「飯を食うことしか脳にねぇのか、アァ!?」ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
飯を食うことしか脳にねぇのか、アァ!?
ワンデーフリーパスポート。またまた利用です。
またもやこの幸せな時間がやってきた。
映画ファンにとってこれ以上ない幸せです。
ということで、1本目は本作です。
特にこれといった理由もなく、強いて言うなら監督が「ステップ」の監督なので。この手の映画は正直期待出来ない。なんとなく展開が読めるからね。
うん。まあ、期待通りでした。
期待通りというか、想像通りかな?
可もなく不可もなく。平凡な映画かなって感じ。
スキージャンパーの西方(田中圭)は、リレハンメルオリンピックで後一歩のところで惜しくも金メダルを逃してしまい、必ず4年後は金メダルを取ると決めたのだが長野オリンピックでは代表に選出されなかった。
やっぱりこの映画見て感じるのは田中圭の演技力。
「哀愁しんでれら」でも土屋太鳳と夫婦役だったが、今回は闇も無いし金持ちでもない。「飯を食うことしか脳にねぇのか、アァ!?」とも言いません。
あれはあれで狂気に満ちており良かったが、やっぱりこっちの田中圭の方が好き。自分の意見をハッキリ言い、誰よりもスキージャンプに思いが強い西方という役を輝かしく演じていた。実在する人物を演じるのは本物がいる訳なので、すごく難しいと思うが彼は見事にその壁を乗り越えていた。
ステップの飯塚健監督ということもあり、大雪なのに凄く温かみを感じてその上居心地がいい。
ステップでもそうだったが、この映画はどんなに挫折しても、どんなに苦しんでも、いつでも希望という光が見えている。彼らはその光に遠回りをしながらも近づいている。監督は常にこのことを伝えたいんだろうな。
登場人物の描き方もよく出来ている。
主要メンバーは7人。
主人公の西方とその妻(土屋太鳳)。
共に戦ってきた仲間の原田(濱津孝之)。
西方と同じく代表に選ばれなかった南川(眞栄田郷敦)。
テストジャンパーで知り合った高橋(山田孝之)と小林(小坂菜緒)。監督の神崎(古田新太)
全員個性豊かで、過去に何があったのか、どんな思いを抱えているのがしっかり描けている。
まぁ、ただ日本人が好きそうなお涙頂戴ストーリーにはちょっと退屈だしシラケる。
はいここで泣いてくださいね〜と言ってるような感じがして冷める。演出や音楽に問題があると思うが、どうもこんなんだと泣くどころか感動すらしない。
分かっていたけどなんの捻りもない展開。
こう持っていくんだろうな〜というのが安易に予想できるし、しょうがないけど結果が見える。その後をテロップと画像で紹介するのもベタだね〜笑
そして、少し演技が気になる。
山田裕貴は難聴の役をたまに声がする方に振り返ったり、普通の声を出していたりしていたが、上手く演じていた。東京リベンジャーズとのギャップがヤバい笑
気になったのは元・乃木坂の小坂菜緒。
初演技なのでしょうがないっちゃしょうがないんだけど、感情が籠っておらずすごく薄っぺらかった。声の出し方に問題があるのかな。
それでも、期待はずれって訳ではなかったので良しです。総理の夫も楽しみにしてます!笑