劇場公開日 2020年3月14日 PROMOTION

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ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方 : 特集

2020年10月15日更新

『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
古くて新しい農場づくりで夢をかなえた夫婦の感動のドラマ

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“究極の農場”をつくるためにロサンゼルス郊外に移り住んだある夫婦の8年間を追った奇跡のドキュメンタリー『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』が3月14日(土)に日本公開されます。本記事では、公開に先立ち開催された試写会に参加した日本のファンの感想とともに、見どころを紹介します。

殺処分寸前で保護した愛犬のトッド。その鳴き声が原因で大都会ロサンゼルスのアパートを追い出されたジョン&モリー・チェスター夫妻は、一念発起し郊外へ引っ越すことを決意します。それは、料理家の妻モリーの“本当に体にいい食べものを育てたい”という夢を叶えるために、ふたりが理想の農場づくりに挑む第一歩でした。

ふたりが購入したのは、200エーカー(東京ドームの約17個分に相当)の荒れ果てた農地。土地を耕し、土壌を作り直し、有機的に作物を育てようというふたりに、さまざまな困難が降りかかります。害虫、山火事、干魃。厳しい自然の掟の中でふたりは、自然との共生とはなにかを学び、“アプリコット・レーン・ファーム”と名付けた農場を美しく、健全に育てていきます──。



アニマルプラネットなどの数々のネイチャー番組や映画を手掛けてきたジョン・チェスターが、自らの究極の農場づくりと理想の生活を目指して奮闘した記録を収めた本作は、自然と共生する人間の姿を模索する、ダイナミックなドキュメンタリーであり、感動の人間ドラマでもあります。パームスプリングス映画祭、AFI映画祭などで観客賞を受賞した他、サンダンス映画祭やトロント映画祭など世界各国の映画祭で上映され、高い評価を得ました。


農場から始まる“理想の暮らし”
ふたりの決断に「第二の人生」のヒントを見つけた
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料理家である妻のモリーのモットーは、“食の質は農作物にある”ということ。そのためにはいつか自分の農場を持ち、滋養のある野菜や果物を栽培し、新鮮な卵を生む鶏を飼ったりすることが必須だと気付いていました。偶然にもそのチャンスをもたらしてくれたのが、愛犬のトッド。彼の泣き声が原因で大都会ロサンゼルスのアパートを追い出されたモリーとジョン夫妻は、いよいよ郊外へ引っ越し、農場を始めることを決意します。


「目的のある人生を送ろう」と結婚した夫婦が、自分たちが望む理想のライフスタイルを手に入れるために、始めた冒険。それは微笑ましくもスリリングで、希望に満ちています。「第二の人生」を考えている人たちにとっては、頼もしい先輩たちのストーリーです。


自然の複雑さと生態系システムから
環境問題への解答も見えてきた
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有機農法は今や流行ともいえますが、チェスター夫妻は、伝統農法のコンサルタントであるアラン・ヨークの教えを仰ぎ、生態系のシステムを整えることによって、真の意味で“有機的な”農作物を育てようと試みます。

例えば、作物の出来を妨げることを心配して除草剤を使うことは、むしろ土壌の劣化を招きます。“雑草”を通して、土壌は大気から炭素を取り込み、養分を生み出して微生物を育み、自然の理にかなった循環システムを作っているから。

野菜や果物、家畜、野生動物たちとの共生が豊かな土壌をつくり、理想的な農場の基礎となります。本作で彼らが学んだ「自然との共存の法則」は、サステナブルな明るい未来を照らしてくれるでしょう。環境問題に心を痛め、サステナブルな生活を模索する人たちを始め、現代を生きる多くの人に勇気を与えてくれます。


8年間かけてカメラが捉えた
ドキュメンタリー映画としての完成度の高さ
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映画製作者、監督、カメラマンとして25年のキャリアがある夫のジョン。アニマルプラネットなどの野生生物番組の制作者としても知られています。本作に登場した豚のエマや牛のマギーたちを撮影した短編で、エミー賞を受賞した経験も。

そんなジョンが農作業の傍ら、約8年間カメラを回し続けて撮った映像は、ネイチャードキュメンタリーとしても最高峰のもの。ドローン撮影やハイスピード撮影などプロの技術を駆使した美しい映像は、うっとりと見とれてしまうほどです。農場を舞台にした“小さな”ドキュメンタリーですが、そのダイナミズムは、大スクリーンで観るべき!


夢を追いかける夫婦の愛と絆、
そして友情に感動
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飼育している牛、豚、鶏。畑で栽培される農作物。チェスター夫妻が愛情を込めて作り上げていく“アプリコット・レーン・ファーム”に息づく動植物たちは、生命の輝きに満ち、複雑な自然界の素晴らしさを改めて気づかせてくれます。しかし、自然は美しいだけではありません。動植物をこよなく愛するジョンとモリーの夫妻にも、ときに自然は残酷なまでに牙を剥いてきます。

山火事、干魃などの困難や危機に打ちのめされながらも、その都度起き上がり、自然との共生を実現していく。その力となったのは、夫婦の愛と家族の絆、そして友達や仲間たちの支えと協力があったから。ワンチームとなって不可能を現実にした、彼らの奮闘は人間的で、心を動かされます。

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