「ボナペティ♪」ファヒム パリが見た奇跡 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ボナペティ♪
『ボビー・フィッシャーを探して』(1993)や『完全なるチェックメイト』(2015)でお馴染みのチェスの王者ボビー・フィッシャー。彼の名前が何度も登場し、定石の名前やブラインド・チェスなどマニアックな台詞もいっぱい飛び出してくる。さっぱりわかりませんが・・・
パリに向かうため、インド(?)に入国する際、国境では賄賂まで渡す。飛行場までも列車の屋根に乗ったりとか、タクシーを途中で降ろされたりとか、かなりの困難があったけど、割とあっさり描かれていた。政治的理由とか、移民局でのデタラメな通訳とか、父ヌラと息子ファヒムの苦難は続く・・・が、半年でフランス語がペラペラになるほどの少年ファヒム。やはり天才!
チェスクラブのシルヴァンに会う目的があったのに、見た目は雑なおっさん。壁をバンバン叩いたり、自分のたばこ休憩の間に子どもたちには運動させたりと、怪しすぎるのです。しかし、ファヒムの才能もわかり、徐々に親しくなっていく師弟。仲間の子どもたちも皆優しくて、父が夜勤に出かけたおかげで交代で泊まらせてくれたりするのだった。
難民問題もさることながら、遅刻など文化の違いや言葉の誤った使い方に大いに笑わせてもらいました。とにかく“しょぼい”チェスクラブ。親切なおばさんマチルドが最後にもファインプレーするし、これだけいい人だからシルヴァンも惚れていたのだろう。それにしても太りすぎはよくない。最後のテロップでも、ああ、やっぱり・・・ボナペティばっかり言うから、食べ過ぎちゃうんですよね、きっと。
kossyさんへ
パスポートがあれば、インドへあんな形で出国する必要はないはずなので…
パスポートもビザもインドで偽造。おそらくインド人として渡仏したんじゃないかと思います。インドではパスポート偽造で逮捕される事例が少なくなく、エージェントの存在も明らかになっていますが、元締めは何故か逮捕されない謎の国ですw