ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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まさかの全裸監督繋がり
「半世界」観たのでねえ。
まだ上映してたので草彅剛さんの主演作も観ようかと。(だからって「こち亀」は観ないぜ)
ジャニーズ時代から演技には定評の有った草彅剛さん。ドラマだが癌患者や父性の無い父親やヤクザからフードファイターまで演じて来た演技の幅有ればこそ、今回のLGBT役も引き受ける事が出来たのだろう。
でも流石にジャニーズのままなら今回の役は無理だったかなあ?そう思えるほど今作では凄い演技を観せてくれた。
同じ元SMAPの木村拓哉さんはホッケー選手やパイロット、レーサーにボディガードに宮本武蔵と、正にHEROを演じて来たわけだが、真逆と思える作品に出演して来たのは、きっと偶然では無いんだろうなあ。
そんな彼の集大成とも言える演技を、この作品では観る事が出来ます。
あちらの世界は色々複雑らしく、単なる女裝、男装趣味から、異性への憧れから異性を真似る方。異性の服装をした上で同性を好む方。自分の性を受け入れ同性を愛する方。
その中でもおそらく1番大変なのが、今作の主人公の様な自分の性を受け入れられない性同一性障害の方たちだろう。
この作品でも週イチでホルモン注射を打ち、そのせいで情緒不安定になり精神安定剤を飲んで号泣。というリアルで生々しいシーンが有る。
更には性転換手術までがリアルに描かれているので、観る方はなかなかの覚悟が要ります。
自分は想像していた内容とはかなり違っていたので、結構な衝撃を受けました。
残念ながら差別や偏見が無くなる事は無い。突き詰めれば好きか嫌いかだからだ。
しかし今は多様性を受け入れる時代だ。自分の様な昭和のオジサンはその事を夢々忘れない様にしないといけない。何処かの会長さんみたいにならない様に。
少し話が逸れたな。
今作のもうひとりのヒロイン、服部樹咲さんは、きっとこの先スケジュールは埋まっている事だろう。こんな新人を放っておくなら、日本の映画界は本当の阿呆だ。
非情に重い話を、この新人の輝きが救った作品だと思う。
その他にも、このところ振り切った演技を観せる水川あさみサン。憎たらしい役を憎たらしく演じた佐藤江梨子さん(キューティーハニーだよ)。ヒロインに嫉妬しながら惹かれるという難しい役を演じたもう1人の新人、上野鈴華さん。
内田英治監督は女性の演出が上手い方なのだなあ。とてもそうは見えないが。(いかん、これは偏見だな)
インパクトの有る、間違い無く女性映画だが、性別関係なく観て貰いたい作品。
覚悟は要るが、
オススメ。
追記
このレビュー書いていて無性に「フードファイト」が観たくなった。なんでこのドラマが封印作品なんだ。
作品には全く罪は無いだろうに。
この辺にも差別や偏見に繋がるものが有る気がするな。
2度は見れない儚い物語
初めは草彅くんが女装してるw
と思うが、話が進むにつれ彼や周りの俳優の芝居にどんどんのめり込んでいく。
何か舞台真ん中で演劇を見てる様な、配役の一員なのかまた観客なのか分からなくなるほどに、主人公の感情やその世界に入り込めます。
物悲しい物語ですが、一度はこの世界を体感して欲しいと思います。個人的には二度とは見れないくらいに、辛さを感じました。
非支持。
見るからに予め天賦の才に恵まれた美少女が月謝という障壁を超えて難なく開花する話し。
物語の装置として置かれる偏見友人貧富都市地方という外部は典型の枠内。
草彅剛の女装演も新味なく客寄せ留まり。
それでいて何処か露悪的で後味が悪い。
非支持。
リアルの叫び
シネマロサにてばるぼらに続き同日二本観賞。ばるぼらからのこれなので、映像の素晴らしさに見惚れた。比べちゃダメ笑
これが現代の日本のジェンダー。その人たちの、リアルな痛み。叫び。痛いほど伝わり、涙が止まらなかった。今の日本に落胆した。知らなかったよ。ホルモン注射の副作用なんて。海外での手術の後遺症なんて。辛すぎるよ。
あと、子役が素晴らしい。輝いていた。うますぎる。
絶品です
絶品です。幾重にもストーリーが重なり、万華鏡のように展開して行きます。しばらく映画で感動していなかった私が痺れました。草薙がこれほど芸達者だったとは驚き。名優ですよ。服部樹咲のバレエも芸術的。元気をもらいました。気持ちが綺麗になりました。見てらっしゃい。行ってらっしゃい。後悔なし。アカデミー賞あげて欲しい。
つよぽんおめでとう
丁度草彅剛が結婚の日にレビューします。
この作品見逃していて「まあいいか」と正直スルーするつもりでしたが、いろいろな人がこれを観なければ映画ファンじゃないといわれ滑り込み観賞。
内田英治監督素晴らしい作品をつくりました。LGBTものとしては金字塔じゃないでしょうか。草彅剛のナギサはリアルに彼はジェンダーと思ってしまいました。他のキャストも素晴らしく水川あさみもはまり役だったし、ニューハーフの同僚のミズキ役の田中俊介は初めて知った役者でしたが良かったですね。ジェンダーの母性たるものを繊細に描く脚本も秀逸でした。
いちかのLUMINE ESTの前での二度の上京シーン。対比の演出になりますがこのシーンが個人的に大好きです。好き嫌いはわかれるかもしれない作品ですが心に響くことは請け合いです。
衝撃度は今年No.1!
前半は良かったよ。
でも、ね。
田舎であの家庭環境の子がバレエをかじった程度とはいえ経験があることにまず違和感。そしていくら才能があるとは言っても上達スピードの早いこと早いこと!まぁそこはファンタジーとして目を瞑りましょうか。
元々短期預かる予定だったけどその短期とはどのくらいの予定?
そもそも思春期の女の子を東京の男性(と親戚は思っていた)宅に預ける?
凪沙の仕事の変わる経緯も雑。
毒親と凪沙、一果のトライアングルの描き方もちょっとなぁ。
と、ストーリーにどうしても疑問符が出てきて特に後半の展開に粗さを感じちゃいました。
結末も別の着地にしてほしかったですね。
役者さんは皆良かったです。特に一果役の服部樹咲さんは素晴らしかったです!
いろんな意味で衝撃が強すぎて見終わってしばらく引きずっていました。
暗くて救われない映画ではない、絶対に見てほしい素晴らしい作品
最初はなんか暗い雰囲気で、ダンサーインザダークみたいな、救われない映画にちがいない、見た後暗い気分でひきずりそうでやだなぁと見るのを躊躇っていました。
でもどうしてもと友達が見たがってたので、ドキドキしながら鑑賞。
でもいい意味で裏切られました。
明るい派手な大都会の片隅に、ダークで苦しい世界が広がってる、新宿の裏の物語。
明るく笑って生きてるように見えていた性同一性障害の方の、どこまでも大きな苦しみを改めて知りました。
金八先生で上戸彩さんが性同一性障害者をやっていた時、ドラマで描かれていた苦しみが私が唯一知っていた知識でした(年齢ばれますね笑)
この作品はそれよりもっと生々しく、もっと現実に寄り添う形で描かれていた気がします。
でも、ただ暗いダークサイドだけにスポットを当てた救われない映画では決してなかった。
これはとてつもない無償の愛のお話でした。
凪沙さんのいちかへの愛、
いちかから凪沙への愛、
母親からいちかへの不器用な愛、
凪沙からみずきへの友を思う愛、
みずきから彼氏への間違った愛、
りんからいちかへの嫉妬や憧れ全てが詰まった愛、
みか先生から子供達への教育の愛
色んな方向の愛が掛け違い、愛があるから苦しみ、傷つき、傷つける。
でもそんな深いたくさんの愛が描かれた素晴らしい作品でした。
そしてキャストが本当に全員素晴らしかった。
子供達はオーディションで見つけた素人キャストとの事ですが、キャスティングサイドは本当によくみつけたと思う…!
バレエが段々上手くなる様は本当に本物のバレエを見せてくれるので、踊りの素晴らしさに引き込まれました。
台詞を上手く読むのではなく、ぼそぼそと日常の会話のように言葉を話すキャスト陣。
映画じゃなくてまるでドキュメンタリーを見てるようでした。
そして何より草彅さん。
彼の演技力の凄まじさ。
すごいとか、うまいとか、そんなチンケな言葉では表現しきれません。
なぎささんが、草彅剛という人間であることを、一瞬足りとも思い出しませんでした。
帰り道にみたYouTubeでの彼の姿に、戸惑いを感じるくらい笑。
なぎさという人間が完全に憑依していたのか、全くの別人でした。
本当に凄い役者さんです。
映画って、大きい画面で見る価値があるかどうかじゃない。
外音を遮断し、途中で止めることもなく、身動き取らず、映画の音響だけを聴いて、2時間その映画の物語だけに集中する。
その価値があるかどうかだと思うんです。
大きいアクションもかっこいいキャラクターもVFXもないけど、この映画のように素晴らしい物語を見せてくれた作品こそ、もっと多くの人に見てほしいと思いました。
余談ですが、最近仕事で「メッセンジャー」という映画を見たのですが、こちらの草彅さんはびっくりするくらいセリフが下手なのです笑
棒読みというか、表情の作り方もベタというか…
わたしの印象では草彅さんはずっとお芝居が凄い人という記憶でしたが、最初の頃はこんな時期もあったのですね笑
見てないと知らん ミッテナイト…
ダンスを通しての少女の成長。良作だった。
気がかりだった草薙だが違和感なし。
見る価値あり。
良い点
良い題材、感動的。
あんなコミカルな死に方は見たことがない。
悪い点
体調悪化シーンに多少の嫌悪感。
幕が降りても、席を立ちたくない。
余韻がとてつもない。
物語に引き込まれて、なかなか戻れない。
他人の人生を、至近距離で見せてもらったみたい。
生きているとどうしても感じてしまう現実の非情さが
静かに淡々と、でも熱く描かれていると感じました。
音楽も、シンプル。
鍵盤の奏でるメロディが
抑圧から開放に切り替わると
走り出したくなるような高揚感に。
全体を通してマイノリティを軽視してるのでは?
1分ごと、1シーンごと、1カットごとに、不愉快さの(私内)世界記録を軽々と更新していく不愉快な映画でした。
少なくともクラシックバレエの世界はあんなものでは無いです。(なので、もしかしたらトランスジェンダーの世界もあんなものでは無いのではないかと思います。)
クラシックバレエが馬鹿にされてると、すごくすごく感じながら観ていました。
と、我慢しながら最後まで観て、エンドロールに監督でもなんでもない飯島さんの名前がババーンと出て、もう……
映画を観る程度には草彅さん好きだったんですけど、今では彼の顔を観る度にこの映画を思い出して苦々しく思います。
この映画が好きなひと、感じ入ったひとには申し訳ないですが、私はこの映画の記憶を消したいです。
ドラマとリアルのバランス
演技のレベルの高さと初々しさのバランスも然ることながら、ドラマチックとリアリスティックのバランスも絶妙でした。
それはもしかすると、シーンチェンジの余韻の無さがひとつあるかもしれません。まるで無口な一果がぽつりぽつりと、でも強烈で、それ以上も以下も以外もない言葉を凪沙にぶつけるような、
そんな静かだけど目が離せないシーン展開が、観客に無駄な同情を誘いません。
私が泣いたのは劇中でタイトルコールされる少し前、階段のシーンですが、ところどころで鳥肌が止まらないほど、ずっと胸がギュッとしていました。
友人が3回観たと言うので、配信待たずに劇場へ滑り込みましたが、友人を信じて正解でした。
ものすごい余韻が
草彅君の演技には惚れ込んでいたので、いつになれば観られるんだろう…とずっと、心待ちにしていました。
すごい作品。そして、すごい演者たち。
感情が飲み込まれて、何時間経っても余韻に浸ったまんまです。抜け出せない。
自分の中の認識が正されました。
これは、日本はもちろん、世界中の人に観てもらいたいです。
あ~、ダメだぁ…余韻がしんどい。
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