「最終章はどっちから観てもよい!」るろうに剣心 最終章 The Beginning コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
最終章はどっちから観てもよい!
有村架純の演技力と存在感たるや素晴らしい。
彼女の参加と、佐藤健との相乗効果で、本作は「漫画の実写映画」の域を超えて、「本格幕末時代劇ドラマ」まで昇華したように思えました。
殺陣の凄さは『The Final』と同等。
ただ、アクロバチックな要素は抑え、殺人剣らしく速さと重さを持った斬撃を首などの急所に叩き込むアクションになっていて、その違いが歴然としていたのがすごかった。
2本を並べて考えても(原作に従って考えても)、先にこの『The Beginning』を観てから『The Final』を観た方が、収まりはいいと思いました。
ってか、これで終わると救いがなく感じるし、番外編っぽくて観なくても成立しちゃうから、人によっては観るのを避けてしまうのかもと。
幸か不幸か、緊急事態宣言がらみで新作公開が少ない今、2本とも大きなスクリーンで上映しているので、(特に原作ファンは)公開順ではない観方をするのもよいかもしれません。
いや、公開順に観たのち、改めて『The Final』を観直すのが正解かも?< 配給会社の回し者じゃないですよ、念のためw
欲を言えば、抜刀斎と巴が、ただただ時間と共に流されて情が通ってしまったように見え、(誤って斬りそうになったり、新選組から逃げたりなどのシーンはあったけれども)心の結びつきが生まれたターニングポイント(恋に落ちた瞬間)、もしくは想いの積み重ねがより明確になっていた方がよかったかもしれないなとも思いました。