「今まで好きな映画を聞かれても特になかったけど、この映画が私の一番好...」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 amcoさんの映画レビュー(感想・評価)
今まで好きな映画を聞かれても特になかったけど、この映画が私の一番好...
今まで好きな映画を聞かれても特になかったけど、この映画が私の一番好きな映画になったかもしれない。
最終日、映画館に見に行ってよかった。
時代の世界観が美しくて、
キラキラした少女時代と現実味のあるグレーな現在とが対比するように描かれていて、
見ているうちにどんどん引き込まれた。
若い四人姉妹のかしましい雰囲気も女家族らしさが出ててすごく微笑ましい。
出てくる人たちの着ている洋服が、貧乏風の普段着もお金持ちのお出かけ着もすごく素敵で世界観を強めてると思います。
大人のジョーが「結婚が女の幸せ」っていう考え方に I'm so sick of it but I'm so lonely ってこらえきれずにお母さんに言うところ、グサグサと刺さりすぎて胸が痛かった。
大人になるほど歳をとるほど、昔の思い出は美しくてきらめいて見えるのはなぜなんでしょうね?
居心地の良いホームを離れてそれぞれが自分の道を歩んでいくことは成長と自立なんだけど、
どこかとても寂しく思う気持ちは誰もがよくわかると思う。
メグが結婚するときもそうやったけど、ジョーは自立心が強いようで一人だけ過去に縛られて子供の時のままで大人になりきれていない。
ポストに手紙を入れたのもすごく象徴的だった。
あーー、ツライ。あそこはツラかったよ。
手紙を破くとき一瞬だけ映った過去の二人がすごく印象に残ってます。
救いようのない気持ちになってどうしようかと思ったけど、最後はジョーもちゃんと踏み出せてよかった!
「愛されたくて」じゃなく、自信を持って幸せを掴んだ感じがしてよかったな。
姉妹の話をちゃんと本にできて、出版社のおっちゃんとの交渉にも負けず、ふっ切れた感じが爽快でした。
出来上がった赤い皮の本をぎゅっと抱きしめるのもよかった。
最後の学校のシーンもほとんどセリフもなくただただみんなの幸せが伝わってきてすごく良かった。
音楽もきれいで沁みたな。
昔の時代設定なのに現代とも通ずるものがある映画だとと感じました。
エンドロールがロールしてなかったのも世界観が保たれててすごく素敵でした。余韻に浸りまくりました。
小さいスクリーンだったけど、電気がつくまて誰も席を立たず、みんなすごく余韻を楽しんでる空気がありました。
終わってすぐにもう一回見たいと思った映画です。
見てよかった!
追記1
若草物語も大昔に児童向けのを読んだきりなのでちゃんと小説で読んでみたくなりました。夏休みに探してみようかな。
追記2
何回か出てくるクリスマスに意味を持たせていて良かったです。
お父さんが帰ってきたときにエイミーがポップコーンを放り投げたのがツボでした。
良いぶち撒けっぷりでした。
amcoさんへ
ポップコーン放り投げてダッシュ!にツボだったところ、同じくです! 手に持ったものを放り投げてから走り出す、コミックやカトゥーン的演出が、フローレンス・ピューにぴったりはまってました!