ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりからのレビュー・感想・評価
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喧嘩した夫婦、もちろん仲の良い夫婦にも観て欲しい
高校時代に出会い結婚したラファエル(フランソワ・シビル)とオリヴィア(ジョセフィーヌ・ジャピ)夫婦。人気作家として忙しいラファエルと、ピアノ教室を開いてるオリヴィアの夫婦生活はラファエルの多忙によりオリヴィアの話も聞けない状態になっていた。
ある日、オリヴィアと大ゲンカをした翌朝、ラファエルが目を覚ますと見覚えのない部屋に居た。そこは、別の世界、で、ラファエルは無名の中学教師、そしてオリヴィアは人気ピアニストで、ラファエルのことを知らなかったと言う話。
通常このパターンだと元の世界に戻るのだが、これは別の世界のままで終わりを迎えた。
自分が人気作家だと相手を見下し横柄な態度をとっていた事を反省しても元の世界に戻れない。逆の立場になって初めて相手の気持ちがわかると言ういい話だった。
喧嘩した夫婦にぜひ一緒に観てもらいたい作品だと思うし、もちろん仲の良い夫婦もお互いに出会った頃を思い出し、相手を失った場合を考えてみる事も大切だと思った。
良い作品でした。
エゴの塊
WEB試写会にて鑑賞
どうしてもラファエルに共感できない。
なぜ、人の話を聞かずに自己完結するのか。
相手の気持ちを無視した決定はエゴ以外の何者でもない。
序盤、ラファエルは元世界に還りたがっていた。
中盤、還れるかと思ったらダメだった。
後半、還れるだろう機会があるが、放棄
キスして終わりって。
なぜ、自分のいた現実のオリヴィアと話をしないで終われるのか。
なぜ、別世界のオリヴィアと結ばれる終わりにしたのか腑に落ちない。
あなたのオリヴィアはそのオリヴィアであっていますか?
あなたが幸せにしなければならない、話し合わなければならないオリヴィアは探さなくて良いのですか?
本当に彼女の幸せを願うなら、書き置きせずに去るからね。
あれを書かれても、別世界のオリヴィアはサッパリだからね。
それを伝えなければならない相手は元世界のオリヴィアだから。
残念ながら、私の知りたい愛の形ではなかった。
時には自我を捨て、愛する人の為に必死に
フランス映画祭2020横浜にて鑑賞。
想像してたよりも序盤中盤にかけてはコメディ色強めで、後半は胸をキュンとさせるラブストーリーとバランスのいい楽しい作品であった。
主人公のラファエルは高校時代に互いに一目惚れしたオリヴィアと結ばれ結婚し今は売れっ子作家として生きる。
仕事の多忙から昔のようにオリヴィアと接する事ができなくなりまた売れっ子になったが故に態度も大きくなり昔のような謙虚さも失っていった。
そんな姿を悲しく思ったオリヴィアはラファエルとぶつかり別れる流れになりかけたところで、ラファエルは別世界の時間軸のラファエルへと人格が飛んでいってしまう。
その世界のラファエルは中学校教師をしており本来のラファエルの世界と比べたらだいぶ地味な生活を送っている。
一方その世界でのオリヴィアは売れっ子ピアニストとして生きており別に恋人もいた。
元の世界に戻るにはオリヴィアとまた恋をする事で戻れるとラファエルは考え、どうにかオリヴィアと恋人関係になろうと必死になる。
この必死になる姿こそがこの作品の軸となり、また別次元に飛んだとぶっ飛んだ話を信じ協力して共に行動する親友のフェリックスの存在がとてもコメディに描かれ楽しませてくれる。いわゆる別次元に飛んだあるあるネタをたくさん繰り広げてくれる。
この作品の結末はオリヴィアとまた恋愛関係になる事で元の世界に戻るのかと思いきや大いに裏切られた。
ラファエルは飛ばされたこの別世界でオリヴィアの事を当初は心の底から愛してなかったように見える。
あくまで元の世界に戻りたい事に必死で恋愛関係になろうとしていたようにみえた。その為なかなかうまくいかない。
最後の最後でラファエル自身がオリヴィアへの本当の愛を思い出し、元の世界に戻る事への大切さよりオリヴィアとの想い出の大切に気づく。そして最後は2人が真実の愛のキスをしてこの作品は終わる。作中内ではラファエルは元の世界に戻る事ができたかは明確になされずに作品は終わるわけだ。
この終わり方が非常に素敵である。色んな捉え方はあると思うが僕個人としては、おそらく戻り、戻った先にはオリヴィアの大切さをしっかり持って今後も大切に関係を築いて行けたのではないかと想像したりもする。
というのも元の世界に戻る事に必死の時点ではまだ心底オリヴィアの存在の大切さに気づいておらず、そこで戻ったところでもまた時が経てば同じような衝突にぶつかってたのではないか。
誰しもが何度か恋愛はすると思うが、結ばれて時が経つと最初の頃の気持ちはどうしても薄れてしまい、そして忘れてしまうのも自然である。
ではどうしたらその頃の気持ちを思い出せるのか。
時には自我を捨てて、愛する人の為に必死になる時間があってもいいのかもしれない。
序盤はコメディ色が強めだったが後半からはとてもキュンキュンされる展開が多くとても楽しむ事ができた。
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