ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方のレビュー・感想・評価
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すばらしい自然の調和
ステキですね。
これが本来の生き方なのかなと思いました。
でも中々できないですよね。
人は怠惰で利己的だからかな?
次から次に問題が起きますが、
それをなくすのではなく、
そのままにしておくと、
自然が解決してくれるという、
共存のバランスがすばらしいです。
人間だけが、生態系を乱してるんですかね。
生き方、在り方を見直すきっかけに
なりました。
自然へのリスペクトに包まれる
これが現実に、成功しているというところ、驚きでしかない。
計画前からの様子、二人の都会での生活からを丁寧に追いかけている記録が素晴らしい。
その、計画のきっかけとなったトッドの存在。
人間のパワーをできる限り抑え、動物や植物、すべての生物と共存していくことを考え抜いた農園。
愛とかいう言葉では、到底説明できない覚悟がそこにはある。
「努力し続けるものに、運命は味方する」、その言葉通りだ。
強くてしなやかで、折れない、けれども立ち止まる余白も併せ持つこと。
学ぶことが多いフィルムだ。
言葉にし難い、映像の素晴らしさも必見。もともとの職業からすれば当然のことながら、そこにもこの夫婦の仕事に対する情熱を垣間見ることができる。
この映像に触れると、蛆虫ですら愛らしい存在に見えてくる。
とにかく、絶賛。
アメリカ版ムツゴロウ動物王国(カール三世さん、失礼しました)
害鳥、害虫との共生、素晴らしき食物連鎖。何もかも繋がっている捕食者たち。ロサンゼルス郊外の農地に移り住んだ映画製作者のジョン・チェスターと妻モリー・チェスターは、アラン・ヨークという農地開拓者を師に仰ぎ、200エーカー(東京ドーム17個分)もの広大な荒れ果てた農地に住むことに。賛同者をも募り、一つのコミューンのように野菜作りと畜産業に勤しむ。
カタツムリやムクドリ、コヨーテ、アブラムシといった厄介者をいかにして退治するか、なんせ鶏の卵が大人気だっただけにコヨーテの侵入はつらいものがあった。中には害虫を駆除してくれる動物もいて、一つの世界のように生態ピラミッドが完成する。もちろんオーガニックを目指しているので農薬なんかも使わないのだ。
アラン・ヨークって神様なの?というくらいに指導が常に正しい方向に向かう。しかし、最初は水の問題だけは深刻だった。そして西海岸特有の乾燥・旱魃、山火事。スケールが大きすぎて、把握すらできないくらいでした。
8年間の記録だけに、最初からいる320キロの親豚メリーが頑張っていた。もちろんアパートを追い出される原因となった愛犬トッドも良かったし、鶏番犬のカヤちゃんも食べたいのを我慢してくれた。
現在のコロナ禍で、あらためて農業に進む人たちもいるだろうし、共生することの大切さをも痛感しました。しかし、土地はいくらくらいするんだろう?とか従業員の給料は?などと余計なことまで考えてしまいました。
増え過ぎても駄目
思ったよりも構想は大きく、巨大な農園の話だった。
問題が起きた時、どう潜り抜けて行くのかは、ささやかな私の暮らしにも共通している。
粘ったり角度を変えたり時間が解決したり。
時には何もしないで待つ、その心の余裕は強い精神力があるから出来るんだろうと感じる。
対自然だから時間が解決する事が多い印象だったが、最初ね基盤作りは大いに影響していた。
樹木や生物、基盤が出来ていると自然にバランスが取れる。
増え過ぎも減り過ぎも駄目、そう考えると増え過ぎた人間はどうなるんだろうか?
農園には3つのものが必要。水、動物、そして仲間。
映画館で初のドキュメンタリー映画。
評価が高かったので、鑑賞。
すんばらしいでございました。
飽きることなく、無我夢中になった90分間。
自然の凄さを実感することができました。
映像関係の仕事をするジョンは料理家の妻、モリーと共に極々普通の生活を送っていた。しかし、愛犬の鳴き声がうるさいと近隣住民からクレームが入り、家を出なければならなかった。
アメリカらしいポップで分かりやすい絵。
理想を妻が語りながら、ジョンが解説をしていく。
ジョンの声が良いのもあってか一瞬で世界に引き込まれる。
音楽と映像もしっかりマッチ。
ちょっとふざけた呑気な曲から神秘的な曲まで、映像だけでなく音楽も美しかった。
ジョン本人がカメラマン兼監督となり、農園物語を進めていく。ドキュメンタリー映画と括っていいものなのか、映画館でしか味わえない映像美があった。
動物たちの行動に泣けてくる。
いじめられているニワトリだったり、親を失ったヒツジだったり、重い病気を背負うブタだったりと動物たちも人間のように生きているなと思った。
ドキュメンタリーなので嘘がひとつもなく、全て真実なので実際に動物たちがこうして生きていると思うと、自然って凄いなと強く思う。
まぁ、欠点を言うならば、
妻のモリーが料理家という事なので、料理をしているシーンをもっともっと見たかったかなと。
もっと引き込まれるものが欲しかったし、1年経つとどんな映画だったか忘れてしまった...(ごめんなさい)
美しい環境を保持し植物を育てるには、
多大な量の水と、肥料を作ったり害虫を食べたりしてくれる動物と、信頼なる仲間が必要になる。
全ての生き物たちが平和に普通に暮らせるようになるには、人間は相当な覚悟と努力が必要なんだ。
美術館に来ている気持ちで見ていた。
ドキュメンタリー最高級映画。
こんな広大な地で育った子はどんな風に成長していくのだろうか...見てみたい。
自然こそがパーフェクト!
自粛前から、予告編を観て
絶対観ようと思っていたドキュメンタリー。
自粛開け一本目に、今の社会を見つめ直すのに
ふさわしい一本でした。
この美し過ぎる無農薬、伝統農法だけの農場を
作り上げるために農場のスタッフたちは
何度絶望を味わったのだろう?
ドキュメンタリーは約8年の歳月をテンポよく追っており、
初期の頃の絶望的な状況も包み隠さず伝えている。
何の養分も含まない痩せこけた土塊(つちくれ)の大地に
ため池を作り、大量のミミズを培養して
天然の肥料を作るところから始まる。
解っていても、結果を求め成果を急ぐ
今の経済優先の考え方では到底成し得ない。
その過程と、自然の力の見事な調和に
感動し、驚嘆することしきり。
動物や植物や菌類は人間に良かれと思って
生きている訳ではない。
彼らは彼らの本能に基づいて
自然の摂理に従っているだけ。
改めて人間の力のちっぽけさに気付かせられます。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
映画では自然農法の素晴らしさに特化しているので
人間が描かれていない。
と思う人もいるかもしれないけど
そこはザックリ切り捨てて
自然のパーフェクトな力に素直に感動してほしい。
人の諍いは十分に実りが得られない時に始まるもので、
農場が自然の調和の中で十分に実りを得られる様になった時
人は自然と笑顔になっている。
今回の新型コロナ禍で思い知った
グローバル経済の危うさをを回避するため
地産地消のシステムを守ることの重大さを
改めて痛感した次第。
私一人に何ができるものでもないけど
せめて、命に直結するものはできるだけ
日本製のものを、地元のものを
値段に左右されず買う様にしたと思っている。
@おすすめの鑑賞方法は?
大画面で迫ってくる農場の美さに魅了されてください。
楽園のよう
広~い農場!牧場•農場•果樹園ひっくるめ、楽園かこれは。1番印象に残ってるのはエマちゃんの出産シーン。脊髄損傷のコヨーテは可哀想だった、安楽死させたんだろうか…
農場には夫婦だけでなく大勢の働き手も居たので、その人間性をもっと紹介して欲しかった。
リアル牧場物語
愛犬が吠えまくって都会のマンションで住めなくなったことから、ずっと夢だった全てを自然のままに任せるオーガニック農場を作った夫婦の話。
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ここでいうオーガニック農場は、雑草や害虫、害獣を駆除することなく自然と共存しながら、生命のサイクルの中で作物を育てていくっていうことらしい。
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例えば、ニワトリを襲ってくるコヨーテも、果樹園の栄養を奪うホリネズミが好物で食べてくれて、さらにそのフンが土壌に栄養を入れてくれる。
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山の仙人のようなアランが言っていたことが、年が経つにつれて本当に実現していくことが感動。そんないいことばっかりじゃなくて、ニワトリが大量に殺されちゃったり、コヨーテを旦那さんが撃つシーンとか嫌な面をちゃんと捉えてたのも良かった。
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ただ、最初にあんなに大事のように提示された火山の場面が後にあっけなく終わるから、前半に持ってこなくてもよかったんじゃないかなとは思った。
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あと、映画館だとミミズ、ウジ虫やらの映像がかなりドアップでうつされてきつかった、、さらに犬嫌いな私は、トッドもあの大画面怖くて!黒いでかい犬って一番苦手だよ。
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農業は微生物に任せとけ。
自然の循環機能から作物を分けてもらうと言う考え方。土壌は微生物の生きる場所。植物は、その微生物の働きで作られる元素を取り込んで育つ。
農場が「小さな世界」、と言うか「地球の縮図」。広大な土地を持つアメリカならではだよなぁと、猛禽類までもをサイクルに取り込んでしまった7年目の姿には、ただただ感動。
世界中でこんな事が展開されたら、俺たち飢え死にしちゃうけど。理想の中で生活する人々の努力には称賛。
うちの女房も実家そばで小さな畑を耕してて、曲がったピーマンとか、硬い皮の大根とか、虫食いの白菜とか持って帰ってくれます。日本人は、こんなんで良いんですよね。身の丈てすw
素晴らし過ぎる! いつかこんな暮らしがしたいと思ってたけど、知らな...
素晴らし過ぎる!
いつかこんな暮らしがしたいと思ってたけど、知らない事が多すぎて‥
逆に最高 笑
メチャ勉強しよ!
素敵なリアルが全て詰まった映画であり、真実でした!
今観れて良かった
68本目。
色々な葛藤の中、2か月振りの映画館。
自粛期間中は録り貯めした海外ドラマばっか観てたから、映画を観るのも2か月振り。
やっぱ観るとなると現状はこの距離感になってしまうのか。
シビアになってるから有難いけど、しばらくは大作、話題作の公開は大分先延ばしになるのかな。
でまさかのドキュメンタリー。
観るまで気付かなかった。
鉄腕!DASHかと思いつつ、どんなに困難にも常に前向き。
共存、共生、今観るのにベストかな。
アランがなくなった時は城島がいるよと思いながら、たまに映るヘビにマジビビり。
できればテレビでやってくれれば、何かしらのメッセージになるのではないかとも。
あざとさも
映像の美しさは文句のつけようがない。登場する動物ー犬、牛、ブタ、鳥達の生き生きとした姿。信念を持って農業を始めた夫婦が、作りあげて行く理想の農場。
ただ監督が自分の農場を撮ったドキュメントなので、リアリティの面でどうなのか? きれいにまとまりすぎているのが、気になった。
桜の花びらになって散りたい
コロナ禍の影響で週末は閉館している映画館が多い中、シネスイッチ銀座は週末でも上映を続けている。賛否はあるだろうが、映画館としてのひとつの姿勢であり、閉館するも上映するも、どちらの決断もそれなりに評価されなければならないと思う。
テレビを観ていると、ロクな番組がないことがわかり、どうしても映画に行きたくなる。コロナ禍の対策も重要かも知れないが、精神衛生も大事である。日本の自殺者はWHOによれば毎年6万人。1日164人が自殺しているのだ。新型コロナで亡くなる人が増えているのかも知れないが、それを遥かに上回る数の人々が自殺しているのである。この事実をどのマスコミも報道しない。
コロナ禍で経済が縮小した結果、自殺者は更に増えるだろう。政治家は行きあたりばったりの対策で右往左往しているが、世界の片隅では沢山の人々がひっそりと自殺している。コロナ禍が終わってからの自殺対策では実は遅いのだ。感染者数と同時に自殺者数を発表するといい。
この時期に本作品を映画館の大画面で鑑賞できたことは非常に幸運だった。微生物を含む生命全般についてのドキュメンタリーだからである。
兎に角映像が美しい。流石に動物の番組を作ってきた監督だけのことはある。撮らなければいけないシーンはすべて網羅しているし、スローやアップなどを巧みに使った映像で和ませてくれる。
夫婦の農場にとても重要な役割を果たすコンサルタントのアランには独特の哲学がある。自然農法で大切なことは、植物と動物、それに微生物が相互作用しながらエネルギーを循環させることである。つまり自然界の多様性(diversity)そのものがエネルギーと秩序と調和を生むのである。その結果として農畜産物が収穫される。人間は自然の多様性を損なわないように気を遣わなければならない。
映画はその具体例を美しい映像で表現する。動植物が栄養を摂取し、排泄する。その排泄物は他の動植物にとっての栄養となる。時間が経過すると植物も動物も死骸となって土に帰るが、それもまた次の世代の動植物にとっての栄養となる。あるいはある植物にとっての天敵は他の動植物にとっての重要な栄養源であったりする。人間は勝手に害獣とか害虫などと分類しているが、動植物そのものは益でも害でもないのだ。
食物連鎖の中で重要な役割を果たすのが微生物である。細菌について人間は善玉菌とか悪玉菌とか日和見菌とか、勝手に分類しているが、生物の多様性そのものが秩序と調和を生むのであれば、悪玉菌も病原菌もそれなりの役割を担っていると考えるのが公平だ。ウイルスについても同様で、人間にとっては炎症を引き起こしたり、免疫不全をもたらしたりするウイルスであっても、善悪の判断の対象外である。
生は死を内包している。あらゆる生物は誕生と死亡、自己複製を繰り返しながら、時には突然変異を起こしたりして変化し続けている。ジュラ紀に地球に君臨していた恐竜も、もはや化石でしか見ることができない。ヒト科ヒト属ヒトであるホモサピエンスも例外ではなく、環境の変化と適応力のバランスから、やがて淘汰されていくのだ。
本作品は、その全体をすべてよしとして力強く肯定しているかのようである。新型コロナウイルスがパンデミックを引き起こし、多くの人や動物が死ぬ。そしてまた生物は変化し、新しい生物が誕生する。善と悪の彼岸に真理が存在すると考えれば納得のいく話である。
家族が死んでもそんなことが言えるのかと、屡々問題を矮小化する人がいるが、巨視的な問題は巨視的に議論すべきであって、個々の人間の幸不幸と重ね合わせるのは論点をずらしているだけだ。日々刻々と変化していく環境の中では、ペストもコヴィッド19も条件と偶然によって発生したパンデミックであり、地球の歴史にとっては善でも悪でもないし、幸でも不幸でもない。
本作品の美しい映像を観ると、生命というものは失われるからこそ美しいということがわかる。花は散るから美しいのだ。いつの日か自分も死んで土に帰り、微生物に分解され、桜の木の栄養にでもなって、その美しい花びらの一片となり、そして散りたいと、そんなふうな思いが沸き起こる。素晴らしい作品である。
「農業で起業する」こと•日米の大きな違い
日本なら、まず家庭菜園から始め、週末農業を経てどこかの農場にテスト就農したうえで段階的に大きくしていくのが普通でしょう。
ところがこの映画の主人公夫婦は脱サラからいきなりファンドで資金を集めて広大な耕作放棄地を購入。経験豊富な人を農業顧問に迎え、生業家業の枠を超えていきなり事業としての農業にチャレンジしました。
失敗した作物は豚や鶏の餌になり、家畜の糞尿が土壌を肥やします。料理研究家の妻は自作の野菜や卵肉を提供するレストランを。映像作家だった夫は自分たちの農業奮闘記をドキュメンタリー映画にします。
農業体験を記録した映画というよりは、ドキュメンタリー映画のための「25年間に渡る農業実演」なのかもしれません。これも「現代のお伽話」でしょう。
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