劇場公開日 2020年2月14日

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「こっちがアカデミー作品賞でしょう」1917 命をかけた伝令 しかしんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0こっちがアカデミー作品賞でしょう

2020年2月25日
PCから投稿

なんで宣伝でメイキング映像使うんかと思ってましたがすごかった。何でアカデミー作品賞をとれないのか。アカデミー協会はおかしい。前編ワンカット、実際はワンカットに見えるように作ったらしいが、とにかくカットがない。主人公たちの目線でストーリーが動いていく。第1次大戦の現場に2時間いた感じ。緊張感、恐怖。私は戦争に行ったことはないが戦友というのはこうしてできていくんだなあと思った。私は映画を見ただけなんですが。とにかくスクリーンで見てほしい。テレビじゃダメです。
1917はイギリス映画のようでイギリス人が多い。主役はまあ無名、シャーロックでイギリスから世界に衝撃を与えたカンバーバッジ、それに「モリアーティ」が出ててびっくり。こっちでも異色のキャラ出してた。主役の若い青年は決してヒーローじゃない、不安と緊張と恐怖に包まれながらただ進んでいく。すばらしい。主演男優賞をあげたい。監督のサムメンデスはもともと劇作家出身らしい。スピルバーグに映画を薦められた、と。超えましたね。初監督がアメリカンビューティー、ケビンスペーシーすばらしかった。今はセクハラですか? 50代半ばと若くはないけど斬新な映画を作ってくれた。監督の祖父が第1次大戦の時に従軍しその話をよく聞いていたらしい。その中でノーマンズランド、敵味方入り乱れている地域を伝令で走った兵士がいたという話がすごく頭に残っていていつか作りたいと満を持して見事に作り上げてくれた。個人的には戦争物として西部戦線異状なし以来の出来だと思う。

しかしん