「映像は凄いが脚本の粗が目立つ」1917 命をかけた伝令 アジシオ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
映像は凄いが脚本の粗が目立つ
映像の臨場感はたしかにすごいが脚本が粗くツッコミどころが多すぎ
あまりにもツッコミどころが多いので文章ではなく箇条書きで示そうと思う
・全体的に移動距離短すぎ、トラックにもたいして乗ってないし体感移動距離せいぜい2,3km程度だった、敵基地も自軍の基地から出て数十mくらいのところにあるとか近すぎ
・主人公がポーカーフェイスな為に感情が一切伝わらず感情移入ができない、これじゃあただ将軍の命令に従ってるだけで行動の動機が弱すぎる(1600人の命を救うためとか友人の死を無駄にしないためとかそういう感情のアピールが欲しい)
・落下してくる飛行機に向かって歩いていくとかマヌケすぎる、飛行機が迫ってくる恐怖を演出したかったんだろうが
・友人あっさり死にすぎ、敵軍を助けて刺されるとかこれもマヌケすぎる
・友人のバックグラウンドがなさすぎるから兄に死を伝えるシーンも全く感動できなかった
・ドイツ兵の銃当たらなさすぎ
・トラックに乗ってた友軍すんなり主人公の言うこと聞きすぎ
・タイミングよく友軍のトラックが現れたり、川で流された先にちょうど探していた軍隊がいたり都合が良すぎる
・途中で出てきた女の人と赤ちゃんが物語の中で必要性がなさすぎる
・あんだけ川で濡れたのに伝令の手紙と写真はなぜ無事なんだ
・主人公がどんなに砂埃で汚れようが川でびしょ濡れになろうがすぐに元通りになる
・マッケンジー大佐もう遅いとか言っときながら伝令見た瞬間あっさり受け入れるな
・何百人もの人が既に戦闘に入ってたのにそんな簡単に戦闘中止にできんのか?
・ドイツ兵がいるのがわかってるはずなのになんで人影に近づくんだ?
友人の兄のくだりにしても途中で現れた必要性のわからない女性と赤ちゃんのくだりにしても無理くり感動を演出しようとしてるのが透けて見えて興醒めしてしまった
没入感が味わえれば中身なんかどうでもいいって人は楽しめるかもね
この作品を絶賛してる人の中にはアカデミー作品賞最有力の宣伝文句に流されちゃったって人結構いるんじゃないかな