1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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これをやり遂げたのは本当すごい
2020年2月劇場鑑賞
全編ワンカットで話題の作品。
トレーラーを観たもののそんな事出来るの?と、妙な期待で劇場へ向かいました。
転換がないので張りつめた様な緊張感がずっとあるんですね。
観ていてカメリハとかすごい大変だったろうなと思います。
作品は物語の人物たちと同じ時間を過ごしているからか、実に埋没感があります。疲労感が同じなんですね。
ただ、ワンカットにこだわっている分、演出面では単調に感じてしまう部分もありました。
映像を止めないから、意外性のあるアクションが挟めないのですね。
とはいえずっと張りつくような緊張感はさすが。
何よりこれを思いつき、やり遂げたのは本当すごい。
とても野心的な作品でした。
ワンカット
全編ワンカット風な映画はあまり見た事ないですが、感情移入してしまいました。
主人公と常に一緒にいるような感じがして、アトラクションのような楽しみ方ができました。
ストーリーは緊張と緩和を意識した作りになっていて、飽きずに楽しめました。
最初と最後のシーンは印象的です。
まるでドキュメンタリーの様な臨場感。
足を進める度に心臓を握られている様な、皮膚がヒリヒリする緊張感。いつ狙われて撃たれるかもわからない。カットを入れずカメラを長回しする事で、驚く程のリアリティを出している。
変なフィクションにせず脚色が少ない分、全体を通して地味で物語上のメリハリは少ない。だが、このメリハリの無さが良い。実際の戦争は決してドラマチックではなく、戦っていた軍人達は皆が儚かったはず。
主役のスコフィールドもブレイクも、至極普通の上等兵。特殊能力も無い。途中までどっちが主役か分からない程。伝令を届ける指令が軸なのは確実だが、本作のメインは目的地に至るまでの過酷さ。
無駄な殺戮ではないリアルな戦争描写は必見。ある意味で戦争の一番リアルな部分かも。そして、至る所で出てくる自軍の仲間達を、真っ当な精神状態で"乗り越えて"いけるか。
いつ殺されてしまってもおかしくない中で、その"指令を届ける事"で助かる命とは何なのか。行き場の無い悲しみ、悔しさ。人としてのやりきれない感情と、家族や友人に対する人としての愛情。
最後しっかりと判断が出来る上長で何より。カンバーバッチ演じるマッケンジー大佐の、ラストの言葉が重い。心地良いハッピーエンドは無いが、何か心に残る一石を投じてくれるエンド。
画面の切り替えが少ないシームレスな映像、それによる臨場感を是非堪能して欲しい。
ただただ走り続ける男
話題にはなっていたけど映画館に行けずレンタルで鑑賞。
正直劇場で観ればよかったなというくらいに楽しめた。
レンタルで鑑賞される方は部屋を暗くして観た方が没入感というか緊張感を共有しながら観れると思う。
内容は至ってシンプルで目的地までひたすらに走るだけ。それなのにここまで引き込まれたのは臨場感というか戦場の危機感のようなものが画面から伝わってきたからだと思う。
合う合わないがありそうだけど、是非とも一度観てほしい。
それでも世界は廻っている。
全編ワンカット風の撮影が売りに押されている作品。
内容は二人の兵士が伝令の任務を遂行する為、動物の死体や
鉄格子の張り巡らされた危険な道を渡らなくてはならない。
果たして若い兵士の運命はいかに、という作品。
その売り文句通り、他の映画に比べ「流れ」を強く感じる作品です。
序盤の偵察シーンや、街中を激走するシーンなど良くも悪くも、物事に対する
「過程」を丁寧に描写しており、目的地への距離感や道中のトラブル、問題に
対する復帰への流れなどをより鮮明に感じることが出来ます。
主人公が急いでいても立ち止まっていても多くのトラブルに見舞われようとも、
少し心が和むような雰囲気になっても時間は進み続ける。
途中から集団に入れば集団内で行われていた会話は途中から聞く事になるし、
塹壕内をひとたび歩けばタバコを吸う人間、会話している人間、寝る人間など
様々な人間模様がそこにあり、そこには手を貸してくれる人間や、気にかけて
くれる人間も少なからず存在します。
そういった描写もまたワンカット故に、
丁寧に描写されていると思いました。
終盤においても前半の対比が簡単に描写されているので
分かりやすく良い終わり方だと思います。
悪く言えば、合間が長く冗長な作品なのかもしれませんが、
個人的には、結論に至るまでの過程を細かく描いており、どんな状況に置かれ
ようとも時間は進み続けるし、自分の見えていない部分でも物事は進み続け
ている、という状況を、知覚できる雰囲気が、リアリティを助長していて
非常に好みの作品でした。
戦争映画がお好きな方、ワンカット風戦争映画に興味が湧いた方、是非ご覧下さい。
宣伝の嘘は猛省を。
「パラサイト」よりはこっち。
脚本演技演出撮影美術で優れた一本だが、どうせなら真性ワンカットにして欲しかった。
宣伝の嘘は猛省を。
ワンカットで撮りきる馬鹿馬鹿しさにおいて三谷幸喜 の「大空港2013」に軍配。
近く韓国は真性ワンカットで撮るかもね。
戦争映画を違う視点から
現実的ノンフィクションで、あまり戦争映画を観ませんが、敵を殺すことがメインではなく指令を伝える。という単純な作業を自分の足で伝えに行く。
道中1人になって、その恐怖心が伝わってきて怖くなりました。
これ以上の戦争映画は観られないと思います。
静かな戦争映画
戦場をただただひたすら走り抜ける、単調というか地味なシーンが続くので飽きてしまいそうなものですが、これが実話なのだと思いながら観ると手に汗を握りました。
静かにたんたんと、時に美しく、戦場を見せつけられる、画に引き込まれる作品でした。
大きな作戦の遂行とかではなく、戦争の小さな1コマに焦点をあてドラマ...
大きな作戦の遂行とかではなく、戦争の小さな1コマに焦点をあてドラマチック演出していくのはプライベート・ライアンに似てるかな。
ワンカットというフレーズが宣伝文句になっていて、確かに不思議な視界で新しかった。
他の人も書いてるけど、序盤の二人の絆や主人公の葛藤が組み込まれていたら、あと15分くらい長くなっても作品に入り込めたかもね。
三人称視点の没入体験
ワンカット風のカメラワークリアルな舞台設定で、圧倒的な没入感が味わえます
脚本はシンプルなのでドラマ性は低いですが、コンセプトは伝令隊員のリアルなミッションに没入させる目的で作られた映画です。
ゲームのような感覚で楽しめる凄い映画です。これにドラマ性が加わればもっと良くなると思いますが、アクションドキュメンタリーと芸術性が極めて高いレベルで融合している映像作品です。
最前線に伝令を。
離れた軍隊に進軍停止の伝令を任された二人の兵士が、敵の目を掻い潜り命をかけて任務を全うしようとする話。
戦場の最前線なので至るところに死体が転がっており、少しでも気を抜いたら撃たれてしまうくらいにずっと緊迫している。
主人公は任務に前向きでなかったが、あることをきっかけに命をかけてでも成功させようと決心する。二人の兵士の成長物語。実話を元にしたようなので、戦争には記録に残らない功労者が沢山いるんだなと気づかされました。
また伝令が進軍停止だけでなく、もう一つの意味でもあるのが良い。副題にやられました。
ワンカットの為のワンカット
アマプラで鑑賞。
観よう観ようと思いながら、中々気分が乗らなくて、公開から随分時間が経ってしまった。
第1次世界大戦、最前線に伝令を届ける任務のため、戦火の中を突っ走る若い二人の兵士の姿をワンカット“風”撮影で追う映像は迫力満点で、映画館の大画面で観たら没入感が半端ないんだろうなと思う。
ただ、映像や技術的な部分は確かに凄いけど、それらに「追体験」以上の意味がないというか、別にワンカットである物語上の「必然性」がないというか。
乱暴に言うなら、ワンカットの為のワンカットという印象だった。
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