1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
全633件中、441~460件目を表示
そんなに凄くなかった
臨場感ある映画は たくさんあるし、これが抜き出て凄いとは思わなかった。 命懸けの話は 日本の昔にもたくさんあったでしょう? 戦争の ほんの一握りの話を大きく 映像を使って作品化した 感じ。 戦争映画は 何度見ても悲惨だし あってはならないとは思うけれど。
撮影と編集の技術だけの映画でした、それだけ
日本での予告編ではワンカットなとど嘘偽りの宣伝してますが、そんなわけはなく、制作側は否定しています、ワンカットのように見せているだけです。 長回しのように見せて、リアリティを感じさせる技術はさすがですが、リアルではありません。 事実をかなり盛った嘘話でもあります。 よって、なんらかの感動を得られるものではない。 どうせなら、感動したかったけど、最後の走る場面。 あざとい演出のせいでしょうか、死体の配列とか、爆撃の角度とか、上手すぎるから、主人公の服や肌がリセットされていつも綺麗なんで、うんざりしました、残念でした。
長回し映画。キュアロン作品との違い。『ダンケルク』との違い。
塹壕から出発し、塹壕に帰ってくる映画。
はじめ、主人公スコフィールドは任務に気乗りせず、同僚に引っ張られるようにして塹壕を進むだけだった。最後に1人で塹壕へ入ったときの彼は、自ら人混みを掻き分ける。そこに主体性が生まれている。(そして草原を走り回るとき、これまで怯えながら慎重に進んでいたのとは違った開放感が生まれる)
気乗りしないまま塹壕を出発した「スコ」。任務達成のモチベーションは、同僚の兄を救うことにあって、自分の兄ではない。ドイツ軍の陣地跡に入ってあやうく命を落としかけ、いよいよモチベーションを落とすが、同僚の死の間際にあって、彼を「運ぶ」ことにモチベーションを見出す。(つまり同僚の遺志を運ぶこと)
とはいえ気力がなくなった時に、都合よく友軍部隊が彼を運んでくれる。(けれども友軍部隊が泥にはまった時は馬力を見せる)
友軍部隊と別れたあとはスリリングな展開が待ち受けているが、ここでも力尽きた彼は、川によって流される。というよりも、やはり「運ばれる」。運ばれた先には、友軍部隊による故郷を忍ぶ歌が待ち受けている。(戦場で出会ったフランス人の女性と赤子。ここで擬似家族形成が示唆するのは、任務達成のみならず、生きて帰還することへのモチベーションの確認か。劇中ぼんやりと、スコの妻子の存在が示唆される)
引きずられるように出発
→いやいや進む
→同僚の死と落胆(モチベーションの確認①/主体性の獲得)
→車で運ばれる
→独立(スリリングな展開)
→擬似家族(モチベーションの確認②/守るものの確認)
→川に運ばれる(帰郷間近)
→塹壕を掻き分けて進む(主体性の完全な発揮)
→任務達成、帰郷
★★★
つねに主役にフォーカスし、走馬灯のように背景を「流す」ことによって、主人公が前に進む理由や動機の変化へと観客の考えが及ぶことを可能にした。
『ゼロ・グラビティ』『ローマ』『トゥモロー・ワールド』といった、キュアロン監督作品内における長回しは、物体の運動や、登場人物による行為を映し出すが、本作の長回しが目的としたのは主人公の内面を浮かび上がらせることだ。(と言っても彼が主人公であることの明確になるのは、上映開始から数十分が経過したのちのことであるが)
長回しというと、そこに映し出される映像の出来のよさ、完成度がもてはやされるが、この映画は、長回しによって、「そこにないもの」、そこには写されていないものーすなわち内面ーへと思考がおよぶことを可能とした。
キュアロン映画における長回しは、映像自体が目的だ。立派で正確な映像※1を完成させることに終始する。『1917』は長回しのその先にある、人物の心の動き、その変化を浮かび上がらせたのだ。
※1 『ゼロ・グラビティ』の宇宙ステーション崩壊シーンに見られるような、「現実にその出来事が発生したならば、まさにその通りに発生するであろう」映像。物理学的に正確な映像。
★★★
類似作は『ダンケルク』だが、今作は一貫して「連続的」であることによって、「分割」を標榜するノーラン作品とは別種の作品たり得た。
『ダンケルク』は、複数の事象を発生順に整理することを要求し、人物と人物とがいつどこで交わったのかを求めさせるパズル問題だ。劇場から、鑑賞者の脳内や、作品について語り合う場へと舞台を移すことによって映画が完結する。
一方『1917』は、映像に没入することによって完結する。劇場での117分間で完結するのだった。
どちらも好きだ。
★★★
P.S.
『サンセット』も見て欲しい。同じ長回し映画としては、『サンセット』のほうが、キュアロン映画よりも『1917』に近い。
P.S.その2
全編長回し一本取り(風の編集)といえば、最近だと『バードマン』が思い浮かぶ。『1917』が初めてでもないのだから、そこまで騒ぎ立てることでもないと思う。(普通の映画にだって、どうやって撮影したの?と知りたくなる演出はたくさんある。)今後、後続の映画は出現するのか、そして今作のように意図を持って長回しという編集形態を採用しているのかどうか、鑑賞者が「いいな」と思える長回しになっているかどうか、注目だ。
心臓に悪い臨場感
冒頭の馬の死体にたかるハエ、ネズミがそこらを駆回る泥臭い描写のリアルさに驚いていたら、次々と砲弾が飛んでくる。入った部屋は爆発する。飛行機は落ちる。わりと序盤で相方は死ぬ。
戦争映画ではないというレビューも見かけたが、初心者にはいちいち怖かった。
確かに戦争というよりも、伝令を伝える使命を与えられた二人の話である。
しかし音と映像の臨場感がありすぎて、まるで自分が追いかけられているような気持ちになる。
そのわりに、主人公たちが丸腰で(入らなくていい小屋に入って爆発し、やらなくていいことをして自滅)、もう頼むからいらんことするな!伝令届けてくれ!と何度も思った。そのいらんこと、がないと何も起こらない話なので仕方はないが。
無茶な任務で、途中相方が死ぬなど色々ありましたが、なんとか遂行しました。
というのを二時間撮った感じ。
戦争映画として見るのも違うし、エンターテイメントというほど大それてもいないので、ただただ臨場感を味わいたい人はぜひ映画館でみてほしい。
「ワンカット撮影」の功罪
全編ワンカット撮影という予告から気になっていた本作。「これいったいどうやって撮影してんの?」というシーンがいたるところにありました。あわせて、どうやって本番を迎えたのかが気になってしかたがありませんでした。 この(厳密には全編ではないですが)ワンカット撮影のおかげで、観客はさながら戦場にいるような臨場感と緊迫感を味わえます。さらに今回はIMAXで鑑賞したのですが、これが大正解。視界いっぱいに広がる戦場、耳をつんざく砲弾や銃弾の音が、戦地の恐怖をいっそうかき立てます。味方兵士をかき分けて進む狭い塹壕、前線で激しくぶつかり合う消耗戦、瓦礫となった街とそこに潜む敵など、強力兵器で敵を一掃するゲームのような戦闘はどこにもありません。兵士たちがギリギリの精神状態で命を削り合う、戦場の生々しい息づかいが伝わってくるようでした。 ストーリーは、前線部隊に攻撃中止命令を届けるという、予告で知った以上のものはありません。それ故に、展開はやや退屈に感じる部分はあります。しかし、前線に近づくにつれて高まる緊張感と恐怖のおかげで目が離せませんでした。そういう意味では、本作はストーリーではなく、伝令兵と同化し、体験することを味わう作品だと言えます。 そんな伝令兵の目を通して描かれるのは、友人を失う悲しみ、戦争の恐怖、そして任務を遂行したにもかかわらず晴れない心。今でも世界のどこかで戦争は行われ、命令に従って命を落とす兵士はいるでしょう。しかし、そこには本作同様にさまざまな物語があることでしょう。それを思うと胸が痛みます。終盤で、指揮官の号令の下、砲弾の雨の中を突撃する兵たちの姿が、たまらなく悲しかったです。 ただ、これだけの感動要素があるものの、「ワンカット撮影」という宣伝文句のおかげで、撮影方法ばかりに気がいってしまいました。そのため、伝令兵の視点は同化できても、心が同化できなかったのは、本末転倒で残念なところです。ワンカット撮影は確かに抜群の視覚効果を発揮していたとは思いますが、それは見終わった観客が自然に気づけばいいことで、作品のウリにすべきではなかったような気がします。
心が揺さぶられた
IMAXの大スクリーン・音響の中で最高の映画を観ることがでた。戦争映画なので先に待ち受ける不安、恐怖、死というものがリアルに伝わってきた。映画としてはめちゃめちゃ面白かった。バイオハザードをゲームでやった時を思い出した。
赤ちゃんに詩を読むあたりとかめっちゃサムメンデスっぽい ジャーヘッ...
赤ちゃんに詩を読むあたりとかめっちゃサムメンデスっぽい ジャーヘッドよりはこっちの方が好きかな ワンカットはおまけみたいな気がします。繋ぎめはなんとなくわかる。 戦争中毒になっているストレンジ大佐に全力で会いに行く映画w 監督の「人生はワンカットで体験するものだ」の言葉から走り続けるスコフィールドに人生を凝縮しているようにも見える 出会いあり別れあり、虚しさを感じたり、立ち止まることもある、それでも全力で走っていますか?と問われている気がする
血と涙と泥と亡骸
荒廃した市街で取り残された女性と赤ちゃん、どうなったんだろうか…と気になる。何故彼女は逃げなかったんだろうか。 (幼児に牛乳飲ませたら腹を壊すので注意!) 救出しようとした敵に殺され、殺意がなくても攻撃されたら迎撃せざるを得ない。 生き残る為に他人を殺す。 恐怖心が人間を攻撃に駆り立ててしまうのが戦争の酷さだと思った。
戦場を突き進む緊張感
ワンカット風の撮影はどこで繋げてるの?と思わせる興味深い演出で、メイキングを観てみたくなる。内容は終始戦場の緊張感に満ちていて、2時間観てる側も全く休まらずドキドキできる。何気にイギリス人の名優達がちょこちょこ、しかも格好良く出てくるのが良かった。
「ワンカット」「桜」「優しさ」「撮影・音楽」...
とにかく凄かった。映画が終わり、いち早く(映画での伝令のように)自分の思い、感想を伝えたかった。
「ワンカット」
まず凄いところは「ワンカット」撮影だと言うこと。このような不可能的な、アイデアをする監督、また、このような撮影を引き受けるカメラマン、そして、これを演じる俳優。普通こんな緊張感、圧迫感のあるアイデアを引き受けたい人なんていないと思う。この映画に参加した全ての人が凄い。だからこそ、このような素晴らしい作品が出来と思う。また「全編ワンカット」という強烈的な見出しを広告などで知った人々は内容はどうといい、見ないハズがない。ですのでこの映画は見る前から注目を集めた。
「桜」
この映画の注目すべき点は「桜」だと思う。冒頭でブレイクが花について語っていた。そして、終盤、桜はウィルのミチシルベとなり、死んでしまったウィルを思い出させる効果があったと思う。だから、川から上がったウィルはブレイクからの感謝を感じ、前は泣かなかったウィルが泣いていたんだと思う。
「優しさ」
建物が爆発により、崩壊したときのブレイクのウィルへの優しさ、敵軍ということ知っているにも関わらず、助けようとした優しさ。こういう場面からビルの優しさを感じることができる。もし、あの時死んでいなかったとしても、あの戦場では2人生き延びることは出来なかったと思う。
「撮影、音楽」
とても厳しい条件の撮影をこなす凄さ、客観的に、実際に戦場にいるような雰囲気、まるで私たちが撮影をしているような雰囲気、ブレイク、ウィルを追いかけているような兵士になった気分を味わえた。またそれに加え適切かつ強い音楽を取り入れることによって、強く深い臨場感を味わうことが出来た。
木で2人で寝ているところから始まり、木で1人で寝て終わるという共通点があり、悲しみのある終わり方でした。
映像と音がとにかく凄い劇場で観るべき作品
最初から最後まで緊迫感が続き、観賞後は疲労困憊。戦場にいるかのような、死と隣り合わせの恐怖とどこかが麻痺していく感覚、束の間の安堵感と、喪失感。物凄い映像と音の緩急で、劇場で体験する臨場感は新感覚でした。 ただ、さんざん「ワンカット撮影」を宣伝で刷り込まれていた為、どうやって撮ってるんだ?と撮影・編集技術の凄さが気になってしまい、没入感は薄め。また、戦場を描くことに終始し、人物の掘り下げが無いので感情移入も出来ず、物語の満足度は低めに終わりました。。 でも、おぉ!と声が出るくらい凄いカットがいくつもあったので観て良かったし、劇場で観ないと良さが半減する作品であることは間違いないです。
足れメロス! 走れ 伝令兵! 映画を観ている僕も戦場にいた。
15時間のドラマを2時間映画内で、どう表現するのか どう繋ぐのか、関心を持ちながら鑑賞していました。 1カットぽい1シーンで繋ぐドラマはスペクタル満点で、連続したシーンである故に、 鑑賞者の緊張も必然的に継続し 戦場からの生中継を観ているような臨場感が得られました。 ドイツ軍の塹壕シーン、飛行機が落下してくるシーン、夜間の廃墟シーン等すべてが上手く連結された すばらしい編集能力です! 特殊技術処理と高性能カメラを駆使したにせよ、撮影時の安定したカメラマンの技術は神業的に素晴らしい! そしてカメラに映りこまないようにし努力していた筈の録音等スタッフも素晴らしい。 効果音もそこいらの恐怖映画よりも、リアルな緊張感をつくりだす。 1カット映画で、せっかく余分な肉をそぎ落としているのに、親子との関りは戦場では不要だった。 目的地を第2大隊(battalion)と言っていたが、第2連隊(regiment)の過ちではないのだろうか? 信号弾はまっすぐ上にあげて欲しかった。 インド兵が1回だけ居たのは許せるが、黒人兵が所々に居たのには違和感を感じた。 この映画を観たら、対比させる戦争映画はなく、もう1度見直したい。
ワンカット だけではない
アカデミー賞では色々とパラサイトに持って行かれた感のある本作。
ただもちろん、オスカーを取らないからと言ってつまらないというわけではない。評判通りの面白さである。
何と言っても最大の特徴はやはり 全編ワンカット との触れ込みの撮影手法。見て見たら いやカット切っとるやん! というシーンが思いっきりありはしたが、要所要所に いやどーやって撮ってんのこれ
とびっくりするシーンがいくつもあってあんぐり・・・
作品賞は逃したとはいえロジャーディーキンスが撮影賞を取っただけのことはある。
ワンカット撮影の最大の効果はひとえに 見る側を映画内の世界から逃がさない とい点に尽きると思うが、そう言った点で今作は戦場の緊張感を余すことなく捉え切っていると思う。
ただ正直見る前から、 そこはきちんとやっているんだろう というある種最低限のハードルのようになっていた部分はあったので飽くまで きちんと飛び越えてきたな という印象。
むしろ個人的には長回しによる弊害と言えるような部分を絵作りの工夫でうまく処理している印象がありそこに関心。
まずは、ワンカットで引っ張ることによる場面展開の難しさに関して。ワンカットはカットを割らないことによって通常よりも些細なことでも情報量が増えがちになり、複数の場面にわたって展開するにはあまり向かない(複数場面に渡ると情報量が増えすぎて疲れる) という気がするのだが、今作は長回しの中にも要所に ここから先はまた別の展開ですよー というのが画面の絵作りをガラッと変えることである種 セーブポイント 的に示されるので、ずーっと続いている感が若干緩和される。
例えば、冒頭の沼地状態になった場所から次の展開に変わる時はきちんと環境がガラッと変わるし、そのあともストーリーが大きく進む時は必ず風景も合わせて変化するので全編ワンカット(風)による疲れが生じにくい。 ただ ワンカットで撮ったらすごくね? という思いつきだけではなく色々と計算されていると思う。
あとは ワンカットの映画だったらこういう感じ と想像がつく範囲の、言ってしまえばスペクタクル性の低い出来事、を上回る自体が待っていたことにも関心。
今作のような、軸となる登場人物が極限まで少ない映画(というかワンカットで追いかける以上画面上に出せる人物数は限られる)で起こる事態としては完全に想像を上回っていてびっくりした。
飛行機・・・ 落ちるの!? というのもびっくりしたが、個人的には燃え盛る夜の街が照明弾に照らされて影が浮き彫りになるシーン! めっちゃびっくりした。ワンカット長回しの触れ込みの映画で観れる場面じゃないよあれは。
サムメンデスはノーランからの影響をよく口にしているのでおそらく今作も ダンケルク を意識しているのではないだろうか。(というかどこかで言っているのを聞いたかも・・・)
画面で何を語るか という点に全力が注がれているところはダンケルクと同様だが、個人的にはこっちの方が全然好き笑
本作のプロットも割とシンプル といえダンケルクよりはちゃんとしていたし。
正直、依然として圧倒的に パラサイト派 ではあるが、評判も納得の超大作だったので大満足。
今はこういう ザ オスカー みたいな超大作は敬遠されたりもするのかなー。ほぼ白人の男しか出てこないし。
まぁいいや。
全編カットの何がすごいのか
初日レイトショーIMAXで鑑賞。 映画館で観るべし!可能であれば、IMAX! まさに新感覚。この映画は、第一世界対戦を題材にしていて、監督&脚本を担当したサム・メンデス監督の祖父の戦争体験に基づくフィクションのようです。 全編ワンカットに見せている事で、観る側として何がすごかったというと、1つ最初から最後まで集中力が途切れなかった事。 普通に編集されている映画は、1つのシーンでもカメラや角度も変わるし、場面転換がたくさんあって、それによって飽きさせない効果もあると思うけど、場面が変わると1回そこで集中力って切れてしまう。 この映画はそれがなくて、じゃ飽きるかというと逆で、吸い込まれた・・。 もう一つは、観客も主人公と全く同じ時間軸上で、一緒に同じ体験をしているような臨場感。 この全編ワンカットに見せた編集と、映像、音響によって、戦場というものをめちゃくちゃリアルに描写している。 死体とかネズミとかね。匂いまでしてくるんじゃないかってぐらい。これまでの戦争映画の中でもかなり好きです。
前半は面白かった。
前半は下手なホラーよりも怖く(いつ敵の銃弾が来るのかと)
戦場や兵士たちの描写がとてもリアルで、ハラハラしっぱなしで良かったです。
ただ、後半はひどかった。
主人公を綺麗に描きすぎなのか。
よく、あの無謀さで最後まで生き残れたなぁと。
どれだけ近距離で発砲されても敵の銃弾は当たらないわ、あの装備で川に飛び込んでも溺れないわで…
ちょっと物語のご都合加減を感じてしまい、冷めました。
前半がリアルだっただけに、非常に残念です。
伝えるために闘う
戦争映画は数多く見てきたが、新しい感覚の作品と感じた。 長回しのワンカットを多用した本作は、派手なシーンは多くないがその分死体や泥まみれの悪路の表現が上手く、戦場のとてつもない緊張感を感じる事ができる。 戦場の本当の緊張感とは、派手な銃撃戦や爆発よりもこういうところにあるのかもしれないと感じさせてくれる一作。 かつ主人公が歴戦の猛者でも何でもない、召集されたのであろう一兵卒なのがリアルさを引き立てている。 映画好きは、ここまでワンカットかぁ〜と思いながら編集点を見つけつつ楽しむ事もできる。 アカデミー賞撮影賞受賞も完全に納得の良作。 是非劇場で見られることをお勧めします。
初見、心臓に悪い
前線部隊が敵陣奥深く侵攻し、総攻撃を企図していたとき、後方の司令部では航空偵察写真から、敵軍の戦略的後退を察知、作戦行動を停止させるべく、伝令兵を使ってその最前線部隊に差し向けるお話。
WW1と言えば、名作「西部戦線異状なし」が脳裏にあるので、開けっぴろげな場所で頭を不用意に上げているのは、見ていて不安でしょうがない(狙撃兵にやられそう)。
が、まさかの助けた敵軍パイロットによる反撃で刺殺されようとは・・・・
前線では、なまじ、志願などせず、やる気を出さない方が得。を体現していると言うべきか。
パイロットが腰にナイフを下げていて、やばいなと思っていたら案の定の展開。パッと見には、仲良くするかのように見えていたのだが。
また、忘れた頃に出てきた狙撃兵?敗残兵?の射撃が下手と言うべきか、逆にあんな反撃で敵兵を倒せるものなのか、ちょっと腑に落ちない部分も。
風景は鉄条網と塹壕と泥の世界だけかと思いきや、それは最前線だけ?敵陣値を抜けると牧歌的な風景が広がり、最後は土質の違いなのか、ずいぶんきれいな塹壕だった。
映画としては・・・エンタメ要素は少なく感じる。良作だとは思うが、リピートして観に行くかは微妙。
実話をベースにしているようだが、現実は退屈・・・と言うわけでもないだろうが・・・やや単調。
川に落ちて流されるシーンは、ちょっと急流すぎるような?そんなに山岳地域にも思えなかったが、あの急流は不自然。水面の動揺が激しすぎるし、水深も深すぎ?
滝つぼに落ちて静かな流れとなった先で流木による堰のようになっていたが、そこには民間人と思しき死体が累々と・・・
独軍に虐殺されたのかは分からないが、口に詰め物がしてあったような・・・そそくさと進んでしまったので、もうちょっと、描写時間があってもよさそうな。
ところどころの桜が散るシーンは、なんだか日本の戦争映画のようで・・・向こうにも、散りゆく桜を愛でるような文化があるのだろうか。
ラストのほうは時間軸と距離感が誇張されているのか、短いような感じがしないでもない。
しかも、もう最前線、攻撃態勢になっていて、砲撃も始まっているのに、攻撃を中止したあとが静かすぎ?
助かってよかったね、あるいは兄貴が生きていてよかったね、なのだが、ちょっと演出に難があると言うか、消化不良の感が。
この大画面で「西部戦線異状なし」を観てみたいなと思った次第。
この映画(1917)も悪くはないのだが・・・・
名も無き一兵が駆け抜けた思いに涙
圧倒的な映像美と臨場感ある音響に一瞬たりとも気が抜けない。 印象的なのは朝と夜の陰影、光の指す曲線、炎の力強さなど神秘的な情景が目に焼きついて、生と死の狭間に立つ主人公を際立たせていました。 名も無き人達がいた真実、名を残した偉大な大将よりもひとりの一兵卒が駆け抜けた思いが一番輝かしかった。 また観にいきます!
全633件中、441~460件目を表示