劇場公開日 2020年6月5日

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ハリエットのレビュー・感想・評価

全71件中、1~20件目を表示

4.0シンシア・エリボをもっとスクリーンで見たい

2021年4月30日
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鑑賞方法:VOD

ミュージカルスターであるシンシア・エリボが米国史の実在の英雄を演じたわけだが、これが本当に素晴らしかった。彼女の属した奴隷解放組織「地下鉄道」では、黒人霊歌が暗号のような役割を果たしたとされている。歌詞に避難経路や約束事を混ぜて、分かる人にだけわかるようにして秘密裏に活動したのだそうだ。そんな歌の重要性を考えると、歌唱力のあるミュージカル俳優の起用は必然だったと言える。
主人公のナルコレプシー設定は実際のハリエットを反映したものだが、物語上でそれが重要なポイントになっているのが面白い。おそらくあのエピソード自体はフィクションだろうが、多くの奴隷を解放し一度も捕まることがなかった彼女の強運に説得力を与えていた。
この映画の主人公ハリエット・タブマンは数年前にアメリカの新20ドル札のデザインに決まったのだが、トランプ政権でそれがペンディングになっていた。バイデン政権になって再び動き出したようだ。実際に発行されたら一枚欲しい。

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杉本穂高

4.0この映画の知識(歴史)は知っておきたいエンターテインメント

2020年6月26日
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鑑賞方法:試写会

本作は「ハリエット・タブマン」という人物に焦点を当て、彼女の人物像、そして彼女を取り囲んでいたアメリカの人種差別の実態などを照らし出していく。
私は、ハリエットが「奴隷解放運動家、女性解放運動家」ということのみ薄っすら知っていたが、活動の裏側などは全く知らなかったので素直に勉強になった。しかも、本作が魅力的な作品であるおかげで、作中では詳しく描かれていない部分にまで興味を持たせてもくれた。
もちろん予備知識がなくとも彼女の人物像や偉業はすんなりと伝わってくる。特筆すべきは主人公ハリエットを演じた女優シンシア・エリボの演技、そして歌声。ストーリーに親近感と深み(感情)を与えた彼女の演技がアカデミー主演女優賞にノミネートされたのは当然であろう。しかも、演技と同様に強烈なインパクトを与えた劇中歌「スタンド・アップ」でもアカデミー歌曲賞にノミネートされ、彼女のパワフルな歌声も本作の格式を大きく上げたほど素晴らしい出来栄えであった。
本作は、見る者を飽きさせない骨組と肉付けのバランスの良い優れた脚本が功を奏し、ハリエットの生涯を軸に、奴隷解放運動がどのような組織として成り立っていたのかも分かりやすく解説されている。
キーワードとなるのが「秘密組織」。「秘密組織」と言っても怪しい感じのものではなく、「地下鉄道(Underground Railroad)」という素敵なネーミングの組織で、ハリエット自身は、その秘密組織の「車掌」として任務を全うする。
彼女の歴史がエンターテイメント作品としても成立しているのは、「彼女の志の強さと天性の行動力が融合されているドラマティックな人生の証」なのだと思う。
なおハリエットは、2020年に発行される予定だった20ドル札(紙幣偽造問題で当面延期に)で、アフリカ系アメリカ人で初のアメリカドル紙幣にデザインされる事が決まっていたなど、現在も彼女のスピリットは生き続けている。

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山田晶子

4.0悲しい奴隷政策

2024年1月1日
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プライア

4.0主人公俳優

2023年8月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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りか

2.5こころざしの空回り感

2023年6月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

歴史上の人物を映画化したにしては、ずいぶん大胆な演出が施されている印象が強い。それが効果的かどうかはともかく、ハリエットの心の動きを巧みに表現できていると思った。

期待したのは、奴隷の身分から解放される旅を命がけでたどる彼女の成長と、周囲の人物との心の交流などを描いた濃いめの人間ドラマだったのだが、どちらかというと、様式美を追求したようなゴスペルだったり、霊的なアプローチで奇跡を起こす彼女の行動力など、意図しない方向に映画が進んでいくので戸惑った。

奴隷の所有者の苦悩などを赤裸々に語らせるなど、どっちに味方したいのかよく分からない演出にも疑問を感じた。農場主にとって奴隷は富を生み出すための財産である。白人たちは奴隷を上手に管理してこそ生活が保障される。奴隷が脱走し、居なくなることは資産を失うことを意味する。ましてや、ハリエットのような脱走ほう助をする存在によって、積極的に財産を収奪されている状態が続くことは彼らの死活問題だった。農場を維持するのに、奴隷を使いこなせない人たちもやがて自分たちの生活を維持できなくなっていくのだ。そんな描写が入ることで、どっちつかずの印象を抱かずにいられない。もしかして、白人の観客層にもアピールしたかったのか。

とにかく全編通してハリエットが活躍し通しの映画だ。近年の映画のトレンド、マイノリティや多様性に十分に配慮したものだろう。いわゆる「黒人枠」で、アカデミー賞のノミネートは約束された展開だったと邪推してしまう。それほどには作品としての踏み込みは浅いと感じた。この年は、作品賞を初めて韓国映画が制覇した歴史的な展開だったので、正直話題をかっさらわれたように感じる。

また、コロナ禍により、久々に映画館が再開された直後の公開だったので、嫌でも社会的な閉塞感を意識させられた。黒人を差別する白人警官の殺人行為で全米にデモが巻き起こり、その機運も手伝って、かなり期待値が上がってしまった。自分の行動で社会を変えていく主人公の姿は今の時流にピッタリだ。勝手に期待しすぎたが、ちょっとその期待には届かなかったと思う。映画自体の出来には関係ないのに、社会情勢が映画の評価を左右してしまった。

これは、当事者の、アメリカに生まれ差別を体感してきた人たちにとっては、大切な映画なのかもしれない。軽々しく日本人が論じることではないのだろう。だが、映画として楽しめるかどうか、その一点においては「楽しめるが、感動の領域までは至らない」という感想を抱いた。

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うそつきカモメ

1.0彼女を容認はしても、英雄視はしない。否、したくない。

2023年5月18日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.0ニューヒーロー

2023年5月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

南北戦争もの。
南北戦争ものは結構重い、辛気臭くなりがちであるが、その暗い部分より、カッコ良さを演出。また、歌の効果なのか、妙にテンポが良い、サクサク観れる。

新しいタイプのヒーローを作ったのか、と思いきや、実在の人物だったそう。

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ho

4.0黒人のモーゼと呼ばれた女性

2023年1月13日
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鑑賞方法:VOD

事実に基づく話。

黒人のモーゼと呼ばれ、神の声を受けとりながら、奴隷解放に尽力した黒人女性の話です。

彼女は南北戦争にも関わってます。

最近ふえた黒人視点の映画って好きなんですが、前から観たかった作品。

やっと観れた。

どこまで脚色してるのか分かりませんが、面白かったです。

少し甘めの星4つ。

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RAIN DOG

3.5みんなの居場所を用意するわ

2022年10月13日
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何故奴隷制が生まれたのだろう?支配する側とされる側、生まれる前から定義され永遠に繰り返される。奴隷解放運動から現在までまだまだ問題は色濃く残る。なんでだー
ハリエットの自分の命を懸けてまで仲間達を助けていく様は驚かされる。ただ神のお告げが何なのかは良く分からなかったが

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GAB I

4.5史実から考えたこと

2022年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「死か自由か」の賭けで,奇跡的に自由を掴んだハリエット。
きっと死や死に値する生の方に転んだ人も多かっただろう。
最初は家族を救いたいという思いからだったが
命を懸けて
自分と同じ境遇の奴隷の逃亡を助ける道を選び,
その後の南北戦争へと歴史は繋がっていく。

これが,ほんの160年前くらいの
実際の話と思うとぞっとする。
人間である奴隷を豚と同程度に扱うことが当たり前と思い込んでいる人も少なくない。
当たり前も160年後の『これはおかしい』ことかもしれないと
考えてみることや真実を見つめる力を磨き続けていくことはやはり大切だと思う。

ウクライナでの侵略のニュースを毎日目にし,
「死か自由か」は戦争でしか終わらせることができないのだろうか,
もっと他の手立てはないのかと
160年経っても変わらないことがかなしく思われた。

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アツコ

4.0自由か死

2022年7月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

貫き通す強い意志には、
神の思し召しとしか考えられない奇跡が多数。
こうやって皆の居場所が今はある。

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上みちる

4.0魂の歌声〜自由を求めて〜

2022年7月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

黒人女性・初《20ドル紙幣の肖像になる》ハリエット
・タブマンの生涯を描いた感動作です。

ハリエット・タブマン(1821年~1913年)の実話です。
この映画は1849年に始まります。
ハリエットはまだミンティと呼ばれメリーランド州のフローラス家の奴隷でとして、
過酷な生活を強いられていた。
自由黒人の夫ジョンがありながら、同居も子供を作る夢も遠かった。
フローダスの大旦那さまが亡くなると息子のギデオン(ジョー・アルウィン)は、
ミンティを売りに出す。
(当時の黒人は500ドルか?600ドルで人身売買されていたのです)
ミンティは売られることを恐れて、北部フィラデルフィア目指して逃亡するのです。
馬も馬車もない。
徒歩です。
食事も摂らない。
途中、追っ手のギデオンが橋で行く手を塞ぎます。
ミンティは高所からためらいもなく川に飛び込みます。
《自由か死か》
もちろん自由を選びます。
勇敢な肝の座った女性です。
600キロを走り抜いて黒人地下活動家のウィリアムの元ににたどりつきます。

父親と夫は自由黒人。
母親、兄弟姉妹そしてハリエット(ミンティから改名・・・その名は自由の象徴です)
は、奴隷なのです。

ここで同じ黒人なのに身分の高い「自由黒人」と「奴隷」
どこが違うのでしょう?
ごく簡単にいえば、
「多くの黒人は17世紀からイギリスによるアメリカの植民地時代から
奴隷として連れてこられたが、
一部は奴隷ではなく、
仕事のためにアメリカに来た黒人、
主人から解放されたり、仕事を辞めた黒人、そして白人やネイティブ・アメリカンとの間に生まれた子供や逃亡奴隷などは自由黒人と呼ばれる」Wikipedia

こう聞いてもピンと来ませんね。
映画「それでも夜は明ける」ではニューヨークで普通の市民として暮らしていた
ヴァイオリニストのソロモンが、突然何者かに誘拐されて、南部の農園に売り飛ばされて
体験する想像を絶する奴隷生活の行方・・を描いた映画です。
これも実話なんですね。
だから私の中では、北部の都会では自由黒人、
南部の綿花農園では黒人は「奴隷」
そう勝手に解釈していました。

名前をウィリアムから付けて貰いハリエット・アブマンに生まれ変わったミンティは、
黒人解放運動の地下組織「地下鉄道」の車掌として、
自分の家族を手始めに多くの奴隷をフィラデルフィアまで、
先導して逃しました。
メリーランドとフィラデルフィアを何10回も往復。
モーゼと呼ばれて《賞金首》にも。
彼女には霊感が宿っています。
どうも、鉄を頭に当てられた頭蓋骨骨折して、その後遺症で、昏睡するのも一因かも?
本当に勇敢で不屈の闘志でした。
その後の南北戦争(1861年から1865年)でも黒人兵士を率いるリーダー役を果たします。

こう書いていくと、シチ難しい映画と、敬遠されそうですね。
事実、私も観るまでは気が重かったんですよ。
ぜんぜんそんな心配は入りません。
平易ですらすら観れる映画です。
イギリス出身のミュージカル・スターのシンシア・エリヴィのソウルフルな歌声が、
本当に素敵です。
場面、場面を明るく照らします。
この映画はシンシア・エルヴォがアカデミー主演女優賞、そしてシンシアが歌う
「スタンド・アップ」がアカデミー賞主題歌賞にノミネートされました。

差別主義者のトランプがアメリカ国民から、NOを突きつけられ、
移民や黒人に理解のあるバイデン氏が、大統領選に勝利宣言した今日(2020年11月8日)
この日にレビューを書いているのも奇遇です。
(ハリエット・タブマンの20ドル札が良貨となり、黒人に広く行き渡りますように)

ようやくアメリカ黒人にも良い風が吹いてきそうです。

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琥珀糖

2.0命を顧みずに…

2022年4月16日
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KEI

3.5自由か死か

2022年3月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

19世紀、アメリカ南部の農場から逃げ出したハリエット(シンシア・エリヴォ)、フィラデルフィアに到着後、奴隷の逃亡を助けることに。
更には南北戦争ではリーダーとして黒人兵を率いる。
こんな稀有な人がいたんだ。

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いやよセブン

4.0よかった、

2022年3月5日
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けい

4.5ハリエット・タブマン

2021年7月6日
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命を賭けて奴隷を開放する、自らも奴隷だった黒人女性、革命家。
これだけで観る価値あり、知る価値ありでしょ。

走って走って走りまくる彼女の偉業は、これだけに留まらない。

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miharyi

3.0走ってた

2021年6月1日
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そんなにちゃんと見てなかったのも悪いけど、
ただひたすら走ってた絵しか思い出せない

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namakemono

4.0車掌と乗客

2021年5月31日
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鑑賞方法:DVD/BD

この作品で初めてハリエットという女性の存在を知りました、今まで数ある奴隷を描いた作品を見てきたけど、全く知らなかった。
こういうタイプの作品は黒人奴隷の扱われ方が酷いものが多くて、目を背けたい描写もあるけど、この作品は比較的、そういう映像が少なくて観やすかったと思います。

やっぱり主演とか脇役とか関係なく、格好いい女性が出てくる作品は
良質な映画が多いと思います。
いろんな方に見て欲しい作品です。

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マイタケ

4.0アメリカ南部で黒人奴隷が資産として扱われていた事がよく理解出来た。

2021年3月8日
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アメリカ南部で黒人奴隷が資産として扱われていた事がよく理解出来た。

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munerin

4.0本間さん…?!

2021年3月6日
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<映画本編とは、あまり関連の無い内容です>

映画『ハリエット』の情報を初めて得たのは、2020年の米アカデミー賞授賞式にて
「実在の人物題材系」が好きな上に、黒人奴隷解放に活躍し南北戦争では女性指揮官として活躍しただと?
大好物すぎる!

しかも、主演の女優さんは歌手でもあるのかな?
主演女優賞と主題歌賞でノミネートされている

そして授賞式は進み、恒例の「実際に歌っちゃうわよ、主題歌賞候補が」にさしかかった
刈りこんで金髪に染めたヘアスタイルのシンシア・エリヴォが壇上に立ち、歌い始める

🐼う~ん、薄明かりの中でゴスペル調の厳かな出だし
きっとこの歌は、ゴスペルの原点たる「黒人奴隷達の祈りの声」を痛切に表現したものなんだろうな
🐼おお、ほぼアカペラな感じなのに歌声には魂がこもっている…
🐼えっと…何でこんなに歌詞の集中出来ないんだろ…?
凄い良い歌だろうに、気になる…
このシンシア・エリヴォの見た目…
誰かに似て…

🐼💧わかった!新日の本間さんや!!
(「新日本プロレス」「本間」「入場コスチューム」で検索してみて♪)

『ハリエット』のアカデミー賞授賞式ネタはもう1つあって、映画に出てきた美貌の女将マリー
🐼なんて気品に満ちた美しい人なんだ!
と思い、検索して🐼たまがった
🐼アカデミー賞のオープニングで、弾けたミュージカルを歌いまくっていた姉ちゃんやん!

女優さんって凄いですね
演じ分けが…

映画は、「地下鉄道」の事とか描かれている佳作
ハリエット自身にも興味が持てた

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カロロ恥子