ミッドウェイのレビュー・感想・評価
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戦争映画としては良いだが。。
戦争映画としてはいい映画だと思います。
ただ何かぐちゃぐちゃしてしまうんです、中盤から後半が。
米・日の戦いはわかるのですが、単純に情報戦で勝ったとしか思えないのです。
もっと推測とか駆け引きとかあると思うんです。
例えば日本側の判断ミスとか。米側の推測勝ちとか。
この辺をフューチャーしてくれないと、たまたま勝ったようなイメージがついてしまう。
もっと複雑な部分をわかりやすくして欲しかった。でないと、ミッドウェイを扱う意味がない。
そこの見せ方の工夫が欲しい。
そこが”普通”に見えてしまった要因だと思います。
戦争映画好きならいいかな。。
単純に映画を、、という際は今一つでした。
ド迫力の戦闘シーン
久しぶりに戦闘機の迫力ある戦闘シーンに感動しました。
60年位前に多くの若者があんな弾丸の中を戦闘機を操っていたのかと思うと、とても今では考えられないです。
ディックベストの最初のシーンでの戦闘機はちばてつやの「紫電改のタカ」で滝一飛曹が見せた紫電改を操ってる方法と同じじゃんと思わずにやけてしましました。
ストーリーも史実に基づいたものとなっており、とても面白く鑑賞出来ました。
それにしてもあのころのアメリカの女性はしっかりしているなぁ。
戦闘シーンではやはり日本を応援している自分がいて、やっぱり日本人だよなぁと思ってしまった。
音、映像がリアルで大迫力!
空中戦、艦船などの映像、音響は、かなり迫力が あり、過去に観たミリタリー系の映画の中でも最高クラスです!内容は史実に基づいた感じなので、まぁこんな物かなと、しかし、太平洋戦争でアメリカがこんなにも追い詰められてたとは、あまり知らなかった。
ハリウッド戦争映画あるある…アメリカンヒーロー!アメリカ万歳!日本軍は悪!中国人被害者みたいな感じは否めません。。。
豊川悦司さん、浅野忠信さんの演技が、あれ?ん?セリアのせいか、演出のせいか、いつも観ている演技と少し違い違和感があります(正直言うとこんなに演技下手?w)。制作サイドから本人達の意にそぐわない演技の指導があったのかな?と思います。これもあるあるですが、エセ日本人中国人役者が観た感じ出ていなかったぽいので(クレジットにも中国系の名前はなかったかな?)これは好感が持てました。
まぁいろいろ書きましたが、この映画、戦闘シーンだけでも迫力があり観る価値はあります!映画館での鑑賞を是非おすすめします!
太平洋、血に染めて…。 まるでSFのようだけれど、これってたった80年前に本当にあった出来事なんだよなぁ…。
1942年6月4日から7日にかけて行われた、日本海軍対アメリカ海軍の死闘「ミッドウェー海戦」を、日米それぞれの参加者の立場から群像劇的に描いた戦記映画。
監督/製作は『インデペンデンス・デイ』シリーズや『デイ・アフター・トゥモロー』のローランド・エメリッヒ。
航空母艦「エンタープライズ」の艦上戦闘機隊指揮官、クラレンス・マクラスキー少佐を演じるのは、『ワイルド・スピード』シリーズや『美女と野獣』のルーク・エヴァンス。
アメリカ海軍太平洋艦隊司令長官、チェスター・ニミッツ大将を演じるのは『ハンガー・ゲーム』シリーズや『グランド・イリュージョン』シリーズのウディ・ハレルソン。
日本帝国海軍連合艦隊司令長官、山本五十六大将を演じるのは『20世紀少年』シリーズや『3月のライオン』の豊川悦司。
日本帝国海軍第二航空戦隊司令官、山口多聞少将を演じるのは、『ステキな金縛り』『マイティ・ソー』シリーズの浅野忠信。
日本帝国海軍第一航空艦隊司令長官、南雲忠一中将を演じるのは、『ちはやふる』シリーズや『シン・ゴジラ』の國村隼。
アメリカ陸軍航空軍、ジミー・ドゥーリトル中佐を演じるのは『ダークナイト』『ハドソン川の奇跡』のアーロン・エッカート。
早速余談ですが、監督のローランド・エメリッヒってドイツ人なんですね。
『インデペンデンス・デイ』のイメージがあるので、てっきり共和党を支持するゴリゴリのアメリカ人かと思ってました。
つまりこの映画、🇩🇪ドイツ人監督による🇨🇳中国資本で作られた🇺🇸ハリウッド制作の🇺🇸🇯🇵太平洋戦争映画なんですね。
第二次世界大戦中なら絶対に考えられない座組みだな、と思っちゃいました。
それだけ平和になったということでいいのかな?🤔
「アメリカ&中国の作った太平洋戦争の映画なんか、日本人の俺が楽しめるわけないだろっ😤」
とか思ってましたが、アクション映画として普通に面白かった(^^)
個人的に太平洋戦争の知識が全くないため、事実と違う点が気になるとかそういうのは全くないです。
むしろ、ミッドウェー海戦のことがぼんやりとでもわかったので勉強になった。
日米合わせて3000人以上の戦死者をだした、これ程大きな戦が、僅か80年前の出来事だとは…😨
戦闘機や空母などはCGで描かれており、ここにはちょっと違和感。結構CG感が強めなのでリアリティにかける。
とはいえ、空戦や海戦の迫力は抜群。2時間以上ある上映時間で退屈なところは一つもなかった。
ハリウッド作品なので、当然アメリカの立場から戦争を描いているのだが、山本五十六や山口多聞、南雲忠一といった日本海軍もしっかりと描かれている。
日本人俳優たちの抑制の効いた演技には現実味があり、彼らの描き方は日本人の目線から見ても違和感はないんじゃないかな、と思います。
トヨエツが山本五十六というのは意外なキャスティングでしたが、見事に演じ切ってましたね。始めは彼だと気づかなかった。
東京の空襲を知った五十六が、陛下の身を危険に晒したことで自責の念に苛まれるシーンを入れていることにはけっこう感心。実際にもこういうことあったんじゃないかな、と思わせるリアリティがあった。当時の軍人心理みたいなものを色々と研究したんでしょうね。
日本側の描写が予想以上に良かったのに対し、アメリカ側の描写はちとテンプレ。
主人公格であるエースパイロット、ディック・ベストの活躍が描かれるわけだが、1人の英雄の活躍が戦争を勝利に導いた、というのは現代の価値観からするとちょっと古いかな、と感じてしまう。
ディックの西部劇気取りなパイロットというキャラクター像は面白い。ただ、描かれるディックの苦悩や家族の描き方がかなり薄っぺらく、いかにも戦争映画の英雄だなぁ、という感じがしてしまった。
ディックだけでなく、この映画の人間ドラマは総じて薄っぺらい。パールハーバーで戦死した友達とか、もっと掘り下げても良いんじゃ。その復讐がディックの原動力になるわけだし。
自信を失って飛ぶのを恐れている兵士が墜落して死んじゃうシーンとか、ポッと出てきたキャラクターだったから悲しみとか全然なかったなぁ…。
映画の構成が群像劇なので、いろいろなキャラクターが登場する。
『プライベート・ライアン』でも感じたのだが、軍服を着たアメリカ人の顔ってみんな一緒に見える…。これって私だけ?
日本側は着目する人物を3人に厳選していたのだから、アメリカ側もフィーチャーする人物をもっと絞ったほうが、映画がスマートになっていたと思う。ドーリットル中佐とか、別に出さなくても良かったよね。
映画監督の押井守が、『1917 命をかけた伝令』を語るという趣旨のインタビューで面白い発言をしていました。
彼曰く「戦争映画のことをアクション映画だと思ってしまっていること自体が間違い」だというのです。
また、戦争映画には人間ドラマを描くことは不要だと述べています。
押井守曰く、戦争映画には「戦場の緊迫感」と「兵士が戦場にいる時に感じた重たい時間」の2つが揃っていないとダメなんだそう。
「戦場の緊迫感」だけを描き、戦場の兵士が感じたであろうリアリティを描くことを疎かにするとただのアクション映画になる、というような事を語っていました。
これに当て嵌めて考えると、本作は「戦場の緊迫感」はしっかり描けているが、兵士の感情や彼らが体験したリアリティなどは描かれていない。
アクション映画としては合格だと思うのですが、本作を戦争映画として見た場合、やはり名作とは云えないよなぁ、というのが素直な感想です。
スカッとするアクションがみたい人にはおすすめ出来るかもしれませんが、やられてるのは日本兵だしなぁ…。いろんな意味で微妙な作品です。
※日本軍の暗号「AF」がどこを指しているのか解読している時、「真水」がどうたらこうたらなので「ミッドウェー」に決まり!というやりとりがあり、何のこっちゃ?と思ったのですが、その後調べてみて納得。
「AF」が「ミッドウェー」であることに目星をつけていたので、
・ミッドウェー→ハワイに「海水ろ過装置が壊れて水不足」というメッセージを平文で送信。罠を仕掛ける。
・これを傍受した日本軍が「AFは真水不足」という暗号を送信する。
・これをアメリカ軍が傍受したことにより、「AF」=「ミッドウェー」が判明。という流れだったのね。
※中国資本で作られている映画ではありますが、日本人が必要以上に残虐に描かれているとか、そういうのはあまり無いです。
とはいえ、何点か気になるところも…。
・ディックが戦闘機から日本の空母に爆弾を落とすシーン。わざわざ日の丸の真上に落とさんでも…。
・捕虜となった米兵が錨に繋がれて海に沈められるシーン。ここ、ただ日本兵の残虐さを強調するためだけの、全く必要のない描写だったと思う。実際、捕虜となった米兵オスムスが何者かに斬殺されるという事件があったらしいので、史実をもとにしているといえばそうかもしれませんが…。
・ドーリットル中佐が初の本土空襲を実行し、中国に降り立った後のシークエンス。完全にここは蛇足。日本が民間人を狙って爆撃しているというやり取りがあったが、その直前にあんたも無差別爆撃をしとるやないかいドーリットル中佐。
この辺りはちょっと気になるかも。右翼思考の人なら怒っちゃうかもね🙄
本当の勇気。
あの戦艦大和が沈んだミッドウェイ海戦を比較的日本とアメリカを対等に描いた映画。
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予告で日本とアメリカ何が勝敗を決めたのか?ってあったように、その目線で見ると面白い。陛下のために戦う日本人と失った友のため戦うアメリカ人、当時の人の気持ちは知らんけどそんな漠然としたもののために戦ったって、本当に大切なもののために戦ってる人には勝てるわけがない。
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あと飛行機が被弾して船に突っ込んできそうだったアメリカ軍に対して、米国人にそんな勇気なんてないというシーンがあるのだけど、私は特攻隊のような自分が爆弾になる行為は勇気でもなんでもないと思ってる。
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言葉は悪いかもしれないけどあれはただ突っ込んでいくだけ。本当の勇気ってアメリカ兵みたいに生きて帰ってくるという前提で危険な戦場に行くこと。だからあの船のギリギリまでいって爆弾を落として戻ってくるっていうシーンが心に刺さる。
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この映像も上空から真下に突っ込んでいくからめちゃくちゃ迫力あるんだけど、こんな光景、人が現実に見ていいものじゃない。『アルキメデスの大戦』は日本軍からの光景が見れて、どっちも戦争の狂った光景が見れて良い。
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最後に日本とアメリカを対等に描くという点では、差別用語のジャップとジャパニーズをちゃんと使い分けてたとこもよかった。英語がわかる人は意識して聞くといいかも。
米国側から見たミッドウェイ戦勝記
米国の対日石油禁輸措置がとられれていた1941年。
日本は打開措置として12月7日(日本時間12月8日)にハワイ真珠湾の基地及び米国艦隊への奇襲攻撃を行う。
攻撃は成功。
連合艦隊司令長官山本五十六大将(豊川悦司)が狙う戦争の早期終結は成功するかのようにみえたが・・・
といったところから始まる物語で、その後、ドゥーリトル中佐(アーロン・エッカート)率いる爆撃隊による日本本土空襲、レイトン少佐(パトリック・ウィルソン)の情報戦による日本のミッドウェイ襲撃の探知が描かれ、最終的にはミッドウェイでの大海空戦となります。
米国、中国、香港、カナダの合作なので、いわゆる戦勝国側からの戦記ものの作りだけれども、日本側にもかなり尺を割いて描いているので好感が持てます。
映画のつくりとしては、全体を俯瞰したような作りから、見せ場であるミッドウェイ戦に向けてヒーロー譚にシームレスにシフトするあたりが米国向けエンタテインメントとして巧みだと思いますが、米国兵英雄譚に決着するのが日本人観客には居心地が悪いかもしれません。
また、そのヒーロー役のベスト大尉を演じるエド・スクラインが悪人面なのも、ちょっとね。
日本側では、空母飛龍とともに沈んでいく山口多聞少将に焦点が当てられ、浅野忠信は儲け役。
見せ場のミッドウェイ戦も、ローランド・エメリッヒ監督お得意の物量作戦演出で相当な迫力。
ただし、迫力優先の演出にしたために、日本側航空部隊の爆撃装備→魚雷装備変更→爆撃装備への再変更がわかりづらくなっているのが難点。
当初、米国が日本軍の戦闘能力を相当恐れていたあたりが描かれているのが興味深く、本気で米国西海岸では空襲されると信じていたことがわかるし、米国隊の中でも負け戦感に覆われていたもの興味深い。
ま、この厭戦感があるからこそ、後半の英雄譚が活きてくるのだけれど。
なお、中国資本が入っているせいか、ドゥーリトル隊の中国本土不時着エピソードは水増し感あり。
字幕処理でもよかったのではないかしらん。
本作は1960年東宝特撮の「太平洋の嵐」を裏返したものです
ミッドウェイ海戦を描いた映画は過去にもあります
代表的なものは3つです
まず、1976年のチャールトン・ヘストン主演のミッドウェイが挙げられます
山本五十六は三船敏郎が演じています
そしてもちろん日本にもあります
東宝特撮で1953年の太平洋の鷲と、1960年の太平洋の嵐
この2作品を挙げることができます
山本五十六を、前者は大河内伝次郎、後者では藤田進が演じています
その他にもまだまだありますが、主要な扱いではなくミッドウェイ海戦を描く時間もごく短いので割愛してよいと思います
では本作はその3作品の中でどの作品に一番近いのか?
それとも全く違うのか?
本作は1960年東宝特撮の「太平洋の嵐」を裏返したものであると思います
まず、1976年版のミッドウェイ
この作品は戦いのあらましを公平な視点で描いているのは本作と同じです
戦闘シーンは太平洋戦争の色々な記録映像や1970年のトラトラトラの映像、日本の東宝特撮の戦争映画の映像を取り混ぜて、少し米軍空母の実物映像を足して構成されています
次に1953年の太平洋の鷲
これは白黒作品ながら、最も詳しく海戦の推移をサスペンスを盛り上げて描いています
海戦そのものだけなら本作が一番でしょう
初代ゴジラの1年前の作品です
監督は本多猪四郎、特撮は円谷英二なのです
特撮はそんな昔であるのにかなり頑張っていることにびっくりされると思います
赤城の実物大セットと、米軍提供の実際の記録映像や、戦時中の日本の戦意高揚映画での日本軍機の本物の飛行映像が組み合わせられて効果を上げています
そして1960年の太平洋の嵐
カラー作品です
房総半島の海岸に実物大の空母飛龍のセットを作り、飛行甲板にはこれもまた実物大の艦上攻撃機のセットが何十機も整列してプロペラを本当に回しています
飛行甲板の向こうに見える水平線は本当の太平洋です
本作の実物大の空母ヨークタウンのクォリティーに全く負けていません
日の出前の払暁の薄暗い中、艦内からハッチをくぐり抜けて舷側のキャットウォークを主人公が歩いて飛行甲板に登る長回しのカットなどは、60年も昔の作品なのに、21世紀の本作を凌駕しているシーンです
海戦の推移も詳しく描かれますが、飛龍の視点に寄せているので海戦全体の展開を俯瞰しないので、ハラハラドキドキ感は1953年の太平洋の鷲の方が優れています
この視点の寄せ方が本作と似ています
米軍空母ヨークタウンの搭乗員の視点でより寄せているのです
つまり本作は裏返しの太平洋の嵐なのです
なので海戦全体の展開を微に入り細に入り知りたい、もっと丁寧に描いて欲しいという向きにはもの足らないのかも知れません
それを期待するなら、東宝特撮の太平洋の鷲を観るべきです
本作はより個人的なそれぞれの視点から捉え直したミッドウェイ海戦であるのでこうなっているのです
特撮は、CG による素晴らしい実在感のある空中シーンのような惚れ惚れするシーンもあれば、ド派手なだけの劇画的なタッチになるシーンもあります
しかし総じて大いに満足できるものです
飛行機や艦船が密集し過ぎていると軍事オタクの皆さんのご指摘はごもっともですが、映画ですのでこの程度はやむを得ないと思います
望遠による圧縮効果だと飲み込みましょう
むしろ距離を取っているほうです、
もっと酷い距離感の何もわかっていない戦争映画は山ほどあります
空を覆う対空砲火の爆煙の表現は最高のものでした
軍事オタクからすると軍事考証で気になる箇所は幾つか散見されるののの、白けてしまうような致命的なものは有りません
頑張っている方と思います
米海軍がかなり日本艦隊にびびっている描写が本作の目新しいところです
これは米側の資料でも実際の取材から明らかになっていることです
ここが1976年版のミッドウェイとの大きな違いと言えると思います
その資料が紹介されていた本の題名は失念しましが、和訳も
ででています
暗号を解読して待ち伏せに出撃するのですが、米艦隊の指揮官達は全く勝てる気がせず陰々滅々な気分だったとありました
とにかく日本艦隊は当時最強のチャンピオンだった
いつどこに敵が現れるのか分かったところで、自分の死ぬ時と場所を知らされたようなものだと彼らは述べた、とその本には書いてありました
中国資本が入っていることで、反日要素があると言われる向きもあるようですが、そんなことはないと思います
日本人にはばつの悪い残虐なシーンもあります
しかし実際にあったことですから致し方ないものです
ドーリットル爆撃隊が中国大陸に逃れ落下傘降下で脱出したあとのシーンを怪しからんとする向きも多いようですが、あれは中国共産党である八路軍の兵士ではなく、その後台湾に逃れる事になる、中華民国の兵士だと見做せばどうでしょう
史実でもドーリットルはあのあと蒋介石に晩餐会に招かれています
つまりドーリットルと中国人との握手は、米国と台湾の握手であったのだと解釈するべきなのです
もっと言えば、序盤の大本営の会議に注目すべきです
天皇陛下の席が空席になって撮影されています
これには意味があると思います
天皇陛下は軍の統帥権を持つけども実際はこうで全く戦争指導には関与していない
だから戦争責任は問えない
そう説明しているシーンだと解釈しました
全体としてみれば、本作は反日映画には全くあたらないと思います
確かに日本軍の軍事行動の中には、眉を顰めるような部分も描かれています
しかし、それは戦争とはそのような事になるものだ
戦争の狂気が人間を狂わせてしまうのだというトーンです
日本人だから残虐なのだという視線ではありません
むしろ観終わった後の印象は
このように死力を尽くして日米の大艦隊が激突して戦ったのも、もう80年も昔のこと
全て恩讐の彼方に去ったのだ
我も頑張った、彼も頑張った
そのような想いです
21世紀の現代、またも戦雲が巻き起こりそうな雲行きです
しかしこの戦いから80年後の今は、この日米という世界最強の海軍が、太平洋からインド洋まで共に艦隊を並べるようになったのです
つまり、これに挑戦するのは無謀だという、米国がハリウッドを使って発しているメッセージに見えるのです
冒頭の雪の清澄庭園のシーンは、二二六事件の暗示であったり
序盤の無茶な着艦訓練が、クライマックスの着艦シーンとつながっているなど、さすがハリウッドという練られた脚本の冴えも光ります
ジョン・フォード監督が登場して、まさかのコメディリリーフとはびっくりです
これ史実です
劇中で撮影していたフイルム、しかもカラーは、その後、実写の戦意高揚映画となったのです
YouTubeで簡単に見れます
ローカル版インデペンデンスデイ
CGは そこそこリアリティあるけど大笑いしそうなエピソードを入れてるもんだから戦記物なのにストーリーにリアリティを感じなかった。
せっかく日本側の山本五十六にスポットを当ててるのだから、ニミッツか最初に絡んだ情報将校目線で制作した方が良かったのでは?
時間を感じさせない
第二次世界大戦物のハリウッド映画ですか、いろんな人が言われているようにわりと公平な目線で描かれています。
アメリカ側の兵士も悩んだり、恐怖したりというところが共感できます。
2時間以上ある映画ですが、時間を感じさせず没入できます。
ちょっと展開が早くて日本軍の動きが分かりにくいところが有りますが、仕方ないですね。
映像の迫力に圧倒される
映像はすごすぎる臨場感の高い描写で圧倒された。
しかし、少し引いて考えると、太平洋戦争のきっかけとなった真珠湾攻撃は
本当に「奇襲」だったのか。当時すでに、日本軍の暗号を解読していた米は、
真珠湾に「ある程度の犠牲」を残し、「奇襲」を創作したのでは、という疑問も残る。
日本より圧倒的優位な、高度な技術と軍事力を持つ米に対し、到達に何日もかかる
奇襲が本当にありえるのか、どうも現実的に考えると、想像できない。
という意味では、この映画、あまりにも米サイドを美化しすぎているのでは、
という疑問は解決されない。。戦場にいた人に真実を語って欲しい。
空の戦闘の迫力が凄かった。
アメリカのは日本の特攻隊と違い
玉砕はなく、甲板ギリギリまで来て弾を落とし、自分は急上昇して助かっていくのね。
それを1日2回やったって。あの人…!
頭の中でトップガンの音楽流れてました。
日•米戦士の価値観の違いが浮き彫りになっていた。米国は個人主義が根底にあって、部下の私見も認めているようだ。
最後のシーン、「よかろう。月見でもしよう」に美学を感じた。
期待してたのに、、残念。。
ミッドウェイ海戦を時系列に追って戦闘を描いているだけで、ストーリー(ドラマ)がないから、ただでさえ長いのに、さらに長く感じる。
日本人キャストの芝居も見るに耐えないし、エキストラみたいな将校にいきなりスポットがあたって謎だったり。
同じ時間使って、「紅の豚」を二回観た方がいい、と観賞後にまず思った。
どちらにも
戦争はどちらかが絶対悪ではなく双方に人生があり生活があり
戦闘に対しても劣勢状況であっても情報と作戦により態勢を逆転し、その後の優位性をっ決することができると思える作品でした。
クリントイーストウッド氏の硫黄島の手紙、父親たちの星条旗の様な完全分離型の作品ではなく一つの作品内で収めるには少々時間が
足りない感は否めませんでしたがとても良かっと思います。
個人的にですがディック・ベストの零戦を振り切る際に使用した捻り込みと言われる高等テクニックを映像化したのが印象的でした。
破綻してないエメリッヒに驚き
エメリッヒなのに、破綻してないのにまず驚きました。
まさか史実エピソードをちゃんと調べて再現するなんて!
いわゆる通説重視で、本当の意味の史実か疑わしい内容だけど、アメリカが開戦当時、日本を恐れて負けるかもという意見があったことを、本作では珍しく表現していてよかったです。
(あ、日本側のエピソードはそこそこ怪しいですが。米兵捕虜を日本兵が海に沈めて死なせたのは重りの種類の違いくらいで史実通りですけど)
作りたい画(え)のために、物語を軽んじる傾向のあるエメリッヒとは思えなかった。
要所要所で、「英雄」扱いされた人間個人の、その「判断ポイント」を羅列した作り。
よく言えば全方位に気を配った群像劇。
悪くいうとエピソードの断片だけが連なり、これといった主人公不在のまま深みはなく垂れ流されたような物足りなさ。
とはいえ、『パールハーバー』みたいな戦争映画のふりした無駄な恋愛駄作よりはいい。
戦闘機や沈む空母の描写は、予告編通りにぱっきりしすぎて玩具っぽく、CGらしさが強くて気分が冷めたポイント。
しかしながら、数で押しつつ、派手な壊しっぷりだったのは流石。
全体として、意外と楽しめました。
心のハードルを下げまくってから行ったからかもしれませんが。
うーーーん。まぁ仕方ないかな。
制作サイドに関係国のスタッフを入れない限り、完全にフラットな視点での
戦争映画って作れないんだろうなぁ。
確かに昔のアメリカ制作の太平洋戦争ものに比べれば
フラットな描き方ではあるものの・・・描き込み具合の差は歴然かつ
やはり日本側に闘う意味を持ってきがち。
それと日本キャスト側の人物の描き方が・・・なんか浅い・・・
これまた同じ理由で仕方ないかも?なんだけど「史実に!」って言うなら
人物像にもうちょっとフォーカスできないかなぁ?
日本人として気になったのは「日本語が聞き取りづらい」ってことと
「日本語の言葉選びに違和感」
結局、日本語圏以外の国では字幕を読むであろう・・・ってことで
どう聞こえるか?なんて無視されたんだろうな。
こー言うところから考えると、
所詮、戦争を題材にした「アクションエンターテイメント作品」の粋を超えられない。
映像の迫力はありますから、それを求める方には良いかな?
「硫黄島からの手紙」や「父親たちの星条旗」の系統を求められると
ガッカリすると思います。
僕は後者だったのでこのポイントです。
アメリカになんで敗戦したんだろ?
75年前、アメリカになんで敗戦したんだろ?という素朴な疑問を晴らしてくれるハリウッドが初めて先の戦争をニュートラルに史実に忠実に描いたローランドエミリッヒ監督の秀逸な歴史作品。これまで戦勝国が描く映像は野蛮なイエローモンキーがグレートアメリカに蛮虐を仕掛けたという目線、そうマイケルベイ+ベンアフレックの「パールハーバー」のようなプロパガンダが多かった。でもエミリッヒが言う「日本への敬意も忠実に描きたかった」と。ようやく国交が真に戻ったのかなと思う作品。また現在の映像技術による戦闘シーンのリアルさは壮絶な迫力。
先人の想いを
ミッドウェイ海戦を実在の人物にスポットを当て、日米両方の視点から描いていた。どちらの国も仲間、家族、国、正義のために戦っていて譲れない想いがぶつかり合っていた時代。どう転んでも悲しむ人は大勢いる。過去の歴史を学び、その時代に生きた人の想いを未来に繋ぐ。そんな映画の強さを大切さを感じた。冒頭の海と戦闘シーンの飛行機のエンジン音、赤。胸がゾクッとする感覚。大きなスクリーンで観たくなる映画。
もう「名作」と呼ばれるような戦争映画は出ないのか?
2023.12.16加筆修正
いわゆる「海戦もの」と言われる戦争映画は、本当に難しいだろうなと思う。
戦闘シーンの再現が、陸戦以上に難しいからだ。
本作には大いに期待していた。
・ミッドウェイ海戦の新解釈
・日米首脳陣の苦悩、葛藤、決断
なにより、
・最新CG技術を駆使した、臨場感溢れる迫真の海戦(航空機 vs. 艦艇)シーン
そして鑑賞後の感想は、、、、
「もう名作と呼ばれるような戦争映画は出ないのかな」
という悲しい呟きだった。
【気に入った点】
・血糊の色はじめ、彩色のリアリティが高い
【気に入らない点】
・日米ともに軍人役の所作が緩慢すぎる
特に帝国海軍の尉官、佐官クラスにおいては昭和期の映画で勉強してほしかった。
昭和期の和製戦争映画に出演している俳優には多数の元軍人が含まれていて、敬礼ひとつとっても指先まで美しい
・数万トンクラス空母の転舵アクションが非現実的すぎる
大型艦艇は舵をきってから効きはじめるまで時差があるはずだが、本作では、まるで小型モーターボートかフォーミュラカーのように切れ味鋭く曲がっているのは有り得ない。
その他にも、魚雷を装備した攻撃機の標的への進入角度など枚挙にいとまがない。
戦争映画なのにも関わらず、非現実的な映像(CG)のオンパレード。これなら実写でなくアニメで良かったと思ってしまった。
一方で、
それだけなら「CGに割く予算が足らなかったのかな」等と大目に見ることもできなくはない。
つまり、目をつぶることにする(笑)
許せないレベルにあったのは、
・「アメリカに偏らない視点」を売り文句にしているくせに、思い切りアメリカに偏っていること。
・日本軍の意図を、「ミッドウェイを足掛かりにハワイや西海岸への侵攻を計画していた」という決めつけも史実と反する。
事実、ハワイ攻略を唱える者もいたが、攻略することができたとしても、到底維持することはできないとする意見が大勢だったとされている。
ミッドウェイ作戦の本旨は、
ドゥーリトルによる奇襲的な東京空襲の報を受け、海軍はなにやってんだ、さぼってんじゃねーぞ、という国民(というより、天皇陛下)の心の声に、人一倍、アタマと胸を悩ませていた山本五十六とその側近参謀が、
『ミッドウェイ島占領を餌にして、アメリカ太平洋艦隊主力(特に空母)をおびきだし、帝国海軍の全力でボッコボコに殲滅すること』
『可能なら、その後有利な条件で米英と停戦または休戦に持ち込むこと』
にあったというのが史実だ。
ハワイだ、西海岸だ、と勇ましく走り出すどころか、
畏れ多くも、皇居のある帝都を不意打ち空襲された山本五十六が、
その汚名を雪ぐために仕掛けた、
″目的:ぜってぇ仕返しすっかんな″レベルの、
だが、とんでもない規模の艦隊を結集した、
一世一代、渾身の待ち伏せ作戦のつもりが、仲間をワンサカ集めすぎて相手にバレバレだった悲しい作戦なのだ。
監督、配役ともに期待が大きかっただけに、とんでもない背負い投げを喰らった気分になった。
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