スキャンダルのレビュー・感想・評価
全259件中、81~100件目を表示
目を背けたくなる真相。立ち上がった女性達の物語。
【賛否両論チェック】
賛:権力を持つ者による陰湿なセクハラに対し、それまで立場の違った女性キャスター達が、やがてそれぞれに立ち上がっていく姿に、頭が下がる想い。
否:淡々と出来事の描写が進んでいく印象で、登場人物や事件も多いため、気をつけて観ていないとこんがらがってしまいそう。思わず目を背けたくなるようなセクハラの言動も、人によっては観ていてヘドが出るかも。
看板キャスターとベテランキャスター、そして新人キャスターという立場が異なる3人を通して、テレビ局にはびこっていた絶対王政下でのセクハラを、勇気と使命感を持って告発していった彼女達の姿が描かれていて、観ているだけで本当に心が痛みます。
そして権力をかさに、セクハラと糾弾されてしかるべき言動を平然と行ってしまうCEOの姿には、人間の特に男性の持つ浅ましさや愚かさが如実に表れていて、身につまされるようです。
登場人物や起こる出来事が結構多いので、油断していると誰の何のことか観ていて分からなくなってしまうかも知れませんので、その点はご注意を。目を背けたくなるような問題の、それでも決して目を背けてはいけない真相を、是非ご覧になってみて下さい。
これが実話か、どれほど脚色があるかとか、そこも大事だけど、やっぱり...
これが実話か、どれほど脚色があるかとか、そこも大事だけど、やっぱり見所は女優さんたちだと思った。女性たちの逆転劇的なのは映画としてよくあることだとは思うけど、それをハラハラさせてくれて、かっこいいな…と。そう思わせてくれるのは、やっぱり演技が格別にうまい俳優陣の力だと、改めて感じる作品だった。(今回、英語字幕で観たから、難しい表現とかもあって、女優さんの表情を特に頼ったというのもあるのかもしれませんが。)
ニコールキッドマンはさほど私の中ではハマらなかったけど、シャーリーズセロンとマーゴットロビーが最高でした。
最初、誰がやっていたのかわからなかったほどの特殊メイクを施したセロンのメーガンケリーが、絶対に笑わず、圧のある表情を見せながら、自分の立場と本当の気持ちと葛藤していくシーンは素晴らしかった。
あと、マーゴットが演じるケイラが、ロジャーの前でスカートを上げていくシーンは、ゾゾゾっとくる。それを後から同僚に電話をして、涙するところなんかは、実際はすごく怖くて、情けない心情が、見る側の涙を誘う。
本当にあったかは知らないけど、嘘のような本当の話なんだろうなと想像。
脇を固める女優さん俳優さんたちもすごく上手で、見応え十分でした。
自分が実際にこういう場面に遭ったらと思うと、怖くてもう耐えられない…
そう思わせてくれるリアルな演出が素晴らしかった。
世の中には、ケリーの旦那さんのように、女の人を大切にしてくれる男の人もいるのに(下心がないかと言われるとそれは知らんけど笑)、商品やモノとして扱われたら、まずはただただ悲しいな、と。
女として、プライドを持って生きていきたい。
S・ソダーバーグほどタフでもなく、A・マッケイほどシャープでもない。
こういった社会問題をテーマにした作品でぱっと思いつく映画人として、スティーヴン・ソダーバーグとアダム・マッケイがいるのだけれど、正直この「スキャンダル」に関して言えば、ソダーバーグほどタフでもなく、マッケイほどシャープでもないという感じで、あまりスマートさを感じなかった。冒頭でメーガン・ケリー(びっくりするほど本人ソックリ!シャーリーズ・セロンだということを度々忘れてしまうほど!)がカメラに向かって話しかけながらの演出などは、なかなか手際よくまとまっていたのでその後も期待できるやなんて思いきや、調子がいいのはその冒頭だけ。あとはぐずぐずと煮え切らない演出でだらだらと出来事を並べるだけに留まる。一生懸命シャープにスマートにスタイリッシュに、と頑張っているのがすべて空回りしているかのよう。
ふと思い浮かんだ言葉が「手段が目的になる」である。ストーリーを描こうというよりも、セクハラがいかに卑劣かを描こうという方が先に立ってしまったようなそんな印象が強く残った。ストーリーのためにセクハラの卑劣さを描写するのが本来のところ、ストーリーを疎かにしてまでもセクハラの卑劣さを描きたくて仕方がなくなってしまったかのようだ(逆にセロンのメイクアップは手段であって目的ではないのが伝わるので良いと思います)。
メインキャストと言える三人の登場人物それぞれの描写に関しても、いずれも中途半端な展開に思えてならない。グレッチェン・カールソンなど事の発起人とも言える人なのに、訴訟を起こして以後はほとんど姿も見せず傍観者かのような立ち位置。そして「もう終わりにしたいわ」と言って切り札の録音テープをちらつかせてすべてが決着という結末のなんとも呆気ないこと。
代わりに動き回るメーガン・ケリーにしても、名前も顔も知られた現役のアンカーを前にまさか彼女が受けたセクハラがどの程度のものだったかという極めてプライベートなところに踏み込むことが出来ないため(作中でもそこは暈してある)「自分もセクハラを受けた」という彼女の言葉の重みや、他人事ではないと感じ葛藤するこころの重みがどれほどのものかが受け手として感じにくくなった。正義感か復讐かあるいは・・・?それでもエイブスのことは「欠点はあるが好きだ」と言う当事者としての彼女の複雑な心境やエイブスとの関係性についても靄がかかったような描写しか出来ず「現地のゴシップを読み漁って脳内補完するしかないのか?」という感じ。
仕方なくマーゴット・ロビー演じる架空の人物ケイラを使ってセクハラ被害を彼女に担わせる形になり、セクハラの深刻さを「こころ」で体現できたのは彼女一人。電話越しにケイト・マッキノン演じる友人に真実を語るシーン、すごく良かったよ。加えてケイト・マッキノンも良かった。コメディエンヌだけれどコメディではない作品に出てきた時に作品にスパイスを投入すると同時に、どっしり地に足を着かせる力がある。好きよマッキノン。
女優の演技と、悪役に徹したジョン・リスゴーの凄みに見所があるのみで、内容は正直至らないなと思った。せっかく現在進行形の大事なテーマを取り上げているのに勿体ないというか、それ以上に「悔しい!」と思った。
----------------
以下、邦題について非常にメンドクサイことを・・・(よって作品自体とは関係ない)
セクハラというデリケートかつ深刻な問題を扱った作品を「スキャンダル」の一言で片付ける無神経さが気に入らないです。"bombshell"には「センセーショナルな事件」みたいな意味があって、スキャンダルと遠からずな部分もあるけれど、「scandal」の語の最もポピュラーな訳は「醜聞」ですよね?セクハラ問題は「醜聞」なのでしょうか?個人的にはかなり違和感が強いです。
映画製作者としてのセロン
あえて「三大女優夢の共演」とか「すけべ親父を痛快に懲らしめる」みたいな路線にしなかったのは、意図があるのでしょうね。
非常に複雑に様々な要素が絡み合っていて、それぞれの思惑もあり、単純に解釈できないところです。
仕事に関しては有能なのがどうしてもハーヴェイ・ワインスタインを連想させます。
FOXニュース社内の少なくとも主要人物はみんな白人だったように思いますがこれも意図的なキャスティングなのでしょうか。
「チーム・ロジャー」シャツのあまりのサムさは逆に気の毒になります。
無意識に人を傷つけているかもしれないと思った。
・ロジャーがラスト、マードックに引導を渡されたシーンで何故、自分が悪いのか?というような表情をしていたように思ったけど、結局、何が悪かったのかっていう感覚だったのかなと思うと怖かった。
・傷つけようと思っていなくても、むしろ褒めたつもりだったり、気を遣ったつもりで言った事も傷つけてしまう事があるんだっていう事を改めて思い知らされた。今朝観たあさイチで吃音の子供にゆっくり話していいんだよっていうのも話す速度を意識させるから良くないと言っていた事と重なり、考えさせられた。相手が笑っているから良いとしてしまっている自分の言動を顧みる契機になる作品だった。
・マーゴットロビーが天真爛漫な感じの人で、番組に出たいからとロジャーの被害にあった後、セクハラをニコールキッドマンの告発後、泣きながら電話しているシーンを観てて、詐欺被害にあった人が責められるという話と重なり、とても辛かった。ラスト、吹っ切れた様子だったのが救いだった。
・ビリー・アイリッシュのバッド・ガイが予告の時に流れてたような気がして最後まで流れなくてどういうことだったんだろうと思った。
・アメリカではお馴染みのキャスター達なんだろうなぁという感じで登場人物の多くて誰が誰だったか少し混乱した。
意義のある映画
実話だけど映画用に脚色が入った半実話
めちゃくちゃ男社会なFOXでセクハラを受けた女性が
立ち向かい戦うストーリー
泣くとは思わなかったけど、
セクハラを受けた本人であろう人達が
顔と名前を出して淡々と事実を話す場面で嗚咽が出た
セクハラを受け、声をあげても迷惑そうに、
面倒臭い奴扱いを受け、逆に批判されること大半
その中この人は闘ったんだと思うと心が震える
この映画を見てちゃんと嫌悪感を覚えれる人と働きたいし、結婚したい🤔
実話なんだろうけど…
いつも、この手の実話ベース系の映画の時に思うけど、全く知らなかった話を「実話です」と言われても、ちょっとピンと来ないんだよね…。
実話を知っている人からすると、実際と違うとか、よく似ているとか、そんな楽しみ方もあるんだろうけど…。
男尊女卑という言葉は日本だけかと思っていたけど、当たり前かも知れないけど万国共通なんだと改めて感じたけど、それに対して、あまり感想はないかなぁ…。
過激な男女平等に進まないことを願います。
上記のように実話を知らない人からすると、もう少し人物を掘り下げるなり、ほのめかしの表現ではなく、直接的な表現の方をするなりしないと、楽しめなかったかなぁ…と思った。
ちょっと期待外れだったかなぁ…。
キャスティングが素晴らしい
権力の頂点みたいなところのセクハラの伝統を断ち切ろうとする女たちの話。まあ考えてみればセクハラの温床みたいなとこだったろうな。タテつけないものにタテつく話が好きなので、自然と応援モード。
似てるか似てないか、とかはまったく興味ないのだが、とにかくジョン・リズゴーとそのキャスティングに敬意を。
どこも大変
登場人物が多すぎていまいち入り込めず。もっと女性同士連帯するのかと思ったらそうでもないし。
地味〜なセクハラ描写もかなりあるあるで、アメリカの気の強そうなお姉さんたちも苦労してるんだな…というのは新鮮ではあった。映画だと殴り倒してるのに、現実はどこも同じ。
コネと美しさと若さがものを言うアメリカでは日本よりしんどい面があるのかもしれない。能力や野心があればある程、壁も高く感じるよね。
重大な事件なのだろうけど・・・
テーマこそ重大で深刻で男女問わず、いい加減性別のこと仕事に持ち出すのはやめよーよと思ってはおりますが、どうも入り込めませんでした。
というのも、場面転換多すぎて、登場人物多すぎて、名前覚えられない・・・という初歩的なところでつまずいてしまい・・・。
FOXという会社が当時、情報をアウトプットする会社なのに内実はものすごく閉鎖的というのは、冒頭のニコール・キッドマンが社内PVよろしく説明したあたりからじわじわ感じました。そういう見せ方が報道局っぽくてかっこいいなとは思いました。
けれどこれって根本的に問題解決してないですよね?してないことが問題なのよね?
だって魚は頭から腐っていくうちの頭しか処分されてないし、その戦後処理に乗り出したのもみんな「男」だし。だから最後のテロップで「続いている」と書いてあったのでしょうが。
そんな一刀両断できる問題でないことも知っていますが、どうもスカッとしない。というのが、残念ながら正直な感想でした。
セクハラが無くなることを願って
勇気を出してセクハラに立ち向かった女性の物語です。この世からセクハラとパワハラを追放したく考えている私としては、社会で働く女性にはとてもお薦めの映画だと思いました。個人的にはシャーリーズセロンとマーゴットロビーの演技が特に光っていると感じました。ありがとうございました。
2020-22
それを自分の娘にもやるのか?
払われた退職金の札束でビンタしてやりたい。
新入社員の頃、倫理教養でセクハラについて教わっているときも、もうこんな現代社会でセクハラなんて絶滅したもんだと思ってました。
今はちゃんと報告して罰せられるシステムがあるから、みんな報告されてるんでしょ?もしやられてもやり返せると。
確かにそういう制度はある。でも、セクハラだと声を上げたら、ずっと噂され、そういう目でみられるという現実。被害者なのに、男性も女性も好奇心の目で見てくる、そんなシーンを何度か見てきました。
マゴロビちゃんの涙。あれはリアルな現場の声を映しているかのようです。
セクハラだと声を上げる者。
その状況を多少見守ってから、声を上げる者。
耐える者。
なびく者。
長いものに巻かれる者。
自身のキャリアを考えるのは、大人なら当然なので、それぞれの立場で行動が異なるのもリアル。
なるほどなぁと思ったのは、レズビアンでヒラリー支持のFOX社員。彼女は就活でFOXしか受からなかったからFOXやってますけど、FOX出身がつきまとって他局にもいけないし、しゃーないからレズビアンとヒラリー支持を隠している。
その子が友達のマゴロビを助けないんだよね。これ、日本でこの背景と理由で「助けない」描写にはならないでしょう。
眉間にシワ寄せながら、面白いと思った映画でした。
日本もこういう映画を作ってくれ。
シャーリーズセロン の美しさ 目の保養
シャーリーズセロン が美しい。
瞳の色が気になり引き込まれた。
衣装も華やかで素敵でした。
ニコールキッドマンも歳なりになったなぁ。
美しく歳を重ねるのがいかに難しいか、うーむ。
マーゴットロビーの、私、汚いと涙するのは、なんか、よくあるかなぁ、と。
セクハラと言う言葉の存在で世界は大きく変わったなぁ、と思います。
いまだに変わらぬ日本のおじ様、お兄さん、お気をつけください。されて良い気分はまったくしない、最悪なハラスメント。
私の周囲にいる、●●さん、あなたの言動は完璧アウトなんですが、いつ気づく?
面白かったけど…
ノンフィクションジャンル好きの自分だけど、ストーリーの山場がもう少し盛り上がってほしいかなぁ…
キッドマンが外から訴えて、そのウネリが中の女性たちに波紋を呼んでいき、セロンのひと刺しで事が動くんだけども…もう少し心の葛藤や中の女性たちが声を上げて立ち上がる姿を期待し過ぎてたのかなぁ…マーゴット・ロビーの心の揺れ動きの表現みたいのが、セロンやキッドマンにもきっとあって、そういうのも観たかったのかも?
まあ、何れにせよ男社会の中、対価として性を差し出せみたいのが、まかり通ってた(今でも残ってる?)時代からの変革期に時代遅れの事しかできない男たちのダメっぷりはよくわかった。
保守系の女性たちを主題にしたmetoo映画
かなりフェミニズムや、近年のmetoo運動の文脈を汲んだ映画なので、そのあたりの前知識や体感が無いと厳しいかもしれません。なんとなく知っていれば楽しめますし、深く体感していれば台詞の一つ一つを意味深く感じることが出来ると思います。言うまでもないですがけして女vs男という内容ではなく、会社や組織の中で「セクハラ」が起こる権力的な背景や、それが全ての社員にどういった影響をもたらすか、女だから連帯できるわけでもないですし、男だからこそ迫られる立場を克明に描いています。個人的にはメインの女性3人や登場人物たちが基本的にはFOXを支持する保守系であることが良いなと思いました。保守だから、リベラルだから、ではなく「真実」を求めたジャーナリストの話でもあります。
保守メディアはセクハラに寛容?
全く興味なかったが、普通以上に面白かった。FOXが保守系メディアだから男尊女卑、ジェンダーもばれたらたいへん。実在のモデルとなったFOXアナウンサー達がわからないだけにカズヒロのメイクに対しジャッジできません。セクハラのCEOを告発する物語だけどありそうなテーマだけに単純なストーリー。ポップでテンポもよく、また主役3人が美しく飽きずに観賞できました。しかしコンプライアンスガチガチのこのご時世に時代錯誤のCEOだとのこと。ニコール・キッドマン歳とったねー
かなり衝撃的な作品!
こんな事実があったとは驚きを隠せません。
地位と権力を利用した最低なセクハラ行為。それに立ち向かう女性キャスター達の勇気ある行動の実話ベースの物語。
終始テンポのよい展開が報道番組を制作するそれとリンクした印象でグイグイと引き込まれてた感じ。
報道番組の裏側も上手く表現して勉強になりました(笑)
現米国大統領のシーンもありなかなか際どい作品。
そもそも報道番組の女性キャスター達の服装などがセクハラされているっぽいのは日本も同じですよね( ´∀`)
立ち上がる勇気の美しさ
マーゴット・ロビーが出ていて、内容に興味を持ったので鑑賞。
んー...。合わなかったかな。
予告で逆転劇的な感じで期待に胸を膨らましていたが、残念でしかない。
悪いところの前にいい所を。
まず、音楽がいい。お?こっからどうなるんだ?と楽しませてくれる。(評価悪い映画の時いっつも同じこと言ってる気がする...)
そしてハリウッド3大女優は流石上手い。
泣き演技も話し方も自然で、とても綺麗。
マーゴット・ロビーはハーレイ・クインなので、期待していいですね。
メイクってすごいね。
反トランプを大々的に取り上げて映画にするところ、嫌いじゃないよ〜
あまり言いたくないですが、良くなかったところ。
まず、本編に到着するまでが長い。
丁寧に書きたかった気持ちは分かるが、テンポの悪さに飽き飽きしてしまう。これがホントに残念。
次に登場する人物を好きになれない。
同情できないんですよ。どんな人なのかってのが描かれていなくて。退屈。
ほいで、予告では個人的に割と好きなbut guyが使われていたからこりゃテンション上がるだろうなとか思っていたのにまさかのどこにも使われない。驚き
ということもあって、映画である必要性を感じない。
Netflixとかで良かったんじゃね?
立ち上がる勇気は非常に難しいこと。
思っていても行動に移すとなると、冷ややかな目から見られるし居づらくなる。
多数決ってなんだろな。50:50になることないもん。あ、この人がこうしてるからこっちにしよっととかしてしまうのが人間ですから。平等じゃない。
立ち上がるといえば、「ブラック校則」
この映画は熱い気持ちになれたのだが、
今作は飽きちゃって眠たくなっちゃった。
最近、良作だらけだったからハズレもOKです。
ハーレイ・クイン楽しみだな〜。
全259件中、81~100件目を表示