劇場公開日 2021年1月8日

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「見ていて好感が持てるストーリー」大コメ騒動 Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0見ていて好感が持てるストーリー

2021年1月14日
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悲しい

幸せ

県人として、東京でこれだけ富山弁が聞けるのは感涙モノである。もちろんアクセントが微妙に違うものに気づいた箇所はあるが、県人でない俳優たちも健闘しているので、むしろ讃えたい。エンターテインメントとはいえ、米騒動が単なる暴動ではないことを全国に伝えてくれてうれしい。
オババ役の室井滋の怪演はもとより、西村まさ彦、立川志の輔、柴田理恵など県人オールスターズの中で感服したのは、米屋の意地悪な奥さんを演じた左時枝の好演だった。富山弁で言うところの「つらにくい」感じ。
やはり富山県出身の本木克英監督の作品らしく脚本も良く、漁民の生活の厳しさを描きながらも悲壮感ばかりにしない、見ていて好感が持てるストーリーだった。
県人でも知らないことはあり、当時の魚津の女性が米倉から浜の小船まで米俵を担ぐ「なかせ」という仕事をしていたことは不勉強で初めて知った。

Boncompagno da Tacaoca