劇場公開日 2020年2月14日

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「一人の男の極地を描く」1917 命をかけた伝令 ロルポさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0一人の男の極地を描く

2020年12月20日
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鑑賞方法:VOD

単純

興奮

イングランドらしいストーリーだったと思う。テーマは『たかが伝来』。しかし、その伝来にかかる思いが徐々に強くなっていき、その思いと体が爆発するシーンは、リアリティも含み最高峰のものになっていると感じた。イングランドらしいテーマのシンプルさかつ、制作陣の厚みが生んだ変化が、素晴らしい。
カメラワークも言及しなければならないと思う。映画中2時間ずっとカメラを回し続けてカットしないのか、という思いを持たされる。滑らかなカメラワークから、外れることのない役者像。そこから感じる気味の悪さ、過去作スカイフォールよりも滑らかだったと感じた。ただただアカデミーに相応しいものだった。監督がインタビューで答えていたように、兵士が前進し続けるのをとることによって、画面の角から何が来るかわからない恐怖を生み、戦場を表現できていた。

ロルポ