「終盤が作品を蘇生させた」STAND BY ME ドラえもん2 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
終盤が作品を蘇生させた
序盤、終盤に比べ中盤の出来が悪く作品全体の完成度はイマイチだった。それでもなお、序盤と終盤に救われた感動作だったというのが素直な感想である。のび太の様な、ダメなところはあるが優しさに溢れた作品だった。
高評価のスタンドバイミー1を見逃してしまったので、2は公開初日に鑑賞した。本作は、タイムマシーンを使って、のび太の過去、現在、未来の結婚式までの自分史、半生を3Dアニメで綴っていく。3Dアニメで描かれるので実写版に近い感覚で観ることができる。
序盤の過去での祖母との交流、終盤の未来での結婚式騒動が大きなエピソードであり、それぞれのエビソードにまとまりがあり、作品の主要部分になっている。序盤、終盤ともに、ストーリー展開が分かり易く、家族の絆の大切さ、のび太としずかちゃんの想いが伝わってきて、台詞の一つ一つが味わい深い。感動的で涙が溢れてくる。
しかし、中盤は、突然、結婚式場から逃げ出したのび太を探して、タイムマシーンで現在、未来を目まぐるしく行き来し、本来、効果的のはずのドラえもんのアイテムも出し過ぎ感があり、ストーリーも散漫でまとまりがない。中盤は、序盤のエピソードと終盤のエピソードを繋ぐ部分であり、のび太が逃げた理由とその後を描くにしては、時間の掛け過ぎである。
中盤で、作品全体が間延びしてしまった感があり、終盤はどうなるか、どうまとまっていくのか不安になった。しかし、流石に山崎監督、終盤は巧くまとめてくれたので、感動的な作品に仕上がっていた。
本作は緻密で完全無欠な作品ではない。ダメなところがある。それでも感動してしまうのは、序盤、終盤という光るとことがあるからである。特に終盤は作品全体の印象を決める力がある。本作の終盤は、優しさに包まれた、家族愛、夫婦愛に満ちていて感動的だった。劇場が明るくなっても、終盤の余韻に浸ることができた。心地良い気分で劇場を後にすることができた。
みかずきさん
共感ありがとうございます。
わたしは、「ドラえもん」より「スタンドバイミー」の1と2に
近いもの(親近感)を感じます。
この映画の欠点とかは全然気にならないのですが、のび太がドラえもんに甘え、はたまた奥さんになるしずかちゃんに頼りすぎ!!
いい加減に自立せんかい!!
漫画とはいえ虫が良すぎませんかね?
とか思っています。