ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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間違いなく今年1番の映画。
特別 草なぎ剛さんのフアンでもなかったけど
LGBTは 身近にいて 大変さを 知っていたので
興味が あり また 全裸監督の 内田監督の
オリジナルという事で 是非観たかった。
脚本の素晴らしさと 草なぎさんの 演技に
圧倒されました。
日本版 ジョーカーって感じで
私好みの 久々 骨のある 日本映画を 観たなって感じ。草なぎさんは SMAPが 邪魔して
自分なりの 評価が なんか 低かったような?
目から鱗でした。
今まですいません。
2020年No. 1
今年No. 1。いやこの数年でNo. 1の映画に出会った。
マジで観たほうがいい。
表面的にしか映画を観ない人には進んでお勧めはしないけど。
賛否両論出る部分も、色んな意見出てめちゃくちゃ楽しい。これぞ映画。
そうやって考える時間があるのも良い作品の特徴。
オリジナルの脚本も映像も音楽も全て、奇跡の宝物のような作品。
この映画には匂いがある。映画館でしか味わえない匂いが。
映画好きなら分かる人は多いはず。
円盤やアマプラでいいやと思ってる人は、その価値に一生気付けない。
『今』、映画館に行こう。
無償の愛の物語
期待していた以上の映画だった。
忙しない私はいつも時計を見る習慣があったが、今回は時計の存在すら忘れて、ただ映画にのめり込んでいた。
いつもなら、出てくる役者さんの誰かに自分を重ねながら見る癖があったのに、この映画は誰の事にも重ねずに素直に物語が入って来た。
最後、一果が凪沙の元へ帰ってきた時の衝撃は物凄く、涙が出るとかそう言うような話ではなかった。
もう、凪沙も一果も独りぼっちで戦って行かなくて良いんだよ、そんな慈愛に満ち溢れていた。
見返りを求めずに、ただひたすら愛して守ろうとする、慈愛に満ちたこの作品は、きっと語り継がれる作品であると、ファンならずとも感じたはずだ。
タイトルなし
エンドロールで思い出し泣きして、帰り道もなんでか涙が勝手にこみ上げてきて困った
ジェンダーの話だけでなく、持っている者、持たざる者の話だった
イチカはみんなの光で憧れだった
愛なんてものは綺麗じゃないのかもしれない
自分の自己肯定感のために娘を溺愛する母
娘に罵声を飛ばし、だけど守らなければならないはずの存在の娘に依存し甘える母
大切なのは本当だし愛してるけど、毎日の自分の辛さに必死になってしまって、イチカにあたったりないがしろにしちゃうんだろな…難しい
ナギサも母になりたい願望と、イチカの才能や魅力に自分の憧れを重ねたのかもしれない
りんもお金持ちで愛されてるようで満ち足りてなくて自分をないがしろにすることで心を保って、怪我してバレエできない愛されない自分と比べて才能あってまぶしいイチカがきっとうらやましかった、応援したかった気持ちは本当だけど、同じタイミングで踊って自殺するのは一種の歪んだ愛と呪いみたいだなって思った
娘が怪我して「バレエできなくなったら他に何のとりえもない」とかよく言えんな!って思った
そんなの聞いたら死にたくなるわ!娘は自分の願望具現化装置か飾りかよ!
犬と同列に「大きくなったね〜」って言ってくる親族の描写も胸が痛い
踊ってる画面がとにかく美しい
絶望の淵でもとにかく胸打たれるほど美しい
美しいすぎて涙がでる
持ってない者はいつだって選ばれる側で、搾取される側で、自分で自由を選択できず自立できずなりたい者になれないんだろうか
女性になりたい、バレエで才能が欲しい、愛されたい、幸せになりたい、なりたい私になりたい
それを叶えるのが困難な人、こんなにも切望してるのに手に入らないこと
それでもどうにか変われないかと男の格好で仕事することを選び、母になることを選び手術をし、それでもうまくいかないナギサ
だけれど、二人の関係性は特別で、りんもナギサも先生もいなければきっとイチカは羽ばたけなかったんだよ
しんどい中でも出会った全てをかけて、みんなの希望を背負って輝くイチカ
持たざる者が自分の足で突き進んでいく姿はきっといろんな人の希望になる
(まあ才能は持ってるんだけれども)
ジェンダーとか関係なく、なんで自分だけって思うことあるよね
全然違う境遇でも、どうしようもない気持ちを抱えるあの気持ちはわかるよ
生姜焼きを作る所、二人の合言葉みたいなハニージンジャーソテー、野菜も食べなよと言う所、バレエのやり方教えてよって会話するとこ、嫌じゃって言うイチカ
何気ないとこに愛と願望と家族とが混ざり合ってそこにあって泣いてしまった
なんだかすごく美しかった
最後の海でのシーンの余韻がすごくて、とっても美しくてずっと胸に残った
とても悲しかったけど、生きようって思えた
今ある環境の中で何を選んでいくのか、得られなくてもどう進んでくのか、人に出会って思いがけず人生が変わったりするんだよ
草彅くんの演技力に星5
上映してからだいぶたっての鑑賞。
終始地味に暗く終わったあとにスッキリ爽快感を与えてくれる映画ではありませんでした。
でもだからこそこの映画の良さがあって心に残るのではないかと思いました。
草彅くん演じる凪沙はリアルに思えて、日々戦ってすり減らして生きているのが凄く切なかった。
一果という自分以外に大切に思う存在を得てからの凪沙は母性も加わり綺麗に見えた。一果の為に昼間男として働く姿が草彅くんではなく凪沙でした。凄い。
一果を失ってからの凪沙は痛々しいがドキュメンタリーを見ているようで良かったと思います。
変に感動させようとか、トランスジェンダーを理解させようとか、そんなあさはかな映画でなかったです
草彅くん以外にはこの凪沙は演じられないと思います
長い、、、、。
草彅くんの芝居、好きです。
おネェの芝居というのはオーバーになりがちなのですが、
すごく抑えた素晴らしい演技だったと思います。
ただ、バレエのシーンが多すぎる、、。
特に最後のあたりは同じバレエの演技を繰り返しているので、
正直しんどかったです。
せっかくいい映画なのに、少し残念でした。
何の気なしに
期待せずに前情報もあまりなく観たら結構良かった
誰もが何かになりたい、人によく見られたいなど願望はあるものだが
みんなの願望が叶うわけではない
それでも追い求める事の意味は尊いのかもしれない
そんな事をこの物語を観て思った
LGBTには全然興味がなかったけど
この映画は観れて良かったと思う
主人公の女の子と草彅剛の演技が良かった
なかなかの良作
一生忘れられない
映画のなかに自分も入っていって凪沙と一果に寄り添いたかった
何度も自分に何かできることはないのか?と思い悩んだりして 架空の話 だけどドキュメンタリーにしか思えないくらい凄かった
凪沙、一果、登場人物達に心奪われました。
どうして?なんで自分だけ? そんな気持ちに誰もが1度、それ以上思ったことはあるはず。
抗えない現実と向き合う人 、それをスルーする人、 感情から排除する人
よしよしと 凪沙に寄り添いたかった
言葉をかけたかったです。
人に優しくなれる映画です。
LGBTの抱える問題は日本はまだ発展途上で
監督がこの映画がこの映画が表現した社会問題(プラス貧困、虐待等)を 多くの人が知るにきっかけになると思う。
私も知っていたけど理解してなかった事
理解したいと思いました
ますはそこからなんですよね。
素っ気ないほどの前半に比べ後半が惜しい
予備知識としては、草彅さんがトランスジェンダー、中学生の子が新人、バレエが出てくる……くらい。トランスの草彅さんが中学生を預かるくらいしか知らなかった。
おかげで説明不足に感じたが、前半の素っ気ないくらいの温度感は★4。イチカのぶっきらぼうな感じが浮かずによかった。ただ、LGBTのイメージが古くさいのが気になりました。令和の話じゃないみたい。
ウェディングパーティでリンとイチカのバレエがシンクロするシーンはきれいでしたが……。
後半の手術シーンからあとがちょっと……過剰すぎ。
そもそもタイの手術はレベルが高いのであんな悲惨なことになるほうがレアケースでは?と思うと、盛り上げるためにドラマティックにしすぎかなと。あそこからオチまで急にお涙頂戴の展開になるのはガクッと失速した感がありました。
ナギサが死んでしまうとなればラストは予定調和なのでこんなもんかなと。
ただ、ハニージンジャーソテーを食べたり金魚のいない水槽に餌をやる草彅さんの鬼気迫る演技は素晴らしかった。
個人的には水川あさみさんがとてもよかった。いるいるこういうどうしようもない母親、という感じで。そして服部樹咲さんもよかったです。バレエシーンが素敵でした。
引き込まれた
今年観た映画ではNO.1の作品になりました。テネットは莫大なお金をかけてるだけあり映像が凄く良かったのですが、ミッドナイトスワンは、世界観に見事に引き込まれた感じです。誰しもが持ってる苦悩をドキュメンタリーを観てるかのようで、心に刺さりました。何といってもスクリーンに草彅剛はいなかった。全てのキャストが実在し、そこに居るかのような感覚。それが余計に世の中の不条理さや、偏見と異質な者を受け入れない生き辛さを感じて泣いた。こんな世の中ではダメだと分かってても、どうすることも出来ないもどかしさ。違う方向に導いてあげる人がいないのは、この日本の現実と思うと悲しくなった。海のシーンはとにかく美しく号泣。凪沙のコートと赤いブーツを履き、会場に向かい、ラストの白鳥の湖を踊るバレエのシーンも泣いてました。二人が一緒にいられた時間は短くても、確かに母と娘だったし、記憶と心に刻み混んだ一果の中に凪沙は確かに存在していく。最後の踊りが全てをあらわしていた。最後の解釈は色々観た人により違うと思いますが、一人でも多くの人がこの作品を観て、世の中の意識が少しでも変わる切っ掛けになればと思います。十人十色で同じ悩みはなくても、生きていれば、何かしらの悩みや辛さを抱えているもの。他人を拒絶せずに助けてしまう凪沙の心は美しかった。一果という光に出会え、母になれた事は幸せだったと思う。現状の幸せを噛みしめて生きたいと励みになった。この作品を作った方々、内田監督に感謝です。世界に広がれば良いと思う作品です。
草彅剛と服部樹咲、奇跡の出会い
9月10日の先行上映から何度もリピートしています。
こんな風に鑑賞後すぐにまた観たくなる(というよりも登場人物に会いたくなる感覚の)映画は初めてです。
主役2人の素晴らしさはもちろんですが、誰1人としてはまっていない役がない映画です。本当に全員が私達のすぐ側で息をしているようなリアルさ。
俳優の方々の魂の演技を是非観てください。草彅さんと服部さん、いえ凪沙と一果の瞳の中にある感情を是非ご自分で感じとっていただきたい作品です。
心が揺さぶられる
予告やあらすじなどを見ていて、トランスジェンダーやネグレクトなど現代社会の問題を取り上げた作品かと思っていた。でも映画が始まってすぐにお話の中に入り込んでしまった。直接、トランスジェンダーやネグレクトではなく、今の社会の中で自分の場所がない、必要とされてない、自分自身を認められないというような二人の人間が、初めて受け入れ、愛していく物語とかんじました!余計な説明がない分、心の奥深くに響き考えさせられました。
魂の叫びが満ちていた
凪沙が通うクリニック、いやらしいな。おそらく自由診療のバカ高い注射を毎週毎週打ちながら手術も勧めてくる。人の弱みにつけ込んでぼったくりのにおいぷんぷん。ショーパブの稼ぎは「女として見られたい」という気持ちに吸い取られていく上、弱いもの同士助け合い、そりゃ手術費用はなかなか貯まらないわ。それでも一果の才能と夢のために自分のことは二の次で精一杯支える凪沙。その心は紛れもなく母だよ。でも産みの母と対峙するには女の身体が必要だと思い詰めたんだよね。切ない。一果を諦められないならあんなに弱ってしまったのは解せないけど。だから私は凪沙は死んでないと解釈してる。海で沖へ向かう一果を力を振り絞って助けたはず。弱っていたのは心でバレリーナとして成長していく一果を見るために回復に向かったと思いたい。甘い?エンドロールのラスト、そういうことでしょ。りんちゃんの飛び降りはちょっと余計だったかも。人の死はもう少し慎重に扱って欲しい。もしも凪沙も死んだということなら、死を美しく描き過ぎなのも気になる。でも、全編に渡り自分らしくあるためにもがき続ける凪沙と一果の魂の叫びが満ちているのが良かった。
ミッドナイトスワン
キャスト、原作、音楽、パズルのピ―スの様にピッタリで素晴らしかった。あと、草彅剛さんの演技が本当に素晴らしかった。
まさに、母でした。映画を見る回数が増えて行くに連れて涙する回数も増えて行き、もっともっと映画館で見たくなる。
何かの賞を取って欲しい。
今日、観た!
良かったです。
主人公の女の子、草彅くん、その他のキャスト、
皆良かった!
監督も良かった! こういうの、つまらない流れ、退屈なシーンが
出やすい作品だと思うの。
でもお金払って観て良かった作品です。
人生の滑り台は滑り始めると止まらない
予定はなかったが、評判が良いので鑑賞。
先週見ようと思ったら満席で見ることが出来ず、期待度が高まる。
いや〜...いい映画やないの。
先週Amazonプライムで見た「チョコレートドーナツ」とすごくよく似ている。
トランスジェンダーで新宿のニューハーフショークラブで働く凪紗(草彅剛)は養育費目当てで、親戚の一果(服部樹咲)を一時的に預かることになる。
とにかく、草彅剛の演技が凄まじい。
違和感まるで無いし、むしろ似合っている。
話し方、仕草、歩き方、全てが素晴らしい。男の姿に戻った時に違和感を感じてしまうほどに。
その他の役者もとてもいい。
新人の服部樹咲はとても新人には見えず、訴えかけるような表情で心を掴まれる。
水川あさみは今回もこんな役。恐怖症になりそうだわ笑
テンポも音楽も映像も良き。
この作品に「美しい」という言葉が良く似合う。
映画らしい映画。映画館で見ないと損しますで
凪紗やバレエを通して徐々に心を許すようになり、成長していく脚本がとっても染みる。
ゆっくりじっくりと愛が深まる。バレエを教えるシーンはホントにいい。自分があの子の親になった気持ちになってしまう。
ただ、大きな減点ポイントが。
それは急で足りないところが多々あるという点。
で、どうなったの?え?もう1年後かい。早すぎやしないかい。と何度も思った。
別に理解できないとかそういう訳では無いが、なんだか納得がいかない。説明不足、急展開、落とし方が気になって集中出来ず、泣けぬまま終わってしまった。
それとは真逆に余計な部分も。
別に手術のシーンやホテル?のシーンは要らなかった気が。それは無いだろと思ってしまう。同情出来なくなってしまうのはこれが原因だろうか
また、なんで?も多い。
特に「写真」がよく分からない。なんでこんな商売?なんで撮ってあげない?不思議です
と、いう事で厳しめだが★3.5で。
面白かったけど、非常に惜しいかな。
これから草彅剛の作品を見てみることにします。ええ演技する人や
凪沙と一果の人生を両面とした切ない物語です。
草彅剛くんがトランスジェンダーに悩む男性を演じる事で話題になってた作品を前から結構気になってて、やっと観賞。
観に行った「TOHOシネマズ 上野」は殆どが女性客でしたw
で、感想はと言うと…草彅くん、凄えなあ。
元SMAPで年齢とキャリアで演技に深みが増していて、役者としても降り幅は広くなってるとは言え、アイドルとしての認知されている存在にここまでやらすか?言うぐらいにブッ込んでいると個人的には思いました。
また、一果役の服部樹咲さんが熱演。中盤ぐらいまでは完全に一果が草彅くん演じる凪沙を食っている感じで、圧倒的な存在感を醸し出しており、凪沙の存在感に全然負けていない。
と言うか、一果の不器用にも荒々しくて鈍く光る存在感か凪沙とのバランスが取れていますが、全体を通して観ると一果の物語で、そこに凪沙の悲哀が醸し出されている。
そう考えると、「ミッドナイトスワン」と言うタイトルはどちらかと言うと凪沙寄りのタイトルなので、些か違和感がある様に感じたりしますが、とにかく二人の熱演しています。
最初に難点を言うと、凪沙の喋り方にちょっと無理している感じが否めなくない。
無理に女言葉に寄せて喋ろうとするのではなく、もう少し砕け感じでの女言葉でも良かったかなと。
あと、凪沙の歩き方も少し意識しすぎかな?
男性は肩で振って歩くのに対し、女性は腰を振って歩くと言うのを聞いた事がありますが、そこに意識をし過ぎてか、凪沙の歩き方が些かディフォルメされている様にも感じます。
でも、そんな細かい事はだんだんと気にならなくなり、観る側にも凪沙の心境がシンクロする形でトランスジェンダーとして悩む凪沙の苦悩の悲哀がこちらにも伝わってくる。
この辺りは演技力に定評のある草彅くんならではで、トランスジェンダーを病気と言い切ってしまうのは些か乱暴かと思いますが、それでもトランスジェンダーに悩む一人の人間が一果との出会いにより、自身の母性に目覚め、悲劇に遭うのは観ている側としても心がキリキリと痛くなります。
でも、故郷に出向き、一果を迎えに行くまでの間で一果がちょっとやさぐれた感じになってた所が少しはしょり過ぎに写ったりしますが、性転換手術をして争いから胸がはだける描写はちょっとやり過ぎかな。
親にしてみれば、息子が突然帰ってきて、性転換手術をしていて、胸には立派な膨らみがあるのを見ると、そりゃあびっくり仰天だろうけど、そこまでの描写が凪沙の覚悟の表れであったとしても、演出的には少し過剰に盛り込み過ぎにも感じるし、そんな凪沙の姿を見て"このバケモノが!"と叫ぶ一果の母親の姿に「田舎でもLGBTに対しての認識なんてそんなもんだ」と言えばそんなもんかもですが、どうもやり過ぎ感を感じます。
悲哀な場面ですが、…なんだかなぁ…と思いますが如何でしょうか。
原作を読んでいないので、細かい部分での解釈が出来ていない所もあるかと思いますが、一果が凪沙と離れて親元に帰り、中学卒業と共に再び凪沙の元に尋ねた時の描写は結構衝撃。
タイで性転換手術を受けた後の後遺症、もしくは衛生面での感染症か手術の失敗かは分かりませんが、身体の自由が効かなくなり、ボランティアの手を借りなければ排泄の処理も出来ない。おまけに目まで不自由になっているとなるともう驚き過ぎて、性転換手術のリスクの闇を見た様な感じです。
東京でニューハーフパブで生活をしているショーダンサーの凪沙の元に母親のネグレクトが原因で一時期的に身を寄せた一果が来た事で物語が始まるが、口数が少なく、人見知りで粗暴な一果に凪沙も手を焼くが、とあるきっかけで一果がバレエに興味も持った事から進展していき、途中、親友となるりんとの交流やかなりグレーな撮影アルバイトでの騒動などが面白い。
一果の才能を開花させる為の金を稼ぐ為の風俗アルバイトをしようとするまでの凪沙の行動に一果への愛情も緩やかに昇華していく感じでこのまま無事に皆が幸せになれれば良いのにと思ってもそうは問屋が卸さないw
怪我でバレエが出来なくなって、自殺を撰んだりん。
タイで性転換手術をして、両親にカミングアウトしながらも一果を引き取ろうとするが、身体に不自由が効かなくなる凪沙。
いろんな事がバッドエンド的に降りかかるが、それらを乗り越えて遠い異国の地でバレエの世界で才能の花を開かせようとする一果。
一果が羽織っているベージュのコートが凪沙の想いを背負っていて、いろんな事を昇華させていきます。
一果の物語として、観応えがありますが、一果の母親の立ち位置がどうも微妙。
水商売でネグレクトとなり一果を手離すが、何の前触れもなく、一果のバレエ発表会に観に来てたり、一果が実家に帰った際も一果への愛情がある様で無い様な感じがどうも解り難く微妙。
一果の母親の彼氏なのか、弟なのかも突然出てきてなんか微妙。
この一果の母親のパートだけが、なんか引っ掛かると言うか、もう少し整理されてても良かったかな?と思ったりします。
りんの母親役に佐藤江梨子さん、一果の母親役に水川あさみさん、ニューハーフパブのママ役に田口トモロヲさん、バレエ教室の先生役に真飛聖さん。パブの同僚役に吉村界人さんとなかなかな陣容。
とにかく草彅くんの熱演とそれに負けない一果役の服部樹咲さんの熱演で何処か不器用で歪にそれでいて、様々な想いと抱えた希望と業に振り回されながらもそれぞれの人生を全うしていく。
一果の人生に幸あれと思いながらも、凪沙の人生に切なさとやるせなさを感じ、心がキリキリします。
でも、観て良かったかと言えば、観て良かった。
それなりに期待しての作品でしたが、キワモノな部分がありながらも、人間ドラマとしての作品に個人的には引っ掛かる作品です。
未観賞の方で興味があれば是非是非。
一果役の服部樹咲さんは今後注目の役者さんかと思いますよ。
全ての人の人生が詰まった映画
ストーリー、演技、美しい映像と美しい音楽、全てが嵌ってる映画らしい映画でした。
現代を生きる全ての人の人生が詰まった映画。特にLGBTとか関係なく、生きずらさを感じた事のある人全てに響くと思う。
これからもずっと心の中に残る映画の1つになりました。
全671件中、281~300件目を表示