花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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男脳と女脳をうまく表現している。
後ろのお姉さんが26.27歳くらいなら泣いてたなって
言ってました。
28歳ですが昔の同棲して別れた時の気持ちとか喧嘩とか思い出してしまって面白くもあり、寂しい気持ちになりました。
環境変えて何かをしようと思うカップルは見たら別れると思います笑
でも別れたからよかったという意見もあるみたいです。
僕個人としては続いて欲しかったなー
菅田くんかっこいいけどプロポーズのタイミング最低だったなー
タイトルなし(ネタバレ)
あっという間の2時間だった
最初に出てきたイヤホンのLとRの話のように、物語の途中の様々の出来事に対して、麦と絹が違うことを考えているという演出がとても深かった
わかるんだけど…思ったほどキュンとしなかった
プロローグで、カフェでカップルがイヤホンを2人で分け合って音楽を聴いているのを見て、「あの2人本当の音楽好きじゃないよね」とそれぞれ口にする麦と絹。しかしその2人はお互い別の恋人と一緒にいる。そしてもカップルに伝えようかと2人同時に立ち上がって、お互いに気づくところから始まる。
そして、そこから5年前の2人の出会いから物語は始まって行く。
終電を逃してしまって出会った2人は、時間潰しに入った居酒屋で趣味や価値観が合うことから意気投合。その後何度目か会って付き合うことになる。
夜の横断歩道で、信号を待つ2人。なかなか青にならななくて、手を繋ぎ、そしてキスするシーンはとても良かった。後ろからのアングルがまた良いなあと思った。
それからあれよあれよと麦の部屋で同棲し始め、そして2人で家を借りて引っ越す。
この辺りから、ちょっと感情移入できなくなってしまった💦
まだ大学生なのに…と思ってしまうのはやはり古い考えだからなのかな(^^;;
まあ、わからなくもない。若い頃はそういうのが楽しかったりする。おままごとみたいな、そんな感じ。
そしてそれぞれ就職して仕事優先みたいになり、どんどんすれ違って行き、価値観も変わっていく。
それが大人になるってことなんでしょうね。
麦は将来のことも考えるのに、絹はいつまでも学生気分で今の仕事が向いてないからと簡単に辞め、またアルバイトのような生活…。楽しければいいというものでもないし、やはり一緒に住んでいるなら生活のことも考えないといけないよね。
引っ越してきたばかりの頃に通ったパン屋が閉店して、そのことを絹がラインしたら、「駅前に買いに行けばいいんじゃない?」なんて返されたら…そりゃ悲しい。
そういう問題じゃないのよ、2人の思い出までも消えていくようで寂しいからなんだよー。
でも麦は麦で社会に認められようと必死で頑張ってるのに、仕事中にそんなくだらないことでラインしてくるな、という感じもあるよね。
2人の視点が描かれているから、余計2人のそれぞれの思いもわかってしまう。麦が一生懸命なのに、絹が仲間と飲みに行ったりしてるのはなんだかなーとは思ってしまったり。
2人のカラオケシーンは可愛らしかった。デュエットとかいいなあ。掛け合いがよかった。
そしてファミレスで別れを告げようとして告げられないシーンで、昔の自分たちのようなカップルを見て、涙が止まらなくなる。
ここは一番グッときました。あの頃の初々しかった2人。お互い今も好きなのに、その頃の気持ちではなくなってしまった2人。
ファミレスを飛び出す絹を追いかけて、抱きしめる麦。
でも頭の中では冷静に、2人ともお店飛び出して、無銭飲食に思われないか?なんて考えてしまった😅
まあ、荷物があるから大丈夫でしょうけど…財布とか置きっぱなしも危ないよ💦
そして最初のシーンに戻る。個人的にはそこからまた2人が…というのを期待したんだけどなあ…。
ほんとにそれでいいの?と思ってしまった。
なんでしょう、2人を見守るように冷静に見てしまった感じでした(笑)
恋愛映画、なんだよね
終電を逃すことから始まる麦と絹の偶然の出会い、その後、話せば話すほどお互いの共通点が分かり、趣味もあう。
2人が惹かれ合って恋愛を始めるのは、くすぐったいほど自然で微笑ましい。
大学生のうちは好きの感情だけでよかったが、どちらも就職先が決まらず、親からの仕送りもなくなり、麦がお金を稼ぐこと&社会に属することを優先し始めるあたりで、感情のすれ違いが。
どんなときも都度本音で話し合っていく2人は、これ以上ないほどの組み合わせに思えるが。。
それでもやり直そうと麦がプロポーズをしたその日、それでも、2人はやはり、別れを選ぶ。
4年の付き合い。
このタイミングで別れを選ぶ理由が、私には分からなかったけど、、
4年の恋愛を経てそのまま結婚した自分だけど、結婚前にこの映画みたら、私も別れてたんじゃないかなって思えた。
こういう価値観もある
冒頭は自分達を特別だと思い相手を蔑んでることに気づいていない、よくあるサブカルチックな2人の映画かと思いました。
しかし後半、2人の終わりに近づくにつれ緻密に描かれ表現力が繊細な映画でした。
冒頭は特別な感性を持っていると言いたいために、マイナーなものを好きになる。それを知らない人を小馬鹿にする子供な2人だな、と。本当の個性(ミイラ展やガスタンク、お葬式の時)や現実と向き合わないから距離が離れていくんでしょうね。
簡単に就活をやめたり、猫を拾ったり、仕事が決まらないまま同棲したり、、、
その終わりに向けての動きが繊細に描かれていて物語に共感できなくとも楽しむことができました。
絹と社長の関係など、敢えて書かれてない描写も想像の余地があって心地よいです。
ただ、サブカル好きでもなければ、こんなに相手に自分を探す恋愛をしたことないので、自分にとってはリアルではない映画だな、とひしひしと感じました。
ジャックパーセルか。
だいぶオッサンだけど、
若い時、自分も長く付き合った彼女と別れた。
結婚も考えた。
でも、別れてしまった。
もう、他の人と結婚出来なくなってしまった。
だって、彼女より自分を理解してくれる人
なんて、あらわれない自信がある。
彼女には、絶対幸せになっていて欲しい。
話し違うけど、
自分も、自分と似てる本棚を見た事がある。
本当に、ビックリして、不思議な感動。
最後に振り向かないでお互いが手を振るのがどうしても嫌だった
菅田将暉さんも有村架純さんも嫌いな役者さんではないのだが別にこのお二人でなくてもよくね
お互い別れた後1年でそれぞれに恋人がいるのも腑に落ちない
何を伝えたかったのか私には理解ができませんでした
苦しくも心暖かくなる映画
有村架純が好きで、色んなドラマを見ては確かにいつも同じようなキャラだとは感じてました。
でもこれは有村架純の映画で1番細やかな幸せと深い悲しみを見た映画。一層演技力が深まった気がします。
ファミレスで二人が別々の道を行くために話をする最後のシーン、「なんとか幸せになってほしい、、」と願いながら見てたけど、泣きながら別れを選んだ二人。男は理想、女は現実、まさにその言葉を見た気がしました。
何から何まで気が合う二人の幸せな時間、こんな恋したみたかったなあ。。と幸せをもらいつつ、自分の人生に少なくない後悔を感じながら、最後は二人の別れを苦しく見守りました。最後の最後まで、二人の再出発を期待したけど、それはならず。。
ああ、、あんな恋がしたいなあ
綺麗な言葉達
坂元裕二さん脚本と知ってすぐ観ることに決めました。言葉選びが綺麗で美しい。こんな素敵な台詞が咄嗟に出たらどれだけいいだろうと思ってしまうけれど、違和感はなく2人の日常を映し出していきます。
「始まりは終わりの始まり。出会いは常に別れを内在し恋愛はパーティーのようにいつか終わる。だから恋する者達は、好きなものを持ち寄ってテーブルをはさみおしゃべりし、その切なさを楽しむしかないのだ」
好きな台詞です。恋愛がこうだったら家族はどうだろうと考えました。きっと家族は、ここに子どもが参入してテーブルの上を荒らし、時に険悪なムードになりながら新しいパーティーが始まるのでしょう。子どもがいなくたって、他人を招いてパーティーを続ける2人もきっと居て。
2人の世界なのが恋愛で、他にも繋がりを持っていくのが家族なのですね。
坂元さんが家族の物語の脚本をしたらどのようになるか気になります。
花束みたいな恋かぁ
すっかり意気投合するふたり。
好きなことを一緒にできるって幸せだよね。
価値観と思いやり。
いや、普通ですよ。ああなります。
今の自分を理解しろって事でもないし
出会いの時と同じで偶然でなく必然だったのだと。
爽やかな気持ちで見れた。
花束の意味
花束みたいに枯れてしまう。けど、もう咲かないそれを、キラキラとしていた思い出を、ドライフラワーみたいにお互い残している。そんな時の流れと変化について感じる事のできた映画。多分、始まりが咲き始めが一番美しいのは恋も同じで、だから最後のファミレスではじまりそうな恋の対比が、余りに麦達と違いすぎて悲しくなった。
変わらないものなんてないのだろうなぁ。
分身を見つける喜びと失う悲しさ
パンフレットの中で、三浦しをんさんが、二人のことを「分身」と言っているけど、麦と絹はまさにそんな感じ。趣味や考え方が似ていてびっくりするくらい相性のいい人に出会えた!前半はその喜びや愛おしさが緻密に細かく描かれていて、とろけそうな幸せな気分に浸れる。
後半は二人の心が離れていくさまを同じように、むしろそれ以上に微に入り細に入り描いていて、すべてがちくちく突き刺さってきてつらい。何か決定的な障害があるわけでもないし、何かがちょっとずれたらやり直せて、なんだかんだ上手くいったかもしれない。でも別れの夜、観覧車に乗って、カラオケに行ってファミレスで涙を流して…この一連のシーンはものすごく切なくて美しかった。別れを決める時すら、二人は本当に似たもの同士なのに…。
ちなみに、映画館で2組のカップルに挟まれて鑑賞したのだけど、それぞれ上映後に聞こえてきた感想が対照的で面白かった。
右のカップル:彼女はボロ泣き、彼氏は「何がおもしろかったの?」って感じ
左のカップル:彼女は「すごくよかつた!」彼氏は「終わり方に納得いかない」
お互いの感想がぴたっときたら、すごく気持ち高まりそうだなあ。それこそ麦と絹みたいに。
運命の人。恋愛と結婚。
そうなんだよなぁ・・・って共感できて、良い映画でした。
前半は、運命の人との出会い。さすがにここまで趣味嗜好が合うことは無いけど、このうち1つでもあったら運命の人と思っちゃうかも。と、ここまでは学生気分の恋愛。
後半は、サラリーマンという仕事に就いて結婚(結婚後の生活)を少し意識し始めて、価値観があわなくなってきたり、なにより時間が取れなくなったりして、すきま風がふいていく・・。そうなんだよなぁ・・・って、共感できつつ、なんでこうなっちゃうんだろうなぁ・・・っていうなんとも言えない気持ちになりました。
あんなに好きだった運命の人。恋愛と結婚の違い。いやぁ、難しいなと。それが最後のレストランでの出来事で(5年前は自分たちもあんなに幸せいっぱいだったなあと感慨にふけり)、涙に繋がって・・・。男としては、いろいろ考えさせられました。どうやったら上手くできたんだろうかと。。
そして最後、
元カレ・元カノがあんな気まずい再会して、あのバイバイの仕方は恰好いい!
そして、ラストシーンの6年ぶりに起こった奇跡で、ほっこり!!
余韻の残る映画
淡々と若い二人の出会い、別れまでを綴った映画(記録?)
本当に最初は微笑ましい出会い、やりとり、思わずニヤけるほど。
でも、なんとなく「あ、別れるかも?」と思うあたりから自分のことのように心が暗くなってきて。
とにかく、終わった後の余韻がすごい。涙は出てこなかったけど、本当に素敵でもう一度みたいと思うような映画でした。
でも、あんなに綺麗に別れられるのは、素敵な恋をしたというより、ほんとうにお互い一切恋愛感情がなくなったんだな…と感じました。
カップルでみるのはオススメできないです、
文化系男子はみちゃダメ
恋愛映画を期待すると死ぬ。
本当に丸一本恋愛を見せられる。
2015-6年あたりに大学生をしていようものなら
リアルな作品やコンテンツが絡んできてさらに
エモいえぬ感情にさせられる。
あれ、これ自分が付き合ってる感じじゃね?
そして、、、
好きなことが同じもの同士
育った環境が違うからこそ
社会と仕事の捉え方が決定的にすれ違っている
ことに気づけず楽しい恋の時間を過ごせたと
少しやるせない気持ちになった。
いい映画で、恋愛映画のリアルさとしては
流石の一言だけれど
文化系男子はみちゃダメ。
終わらせるにはもったいない二人
こんなにも感性の似た人と、こんな風に恋が始まったら楽しいだろうなと言う始まり。そして、何となく感情がすれ違いになり、浮気のような変なドロドロもなく、仲が悪いというわけでもなく、終わりを迎える二人。2時間の尺を長すぎると感じることもなく、見させてくれたのは坂本裕二氏の脚本のおかげかな。
アラカンおじさんの私から見ると別れるのは実にもったいないなあと思いました。これから人生、山あり谷あり。まだまだ色んなことが待ち受けているのになあ。それを諦めるのは実にもったいないことだと思う。
麦君が一生懸命に仕事をして絹ちゃんと感情的にすれ違っていくことが主要因だろうと思うのですが、女だって子供が生まれたらもうゲームだなんだと悠長に言ってられないときはある。それを思うと絹ちゃん、もうちょっとだけ何とかならんかったのかなと思います。
私は見て損したとは思わなかったけど、全然面白くないという人も結構いるだろうと思える映画でした。
ちゃんと働いてくれる良い彼
当初は、若い俳優さん達のキラキラした恋愛映画なんだろうな、と思って見る予定はありませんでしたが、
レビューが高評価なので見てみました。
彼が夢を追えなくなっていったことや、土日も出張で一緒に過ごせなくなったり、ということは昔から比べると寂しい面も感じられますが、
仕事を全然してくれなくて、彼女の収入だけに頼っている人より私にはよほど頼りになる男の人に見えました。
多分学生時代に出会ってそのまま社会人になっても続くカップルの場合、それこそ新しい生活パターンに同時に、せーの!で移行出来ないと、
社会人と学生(フリーター)だと趣味に使える時間の取れるタイミングとかが合わなくなるので、うまく2人同時にパターンを移行出来なかった彼らは残念だったな、と思いました。
でも私は別れたら後にグーグルマップで写真が残ってたら、うわー、とマイナスな気持ちになるので、
別れてもふとグーグルで元彼女との姿を見つけて懐かしく笑って振り返られるのは、羨ましいほど良い別れ方したな、と思いました。
結婚していないのに、まるで結婚してるような同棲生活をあまりにも長くしていたから、中途半端な状態になってしまったのかな?とも思いました。
いくつか新しい出会いを重ねて、もしかしたら10年後くらいに復活婚しそうな2人で、キラキラしていて彼女も可愛いし、脚本としてはそれなりに良かったです。本当は、ハッピーエンドが好きなので★4からマイナス0.5にしました。
成長して、さらに大人になってね、と2人にエールを贈りたくなりました。
5年の生活が花の一輪。花束はドライフラワーにして胸の内に
beatsのイヤホンてそんな壊れにくいもんですか?これはbeatsのプロモーションを含んでるのでは?
冗談はさておき。
バター猫のパラドクスから始まるこの映画。後に登場する黒猫にはバロンと名付ける。「別れる男にひとつ花の名前を教えなさい」と説くのは元は川端康成。キノコ帝国のクロノスタシス。わたしの中の“サブカル”とも被っていたから面白かった。わたしはガスタンクではなく、店先のソフトクリームランプの写真を撮りためていたことがある。
否。サブカル、、というより自分の触れた好きなものを上手く醸成している2人のように見えた。興味のあるものに手を触れる時間と気力という特権は学生のものであるのは確か。重なる偶然を運命だと信じ切れるのも学生の特権だろうな。川の近くにアパート借りたいな。
ラーメンのレビューブログはもう何年も更新されていないだろう。互いの環境や立場が変わり、緩やかに枯れていく恋。ふたりでいるために就職したのに、それがきっかけですれ違っていく姿は辛かった。きっと言葉が足りなかった。言葉をかける時間もなかった。それぞれ互いを思っての生活なのに、互いを見つめているはずなのに、視線が交差しなくなっていく。5年という月日は、出会った頃のお揃いの靴を履くファミレスのふたりが変わってしまうには十分すぎた。ファミレスのあの席はもう空かない。
恋愛感情はなまもの。愛へと昇華できればいいが、大切なものがスッポリ抜けてしまえばそれはただの情。それに気づいた絹は揺れなかった。でも、最後の3ヶ月には確かにふたりの愛はあったよね?
この先、麦と絹は焼きそばパンをスーパーで見た時や、イヤホンのRとLを確認した時や、ゼルダの新作が出た時やファミレスのドリンクバーを薄く感じる度に相手のことを思い出すのだろう。毎年同じ場所で咲く花を見て、花の名前とかつての恋人を思い出すように。
花束みたいな恋だった。5年の中の出来事はひとつひとつが一輪の花で、それで繕った大きな花束。花もなまもの。枯らすのではなく、ミイラでもなくてドライフラワーにしてそっと胸の内に閉まって置く。
あ、賛否両論ありますが、わたしは恋人と観に行きました。良かったね、を皮切りにふたりのこと、今までのことを色々話しました。出会いは、教会。互いのTSUTAYAカードが某映画スタジオの名前を冠した期間限定デザインで運命だと思った。ふたり共まだ学生だったから、この出会いは神様の思し召だと信じた。あれから4年。すれ違い離れても、また手を取り合った過去がある。楽しいことも辛いこともあった。未来が不安になることもある。これからもきっとそう。わたし達にどんな未来と別れが待っていようとも、今ふたりでいることを選び続けている。それだけで十分ではないでしょうか。
タイトルなし(ネタバレ)
エモが詰まった花束みたいな映画だった
一つ一つの気持ちやエピソードがものすごく身近でリアルで、あるあるって思いながら気づいたら自分のことのように思えて
なんでこの世は恋愛物語ばっかなのだろうと思うけど、人の共感できる最大公約数が恋愛なのだとちゃんと心で理解できた気がする
恋の始まり
出会って気が合いすぎてテンションが上がって
うっかり浮ついた言葉を口走って意識して
でもお互いの気持ちの距離を小さく確かめ合いながら距離をつめて
女の子の影に少し冷めてだけどタイミングを逃すまいと追いかけて
大学生らしく勢いで相手の家にコロンと上がって
わかれたあとにニヤニヤが自然とこぼれて
帰って来た時に余韻から冷めたくなくて
まぶしくてエモくて胸がくるしくなった
夜食が焼きおにぎりなのも、同席した男女の挙動おかしくない?って笑うのも、小説を交換するのも、映画中寝ちゃうのも、濡れた髪を乾かしてもらうのにドキドキするのも、何もかもがまぶしかった
絹が「電車に揺られる」って言い方するんだなって小さな挙動にときめく一方、麦が「麦の描く絵が好き」って言われたことだけ何度も反芻するとこが男女の違いがうまく出ててよかった…
同じ生活をしてれば同じ価値観でいれるけど、やっぱり環境が変われば考え方は変わる
変わった方は「いつまで相手は変わらないんだ」といらつくし、変わらない方は「これまで二人で大事にしてきたものを無下にされていく」と感じる
どちらも悪くない、この中で磨り合わせてくしかない、でもそれができなくなって別れていくカップルが山ほどいる
それを坂元さんはものすごく緻密に丁寧に描くから刺さりまくる
ずっとベッドでうだうだする休日も、思い出なパン屋や映画も、共通の具体的ものが思い出が増えるほど大切になっていく
だからこそ、そこが閉店したり、好きな作家が死んだりすることで小さく心に水をかけられたような気持ちになる
それを坂元さんは知っている
別れるまでのくだりがとてもとてもリアルだった
すれ違う中で、小さなことだけど共有できなくなって、共通の大切なものが減っていって、それはお互いそれぞれに辛さがあるけど自分のことしか見えなくて汲み取れなくて、そうして無感情になっていく
うわって思ったのが、絹が転職することでケンカした時うっかり最低なプロポーズして、これまじでやばいケンカじゃんって内容なのに、「ごめん言い過ぎた」ってすぐ何事もなく仲直りしたこと
二人は関係が長すぎてもはやケンカにもならないし、ケンカした後の空気な戻し方を知っているんだ
だけどそれはさみしい方の慣れだった
お互い同じタイミングで別れようと思ったのに、淡々と事務的な話をする女の絹と、結婚式の後楽しく過ごせたからまたやり直そう結婚しようって言う男の麦の対比もわかりみ深い…
そうそう男はまたやり直せるんじゃとか思っちゃうんだよ…
でもファミレスで思い出の席に座れない時点で二人の運命はもう決まっていて、
結婚ならお互い空気みたいに恋愛感情なくなっても(って言い切っちゃうのがまた切ない)いられるんじゃ?嫌なとこ目つむって関係続けてる夫婦たくさんいるじゃん?って提案した後
自分達の座れなかった席に、かつての自分達みたいな恋のはじまりを体験しているカップルが現れて、それのまたまぶしいこと…!
その二人がまぶしくて尊いほど、二人がそれを失ったことを思い知る、その二度と手に入れられないものはあんなに大事だったんだと思い知る、それを惰性でこのまま関係を続けることで壊したくないっていう想いが二人に芽生えて抱きしめ合って別れる
言葉がなくてもわかる
二人は思えばずっと同じで、同じタイミングで付き合いたいとかどうでもよくなったとか別れたいとか思ってたね
同じだから恋ができて、同じすぎたから続けられなかったのかもしれないね
でも同じで大切だったから、終わり方もとても大切に広げた布を畳むように丁寧に静かにほどよく仲良く、これまで言えなかった答え合わせもできながら別れられた
その関係性もエモかった…
たぶん大切な恋すぎたから、大事にとっておきたかったんだ
そのままなあなあに、なんだったんだろうあの恋はって後で思わないように、綺麗なまま終わらせた
相手のいない日常の中にも、自分のなかにも、相手の影はあって、髪を乾かすとき、イヤホンをつけるとき、相手を思いだす
これが恋なんだと全力で思わされるとても素敵な作品だった…
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