弥生、三月 君を愛した30年のレビュー・感想・評価
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悪くはなかったのですが…
予告を見て気になっていたこちらの作品。
コロナの影響でしょう、100人くらいの席を貸し切り鑑賞。胸が痛いです…
人生って、こんなにも生きにくいものなんでしょうか…。
幸せになるのって、こんなにも難しい?
こんなにもすれ違う?っていうくらいに、すれ違う…。
お互いの手を取るチャンスは何度もあったはずなのに、2人ともそのチャンスを通り抜けて生きていってしまう…。
人生はタイミング、つくづく思い知らされますね。
個人的に、ページをめくるようにして時が頻繁に切り替わる演出が、あまり好きではなかったです。時系列も急に過去になったり、3年後だったり…。感情移入しづらかった。
波瑠さんと成田凌くんの演技は良かったのですが、弥生というキャラクター性も、あまり好きではなかったです。
少年からボールを奪い、初対面であろうサンタの息子に、すごい形相で「サッカーをしろ」と言うシーン…。うーん、あれは違和感…。
息子さんからしたら弥生は赤の他人、とてもびっくりしたでしょう。
あと、終盤で弥生がバスを走って追いかけるシーン…。あの時もう、50歳ですよね…。
それであの脚力…うーん、違和感…。
助演では、杉咲花ちゃんと黒木瞳さんがとても良かったです。
杉咲花ちゃん、すごい存在感…。
30年後に聞いたカセットテープは、流石に泣いてしまいました…。声だけだけど、グッと来るものがありました。
あと、波瑠さんと成田凌くんが同級生なのは分かるんですが、杉咲花ちゃんだけずっと年下に見えてしまいました。
前半は気にならないけど、波瑠さんと成田凌くん、50歳には流石に見えなかったな…。
ずーっと思い合っていたのに、50歳まで結ばれないというのは、なんとも世知辛いですね…。
もっと早く一緒になれたら良かったのに、と思わずにはいられなかったです…。
色々と脈絡なく書きましたが、悪い作品では無かったです。
壮大なラブストーリーであり成長物語
幼馴染の2人の16歳から(0歳から?)50歳までの壮大なストーリー。
さすが遊川和彦さん、一筋縄にはいかない超ハードモードな人生を通じて、それでも想い合いすれ違う2人の感情と成長(というには苦いが)を描き切る、全体としては非常に見応えのあるラブストーリーでした。
杉咲花さん演じるさくらの存在感が凄かった。本人が登場していたのは序盤の2年くらいにも関わらず、2人の人生に影響を与え続け、切れそうな2人の関係性を墓参りとカセットテープを通じてなんとか繋ぎ切った。
人生はままならず歯痒く苦しい。でも幸せを実感できることもある。そんなことを繰り返し感じさせてくれる壮大なストーリーで、2時間映画では限界がありました。場面転換のチープさが残念でしたが、時間を考えるとあのような分かり易い切り替わりも仕方ないかなと思ってしまう。連ドラなら白夜行のような名作になったのでは?
良い映画だっただけに幾つか残念なところに目がいってしまいました。
他の方も挙げていますが、ラストの歌唱パートは蛇足でしたね。出だしを2人がつい口ずさむくらいなら自然でしたが、デュエットで最後まで歌うのは唐突なミュージカル調で興醒めでした。
エンドロール後のシーンも要らない。弥生の母親にはあまり良いイメージがなかったし、さくらの存在感を否定しかねないという点でも余計なシーンでした。過ぎたるは足らざるが如しです。
それにラストシーン、2人の結婚式で流して欲しいとまで言われて渡されたテープを結婚の約束もないのにあっさり聞いてしまうなんて。自分だったら居ても立っても居られなくなって相手を探し出してプロポーズしてしまう!ありきたりでも良いから2人の結婚式を観たかった、そう思う自分はまだ若いのでしょうか?50歳同士のこじんまりとした結婚式でも、あのテープが流れたら、非常に感動的なシーンになったと思うんだけどなぁ。
あっさり手繋ぎシーンで終わるとは、遊川和彦監督の作品は想像の斜め上を行きます。
最初から最後まで涙しかない
このご時世なので、映画館3人しかいませんでした💦
しかも一番前、真ん中、一番後ろと見事に離れていました。
もう…しょっぱなから涙が止まりませんでした。
波瑠さんの弥生、カッコよすぎ!
あんな風に友達のために勇気出して発言するとか…女でも惚れる。
あんな友達、本当にいいなと思った。
さくらも守ってあげたくなるくらい可愛い。
大人になるにつれて、いろんなことを抱えて、すれ違って、我慢して…そして関東大震災。
あの時のニュースまで思い出して辛くなりました。
ありえない偶然の再会、しかも本屋のベタなシーンも好きです。
そしてこれまたうまいことかかる音楽。
あんな風にいつも心のどこかに、思う人がいるっていいですね。
サンタ(成田凌)の息子が窮地に立たされているときにも、颯爽と高校のときのように発言をするところが、また心が震えました。男前すぎる。
最後のさくらの残したカセットテープにも号泣。
これで終わりと思ったら、さらにラストシーンに、ウワーッとなんとも言えない感情が。
とにかくハンカチ手放せずに見ていました。
日めくりカレンダーのような、アルバムをめくるような、そんな演出もいいなあと思いました。
見終わった後に、買い物にいってお会計してたときに、店員さんがなんか見覚えあるなーと思ったら、なんと高校の同級生でびっくり‼️
しかも兵庫に住んでいて、たまたま応援で入っていたんだとか。こんな偶然もあるんですね。
いい意味でも悪い意味でも人間味溢れる話だった
昭和、平成、そして令和
「長い間、君を愛している」たったこの一言を伝えられない
男女の純愛ストーリー
冒頭に書いてある通り、いい意味でも悪い意味でも人間味溢れる話
良い意味で言うと、
たった一言、「好きだよ」と言えない男女のもどかしくも切ない話である
簡単な一言だからこそ、言うのが難しい
今の関係が壊れるが怖い、だけど、ずっと一緒に居たい
このジレンマに押しつぶされ、運命の翻弄されるところは、人間味溢れる話だった
悪い意味で言うと、
いつまでも過去の思い出を引っ張り続ける女々しい男女の話
まだ、お互いのことを意識している部分があるから、今のパートナーに対して
誠実な対応できないところがあり、良くないかな
男の場合:女の人(メインヒロインではない女性)に赤ちゃんが宿った時に、「俺、好きな人がいるから」と平気で言ってしまう無責任さを持っている
男は、ある意味現実味がある感じだけど、
そこまでしておいて、俺はヒロインを愛しているよと言われても説得力が無い
さらに、ヒロインが旦那を亡くして数年たっても引きずっていたのに対して、「いつまで、過去のこと引きずるな!!」って説得するが、「お前もじゃねーか」ってツッコミを入れたかった
女の場合:旦那がいるのに主人公の男と浮気をしてしまう
正義感の強い女性のはずなのに、平気で人としての倫理観を破ってしまうところをみると、あまり好感が持てない
正論を言っているシーンがいくつかあるが、「こいつ平気で浮気する女だしな〜」って思い発言が軽く見えてしまう
3/11の日に旦那を亡くし、旦那の親族に強く叩かれて逃げるように引越しをした
そして、大嫌いの父に「俺の言うことを聞いてればお前は幸せになれたんだ」って言われ、まさにそうであり、否定できないなかった
全体的に大きくツッコミどころは無いが、それでも良作かと言われれば違うと思う
自分的には、純愛というより過去の思い出に縛られてうまく前に進めず、進めても転んでしまい、道に迷ってしまい、迷走してしまう男女のすれ違いの話だと感じた
大目にみようよ。イイ映画だから。
最初の場面がすごく良い。
この場面の波瑠の「待てー!」の声が特に良い。
うわずってなくて、本気っぽい。
あと、教室で、親友の為に演説する場面も、良い。
ここまでで、もうこの映画を見た価値ありだ。
そのあとは、都合良いところあるけど、
大目に見たい。
見上げてごらん〜♪のうた、バスの追っかけ、とか。
だけど、30年のうちには、なんだかわからないけど、
本当に神様がいるのか!と思うくらいの偶然が
何回かあるのも事実だぞ!
遊川和彦に泣かされに行く
揺さぶられまくりです。
予想を超えて泣きました。映画館の暗がりでハンカチを探すのが大変でした。
ドラマではいくつも遊川和彦作品は観てきましたが、何度もバスを追いかけさせるとか、電車を降りるシーンを繰り返すとか、随所がさすがに巧い!
そして、この作品は30年に渡る三月の風景がとても素敵です。
素敵なラブストーリーとして観ることもできるけど、友情の物語でもあり、正義感の物語でもあり、東日本大震災や、エイズ問題を通して差別や介護や死について考えさせられる物語でもあります。
高校時代も大人になってからも、弥生の勇気ある行動に何度も泣かされました。
いじめをする生徒は許さず、いじめを無かったことにする教師たちにも決して屈しない。
その精神が、やがて教師になったサンタの息子に受け継がれたことが嬉しいではないですか。
弥生のする事は間違ってなんかいない、子どもたちを裏切らない生徒を守る教師が弾劾されるのはおかしいのです。
亡くなったサクラが好きだった曲が随所にかかります。
サンタの携帯の着メロとしても時々。
見上げてごらん夜の星をのメロディと共に、悲喜こもごもの人生は、やがて振り返ればささやかな幸せに満ち溢れてことに気が付きます。
三月って人生みたいだろ
真っ直ぐな女の子が
体験する人生を、
スクリーンを通して
一緒に歩くお話。
人に尊厳をもてる女の子だけど
自分の心に正直に行動するので
時には相手を傷つける
もう
帰らない人に対しても…
ここに対しての倫理観や価値観で
この作品に対する思いが別れそうです。
一度の人生なのだから
後悔しても、やらないよりは
やった方がいい。
その罪悪感を背負う覚悟が
あるならば。
いやそうではない
人に迷惑をかけるなら
自己犠牲を優先した方が
気分がよい。と思うか。
何を優先したら
自分の人生に納得できるのだろう。
そんなことをぼんやり
考える作品でした。
役者が通しなので
時代設定における年齢で
学生の時の違和感
ありますが、
人生のやるせない選択が何度も
表現されていて
ある程度の年齢の人からすると
どこかで見たり体験したことのある
人生の経験則みたいな場面が
多くてリアルな世界観でした。
それまでの人生を捨てて
相手に合わせても
上手く暮らせるかはお互いの
気持ちのタイミング次第だったり
集団心理の迫害がはびこる学校で
啖呵きったり
それら正解のない選択を
否応なしに歩いてぶつかっていく。
ぶつかり方が人間くさい。
そんな日々のなかで
激動する社会背景を時間解決によって
少しずつ対応していったり
色褪せない気持ちを拠り所に
繋がって、
気持ちを立て直していく
弥生とサンタに、
生きる者の心の持ち方みたいなものを
感じました。
劇中でのセリフでも、
あなたが転んでしまったことに
関心はない。
そこから立ち上がることに興味がある。
もうすぐ暖かい日がくるのを
信じながら生きていく三月って
なんだか人生みたいだろ
なんかは印象的でした。
全編を通して、
人間失敗するし、悪い環境に遭遇し
絶望にいても
建て直せるというメッセージが
溢れていました。
でも、
琢磨さんの贖罪で
再スタートが50歳というのは
やりすぎかな…
想い続けても叶わぬこともあれば、想い続けて叶う夢もある。桜はどんな人生をも見守り続けています。
30年の時を経ても消えぬ想いを紡ぐお話らしい。
どんなストーリーなのかと気になるので鑑賞。
高校生に始まり、50才までの30年余りが描かれます。
波瑠 杉咲花 成田凌。
男女七人、いや三人の春物語。
いかにも三角関係になりそうな感じ。 と
思うまもなく杉咲花、死去。 あら
…
そして30年の月日が流れました。
おしまい。
… (おーい)
え~と
もちろん30年の間に色々なことが起こります。
挙げればこんな感じ ↓
・(三人17才)高校の同級生 → 杉咲花は入院 → 卒業前に…
・(二人18才)高校卒業 → 「40になっても独身だったら」の約束
・(波瑠21才)政略結婚の話 → 破談
・(成田25才)出来ちゃった婚 → 数年後に離婚
・(波瑠26才)教員になる
・(波瑠31才)歯科医と東京で結婚 → 父の介護で宮城に
・(波瑠41才)東日本大震災 → 旦那さんの死
・ などなど
振り返ると、描かれるエピソードは多いのです。 ただ、
描かれ方が 「点」
次のお話も 「点」。
ストーリーが、 「線」 としてつながっていかないような
そんな感じを終始持ちました。
※上手く表現できないのですが、
「人生のスライドショー」をみていた気分
…とでも言えばいいのでしょうか
役者さんの演技は素晴らしかったです。
特に波瑠さん。
動きも表情も、見ていてとても心地よい。
いい女優さんです。
◇ あれこれ
サクラ(杉咲花)のひとこと
病床にて、弥生と成田凌に伝えるメッセージ。
「二人はこのまま変わらないでいてね」
↑
このセリフ、途中まで深読みしてました。
「変わらないで = 結婚なんかしちゃダメ」
そんな意味があったら怖い…。
※エンディング近くのエピソードで冤罪と判明
よかった良かった
山田太郎(成田凌)
「サンタと呼んで欲しい」
と言ってましたが
うーん。 やはり 「ドカベン」 としか…
…
というか
「サクラ に 弥生」 ときたら
「空」
とでも名付けたら良かった気も…
♪さくらさくら弥生の空は♪
◇
最後に
この作品、
「サクラの木が、遠くから三人を見守るお話」 なのかも。
そんな風にも思えてきました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
轍
事前の期待値を超えるほどではなかったですが、十分に楽しめました。
30年を順番に描くのかなとは思っていましたが、行ったり来たりを繰り返したりするので物語の内容は追うように理解していきました。
杉咲花さんの引き込まれるような演技が少ない場面でもひしひしと伝わってきて良かったです。成田くんと波瑠さんの高校生姿は少し無理があったかな…単体ではなんとか。
成長していくたびに愚かさ・醜さが垣間見えてきて、後悔を募らせていく過程がズンと心にきました。現実でもこういう行き違いが発生して後悔ばかりの日々が多いからだなとも思いました。
ただ中盤のサンタと弥生が抱きしめ合うシーンがツッコミどころ満載です。なぜ逃げなかった?裏切ったと言いつつ服脱がしてたじゃないか…ここはピンとこなかったです。
最後のミュージカルシーンはなんとも言えないです。可もなく不可もなく…
恋愛映画というよりも…
恋愛映画が好きなので期待を込めて観ました。
卒業した時は皆夢を持っていて互いの人生まさかこんなになるとは思ってもみなかったのに、世間の荒波にもまれ挫折したり、大切な人との別れもあり、過ちもあり、後悔もあり、それでも進んで行かねばならず、3月に焦点を当てて、人生とはどんなものなのかが上手く描かれた作品でした。すれ違いを乗り越えて30年の想いが実るのはピュアで奇跡的なラブストーリーだと思いますが、あまりキュンキュン来なかったのは「見上げてごらん夜の星を」のインパクトと30年の人生の重みが勝っていた事と、最後に結ばれた時に情熱的な何かが欠けていて、絆の部分を強調した綺麗な終わり方だったからでしょうか。
波留さんと成田凌の高校生は少しキツかったですが、お2人の演技はとても良かったです。
演出面でエンドロール後も含めて時空が遡る場面があり分かりにくかったり、違和感を感じた点が残念でした。
師走のように忙しなく感じた
私、旧暦の中では弥生が一番好き。
穏やかに春の訪れを告げるような、弥生って柔らかい音の響きが好き。
それで、この映画なんですが、高校を卒業するまでは結構好きな感じだったんです。当然、期待も高まります。
だけど、いろんな事が起こり過ぎて、忙しない感じでだんだん観てて疲れてきちゃった。
完全に好みの問題だけど、私はもう少し穏やかな映画の方が好きなんだと思いました。
こんだけいろんな事が起こっちゃうと、最早タイミングの問題だけじゃない気もするし。
あと、桜って咲き誇っている時でも、どこか見てる人の気持ちに寄り添ってくれるイメージが有るんですね。
この映画の桜からは、それを感じなかったな。
でも、いいなと思うシーンは、いくつか有ったんですよね。
特に古本屋の再会シーンなんか好きだな。ただ、その後の追っかけっこは無い方が好きかな。
うーーーん・・・ラストの歌さえなければ…
予告編観て、久しぶりに邦画で泣きたいな、と観ましたが。
成田凌くんが好きなので観ましたが。
予想以上にベタベタな… お涙頂戴もの…
いや、泣きましたよ、はい、泣きました!
でも、なんか違う・・・
ラストの歌さえなければなぁ。
というか、この歌要らんと思う(笑)
そもそも、女子高生が好きな歌やと思います⁉️
邦画ってそういう「無理矢理感」無視して平気で入れてくる。やっぱ苦手。
「号泣じゃないけどいい映画」
今年29本目。
恋愛映画だと必ず号泣するんですが、今作は号泣じゃないけど少し涙も出ましたし、伝えたいテーマがはっきりあるのでいい映画です。
杉咲花演じた渡辺サクラを通して、今自分が置かれている状況がいかに恵まれているかを認識する映画だと思います。
今日の活力になりました。
こんなに想われるなんて……
30年の月日は長い、、、長すぎる。たくさんすれ違って泣いて笑って。それでも想いあって結ばれて良かったなぁと思いました。こんなに誰かに想われるなんて羨ましい……
ちょっとマイナス1ポイントは最後の終わり方が気になりました(笑)
冒頭5分で泣けた・・・
舞台は宮城県・・・と、わかっただけでウルウルしていたおっさん。これから30年も・・・と、もう胸が熱くなってきている。なにしろサクラ(杉咲花)ちゃんがエイズだとわかり、黒板に落書きされていじめられている。ここでポロリ。「てめーら、エイズがどうやって罹るのか知ってんのか!(もうセリフ忘れてます。多分こんな感じ)」という波瑠演ずる弥生。「濃厚接触か輸血によってなるんだよ!(これも違う)」と、サクラにキスする弥生。「ごめんな。ファーストキス奪って」「お互いに」(これも微妙)。なぜここで号泣させる。続けて観られなくなるじゃん・・・
TVドラマ『女王の教室』や『家政婦のミタ』の脚本で大ブレークした遊川和彦。調子に乗ってしまった翌年のNHKの朝ドラ『純と愛』で大コケ・・・でもいつか復活してくれるだろう。何たって『さとうきび畑の唄』の脚本家だもん。と、しばらくは忘れていました。とにかく、ユニークな性格、ありえへん性格ってのが売りだったような気もする脚本家(今回は監督も)でした。
いわゆる「すれ違いムービー」のひとつなのですが、とことんまで叩きのめすのが特徴の遊川さん。まずは当時は不治の病エイズで亡くなった親友。恋する太郎(成田凌)ができちゃった結婚したため、自分も歯科医と結婚するのだが、この主人公弥生の家庭環境もかなり酷いものだった。特に父親は自分の借金のために長女の弥生を政略結婚させて借金を肩代わりしてもらおうという魂胆。いつの時代の話なんだよ・・・と、この父親の性格描写が遊川らしいのだと思う。さらにイジメ問題も最初と最後で締めくくり、上手い脚本だと感じましたよ。
86年から20年までの34年間に様々な事故、災害が待ち受けていたのだが、考えたら85年の日航機墜落事故も彼らにとっては大事件に違いない。なにせ、大惨事で坂本九氏も亡くなってたのだから、サクラが好きだった曲が「見上げてごらん夜の星を」だということもその事故を思い出さずにはいられないのだ。3月だけを描いていることも斬新だと思うし、さらに地下鉄のシーンでは95年の地下鉄サリン事件(折しも公開日が事件の日)までをも想像させる。
3月1日に始まり3月31日で終わるストーリーではあるけど、テロップを用いるのじゃなく、新聞、カレンダー、携帯などの日付で教えてくれる。映像が移行するときにも日めくりカレンダーのような効果を与えているというこだわり。さらにバスや電車という交通手段やサクラの墓参りによってデジャブのような繰り返しをしつこいほど使っているのです。このしつこさも好きです。 また、3人の名前も五十音順にすると最後の3人になるというわざとらしさ。三月、サクラ、サンタと“サ”攻めにしてるところも・・・
何も言えずにいたけど、ずっと惹かれあう二人。付き合って結婚すれば話は簡単なのだが、二人でいるとサクラのことを思い出してしまいそう。そして映画『卒業』(1967)の踏襲も面白いが、太郎の母親黒木瞳が映画『略奪愛』(1991)に出演しているのも偶然なのか興味深い。いや、とにかく黒木瞳は不倫ドラマが似合うんですよね~。
最近、アナログウォークマンがやたらと映画に登場してますが、そろそろソニーピクチャーズが日本映画を買収する日も近いのか!?などと考えつつ、エンドロール後の映像では「おいおいいくらなんでも高齢出産すぎるだろ」と一瞬勘違いしてしまいました・・・と、鑑賞後にスマホの電源を入れると弥生ちゃんから着信が入ってた。びっくり。
身近に...
運命の人というか生涯を共にする人は身近にいるというベタな設定。
3月だけにスポットを当ててストーリーを構成していくのは洋画のワンデイに似ていると思ったが、そんなこと関係なくこの映画には良さがある。
3.11のシーンは当時小学生だった私の記憶と重なった部分もあり上手に3月を利用したなあと思った。
上手くいきすぎる場面(書籍を取ったら向こう側に弥生がいたシーン)、実際にはありえないシチュエーションというのは映画には欠かせない。しかし登場人物の挫折、苦悩を描き出しているところが好印象。
成田凌と波瑠の高校生役は少し無理があるが演技力でどうにか、、?
笑いあり感動ありです。
リフレインの嵐に泣ける!
泣いて笑って歌って本当に良い映画でした。波留さんに惚れました。好きな女優ではなかったのに。成田君と波留さんの濃厚シーンはたまりませんでした(笑)。この作品は最初から最後まで、完璧なリフレインの繰り返しで、さすがに唸りました。例えばバスを追いかけるシーン。有名な映画にもありましたが、そのシーンをこれでもかというくらい繰り返すのです。墓参りしているのに、一方は隠れてその場を去るというのも同じことを繰り返しています。繰り返すことによって、人生は永遠に流転を繰り返すというようなメッセージに読み取れました。あと、ストーリーが過去現在を縦横無尽に行き来して展開されますが、これは知らなかった事実が明らかにされるという手法で、内容がものすごく重層的になって、感動が止みません。君膵のようなタッチです。それから時間の経過をうまく表現しています。時計だったり新聞だったり。そして、時間の経過の中での携帯の進化が表現されていてよく考えてるなと思いました。二人はいつも迷いの中にありました。それでも、高校時代に亡くなったサクラの存在がいつも軌道修正してくれている。守護霊のような働きをしています。やがて、幸せの方向に向かっていくのです。まさに、二人のつながりは奇跡なのです。私の思い込みですが、宇宙は困難を乗り越えてポジティブに生きて行くことができる人間になるために、人間たちを訓練しているとしか思えません。
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