ファヒム パリが見た奇跡
劇場公開日:2020年8月14日
解説
バングラデシュからパリに逃れた政治難民の少年がチェスのチャンピオンを目指した実話をもとにしたヒューマンドラマ。バングラデシュで天才チェス少年として有名だったファヒムは、8歳の時に父親とともに家族を残しパリに移り住むこととなった。政治難民としてフランスに到着し、強制送還に怯える日々を送る中、ファヒムはフランスでもっとも優秀なチェスのコーチの1人であるシルヴァンに出会う。最初は警戒心を抱いていたファヒムとシルヴァンは、次第に友情を築いていく。チェスのフランス国内大会がスタートする一方で、ファヒムに強制送還の脅威が迫っていた。シルヴァン役を「シラノ・ド・ベル・ジュラック」などで知られるフランスの名優ジェラール・ドパルデューが演じる。監督は俳優としても活躍するピエール=フランソワ・マンタン=ラバル。
2019年製作/107分/G/フランス
原題:Fahim
配給:東京テアトル、STAR CHANNEL MOVIES
スタッフ・キャスト
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2020年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ここではインド、パキスタン、バングラデシュを歴史的背景から「インド圏」と書くが、欧州の地でインド圏民族の移民や難民(二世含む)の主人公が差別や偏見と闘いながらどうコミュニティーに受け入れられるかを描く作品が、近年コンスタントに日本にも届く印象だ。今年は本作に、インド系英国人監督グリンダ・チャーダによる「カセットテープ・ダイアリーズ」、2018年の「ボヘミアン・ラプソディ」もそう。人種的多様性の尊重が一般化する中、植民地時代に有色人種を搾取した白人社会の贖罪意識もあるだろうし、チャーダのようにインド圏民族の血を引く才能ある表現者たちが彼らの物語を描くケースもある。
実話に基づく「ファヒム」もやはり、バングラデシュ難民の少年が天才的なチェスの腕前で人生の難局を打開する爽やかな成功譚だが、難民受け入れが必ずしも人道的に行われていない現実があるのは日本も同じで、そんな苦みも味わうべきだろう。
2022年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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バングラデシュの子どもがチェスが強く、GMに会わせるとパリに連れていかれる。
それは父親が政府への反対運動に参加していて、祖国にいられなくなり、パリに難民申請するためにやってきた。
チェスは強く、最後は全仏大会で優勝する。
その裏で父親は国外退去命令が下され、捕まる。
難民を助ける意味もあり、チェス学校の仲間がファヒムに泊まりに来るよう誘ってくれたり、何かあればすぐ助けようとする姿、そしていろんな民族がいるということ、難民に対して寛大で受け入れる心があるのだ、と暖かい目で鑑賞できた。
父親のダメっぷりがファヒムとの対比になり、サクセスストーリーのように鑑賞できた。
また、難民の現実も垣間見られ、社会派の作品である。
2021年7月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
移民、難民の問題は難しい。
この作品では貢献する難民を受け入れる形で落ち着いたが、ほとんどの難民や移民はそんな能力を持ってないのは想像にかたくない。
フランスらしい傍観や国民性、逆にバングラデシュらしさ(時間を守らない)とか含みを持たせているが、ラストの大統領への電話が奇跡なのか?
ヒューマンドラマにしては味付けが薄味であっさりしてる。
よく知らない世界を見渡すと複雑な気持ちにさせられる作品だった。
難民を産み出さない社会が一番善いのだけれど…。
2021年4月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
二本立て二本目。実話ベースのよう。
祖国バングラデシュから逃がれたチェス名人の子どもが主役。
親切にしてくれる周りへの感謝が薄い生意気なこの主人公がどうも…エンディングに出てくる本物の写真は謙虚そうで安心した(笑)
師匠がなかなか強烈キャラ。壁叩き、うるさい!
こちらの本物は他界された模様。本作が良い供養となるでしょう。
1500レビュー、劇場に身を委ねたが自分で選んだ方が良かったかも(笑)