「悲しみの赤い線」ステップ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみの赤い線
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妻を亡くした男が一人娘を小学校卒業まで育てる10年間の物語。
妻が亡くなっているので、その悲しみからスタートする。壁のカレンダーに赤ペンで書き込んでるところで倒れたという設定。壁に残る赤い線が悲しい。だから前半から泣けそうなシーンがたくさん盛り込まれている。個人的には保育所の先生とのやりとりで少し涙した。
でもそこからは妻・母の死以上の出来事は起きないので感動もやや薄め。ステップってタイトルの通り、義父母、義兄夫婦との関係性がメインの話だったのかもしれない(原作読んでいないから想像でしかないけど)。
あの悲しかった壁が家族の軌跡として使われていたのはいい。悲しみの赤い線が成長の樹木のように変化していた。
亡くなった妻の写真を見て、川栄李奈かと思ったけど、微妙に修正されていることに気づき、なるほど後で出てくるのかと納得。なかなかうまい作りだった。
最後に、3人の子役はとても上手で安心して観ていられたが、やはり10年の間に3人が入れ替わるのは違和感の方が強くなってしまう。この年代の子どもを入れる映画の難しさを感じた。5年くらいかけで本当に成長する姿を撮影できたらいいのに。
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