ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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人生の滑り台は滑り始めると止まらない
予定はなかったが、評判が良いので鑑賞。
先週見ようと思ったら満席で見ることが出来ず、期待度が高まる。
いや〜...いい映画やないの。
先週Amazonプライムで見た「チョコレートドーナツ」とすごくよく似ている。
トランスジェンダーで新宿のニューハーフショークラブで働く凪紗(草彅剛)は養育費目当てで、親戚の一果(服部樹咲)を一時的に預かることになる。
とにかく、草彅剛の演技が凄まじい。
違和感まるで無いし、むしろ似合っている。
話し方、仕草、歩き方、全てが素晴らしい。男の姿に戻った時に違和感を感じてしまうほどに。
その他の役者もとてもいい。
新人の服部樹咲はとても新人には見えず、訴えかけるような表情で心を掴まれる。
水川あさみは今回もこんな役。恐怖症になりそうだわ笑
テンポも音楽も映像も良き。
この作品に「美しい」という言葉が良く似合う。
映画らしい映画。映画館で見ないと損しますで
凪紗やバレエを通して徐々に心を許すようになり、成長していく脚本がとっても染みる。
ゆっくりじっくりと愛が深まる。バレエを教えるシーンはホントにいい。自分があの子の親になった気持ちになってしまう。
ただ、大きな減点ポイントが。
それは急で足りないところが多々あるという点。
で、どうなったの?え?もう1年後かい。早すぎやしないかい。と何度も思った。
別に理解できないとかそういう訳では無いが、なんだか納得がいかない。説明不足、急展開、落とし方が気になって集中出来ず、泣けぬまま終わってしまった。
それとは真逆に余計な部分も。
別に手術のシーンやホテル?のシーンは要らなかった気が。それは無いだろと思ってしまう。同情出来なくなってしまうのはこれが原因だろうか
また、なんで?も多い。
特に「写真」がよく分からない。なんでこんな商売?なんで撮ってあげない?不思議です
と、いう事で厳しめだが★3.5で。
面白かったけど、非常に惜しいかな。
これから草彅剛の作品を見てみることにします。ええ演技する人や
凪沙と一果の人生を両面とした切ない物語です。
草彅剛くんがトランスジェンダーに悩む男性を演じる事で話題になってた作品を前から結構気になってて、やっと観賞。
観に行った「TOHOシネマズ 上野」は殆どが女性客でしたw
で、感想はと言うと…草彅くん、凄えなあ。
元SMAPで年齢とキャリアで演技に深みが増していて、役者としても降り幅は広くなってるとは言え、アイドルとしての認知されている存在にここまでやらすか?言うぐらいにブッ込んでいると個人的には思いました。
また、一果役の服部樹咲さんが熱演。中盤ぐらいまでは完全に一果が草彅くん演じる凪沙を食っている感じで、圧倒的な存在感を醸し出しており、凪沙の存在感に全然負けていない。
と言うか、一果の不器用にも荒々しくて鈍く光る存在感か凪沙とのバランスが取れていますが、全体を通して観ると一果の物語で、そこに凪沙の悲哀が醸し出されている。
そう考えると、「ミッドナイトスワン」と言うタイトルはどちらかと言うと凪沙寄りのタイトルなので、些か違和感がある様に感じたりしますが、とにかく二人の熱演しています。
最初に難点を言うと、凪沙の喋り方にちょっと無理している感じが否めなくない。
無理に女言葉に寄せて喋ろうとするのではなく、もう少し砕け感じでの女言葉でも良かったかなと。
あと、凪沙の歩き方も少し意識しすぎかな?
男性は肩で振って歩くのに対し、女性は腰を振って歩くと言うのを聞いた事がありますが、そこに意識をし過ぎてか、凪沙の歩き方が些かディフォルメされている様にも感じます。
でも、そんな細かい事はだんだんと気にならなくなり、観る側にも凪沙の心境がシンクロする形でトランスジェンダーとして悩む凪沙の苦悩の悲哀がこちらにも伝わってくる。
この辺りは演技力に定評のある草彅くんならではで、トランスジェンダーを病気と言い切ってしまうのは些か乱暴かと思いますが、それでもトランスジェンダーに悩む一人の人間が一果との出会いにより、自身の母性に目覚め、悲劇に遭うのは観ている側としても心がキリキリと痛くなります。
でも、故郷に出向き、一果を迎えに行くまでの間で一果がちょっとやさぐれた感じになってた所が少しはしょり過ぎに写ったりしますが、性転換手術をして争いから胸がはだける描写はちょっとやり過ぎかな。
親にしてみれば、息子が突然帰ってきて、性転換手術をしていて、胸には立派な膨らみがあるのを見ると、そりゃあびっくり仰天だろうけど、そこまでの描写が凪沙の覚悟の表れであったとしても、演出的には少し過剰に盛り込み過ぎにも感じるし、そんな凪沙の姿を見て"このバケモノが!"と叫ぶ一果の母親の姿に「田舎でもLGBTに対しての認識なんてそんなもんだ」と言えばそんなもんかもですが、どうもやり過ぎ感を感じます。
悲哀な場面ですが、…なんだかなぁ…と思いますが如何でしょうか。
原作を読んでいないので、細かい部分での解釈が出来ていない所もあるかと思いますが、一果が凪沙と離れて親元に帰り、中学卒業と共に再び凪沙の元に尋ねた時の描写は結構衝撃。
タイで性転換手術を受けた後の後遺症、もしくは衛生面での感染症か手術の失敗かは分かりませんが、身体の自由が効かなくなり、ボランティアの手を借りなければ排泄の処理も出来ない。おまけに目まで不自由になっているとなるともう驚き過ぎて、性転換手術のリスクの闇を見た様な感じです。
東京でニューハーフパブで生活をしているショーダンサーの凪沙の元に母親のネグレクトが原因で一時期的に身を寄せた一果が来た事で物語が始まるが、口数が少なく、人見知りで粗暴な一果に凪沙も手を焼くが、とあるきっかけで一果がバレエに興味も持った事から進展していき、途中、親友となるりんとの交流やかなりグレーな撮影アルバイトでの騒動などが面白い。
一果の才能を開花させる為の金を稼ぐ為の風俗アルバイトをしようとするまでの凪沙の行動に一果への愛情も緩やかに昇華していく感じでこのまま無事に皆が幸せになれれば良いのにと思ってもそうは問屋が卸さないw
怪我でバレエが出来なくなって、自殺を撰んだりん。
タイで性転換手術をして、両親にカミングアウトしながらも一果を引き取ろうとするが、身体に不自由が効かなくなる凪沙。
いろんな事がバッドエンド的に降りかかるが、それらを乗り越えて遠い異国の地でバレエの世界で才能の花を開かせようとする一果。
一果が羽織っているベージュのコートが凪沙の想いを背負っていて、いろんな事を昇華させていきます。
一果の物語として、観応えがありますが、一果の母親の立ち位置がどうも微妙。
水商売でネグレクトとなり一果を手離すが、何の前触れもなく、一果のバレエ発表会に観に来てたり、一果が実家に帰った際も一果への愛情がある様で無い様な感じがどうも解り難く微妙。
一果の母親の彼氏なのか、弟なのかも突然出てきてなんか微妙。
この一果の母親のパートだけが、なんか引っ掛かると言うか、もう少し整理されてても良かったかな?と思ったりします。
りんの母親役に佐藤江梨子さん、一果の母親役に水川あさみさん、ニューハーフパブのママ役に田口トモロヲさん、バレエ教室の先生役に真飛聖さん。パブの同僚役に吉村界人さんとなかなかな陣容。
とにかく草彅くんの熱演とそれに負けない一果役の服部樹咲さんの熱演で何処か不器用で歪にそれでいて、様々な想いと抱えた希望と業に振り回されながらもそれぞれの人生を全うしていく。
一果の人生に幸あれと思いながらも、凪沙の人生に切なさとやるせなさを感じ、心がキリキリします。
でも、観て良かったかと言えば、観て良かった。
それなりに期待しての作品でしたが、キワモノな部分がありながらも、人間ドラマとしての作品に個人的には引っ掛かる作品です。
未観賞の方で興味があれば是非是非。
一果役の服部樹咲さんは今後注目の役者さんかと思いますよ。
全ての人の人生が詰まった映画
服部樹咲凄い 草彅剛本物 美しさと愛と死生感
家族で考えさせられた作品でした
我が家は皆草彅剛くんの大ファンです 家族でミッドナイトスワンを観ました 最初に見たときは衝撃すぎて驚きでした 剛くんだけを追いかけるのに必死で他が見えてなくて 家族で家に帰ってずーと話しあっていました 娘は後半はずーと泣いていて見れなかったみたいで思いだしては泣いていました 家族でこんなに映画のことで話あったのって初めてです監督さんや剛くんが誰かと観てって言ってたけどこうゆうことだったんですね 考えさせられました 25日の初日に行ってから家族4人で4度も追いスワンしてしまった 行くたびにいろんなところをじっくり見て それぞれの物語が詰まって 何度みても泣けてくる コロナじゃなかったら もっと多くの人が見られたはず 見なくてはいけない作品だと思う ただの映画じゃない 主人が同じ映画を4度も見るのも毎回泣いていたのにもびっくりです ても深く重たいでも忘れられないものになりました なぎささんを剛くでやってくれて本当に良かった 素晴らしかった また追いスワンしてきます 終わるまで何度行くのかな? 私は8度みました まだまだ行きますよ
後姿が想いを漂わせる
この映画は、凪沙と一果の後姿がポイントで出てきます。特に一果は、後ろ姿で始まり、後ろ姿で終わると言っても過言ではありません。顏は見えないのに、雰囲気・その時の想いを雄弁に物語っています。言葉で語るよりも、もっと生々しく迫ってきます。凪沙もそうです。演じているのは男性である草彅さんですが、後ろ姿だけみても、女性としか感じられません。
後ろ姿だけでも素敵ですが、表情・瞳・言葉は、もっと心の奥底にしみ込みます。一度見れば、劇中の人々の思いが入り込み、身近にいる人のように感じ、愛おしく思い、何度も会いに行きたくなります。その世界に、どうぞお越し下さいませ。
今年一番、最高の映画。
コロナが怖くて、映画館にも行けずにいたが、youtubeで予告動画を見て、どうしても見に行きたくなり行ってきた。
見に行って、本当によかったと思った。
2時間4分の間、感情が揺さぶられてどうしようもなかった。エンドロールのピアノの戦慄に涙が止まらず、すぐに立ち上がることができなかった。
ネタバレになるからあまり書けないが、とにかくいろんな人に見てもらいたい。凪沙の愛情、そして一果のバレエがあまりにも美しくて、この映画の儚さを助長していた。
いつも映画館に行くと、周りの人の些細な動きとか音などが気になったりして、あまり集中できないのに、今回はまったく周りが気にならず、映画に没頭してしまっていた。
私の中では、今年一番、最高の映画。
こんな素晴らしい作品を見せていただき、本当に感謝。
親子ではないけど、真実の深い愛に出逢えた作品
つらいのを忘れるほど美しい
小説と映画を見て完成する作品である。
(※小説のネタバレも少し含んでおります)
九月末にこの映画を見て心がとても苦しい、しんどい…と引きずりながら帰宅しました。
草彅剛さん、服部樹咲さん、上野鈴華さんこの三人の演技が素晴らしくて絶対賞レースで話題になる前に映画館で見れて良かった!と素人ながら大変興奮しました。
が、やはり後半の(なんかその前に色々あったんじゃないの…?)と思わざる得ない話の流れに大絶賛してる人達は後半も納得してるの?草彅さんが出てればそれで良いの?と疑問に思えて仕方ありませんでした。
映画としては、の評価だと星3位なんです。
それこそレビューに溢れてる低評価の方達の意見は大体固まってきてますよね。
独身男性に従姉妹だろうが中学生行かせない。
手術後あんなになるのはタイの医療技術にあまりにも失礼等など…炎上もしましたね。
これ、全部小説を読まないと解決しません。
ひたすらこの悶々とした気持ちを引きずるのは嫌だなあと思い、小説を購入し読みました。
映画を見た後だったのでしっかりとそこに凪紗が居て一果が居て、りんが居ました。
足りない部分と凪紗の胸が熱くなる想いと小さな恋心が知れて、映画のりんの行動は最初から最後まで一果を想ってやっていた事なんだと知れて涙が止まりませんでした。
せめてもう少し大事なシーンの前後で関わる瑞貴との絡みを入れてくれていたら…と正解を見てしまった後ですが、その場面が入って居れば物の見方が変わりますし、映画としての評価も変わったんじゃないかと思うと悔しかったです
映画一本分に詰め込む内容が多過ぎたんでしょうね。どれもこれも、大切なミッドナイトスワンを作る上でのかけがえのない場面でした。
役者さんか、公式さんのTwitterで泣く泣くカットした喫茶店のシーンはDVDに入るはず…と
断腸の思いでカットされたんだな、と思いますが結果伝わっていないんですよ…
死を望み、それでも生きてる中宗教勧誘が持ってきた聖書を読み込んだ上でのエンドロール最後の二人とか理解して、記憶にある二人思い出して鳥肌立ちましたよ…映像だともう草彅さんの姿がショック過ぎて聖書や十字架は頭の中からすっ飛んでしまうでしょうね。
でも、この映画を見て小説も読んで店にやってきた地方議員はこの前の足立区の区議と重なり凪紗の恋愛経験の内一人は女性から男性になった方だと知り、数年前ニュースで知った同じ様にトランジェンダー同士の恋人達を思い出し日本でのLGBTの生き辛さがこれから緩和されると良いなと改めて思いました。
もし、抵抗が無い方は小説も是非…
色々と誤解を産…んでしまっている映画ですが
「オススメ!」とか「皆見て!」と安易に声を大きくして言える作品ではありませんが、凪紗と一果の寄り添い幸せを噛み締めた時間を見せてくれてありがとう…と思える自分にとっては一生モノの素敵な映画に出会えたと思います。
そこにある日々
衝撃作でした
雑で浅かった…
評判が良いので鑑賞しました。親戚だろうと一人暮らしの男性に女の子を預けるのかな。嫌なのになぜ預かったのかな。その日に片付けてなかったら追い出すって言ったのに追い出してないな。手術のためだろうけど現金で貯金してるんだからとりあえず月謝払えるよな。バレエうまくなるの早すぎるよな(幼少期に習ってたってこと?)。イチカのママだって頑張ってるんだから横取りしたらダメだよな。胸ポロリってなんでブラ付けてないのかな。あれだけのお金持ちの子は公立の中学校行かないだろうな。術後の経過が悪いと失明までするのかな。ボランティアの人のケアは衛生管理が酷すぎるわ。などなど設定上ツッコミたくなる部分があまりにも多すぎた。
ま、そんな細かいであろうツッコミは横に置いておいたとして、、それでも結局なにがいいたい映画だったのか、要素が多すぎて浅くて、やっぱりよくわからない映画でした。誰が何を考えてなぜ行動したのかもう少し丁寧に描写して欲しかったです。登場人物たちの心情が深掘りされてないので表面だけで受け取った大半の人はおそらく「LGBTってかわいそう」になりそう。
監督はこの映画は娯楽と言い切って、たくさんの人に観てほしいと言ってたけどなにが目的でこの映画を作ったのかしら、、お金ですか?って言いたくなる。当事者の方々が生きづらいのは重々わかってるんだからわざわざそこを強調してかわいそうにまとめていいの?
たとえこの流れ(かわいそう)が嫌だという当事者の方がいても、それはとてもとても小さな声で、結局絶賛してるのは当事者以外のマジョリティ。当事者以外の大きな声で押しつぶされてしまうことが心配です。
服部樹咲さんの演技がまた観たい!!
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