「単に絵本でもなく映画でもなく循環するエンターテイメントをつくりたかったのだろう」映画 えんとつ町のプペル Naokisky2さんの映画レビュー(感想・評価)
単に絵本でもなく映画でもなく循環するエンターテイメントをつくりたかったのだろう
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とても真面目に考えられて造られた映画だと思います。挑戦をすることをテーマにして、永く残り続ける物語を作るにはどうすればいいのか?という課題が最初にあったのだと思います。そのために、『インディアナジョーンズ』とか、『グーニーズ』とか、70年、80年代の洋画や、あえて多くの観客に懐かしさや既視感を思い起こさせるトリガーが頻繁に仕掛けられていました。主人公たちの服装や街のデザインがツギハギや多様な要素の寄せ集めなのもそれを意図したものと思われます。
音楽も、10代20代のお客様を飽きさせないために、『君の名は。』のように歌詞のある曲をあえて多めに組み込んだのではないかと。
そして、劇中に登場する紙芝居という方法や先祖からの口伝、過去の思い出、噂話といった物語を伝えるための手段についても考えられていたようでした。
クライマックスの立川志の輔の朗読は、親から子どもへ話をするという親子愛という枠を越えて、死んだ人から生きている人への未来への願いの唄として、スクリーンから観客に語られる希望の語りとなっていました。
談志もあの世でわらっているんじゃあないかなと。
で、芦田愛菜さんは素晴らしかった。『星の子』も最高に良かったけれども、こっちの映画では「星」を見られて良かったなあと。
そして、窪田正孝さん。途中まで「シャッフルオジサン、泣かせるな〜」と思っていて大変失礼しました。
廣田裕介監督、ベルセルクも好きです!星空、煙雲、下水道、ゴミ捨て場、洗い場、最高でした!
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