「この部分をやったら、今までの話が悪人同士の争いみたいになって、全否定されるような感じになるのでよくないと思う。」るろうに剣心 最終章 The Beginning Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
この部分をやったら、今までの話が悪人同士の争いみたいになって、全否定されるような感じになるのでよくないと思う。
この映画は前作のFINAL見ていたら全部ネタバレでつまらないと思う。
なんとなくだけど、FINALの思い出しシーンで使ったものを、もう一度使って一儲けしようみたいな感じで印象がよくない。
先の展開が見え見えで、中途半端にリアルだから余計につまらなくなる。
新選組とか出てきても、どうせ本格的には戦わないんだろうなというのがわかるので、緊張感がまるでなかった。
新選組と戦えば面白かったかもしれないけど、敵も無理矢理作ったような幕府の忍者みたいな人で、何で幕末の京都で新選組とか見廻組でなくて忍者みたいな人なのかよくわからなかった。
ヒロインの有村架純さんは演技がうまくてよかったけど、役柄的には非常に無理があって、意味不明の行動ばかりだった。
最後のシーンもどうなったらああいう風になるのか、結局使いまわしだから2本見ても全くわからなかった。
剣心の頬の傷も非常に無理のある角度で、角度が変なのも使いまわしだから2本とも同じだった。
2本とも重要なアイテムになっている日記を毎日書いてるのも不思議だし、その辺に置いておけば読んでくださいと言っていうようなもので、剣心が一番最後に初めて読むのも非常に変な感じだった。
剣心も剣心で、今までは伝説の人斬りということで流していたので、戦争に行った人みたいな感じで、戦争だからやらなければやられる、人は殺したくなかったのだろうけど、しょうがなかったのだろう、という感じでよかった。
でもこの映画見たら、別に誰に強制されるわけでもなく、目標は与えられたのかもしれないけど、殺そうとして殺している。
しかも正々堂々と戦っているわけでもなくて、どちらかといえば不意を突いた闇討ちに近い。
「いくら殺しても心は純粋なまま」とかフォローの台詞が入るけど、外見的にはどう見ても冷酷で卑怯なテロリストにしか見えない。
後から改心したのかもしれないけど、これだけ殺していれば取り返しがつかない。
だいたいこういう人は味方に処刑されたりして悲惨な最後になる。
最後も「今やめたら俺が殺した人は無駄死にになるから、世の中が変わるまでやめない」とか言ってやめないことになっているけど、そんなこと言ってないですぐやめろよ、と思った。
殺された人は「素晴らしい世の中がきてよかった。後から改心して人を助けるならこの人に殺されてよかった。殺され甲斐があった。」なんて言わないと思う。
「そんなことどうでもいいから今殺さないで。」と言うと思う。
江戸幕府もそんなに悪いとも思えないし、そのまま続いていた方がよかったかもしれない。
明治政府も戦争ばかりしていて、それを引き継いでいって第二次大戦で日本は壊滅したんだし、そんなにいい時代だったような気はしない。
この部分をやったら、今までの話が悪人同士の争いみたいになって、全否定されるような感じになるのでよくないと思う。