花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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年齢によって感じ方が変わるはずです
感想は「人生の甘くも塩辛い部分であり真実である」といったところです。
最初の出会いは「ありえね」って思うかもしれませんが、人生の中での「めぐり逢い」というものを象徴したシーンとして捉えれば各人にも当てはまることも多いかと思います。そこからの急展開とか、心ときめくシーンとか様々ですが、私達の人生に重なるところが多いのかなと思いました。
ホームで出会うところから、デートを重ねて、同棲するところまでは見ている方も幸せが伝わってきて、羨ましい限りなのですが、実際の結論は「出会いは別れの始まり」になってしまうわけですね。
この結論が受け入れられる人は恐らく年令問わず、人生の渋いところを経験していて、それは自分だけじゃなくて、世間でも本当に起こりうることなんだっていうことが理解できている人かと思います。
逆に、「そんな結論になるなら、4年も一緒にいて最後は別れるってなるなら、何のために愛し合ったの?」「こんな結論はモヤモヤして、不安で受け入れたくない」と理解不能な方もいるとは思いますが、これがある意味「若さの苦しみ」というものかと思います。中高校生から大学生、社会人1,2年目あたりでこの映画を見ると大半は後者の感想を抱くのではないでしょうか。
この映画を見て、がっかりした人もいるでしょうが、人生は夢に敗れることもあるというのは本当のことです。それを教えてくれる塩辛い映画が本作です。けれども、人生には美しいばかりの喜びがあることも事実です。
「最初から人生の未来に苦しみが待っているなら、幸福を手にした後の落差に苦しむことが待っているなら、そんな幸せはいらない」と考えたくもなるかと思いますが、最大限自分の出し尽くせるだけの優しさを人に与えて、それでうまくいかないことが起きたのなら、それはそれで素晴らしいことかと思います。
人生は長いですし、愛について深く考えることで、一皮むけて一層素晴らしい自分が見えてくるはずです。
また、どうしてもこの結論のもやもやが取れずに困っている人は、主演の一人が小松菜奈さんに変わりますが、『糸(2020年公開)』が真逆の結論、ハッピーエンド中のハッピーエンドになっておりますので、お口直しをしていただけるのではないかと思います。
学生恋愛のあるあるが描写された作品
大学生、就活を目前にしている自分には「今」という現実を突きつけられているように感じました。
序盤の絹と麦の運命的な出会いは恋愛における「理想」の部分が描かれていて誰もが憧れるこんなのいいなあ、素敵だなあっていう始まりでした。
就活、就職を機に2人の距離に小さなヒビが入り始めた。一緒にコーヒーを飲みながら歩いた帰り道は別々に、大好きだった漫画、舞台、ゲームも忙しさを理由に共有しなくなっていってしまう。
絹ちゃんが楽しみにしていた舞台の日に麦くんは前乗りの仕事、それに対して「じゃあ」一緒に行こうって言ってしまう。「じゃあ」という一言。この一言の罪深さ。
大学生の頃に見つけた地元のパン屋さんが数年経って潰れてしまった時、絹ちゃんは潰れちゃってた、に対して
麦くんは「駅のパン屋で買えばいいじゃん」の返信。
お互いの気持ちを少し考えることができなくなっていく、思っていた返信とは違う返信に感じるモヤモヤ感。
理想的な出会いから始まったから余計に感じる後半部の現実的なすれ違い。映画中に散りばめられた小さな棘が残って胸が苦しくなりました。
終わり方にモヤモヤ感は残りましたが、恋愛を経験した人にはみんなにおこることだからこその胸の苦しさであるのかなって思いました。
2人はお互いに「好き」を言っていなかった。好きなものの共有はしていても好きはなかったことがこの映画のポイントかなと感じました。
女の子に見てほしい
21歳大学生の今の自分に刺さった印象的な言葉が2つあります。1つは有村架純が演じる絹ちゃんが麦くんと出会う前にナレーションで言っていた「頼りになる男は女を見下しているだけ」(正確には覚えていませんがこんな感じ)と、二人が別れる寸前のファミレスで、結婚して幸せになろうよ、恋愛感情が無くても......などと言っていたシーンのあとに絹ちゃんが言った「またハードルを下げるの?」という言葉です。
私は昔、頼りがいがあって、大人な男の人がいい♡なんて思っていました。女の子なら高校生の頃なんかはそう思う人が多いんじゃないかと思います。でも、やっぱり絹ちゃんの言葉は本質を突いているなあと思いました。上司や先輩に対して頼れるなあこの人と思うことが多いと思うのですが、それはやはりこいつより歳上とか仕事ができるからってのが頭の端っこにあるんじゃないかと考えてしまいます。
もう一つの言葉は長く付き合っていると、男の人はみんなこんなもんなのかも、とか、どこの夫婦も長く一緒にいれば、セックスレスになったり、相手の存在が邪魔になったり、うざいところがあってももう呆れて怒ることさえしないとか当たり前なのかなぁとか思っていました。でも私は心のなかでは、ずっと仲のいい夫婦が理想だし、男は遊ぶものだなんて考えもしないで、浮気しないで一人の人を大切に愛してくれる結婚生活を送りたいなと考えてしまいます。大人になるにつれて自分の考えは、夢みたいな話なのかなって思っていたけど絹ちゃんの言葉でハードルを下げるのやめようって自分に言い聞かせました。どの夫婦もなんて言うけれど、浮気をしない人も歳をとっても仲のいい夫婦っています。私が女なのでどうしても絹ちゃんの視点で見てしまったけれど、女の子が大切にしてくれない男性とか、自分の理想のハードルを無理に下げた恋愛をしないようにしようって思える映画だとも思いました。
何がはじまる予感がして、心臓が鳴ったー。
感想
終電を逃し偶然に出会った、麦と絹。
バイト、同棲、就活。いつでも一緒にいた20代のぜんぶが、ずっと楽しかった。最高の5年間を描く、不滅のラブストーリー誕生。
好きな音楽、映画、価値観が嘘みたいに一緒で靴までもお揃いときたら恋に落ちないわけがありませんね。
同棲が始まり、幸せな日々が流れ、ずっとこのままならばよかったのになと思いました。麦の就職が決まるまでは…。
働きはじめた麦は人が変わってしまって終始イライラ…ただ麦の心情のずっと一緒にいたいが為のお金が必要、絹の心情のまたかも両方わかるなとも思いました。
いくら運命的な出会いかたで価値観、趣味が同じでもうまくはいかないものだと改めて思いました。でも悲しい別れではなくお互いが納得してのお別れだったのでスッキリでした。
OCCがガッツリ出てたのはびっくりしました!ポリンちゃんに関しては女優デビューでしたかね笑
エンディングで勿忘聴きたかったのでそれが唯一残念でした笑
期待した人も多いんじゃないでしょうか。
※3回目のデートで何にもなければずっと友達
面白かった
奇跡のように気が合う2人の出会いからものすごくリアルな恋愛模様で、別れ話の時の2人の演技はとても素晴らしかったです。クスクス笑えるシーンもいくつかあってとても面白かった。
はじめまして。好きな言葉は…
恋愛相手が結婚相手と
ならない場合も
あるんだよ。っていう
話でした。
多くの人がもっている
色あせない人生の記憶の引き出しを
素敵な作品を通して
覗きました。
本作を実際に観るまでは、
題名の「花束」は
素敵なものという意味と
想像してたのですが
違いました。
いや、
違わないのですが、
意味としてもうひとつあることに
気付きました。
それは、
恋愛は、
鉢植えではなく、
切花としての観賞期限があって
枯れるまでの美しい期間を
一緒の時間をすごすのだという
メッセージでした。
一度知ったあの感情を、
再び求め続けて、
その感情が消えない相手を探すか、
今は別の気持ちでも
あの感情を共有した相手を
生涯の相棒として
さらに
同じ時間をすごすのか。
すごい意見が別れそう。
近くに、
友達としていてもらって、
その時代に
自分の価値観と合った人と
ずっと恋愛をし続けても
世の中まわるなら
そんな社会がいいかもしれません。
鉢植えのように、
枯れない恋愛で
結婚するのもありだけども。
パンフレットが
作中のいろんなものが
詰まっていて楽しい。
おすすめ
いつか恋は終わり、花は枯れる。だからこそ美しい。
二人が付き合いはじめてすぐの旅行。海辺でのシーンが印象的でした。
一時だけ黙ってその場から離れてしまった麦に絹は取り乱しながら「居なくならないで」と懇願するように責め立てます。
カップルとなったばかりで劇中の二人は燃え上がり、それを見守る観客の我々も盛り上がっている段階であえて冷や水を浴びせるようなあの場面。
ミイラ展開催のニュースを見て内心ではむせび泣くほど歓喜していてもその表情からは全く察することが出来ないほど常に穏やかで、後に転職後のすれ違いで喧嘩をするときも、一瞬感情を昂ぶらせることはあれど冷静さを失わないよう努めている大人(と言うより物事を達観している)性格の絹が、劇中で最も感情的になった瞬間だったような気がします。
まだ序盤と言えるあのタイミングであのシーンを入れたのは、二人の未来を暗示していたのかなと感じました。
きっと絹は「二人で」というのを何より大事にしていたんだと思います。
恋愛も生活も二人で営んでいきたいという絹の姿勢がその後の二人の同棲中の様子からも伝わってきます。
駅から帰るのもお風呂に入るのも本を読むのも曲を聴くのも二人。べったりし過ぎじゃないかと思うほどに。
だから海辺でも麦が黙ってしらす丼を一人で取りに行ってしまって、片割れとして取り残されたことにあんなに声を荒らげたのかもしれません。
「美味しいしらす丼を食べさせたかった」という麦の気持ちを汲んでもなお動揺を抑えられない、という様子を有村架純さんがとても上手く演じていました。
対して、彼氏である麦としては男として「相手に何かをしてあげたい」という気持ちが先走りすぎて、
それが結局、先のことを考えるがあまり相手を置き去りにしてしまい、二人の関係にズレが生じてしまうことになったのかなと。
そうした彼女のために不器用なりに頑張る、でもそのために変わっていってしまう彼氏の姿を菅田将暉さんが好演していました。
見終わってから考えてみると、二人が出会った最初の夜の明大前駅から調布駅までの道すがらや、同棲開始後の河川敷を歩くシーンは二人の「人生」を表す暗喩になっている気がしました。
徒歩30分の道のりでも二人で一緒に歩いていれば全然問題ないし苦でもなさそうで、二人で歩いているときはその時間も含めて幸せそう。
そのぶん中盤以降、二人で歩くシーンが減ったのは二人のすれ違いを表しているようで悲しかった。
一人で毎日30分かけて歩いて帰るのはつらいでしょう。
そうして一人で帰宅してもまだ麦は仕事から帰ってきていない。
そんな日々が続くうちに「二人の人生」の道がわからなくなってしまったのかと思います。
絹が静岡出張に行く麦へ移動中にと勧めた『茄子の輝き』という作品を気になって調べてみたら、短編集ですが元妻との記憶を回顧するのがメインのお話のようです。
もしあのときに麦がもしその視点を持てていたらなぁ。。
とはいえ、別れを選んだシーンの美しさやその後の「二人の日常」まで描いてるあたり、本作は別れ=悲劇というかたちでは扱っていないと感じ、とても良かったです。
エンディングも泣かせにかかる情緒的な曲ではなく、ほのぼのとした曲とイラストでほのぼのとした日常を振り返るからこそ、悲しい結末では決してないということを示しているような気がしました。
「花束」というのは基本的に誰かから渡されるもので、古今東西異性へのアプローチに使われるものですが、
時が経ち、枯れて終わってしまっても「あの花束はきれいだったな」と思い出し心が温かくなる、そんな素敵な恋愛をした二人の、至上のハッピーエンドではないでしょうか。
ただ、カップルは一緒ではなく別々に観るか、劇場を出たあと自分たちに置き換えてゆっくり消化する時間があったほうが良いかもしれません。
こういう、フィクションだけどリアルな恋愛映画から気付きを得て、まだ枯れてないのに別れてしまうカップルが恋から愛へ進めるようになれたら良いなと思います。
素敵な作品を見れました。
調布で見られて良かった
突然妙な思いつきを互いに言い合ったり坂元裕二度は十分なんだけど、延々自分語りをするようなコテコテ感はない、うまいバランスで一般的エンターテインメントに落ち着いている。褒め言葉です。
聞くともなく聞こえてしまう前情報で見る前から終わってしまう恋の話と知る。辛いのは嫌だなあと思いつつもファーストシーンで二人が再会する所が面白く描かれていて、安心して映画に入っていくことができた。
「劇場」と違って住む部屋も景色も明るい中、菅田将暉と有村架純の絶妙な演技でまさに今そこにいる普通のカップルの数年間が描かれる。カメラマンの先輩や友達、さわやか、同年代のドライバー、多摩川、パン屋。オダギリ。いくつもの挿話を通して流れる時間、心地よく巻き込まれているうちに漂う倦怠感。(あと何か大事なことを思ったのだが忘れてしまった。)
別れることを決めた後、吹っ切れた2人が爽やかに描かれるのも良い。ここのところ恋愛映画はあまり見てないし、同じ映画を2回以上見ることは滅多にないんだけど、久々、またいつか見るだろうなと思った。
あと、清原果耶の登場は知らなかったのでまさに眼福(笑)。この子もうまいなあ。
追記:麦の好きな言葉「バールのようなもの」(笑)
ラ・ラ・ランドを思い出した
本作を見て「ラ・ラ・ランド」がまず頭に浮かんだ。もちろん内容は別物だが、仕事によるすれ違いや最後の回想などの心打たれるシーンには通ずるものがあった。
またかとは思うよまたかだから
見終えたいま麦くんと絹ちゃんがこの世に生きてる気がしてなりません
誰もが経験した事ある
見ていてああ私の話だって思う方いると思います
趣味の共通点が一緒の人って意外と沢山いて
たまたま終電を逃した二人だっただけで実は麦と絹は全然違う
付き合ってすぐの時から絹は別れを意識していて
麦は未来を意識していた
過去に引っ張られる絹と
未来に引き寄せられる麦
だからなんで変わってしまったんだ
なんで変わらないんだ
そこの考え方が根本的に違うからすれ違う
だから倦怠期を迎えた二人の喧嘩シーンはピリピリした
だけど絹は大人だったな…そこは育ちの違いが見えた気がする、麦には余裕が無い
私は女だからパン屋無くなった返事が
そんなの駅前で買えばいいじゃん
は悲しくて仕方なかった
そういう問題ではない
絹はパンが食べたい訳では無い
結婚を意識する前の同棲はおすすめしません!!
感想が無いことが感想、何も言えない。
話の流れに無理がないというか、明らかなフィクションという部分が一切なく、本当にリアルに作られていた。
そのおかげで自分のこれまでの恋愛経験や恋愛観を見つめ直しながら見ることが出来た。
私は映画上映中には泣くことは無かったが、帰りの車の中で映画の内容を整理していたところ涙が止まらなくなった。
時間差で涙が出てくるなんて初めての経験だった。
危うく事故を起こすところだった笑。
映画を通して感じたことは、男女の考え方の違いである。
愛しているが故、絹ちゃんに不自由なく幸せに暮らしてもらうために自分の本来やりたいことを諦めて労働者となった麦くん。
一方、趣味や価値観が合うことがきっかけで付き合ったことを大切に想っている絹ちゃんは、出会った頃と同じように好きな事を共有したい気持ちを持ち続けている。
この違いが歳月を経て大きな壁となり2人に別れを告げるのだと思った。
もし、麦くんが絹ちゃんの本当に願うことに気づけていれば…、また麦くんが絹ちゃんに直接聞くことが出来ていれば…。
もし、絹ちゃんが麦くんの真意を心から理解して変わっていく麦くんを受け入れてあげることが出来ていれば…、また麦くんに直接望んでいることを話せていれば…。
(絹ちゃんは、麦くんが言っていた「僕の人生の目標は絹ちゃんとの関係の現状維持」という言葉を信じていたのかもしれないが…。)
こんな”たられば”を思ってしまう映画だった。
お互いに愛しているのに離れていってしまう儚さ。
恋は始まった段階で終わりへと向かっているという悲しい現実。
この2つのことを痛感させられたが、それ以上に恋をすることは素晴らしいと教えてくれる作品。
個人的に印象に残っているシーンは、お互いが相手を想ってクリスマスプレゼントとしてあげたワイヤレスイヤホンが、後々お互いを避けるようにして使うことになってしまう点だった。
改めて考えるととても切ないと思う。
また、別れた絹ちゃんがイヤホンを触りながらSMAPのたいせつという曲についても思い出して口に出していたところも印象的だった。
この曲はポップな曲調で2人の時間が大切であるということを強く伝えてくれる曲である。
それを別れた後の思い出として語っているところが、麦くんとの時間は思い出として割り切れているのだなと感じさせられるシーンだった。
最後に。
”花束みたいな恋をした“は、本当に素晴らしい作品だった!!!
真面目な恋愛映画
娘と2人で鑑賞。
菅田将暉さん、有村架純さんが、
娘も私も好きな役者さんなので観てきました。
娘は、思ってたのと違う。
期待外れと言ってましたね。
リアル過ぎる内容で嫌だった。
別れなくて結婚すれば良かったとも。。
だから、リアルな恋愛は嫌なんだと言ってました。
私は、この映画は、共感する場面が多かった。
昔恋愛を思い出してしまいましたし。
実際、元彼も絵を描いていたし。
ストーリー展開と別れた原因とか
昔の恋愛を思い出して仕方なかった。
実体験した恋愛と同じ過ぎて、
入り込んで観入ってしまいました。
こんな映画は、久しぶりでした。
友人の結婚式に参列して
結婚するかしないかの話し合いを何度もして、
泣きまくりながら、別れを決めたこと。
その彼をキライになった訳ではない。
でも結婚して一生居る相手なのかなぁ?と、
お互いの気持ちが交差して、大人になってきている。
色々な気持ち。譲れないところだったり。
2人にしか理解できない空間があって、
素敵な恋愛が出来たと。
別れてから気付くこともたくさんある。
別れてしまえば、
相手の良いところしか思い出さないとか。
それだけ真面目に互い、
向き合っていた証拠です。
そして、自宅に戻り、主人に
「昔の恋愛を思い出して仕方ない映画だったわ」
と話したら、大笑いされました。
20〜25歳初めの頃にしか、出来ない恋愛を
とても丁寧に描かれています。
大人の方でも、楽しめる恋愛映画です。
恋愛中の方、彼氏、彼女で鑑賞向きなのかは
疑問です。映画見終わった後、複雑にならなければ
良いですが。。色々思わせてくれる映画です。
大切な別れがあるから大人にもなるんです。
やっぱり、恋愛映画は良いなぁ。
素敵な恋愛映画をありがとう♡
恋のあるある探検隊
元々レイトショーで映画観る習慣だったのもあり
緊急事態宣言はもろに影響受けてますが
なんとか暇を見て観賞
非常に評判の良い今作
確かにそれだけの内容だったと思います
恋愛映画というのは過去にも様々ありますが
ここまで主人公の二人に焦点を当てたまま描かれた
作品ってそんなにないんじゃないかって気がします
波長のあまりに合いすぎたカップルの恋の行方を
序盤からどこかあとは壊れていくだけと暗示する
描き方も恋愛映画としては独特・・というか
あるあるって頷く部分が多かった気がします
また昨今の説明過多な映画が氾濫している状況
にあって表情・映像・場面転換できちんと描写
していこうという丁寧さが感じられ
それだけにセリフが効いてくるし
二人で暮らしていく目的のための手段だった
就職がいつしか仕事が目的に切り替わっていく
様も感じ取れました
またその変化を菅田将暉が上手なんだわね
そしていつか来る別れ
互いのために必死に生きていた張り詰めた気持ち
から「解放」されると浮気したかどうかとか
今まで言えなかったことがホイホイ出てくる感じも
なんかあるあるなのかもしれません
恋人関係ってなんなんだろうという自問自答に
陥ってしまう可能性を考えるとこの映画を
デートムービーで観るのはマズいかもしれませんねw
リアルで随所に共感して入り込んでしまう素晴らしい作品👏
大学時代の恋愛に没頭する麦と絹2人の姿は輝かしく、永遠に続いて欲しいと、続くと信じたくなる綺麗な光景です。自分の大学時代と重ねながら、美しい恋愛に入り込んでしまいました。
ただ、楽しい恋愛と夢だけで食べていける程世の中甘くはなく、2人は安定した収入を得る為、社会人となります。ただそれだけ、社会人になっただけで2人の幸せな時間は何も変わらないはずなのに、麦の価値観は社会という環境の中で大きく変化していきます。
価値観の相違から2人は小さな衝突を繰り返し、次第にお互いへの関心が薄れて行きます。麦が発したじゃあ~といった投げやりな優しさは多忙な時、余裕がない時に誰しもが口にしてしまう行動ではないでしょうか。
絹の好きじゃないことなんてやりたくない、麦の上手くいかなかったらどうするの、どちらの気持ちも非常に分かる、思わず自分の頭を抱えてしまいました。
麦の言うように、恋愛感情がなくたって、結婚して子供が生まれて、幸せな家庭を築く人達は多勢いるし、それも正しい選択と思います。そこに、ファミレスの思い出の席に昔の2人に重なる若者がやってきます。2人は自分達の過去の姿を重ね合わせ、号泣してしまいます。もうあの頃の関係には戻れない、そうして2人は花束のような沢山の幸せな思い出だけを記憶に残し、別れることを選択します。
とても丁寧で現実的なストーリーは派手さはなくても見る人を共感させ、惹き込みます。
誰もが歳を取り、過ごす環境が変われば価値観は変化していくと思います。ただその過程で、変えたくないと思っていた部分まで知らず知らずに変わってしまっているかもしれません。
進むべき道に迷った時は、一度立ち止まって昔の自分を見つめ直してみようと思います。
自分の過去にこそ未来へ進むヒントがあるのかもしれません。
最後に、前半の大学生と後半の社会人の異なる価値観を持った麦を菅田さんは見事に演じてらっしゃいました。
たまたま観た映画でしたが、素晴らしい作品と思います。
気遣い
この作品ではカップルの距離感を、苦しいまでもリアルに描いていると感じた。特に麦(菅田将暉)と絹(有村架純)の一見お互いを思いやるための気遣いは、時によりお互いの傷を深めあってしまってるように思えた。その瞬間はお互い違和感を感じる程度でも、それがたまれば一気に崩壊する。私もまだ若者ではあるが結婚の難しさそして尊さを見せつけられた気がする。
劇中特に印象に残ったシーン
ゲーム中の絹を気遣って麦がイヤホンを付けて仕事に向かい、逆にそれに気付いて絹がゲームをやめるこのシーンが微妙な距離の2人の空気感をうまく描いているなと感じた。
あんまり面白くなかった
有村架純ちゃんの前髪がぐちゃぐちゃしていて、眉毛の上が一直線で、両方の眉毛がつながっているように見える。こんなのが流行っているのか。
小説や映画やゲームなどのタイトルがやたらと羅列されるのだが、内容には全く触れない。本当に読んだり見たりしているのだろうか。押井守がいても、彼のどこが魅力なのか、何も語らない。
部屋がとても掃除が行き届いていて、床にものが何もない。そういう人もいるだろうけど、若者の暮らしぶりで生活感が乏しい。また、主人公のイラストが、毒にも薬にもならない絵で、人間的なゆがみが一切感じられない。
他のカップルに対しての目線が辛辣。
この映画を観て泣ける恋ができたことに感謝
YouTubeでPVをみて惹かれる作品だったので映画館に足を運んだ。
普段だったら邦画の恋愛映画は選ばない。(余命系が多いから)
「花束みたいな恋をした」は、
CDのジャケ買いの様に、感覚的に観たくなって観た。
まさか自分が映画館でこんなに号泣するとは思わなかった。
ファミレスのシーンは、声が出そうになるのを必死に我慢した。
初恋のように心が踊る恋、
倦怠期の心のすれ違い、
パズドラしか楽しめなくなる日々、
別れ話をした時の過去の思い出が走馬灯の様に襲うあの経験、
そのどれもが共感でき、自分を重ねてみては心が苦しくなった。
(なぜ映画でこんなにも心を疲弊しなくてはならないんだ?とも思った。)
上映後、右斜め前に座ってた学生らしい子がつまらなそうに足早に映画館を出て行くのをみた。
家に帰って周りの感想を聴きたくなってレビューを見ると、坂本裕二を語る人、エモいの一言で済ませる人、永遠サブカルを語る人が一定数いた。
あー自分はこの映画を観て泣ける恋ができたことに感謝しなくてはいけないんだなと痛感した。
平凡だけど幸せに満ち溢れた恋ができたからこそ、今映画を見て共感ができ、心が苦しくなり、涙を流せたんだなと。
「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思だしちゃうんだって」
そう絹は言っていた。
付き合いはじめには花の名前を教えなかったけれど、同棲した部屋のテーブルにはマーガレットが飾られていた。
きっとそうやって多くの花(以外も)を教わって、一生の思い出が束になるほど素敵な恋をしたんだろう。
ラストシーンは2つのハッピーエンドを描いてるように感じた。
1つ目は、後ろ向きで互いに手を振るシーン
絹と麦は別れた後もきっと幸せに生きれると思わせてくれるエンド。
別れ=悪では必ずしもないと思わせてくれる終わり方。
2つ目は、グーグルのストリートビューをみて喜ぶ麦のシーン
あの後しゃしゃって絹に連絡する麦を連想させるエンド。
(きっとパン屋を懐かしめる心の余裕を取り戻せた麦は、絹と友達としても恋人としてもやっていけるかもと思えた。)
どちらの道を選んでも幸福な未来が見えた。
ジャックパーセルなんて久しく履いてないな。
たまにはスニーカー履いてみようかな。
「ふたり」で愛を育めたら
この話は「ふたり」の話だ。決して「ひとり」ではない。恋愛に於ける酸いも甘いも、前半はふたりで、中盤はそれぞれで、そして終盤はまたふたりで噛み締めていた作品だった。
冒頭、否、題から、ふたりの恋は過去のものであるとわかる。そこからすぐ時代を遡り始まる5年前の話。彼らは恐らく大学四年生、つまり今の私と同じだった。趣味や考え方、コンバースのジャックパーセルが同じこと、色んなところから彼らは惹かれ合う。ひとりのときは互いを想いあう。そして告白のタイミングまで同じ。個人的に、スマホの画面越しに告白する麦の弱さと、返事をするときに麦の顔をしっかりと見つめる絹の強さが印象的だった。
のちに絹は就活を始める。圧迫面接に涙し、走って駅に駆け付ける麦。ここで自らを顧み私まで泣いてしまった。就活で精神を追い詰められ、誰かに(当時好意を抱いていた人に)頼ろうとしても音信不通で、家にいても常に両親の怒鳴り声を聞く地獄のような日々。ひとりで苦しみに耐えた数か月前を想うと、頼れる誰かがいることや頼れる勇気を持つ絹が心の底から羨ましかった。
麦は最初は自らの夢を追い求めていたが、「絹との現状維持」のためにと就活を始める。そして入社。ここから二人の歯車が、急激ではなく、ゆっくりと、狂い始める。楽しそうな仕事をしたいと話す絹に荒ぶる麦。書店で文学を嗜む絹から遠いところにビジネス書に集中する麦。果ては慌てから絹にプロポーズする麦。学生から社会人になるに辺り、ここまで考え方は変わってしまうのか。そう感じた。
別れる際もふたりであった。タイミングも見事。しかし、見事すぎることに、当時のふたりを再現したような初々しい男女がいたのだ。そのときには戻れない悲しみを無言ながら痛感し、別れを決める。それから数か月、絹の家が決まるまでは笑顔で暮らす。どこまでもふたりで愛を育み、静かに眠らせていた。
この映画を通し、恋愛で本来当たり前であることかつ、私が今まで経験できなかったことに気付いた。恋愛はふたりでするものであることだ。誰かに想われること、心配されること、酸いも甘いも共に噛み締めること、これをふたりですることが、恋愛であると気づいた。私は今までしてきた恋愛だと思っていたものは全てひとりだった。ひとりで誰かを想い、苦しみ、ときめいていた。片想いにも程がある。四月から社会人になり、様々なことが変わりゆく。恋愛の仕方も変わるといいのだが。
今作はノベライズ版や脚本が販売されている。そこまで読んで、じっくりと噛み締めたい。
自分が捻くれた人間だと再確認した
タイトルの通りです…
前半はかなり観てるのが苦痛だった…
いくら映画とは言え、うんざりするほどの麦と絹の趣味嗜好の一致。
長々と続く特異な思考持ってますよ感漂うモノローグ。
その中でも特に嫌だったのが、就活中の"普通になるって大変だ“と言うフレーズ。
それまでに映し出された2人から、普通の人を見下しているようにしか聞こえなかった。
作品冒頭、有線のイヤホンを左右分け合って音楽を聴いているカップルを見て、"あれは間違っている”"作り手に失礼“と勝手な価値観を押し付けようとするシーンがある。
しかし、話が進むとそれは自分たちが全く同じことを音楽クリエイターに言われたことがきっかけだったのだ。
なんだ、ただの受け売りか。
前述のようにそんなモノは作り手の勝手なエゴなんだよ。
それを真に受けて、まるで自分オリジナルの考えのようにしているって、薄っぺらい人間だな。
こんな風にしか観られなかった、すみません…
麦が就職してからの2人の関係が少しずつ崩れていく様はリアルというか、既視感があった人は多いのではないだろうか?
理想と現実は違く、2人の為のはずだったのにそれが原因でお互いへの気持ちが離れて行ってしまう…
最終的には別れてしまったけれど、一緒に過ごした時間・思い出は様々な色や形をした花1本1本であり、それらがまとまり"花束みたい“になったのでしょう。
喧嘩別れとかたまに聞くけど、幸せな瞬間があったなら、それはたしかなモノなのですね。
素敵なタイトルだ。
全255件中、161~180件目を表示