越えようと必死にもがく姿には、主人公でなくとも肩入れしたくなるでしょう👍
後半は明らかに巻き込まれてますが、彼女の存在は大きいですね😀
時間の逆行をテーマにしており、後半はタイムトラベルも絡んでくるので何がなにやら😰
ノーラン監督はこういう作品作りをする人なので、今さら難解だとは言いませんがね。
ある人物がキーマンなのはわかりましたが、それ以外はあまり理解できなかったです😔
逆行アクションはどうやって撮っているのかも気になりました😳
ノーラン監督作が好きな方は、ハマる1本でしょう👍
難解だが最後には一つの繋がりが見えてくる
展開がテキパキしていて新しい登場人物がどんどん出てくるので、物語に...
そもそも
難解にみえるが…
やはりダメだった。
まず主演に華がない。
そして小難しい(或いはそういう風に聞こえる)ワードを並べ立てたりそういう様なプロットにしたりすれば物語に深みを与えられると思うのは大間違い。
それで誤魔化せるのは受け手が表面しか見ていない場合のみだ。
インテリぶって深みを与えようとして失敗し矛盾だらけにもなっている。
映像面でもアクションシーンやIMAX上映を利用し演出力の乏しさを誤魔化している。
(撮影監督のホイテ・ヴァン・ホイテマは撮影技術はいいのだから無能のノーランともう組む必要はない。)
こういった面がノーランの小賢しさであり浅はかさである。
子供騙しだね。
理解が難しいという様なレビューがあるが、くだらないものをわざわざ理解しようとしなくていい。
2時間30分を無駄にした。
何が「理解しようとしないで。感じるのよ」だ。
粗さや矛盾を誤魔化すな。
責任を放棄するな。
Don’t underestimate me.
私には難解すぎた……
世界を救え 〜 逆行と順行
精悍でスタイリッシュなジョン・デヴィッド・ワシントン主演。デンゼル・ワシントンの長男だと鑑賞後に知ったのですが、お母様( ボーレッタ・ピアソン・ワシントン )似でしょうか。
キーマンの1人、キャットを身長191㎝ の知的美女エリザベス・デビッキ( 映画『 コードネーム U.N.C.L.E. 』にも出演 )が演じる。
時空を超え訪れた本人が、同一空間に存在する映像が興味深い。次回作が楽しみ。
ー 頭で考えないで感じて
ー エントロピー
機内での鑑賞 (吹替版)
一回で理解出来ました(笑)
一回では理解出来なかったという至極真っ当なレビューに対して、
「一回で理解出来ました。あなたの理解力に問題があるんじゃないですか」
というさも
「私はお前と違って頭の良い人間だ」
という勝ってもないのに勝ち誇ったような稚拙なコメントが散見されるが、恥ずかしいからやめたらどう?
頭の良い人はそのようなコメントは書かないのが分からない時点でお察しである。
さて作品に関してレビューするならば、サッパリである。
もう気持ちの良いくらいサッパリ分からない映画であった。
人によってはクリストファーノーランの自慰行為とすら取れる作品である。
映画を"ちゃんと"観れる人間と思われたい人が何度も足を運び、またはサブスクで夜な夜な何度も観て8%ずつ理解度を深めるような作品である。
または理解出来ない事に憤りを感じ、例えるならば逆上がりが出来ない事でキレて日が暮れるまで鉄棒にぶら下がっている小学生のように、この作品に一定期間ぶら下がって理解出来るように練習する作品である。
そして人類の数パーセントは一回で
「なるほどなぁ。良い映画であった」
となっているのだろうけども、残りの人類は
「なんだこれぇ…わっかんねぇ…」
であるはずである。
因みに私は鉄棒小学生タイプだった。
ずっと「なんだこれ訳分かんねぇなぁおい」とイライラしながら見ていたのだけども、ラストあたりのシーンでの主人公の表情を見た時に、深く理解したいと感じた。
ストーリーやエントロピーやらなんやらを理解したい訳ではない。
主人公の気持ちを理解したいと感じた。
それから数回観てみては撃沈している。
でも理解したい人間を撮れるって実はとても素晴らしい事なのかもしれない。
そういった面で理解が少し進んだおかげもあって、この映画には価値があるかもと感じる。
難しい映画を好きになれる人。
理解したいと探究心が強い人。
分からないことに我慢できる人。
何度も同じ映画を観れる人。
こんな要素が数個当てはまる人はこの映画を観て楽しむことが出来る可能性が高いと思われる。
そうじゃない人からしたら人生の時間を無駄に過ごしただけの駄作と感じてしまうであろう。
人がどう感じるかは自由だし全ての感想は否定されるべきではないけれども、お勧めできるか動画で考えると、お勧めしずらい映画だなっていうのが全てである。
映画だけを見てストーリーを理解するのはこんなんだと思ったので、途中...
訳分からん(でも好き)
これがほんとの”伏線回収”映画。IMAX再上映!グランドシネマサンシャイン池袋が世界のIMAXシアターの中でNO.1の興行収入を記録!
1週間限定、グランドシネマサンシャイン池袋開業5周年記念再上あ映は、ほぼ満席でした!
初公開時は、グランドシネマサンシャイン池袋が世界のIMAXシアターの中でNO.1の興行収入を記録!
クリストファー・ノーランから劇場に感謝の手紙が届き、今でも展示されてます。
本作は、まさに、これがほんとの”伏線回収”。
前半に敷かれた伏線が、後半次々に回収されていくのが快感です!
逆行原理?世界?が良い意味で理屈っぽくて面白い。
特殊な論理×大スケールアクション(+ちょっと滑稽)という点では「インセプション」に通じます。
全体としては、007のエピゴーネン!!
ジャンボ機が突入炎上大爆発!
敵ボスのふてぶてしさとボンドガールならぬTENETガールの魅力!
クライマックスの大団円、後ろ向きに歩く軍隊が可笑しい!
ツッコミどころ満載なのに、観てるときはそれに気付かせる前にぐいぐい進んでいくストーリーに身を任せるのがおすすめです。
何度観てもちゃんと理解できずに、騙されているような独特の雰囲気も楽しくなる。
博士?科学者?も「考えるな」と言ってるし。
これでも2度目の鑑賞ですが、初公開時に、以前(コロナ禍前)IMAX劇場で、突然、他作品の上映前に一部特別公開。
本編の冒頭十数分(劇場テロシーン)を延々強制的に観せられて、なんだ?NETFLEXの新作ドラマか?ドラマにしては頑張ってるかなぁでも微妙…と思ってましたが、それがこれだったのか!
ちなみに、IMAXフルスペックの劇場(池袋)では、従来の横長+上下のサイズ(1:1.43)に驚きました。
これまでスタンダードより横に広いシネマスコープが偉かったけれど、今後は横はシネマスコープのままで、さらに上下に広がる「1:1.43」の方がすごい・・・という技術の進化に驚いた、いい思い出です!
画映るわ変が方見の界世
世界の見方が変わる映画。映画を観終わって信号待ちをしていた時、ふと歩いている何人かが逆行しているように見えた。
「そんなバカな…」と思って目を凝らすと、世界はなんの歪みもなくきちんと順行していた。当たり前の世界なんだが、ホッとすると同時に奇妙にも感じられた。
そんな風に感覚に侵食してくるような、味わったことのない映像体験が「TENET」にはある。
もしかしたら、何も「知らない」ことの方が、「時間の逆行」よりも重要な事かもしれない。
理解できない事を恐れなくて良い。「知らない」ということは、目や耳から入ってくる刺激にとって、大きな驚異と感動をもたらすスパイスになりうる。
未体験ゾーンの衝撃は、未体験だから生まれる。体験後にその衝撃は来ない。
体験後にしか言えないこんなアドバイスは、未体験の人にとっては「何のこっちゃ?」で、未体験だから体験するまでわからない。
しかし、体験してからだと刺激と衝撃は「既に知ってること」になってしまうから「未体験」とは言えなくなるわけで…、あ~ややこしい!
まさに「TENET」的だ。
とりあえず、覚悟を決めて観た方が話は早い。
意外なほどノーランは優しくて、「名もなき男」と同様に作品世界に投げ出された私たちに沢山のヒントを与えてくれる。
そのヒントたちや今までに体験したことをしっかり心に「記録」しておけば、巨大スケールで展開される出来事に翻弄されつつも、未来と現在をつなぐ光明をとらえる事は出来る。
観測する私たち、観測の「記録」だけが「TENET」の中の指針だ。
一応言っておくと、翻弄され続けて脳幹が痺れても、「面白い!」と思う人は面白いし、理解不能なことが不満な場合は、例え後々理解できても「面白くない」事は変わらないと思う。
映像のこだわりに対して、エモーションの部分を掘り下げる場所が少なく、映画に情緒を求める人にとっては物足りないだろうな、と思ったのが正直な感想だ。
完成度は高いけど、観た直後はそんなに興奮できなかったなぁ~、と思っていたのに星4評価にしたのは、家路の間に私を襲った「TENET」効果が今もなお続いているからだ。
こうしてレビューを書いている間も、ふとした拍子に何かが逆行してくる気がして落ち着かない。
そして逆行していないことが奇妙に思えて仕方ない。
そんな感覚が味わえるのは、後にも先にも「TENET」だけだろう。
━━追記━━━━━━━━━━━━━━━━━━
と、ここまで書いて投稿したのだが、隣でノーラン信者(全作品鑑賞済み)の旦那が「全く面白くない!星1!」と激おこプンプンなので、それについて書いておこう。
あと、協議の結果星の数を1に修正することにする。流された訳じゃなく、熱量の問題だ。ふわふわした浮揚感に流されているのは私の方だな、と思ったから素直に受け入れよう。
「メメント」でノーランと衝撃的な出会いを経験した彼は、「ダークナイト」でその信仰を確固たるものにし、以来敬虔な信徒として作品に耽溺してきた。
「フォロウィング」を探し回ったのも良い思い出である。購入したDVDは今でも折に触れ見返していて、とても鑑賞済みとは思えないテンションで楽しんでいる。
そんなノーランに身も心も骨抜きにされた旦那が、「話はわかる。別に難しいことなど何もない!わかったからって、面白くないもんは面白くないんだよ!」とマジ顔のプーチン並みに怒り狂っているのである。はわわ。
確かにアクションは薄いし、ドラマチックでもないしな。
多分「インセプション」のアクションか、「インターステラー」のドラマ、どちらかだけでもあったなら彼はそんなに怒らなかっただろうな。
「つまんなかった時は、つまらないってちゃんと言っておかなきゃダメだ!」との事なので、ここに「記録」しておく。
起きたことは仕方がない
これはきっと
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