ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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心にいつまでも残る名作
4回目の映画鑑賞!
毎回違う場面で、涙が溢れて鼻水も😭
初めて観た時は、余りの凪沙の最後が残酷過ぎて悲しかったのですが、2回目からは凪沙は一果に出会った事により、擬似親子でも愛する事で自分の居場所を見つけ夢を託す幸せを得たんじゃないかと思う様になりました!
何回も観たい最高傑作だと自信を持ってお勧めする作品です❣️
ありがとう。凪沙、一果。そんな気分。
凪沙、美しい人。
性的マイノリティという途方もない葛藤と深い苦しみと生きづらさを見事に体現した草彅剛、本当に素晴らしかった。
この容赦ない世界で独りで生きていくには強くなるしかない。高いヒールを履きこなし裏町を生きるその姿は強くて、厳しくて、どこか哀しげで、でも人間味があって、優しくて。
凪沙という一人の女性が歩んできた人生を想って胸が熱くなった。
誰だって自分のことで精一杯。毎日少しずつ貯めたお金を眺めながらため息をつく。これが一杯になったらこの人生がいかばかりか輝くのだろうか。
霧がかった凪沙の日常に一果が光を与えてゆく。天使の羽を身に纏いくるくると舞いながら。凪沙の瞳がその眩しさに吸い込まれてゆく。それはなりたくてもなれなかったもう一人の自分。
二人でバレエの練習をするシーン大好きです。まるで親友のように。姉妹のように。母子のように。この柔らかな時間がずっと続けばいいのに、そう思った。
一果役の服部樹咲ちゃん。初々しかった。バレエシーンもめちゃめちゃ見応えあります。
切ない映画だったけど、別れと悲しみと生きてゆく勇気と間違いなくそこにあった愛を持って、一果が自ら切り開いた道を真っ直ぐに歩いていく。
そして真っ白な白鳥の衣装で堂々と力強く舞い踊るその崇高さにいつまでも拍手を送りたくなった。
言うなれば現代産オペラ白鳥の湖
まず凄かったのが映画鑑賞後エンドロールが終わり照明が付くまでほとんど誰も席を立たず、そんなことあるのが珍しい。
しかし自分自身も動けなかった。これとよく似た現象が起きるのはチャイコフスキーの悲愴を聞いた後。悲しくて悲しくて何度も泣いた後動けなくなる芸術作品。
この映画も白鳥の湖を特別に取り上げ、チャイコフスキーをよく捉えている。チャイコフスキー自体ゲイであり、白鳥の湖は魔女の魔法で白鳥にされてしまった女性の物語で、心は女性であるにも関わらず女性でないまま恋に落ち恋を奪われる悲劇で、ゲイの悲劇に相似している。この映画も呪われた運命で男性の姿に生まれてしまった女性達の4羽の白鳥の舞踏から始まる。
決して得ることができない希望、得る寸前で得られなかった希望を求めることは人間の最大の悲劇と思われるが、この映画ではその悲劇のドラマと、その悲劇の中から芽生えた奇跡のドラマが描かれていて、鑑賞後感情の渦に巻き込まれる。
強いドラマにするために、説明的な場面や台詞がブツブツ省略されているように思う。
演者の方々が自然体の演技でリアリティがあるし、
一果をはじめ、りんもりん母もバレエで身体を作ってきた人たちなので、歩く脚の様すら本当のリアル。
その対比で逆にストーリーのリアリティも求めたくなるかもしれないが、
ほんのちょっと挟めばいいセリフや場面を入れないのは故意の演出と思う。
唐突に出来事が起きる展開は、オペラの悲劇を見ている感覚に似ている。
一果がコンクールで踊り出せなかった場面など、くどい説明がなくて良かった。
生みの母に縋りたくなる子供の甘さに育ての母が負けるという、昔からの古典的なそして普遍的な悲劇を説明なしに映像で届けてもらった。
母になれるという希望が目の前を通りすぎ、それに追い縋り性転換手術を受けた凪沙の「母親になれるのよ」という台詞はとても恐ろしかったし、水川あさみの歯を向いて子の所有を主張する女のエゴも恐ろしく、どちらも女性性を正面から描いていて素晴らしかった。
りんの描写も素晴らしかった。ケガの前はバレエすることに苦痛すら覚えて非行に走っていたのに、バレエを失って希望が訪れるところか、バレエを失ったことが取り返しが付かないことに気づいたというように受け取れた。
強い悲劇が重なることに疑問を抱いてはいけないように思う。
オペラなら悲劇が重なるもの。
科学が未発達の時代に人々はオペラを見て人生はこんなものだと皆で涙して、自分の人生の悲劇を慰めた。
ミッドナイトナイトスワンに描かれている悲劇もまた人類が消化できていない現実。
ただ政治や科学はこれを社会に消化できる力があるはず。
共感性が乏しくなってる現代にはこれくらい強いドラマ性で共感を呼び起こさなければ消化に働かないのかもしれない。
性転換手術後の凪沙の末路は、本当に悲しい。
育ての母でも一人の人を自立させる助けができることはかけがえない事実で
生みの母になれない悲しみも超越する尊い人間の事業なのであり
このことは性を超えた人類愛でも行えるはずだけれど
ただ凪沙は、女性として生を全うしたい欲求に突き動かされた人で、
そのことがこの映画の主題であり最大の悲劇だった。
圧倒的な佇まい
めちゃくちゃ良かった
15分の予告を見て、すぐに見に行きたくなって一人で見に行きました。
悲しいけれど、幸せも感じられる、あたたかな気持ちにもさせてくれる、「見に来て良かった」と心から思えた映画でした。
主人と一緒にまた見に行きたいです。
雑な描写が気にならない方向け
究極に美しい映画
言葉なき2人の目指す居処
世界で戦える作品
各界の著名人・鑑賞済みの方達の多数の称賛によって上がりきったハードル。見事に超えました。さすが草彅剛にハズレ無し。号泣まではしなかったけれど静かな涙が止まりませんでした。
観終った後の余韻もすごいです。まぎれもなく凪沙というひとりの人間が存在していました。佇まい・表情・一筋の涙・鼻水‥特に目に魅了されます。
もう一人の主役ともいえる服部樹咲さんも素晴らしい。一果の変化・成長を見事に表現。バレーシーンの美しさと素人目にもわかる技術の高さはストーリーに説得力をもたらします。
他のキャストの皆さんもとても良かったし、渋谷慶一郎さんの音楽が抜群に素敵です。
後半部分には賛否があるようですが、決してお涙ちょうだい的な無理な演出とは感じませんでした。説明的な台詞がなく早い展開でシーンが変わるため観る側の想像力が求められます。良い点でもあり、わかりにくいという感想にもつながるようですね。監督による小説版によって補完できるところも多いので消化不良の方にはおススメです。
気持ちの変化
そして白鳥は飛び立った
凪沙の性転換手術後の末は残念でしたが、不遇の家庭環境で飛び立てずにいた一果が凪沙と出会ったことで変わり、バレエの素質が開花し美しい白鳥となって飛び立ててほんとうに良かったです。
凪沙も母親になれたことで短い間でも幸せを感じることができたのではないでしょうか。
凪沙を演じた草なぎ剛さんも良かったですが、一果を演じた服部樹咲がほんとうに素晴らしかった。新人とは思えない繊細な演技に引き込まれました。
トランスジェンダーに対しての理解がより深まり、誰もが自分らしく生きやすい世の中になることを願います。
忘れられない映画になりました。
素晴らしい作品
草彅さんの演技の素晴らしさ
新人子役の一果役の自然さ
新宿のママたちのちょっとクスッとできる面白さ。
一果と、ナギサさんの絡みがホッコリし
一果ママも更生し
一果が中学卒業式のシーンまでは
ホッコリと葛藤の物語。葛藤多めですが。
その先が(泣)
どーしてそんな展開になるのー(泣)
と泣けてきた。
全てうまく行ってると思ってたのに(泣)
でも、最後の最後で
悲しさとやるせなさの気持ちが回収されました。
皆さまの素晴らしい演技に心打たれました。
愛され方が分からない少女。
朝食をちゃぶ台から払い落とした一果は、愛され方を知らない少女。静かに抱きしめた凪沙は「愛されたい自分」にすらなれない女。自傷行為は不安から逃れる為の唯一の手段。誰も愛し方を教えなかったから、愛され方が解からない一果を、無言で抱きしめる凪沙に芽生えてしまった母性。でも、所詮彼女は、朝になれば元の姿に戻ってしまう定めの「夜更けの白鳥」だよ。って言う、この辺りが染みた。と言うか、東広島の広島弁は、もっと汚ねーから。一果も健二も、まだまだだねw
個人的な話ですが、めでたく刺さる。ここのところ何を見ても刺さらない日々。前々日は浅田家で何箇所か刺さるも速攻回復。致命傷ゼロ。なんで?この泣かす設定で役者さん最高で、刺さりが浅いなんて信じられへん。もう、病気なんじゃないかと不安に包まれ二晩を過ごしました。が。良かったぁ、刺さった。感受性、まだ死んでないw
凪沙が階段に座る一果に、オデットのカチューシャを被せるシーンでグサりでポロリ。夜の公園で踊る一果の姿にグサ。砂浜で幻影に向かって可愛いと言う凪沙が、一果に踊りをせがむシーンでグサリ。
ニューヨークにバレー留学とか、ちょっと盛り過ぎ感はあるけれど。
ミッドナイトスワン=暗部/Fakeのバレリーナ、と、檜舞台の白鳥=陽のあたる場所/Trueのバレリーナ、の対比。雑居ビルのオカマパブの楽屋で始まり、NYの劇場の控室で終わると言う吹っ飛び進化のお話なんて、想像してませんでしたから、意外性があって良かった。
いずれにしても、刺さる心が残っててほっとしたぁw
良かった。とぉっっても。
(追記してネタバレに変更)
ホルモン注射→子供は嫌いと言っていた凪沙に母性が芽生える→その母性が一果に向く→男に愛されない/愛せる男性もいない凪沙は母になるために女になろうと思い始める→タイで性転換手術→一果を迎えに行く
「強くなりなさい。私達みたいなものは一人で生きて行かなきゃいけないから」みたいなセリフがありました。凪沙は、自分に言い聞かせてるだけだったんでしょうね。
全くの「一人」では強く生きられない。けれど多分、一果は、今後一人でも強く生きて行けるでしょう。と言うか、一果は自分一人だなんて思ってない。凪沙のコートを着て、凪沙の赤いハイヒールを履いて、颯爽と劇場に歩み入る姿は「私は、もう一人じゃない」って言ってる気がして。なんか。凪沙を真似てるんじゃなくって。一緒にいるのだと。
ふふふぅん!ってなりました。このラスト、刺さりまくったかも知れませんw
でも、しつこく言うけど、なんでNY?ジュリアード?ハードル高すぎひん?撮影陣がNYに行きたかっただけとか?w
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