のぼる小寺さんのレビュー・感想・評価
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目線が自ずと高まっていく。ひたむきな青春が実に眩しく清々しい
実に清々しい映画だ。「ガンバ」という言葉を久々に聞いた気がする。社会に出るとあまり使わなくなる言葉だが、でも小寺さんたちが互いにエールを送り合うように、疲れている時、もうちょっとで手が届きそうな時、この言葉をかけられると元気が出る。少なくとも青春時代には有効な魔法の言葉だったなと懐かしく思う。そしてもう一つ印象的なのが「じゃ、また学校で」というセリフ。なるほど、学校とは様々な人たちが集う場であり、またそれ自体が集まる理由にもなりうる特別な場所。かくもごった煮のように人生が交わるからこそ、主人公は自ずと誰かの姿に感化され、自らもひたむきになることで誰かを感化させる存在となるのだろう。群像劇風に描かれるみずみずしい目線の交錯、互いに成長していく姿が輝かしい。古厩監督作『ロボコン』の主要キャストたちは今や日本を代表する俳優となったが、この映画も似た香りの“ひたむきな青春”がぎゅっと詰まっている。
雰囲気が好き
夢中になれるものがあるってすてきだね。
眩いヒカリが降りそそぐ夏の青春!!
美しい
みんな小寺さんに夢中…そう、観ている私も…ガンバ!と
『アルプススタンドのはしの方』と時を同じくして、青春の新たなマスターピースに名を挙げた今作。また違った光り方をしていて、とても良かった。
まず、丁寧に登場人物をフォーカスする「起」に驚かされる。101分と比較的短い作品ながら、彼・彼女が今どこに立っているのかを丁寧に描く。それは、小寺さんでも近藤でも四条でも皆隔てなく。よって、誰もが輝きだし、優しい雰囲気を造っていく。
脚本は『聲の形』や『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』といった、重厚で人間ドラマをアニメで描く吉田玲子さん。初めての実写映画の脚本ながら、さすがの執筆力でキャラクターを引き立ててゆく。だから、出てくる人みんなが愛しい。
また、キャストも厚い。小寺さんの工藤遥は初主演ながら、個性的で気になるあの子を体現。伊藤健太郎や小野花梨、鈴木仁、吉川愛といった実力派が脇を固め、見逃せない空気をつくる。
そうした中で、ボルダリングから「一生懸命」を肯定し、それぞれが輝きだす様はグッとくる。頑張ることを自然と出来る小寺さん、不思議なエナジーが心をポカポカにしてくる。
ガンバ!とつい、手に汗を握ってみてしまった。そう、私も小寺さんに夢中だったのだ。
何も無さそうで❓全てが此処に有る❓‼️
僕も誰かにとっての小寺さんになりたいよ。
今できることを一生懸命しようと思った映画です。
一生懸命は伝染するんだなって思いましたね。面白かったー。本当に青春映画の傑作だと思います。
ストーリーは王道。何にでもまっすぐな小寺さんに出会って変わっていく人々を描いています。小さい青春です。小寺さんは不治の病でもないし近藤君は学校一のイケメンでもない。だからこそ共感できるんです。この地味なおかげでラストシーンがすっごく映える。いいなー。男なら誰しも一度はあんなん憧れるでしょ。良かったとしか言えない。
キャストも全員キャラに合っていましたし演技も上手かったです。伊藤健太郎、逃げさえしなければな〜。工藤遥さんも良かった。すごくキュートです。
ただこの映画を見てるとポカポカする。私もみんなにポカポカしてほしい。伊藤健太郎と工藤遥を見て、ポカポカして欲しいと、思う。
爽やか
甘えの無いクールな仕上がり
地味なのが良い。
地味だし、盛り上がらねーなぁと思いながら見てたけど、
見終わると地味なのが良かったなと思えました。
派手でスクールカーストの上にいる奴だけが青春を
送ってるわけではない。
みんな青春を送ってるし、
一つの出会いで少しずつ人生が好転して行くのが
リアルで良かった。
学生時代、頑張ろうと思ってもサボっちゃうし、
親に頑張れと言われても全く身に入らない。
だけど、好きな人が頑張ってる、
その姿を見て自分も頑張ってみよう!と思うのは
とてもリアリティがあるし、
自分に自信を持つのに、特にモテたりしないのも
とても良かった。
地味なんだけど、みんなキャラも立ってたし、
キラキラしてた青春だったし、
地味に思たのは、自分の青春時代を美化し過ぎてるだけで
リアリティと言う事かもしれない。
こうやって感想描いてるうちに、
色んな場面が良い思い出のように頭の中を
駆け巡っている。
小寺さんは凄いのですが、、、
いいじゃない!「ひたむき」
のぼる小寺さん
クライミングに夢中な小寺さんに惹かれた周りの人間が、それぞれ新たな一歩を踏み出していく青春ムービー。
終始静かに進行していく作品だが、音楽がとても魅力的だった。ピアノの旋律が紡がれる場面や、川の流れやセミの鳴き声など自然の音もよく生かされていたと思う。
ボルダリングをしている小寺さんの姿に目が奪われて、まさに目蓋の裏に焼き付くという感じが映像でもよく分かった。小寺さんの天然で少し不思議な性格や雰囲気と、ひたむきに目の前の壁をのぼる姿は本当に印象的。
近藤、四条、梨乃、ありかなど彼女に惹かれる周囲の人間も個性的で良かった。益子と津田もとても印象に残る登場人物だったと思う。
この作品を観ると、ボルダリングがやってみたくなる。そして、将来の自分のために今を一生懸命生きようと思える。
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