461個のおべんとうのレビュー・感想・評価
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食を大切にすれば全て上手く行く!
倍賞千恵子さんが、ばあちゃんの役で出ていました。しかもバリバリの福島弁。新潟出身の私は、同じようなイントネーションに、しばし聞き惚れてしまいました。しっかり食べる人は全部上手くいくというセリフを、訛り言葉で言っていましたが、それがこの映画の一番の真髄でした。離婚しても、父と息子の心の成長が、自然に進んでいく、とっても温かい秀作です。たしかに弁当の話が中心ですが、3年間のうちに色んなことが起こります。普通に5回ぐらい泣きます。やっぱり食は、作り手の思いが知らず知らずのうちに、相手の心を溶かすんですね。イノッチの新しい恋も叶い、息子と森さんの心のつながりも深くなって、全て上手くいくハッピーな映画でした。やっぱりどんな時も上機嫌で、感謝の涙を流し、全てを許し、失敗を恐れず生きて行くことが、幸せなんですね。
穏やかでほっこりする作品
松本穂香主演の「みをつくし料理帖」と同じく、観るとお腹のすく映画である。「みをつくし料理帖」が時代考証を踏まえた料理づくりだったのに対し、こちらは現代劇で、おべんとうという制約はあるものの、比較的自由自在に作ることができる。フードコーディネーターの腕の見せ処であり、主人公鈴本一樹を演じた井ノ原快彦が練習の成果を発揮するシーンであった。
卵というのは万能の食材で、至る処で使われるし、どんな食材との組合せでもそれなりに美味しい。ハンバーグやトンカツにも使われるし、お菓子にもたくさん使われる。最近はTKGなどと言って、そのままご飯に割り落として食べる昔ながらの食べ方が見直されている。しかしなんと言っても玉子焼きとオムレツだ。最も卵のそのままに近い料理でありながら、最も作るのが難しい料理である。はじめのうちはテフロン鍋で焼いていた一樹お父さんも、こだわりが高じて銅鍋に手を出す。銅鍋で作る玉子焼きは大変に難しいが、テフロンに比べて熱伝導がいいので短時間でホワッと焼ける。その食感の違いに、使い方が難しくても後戻りできない。ちなみに当方の卵と玉子の使い分けは、材料は卵、料理は玉子の漢字を使っている。
さて思春期は自意識の肥大に理性が追いつけなくなってしまう年頃で、本作品の虹輝のように高校入試を失敗してしまうと人格が崩壊してしまう例もある。当方の知り合いにも高校受験に失敗して自殺した女の子がいた。普段はそんなふうに見えなかったので衝撃を受けたが、真相を確かめる術がなかった。
本作品の虹輝は割と弾力的な精神性の持ち主で、親に反発する部分と尊敬する部分を合わせ持ち、それを自覚している。精神的に余裕があるのだ。だから自殺したり自棄になったりグレたりすることなく担々とやり直しの努力ができる。その余裕は親が経済的に切羽詰まっていないことと、既存の価値観を押し付けず、好きなことをとことんやれという自由主義的、個人主義的な教育方針であることから生まれていると思う。
しかしそれでも思春期だ。自分の人生を生きるのは自分しかいないという覚悟がいまひとつ出来ていない部分がある。後押しをするのは親の役目だが、ともすれば価値観の押しつけになるところを、何も言わずに弁当を作り続けるところが素晴らしい。虹輝にとってゴールのないマラソンのように見える将来だが、走り続ければ見えてくる景色もある。結局は本人の足で走るしかないから、親は自分の価値観で風を送るより、倒れないように横について並走するのがいい。それが親の優しさであり愛情だと思う。
井ノ原快彦は普段着の人間を演じるのがとても上手い。アド街ック天国の司会をやっている雰囲気と殆ど変わらないのがいい。虹輝を演じた道枝駿佑は歌が上手い。思春期の少年は自意識にとらわれすぎて、逆に無表情になる。しかし納得したときはとても元気に笑顔で返事をする。その落差がそのまま物語のメリハリになる。なかなか気の利いた演出だと思う。森七菜は最近あちこちで見かける。物怖じしない演技は今後も期待できるだろう。
本作品には一樹お父さんの愛情が満ちていて、それがお弁当の形をとって出現する。「みをつくし料理帖」ではごりょんさんが「料理は料理人の器量次第」と啖呵を切るが、お弁当も、食べる人のことを思う作り手の愛情次第なのだろう。抱えきれんばかりの愛情を漸く受け止めた虹輝は、感情が溢れてもう泣くしかない。全体に緩やかで穏やかでほっこりする作品だった。ああ、お腹が空いた。
売れてるパパじゃ無理だったけどは言わない約束で
この話しはお弁当の話で、それ以上でも、それ以下でもありません。と、ナレーションがはいりますけど、ミュージシャンの渡辺俊美(バツ2、3度目は17歳年下の奥さんで、子供二人追加)さんが二番目の女優の「ちはる」さんとの間にできた男の子との実話です。中学で離婚はきついですね。自由人のパパと親に引っ掻き回された一人息子の会話がリアルで、身につまされました。苦労している息子のほうが冷静。うちの会話に似てた。一緒に料理することはありますが。
おしゃれな(素敵な)点
1.湘南の江ノ島が見える高台の住宅地。家のインテリアや小物ばかり見ていた。ギター置く位置とか。
2.脇を固めるミュージシャンがヒップホップ系の人たちだけど、イノッチをうまくサポーターして、曲によってはすごくグルーヴしていてよかったです。若い人向けではないけど。
3.お弁当箱が高級品でたくさん出てきた。曲げわっぱなど。おいらもひとつ欲しくなっちゃった。 食材も、新鮮で、なにげに高級だった。
4.奥さんがステキ。奥さんの店もおしゃれ。映見くららさん。だんだんすれ違ってゆく場面でのテンポよいカットよかった。宝塚。「遥くらら」さんをちょっと思い出しました。ハイジじゃなくて。最後のほうなんか寄りを戻しそうな雰囲気でした。実話と違って。
脇を固める俳優陣
1.森七菜。生き生きしていて、虹輝のことを想う気持ち、上手いなぁ。虹輝のこと一番あたしがわかっているよ。って、言っちゃいます。おいらもう一度予備校行く!でも、警察呼ばれちゃうから止めとこう。
2.若林時英。なんかいい。昔の渡辺篤史みたいだった。いいバイプレイヤーになりそう。三人のお弁当場面、予備校場面よかった。高校浪人して、年下の同級生はきつい。でもよかったね。お弁当のおかげだよ❗
3.阿部純子の表情がよく見れてよかった。ミキシングの技師。お弁当女子ステキ。つ・き・あ・い・た・い。妹の結婚式帰りの場面の会話がせつない。この人も一樹のことちゃんとわかってる。
4.坂井真紀。お姉さん役。若いときと違って、ふっくらしたせいか、顔や雰囲気がどっしりしていて、びっくり。宇宙でいちばんあかるい屋根でも感じた。今、ダメな男の姉さん役日本一かな。
5.倍賞千恵子。満を持しての登場。待ってました。きんぴらごぼうがうまそう。最後のお弁当はおばあちゃん直伝の味。高級割烹のお弁当みたいだった。
【印象に残ったお弁当、卵焼き】
1.すぐできそうなのは、塩昆布入りの卵焼き。
2.梅干しオンザ卵焼き
3.オクラ巻き揚げ? オクラはしたゆで必要。ニンジンをピーラーで薄切りし、巻く。さらに外側はベーコンや鳥肉。これは時間かかる。しかし、断面が星だよ❗テンションアゲアゲ。
4.そらまめの炊き込みご飯。どのくらい臭いのか?腐って臭いのか?わからない不安。
5.お弁当を作るシーンがちゃんとしていてよかった。嫌がらせ弁当とは一味違う。一番違うのは超多忙なシングルマザーと暇なとうちゃんの違いなんだけど。やっぱり、巨人大鵬卵焼。ジップロックで、こまめに冷凍するシーンありマス。
【イノッチ命?】
アタシはF列の左端に着席。ど真ん中の娘さんが後半30分泣きどおし。父子家庭でお父さんが早起きして弁当作ってくれていたのか? 息が苦しいのか、マスクを頻繁にはずす。きれいな横顔でした。上映中、結構気が散ってましたね。オイラ。「糸」を思い出して、ぎゅっと抱きしめてあげたくなりました。
イノッチは昔、平和島競艇場の近くの第1京浜でよく見かけました。近くのマンションに住んでいました。八潮団地出身で運河でよく遊んでたそうです。ハゼがよく釣れるんだよね。ハゼの甘露煮、白焼きもいい。イノッチはこの役とはちょっと違って、私生活も真面目で、親孝行息子の印象ありマス。
まったりほっこり
離婚したシングルファザーが高校生の息子に毎日お弁当を作る話。
うん、それだけ、笑。
あんまり説明も少なめな感じもあり、突っ込みたくもなるが、それが逆に重さを無くして作品としてふんわり仕上がってるかなという気はする。
思春期の子供と、自由な親父をつなぐあったかい弁当。それだけでなんかまったりほっこり幸せ。
俺はお弁当って冷めてるしちょっとベチャってしてるし、あんまりおいしいと思えず、そんなに好きじゃなかったんだけど、毎朝作ってくれてた母親に改めて感謝する気持ちが湧いた。
道枝くんはなんかカッコいい、どう成長するのか楽しみな俳優。あの体型でダイエットするのはどうかと思うが、笑。
そしてやっぱり森七菜最高。ほんと役柄によって年齢がちゃんと変わって見える。高校生らしくかわいかったー
人はやっぱり美味しいもの食べてると無条件に幸せで、それでなんかうまくいく!って思える気持ちはなんとなくわかる気がする。いのっちの軽いノリ、ちょっとムカつくけど、元気も出ました、笑。
さぁ美味しいものを食べて頑張るとしよう。きっとうまくいく。
全然関係ないけど、高校3年間って461日しかないの?少なくない?
お弁当の映画じゃなかった(笑)
単なるフードテロの作品だと思ってたんだけど親子愛を中心とした感動作でした!
出だしで「この映画はお弁当を作る作品でそれ以上も以下でも無い」みたいなメッセージが出るんだけど偽りあり(笑)
それ以上の作品で満足度は高め!
井ノ原さんの演技が予想以上にとても良いのに加え、歌もギターも当然ながら上手い。
ライブシーンも長めでバンド映画の要素もあって良かった。
当然ながらお弁当は全て美味しそう。
料理を作るシーンも手際が良く、観てるとお腹が空いて来ます(笑)
学校でお弁当を食べるシーンが微笑ましくて学生時代に戻りたい(笑)
鈴本親子の恋愛ストーリーも良い感じ。
息子役の道枝駿佑さんイマイチな感じだったけどラストの歌はメッチャカッコ良かった!
ライブハウスで森七菜さんに洋服を摘ままれてみたくなったのは自分だけでしょうか( ´∀`)
お金の無駄
全体的に演技が下手で、設定が雑でしたね…
いや、息子が病んでるの両親のせいな。
くだらないことで離婚して思春期の息子の心に傷をつけてしまうのもどうかと思いました。
母親が再婚して父親まで彼女作った息子の心情…
主人公も癇癪起こしたりしてて残念な役…
見て得するのはジャニーズファンだけだと…
お弁当のお話
映画の原作・主人公のモデル等見ずに、
高校三年間、息子の為に毎日弁当を作って…
他の映画でもあった設定で、どのような差がある映画なのか楽しみに観賞しました。
曲げわっぱが出るシーンも楽しみでした。
主人公である一樹は、連れ添った妻と離婚し、
一人息子のコーキとの生活が始まります。
離婚も唐突に決まったみたいで…
一樹はバンドで成功していて、特に悩みはなさそう。
コーキは高校受験を一度失敗して、翌年進学します。
コーキの精神状態はきっと大変な時期だったはず!
高校三年間休まず登校するのと弁当作りが始まります。
一樹は弁当作りに邁進!弁当のスキルがレベルアップしていて益々美味しそう!
コーキは年下と勉学に励みます。
学生生活の一学年…居場所がなさそう
よかった〜
とにかくお父さんがスーパーマンすぎる‼︎毎朝すごいお弁当作って、家よきれいに掃除して、子供にもやさしく接して、ギターひけて歌も歌えて。途中でチラチラと挟まるライブシーンがまたかっこいい❗️井ノ原さん、こんなに歌上手かったんだ。ライブだけの映画でも見に行くぞ。ラストの親子のハモリセッションは鳥肌ものでした。
お弁当つくってみたくなりました
癒された。
オープニングの曲がイノッチの声と映像と相まって素敵で、あたたかさというか、これからのストーリーを安心してみれる太鼓判を押してくれているような感じでした。
ただ、冒頭の井ノ原さん、KREVAさん、やついさんが一緒にいる場面はとても違和感を受けました。
それぞれ既に『個』としてイメージが確立しているからなのか、バンドの一体感が感じられませんでした。
ストーリーには影響しないのでそのうち気にならなくなりました。
何もない凪のような話かなと心配したけれど違いました。特別なことが起こる訳ではないけれど十分面白かった。
井ノ原さんのご自身から滲み出る明るい演技が効いているし、道枝くんもナチュラルな演技がとても良くて、仮に何にもない作品と位置付けるなら最高峰だと思いました。
最後は泣けるし、ちゃんと面白かったです。
そして一番は癒されました。この時代にベストな作品と感じました。
井ノ原さん道枝くんの歌も二人の声質が合っていてハーモニーが綺麗で。
個人的にオープニングと主題歌は好きです。
虹輝の友達いいヤツ!高校生であのレベルは虹輝より数回多く人間に転生している。
居酒屋の、二人が食べるピーマンもとても美味しそうで。音も特別に録っているのな、ピーマンAMSRです。
余談、舞台挨拶付きを観賞したのですが、井ノ原さんがスゴかった。
井ノ原さんが話を回していて進行の人が殆ど仕事をしてなく異常事態に笑ってしまいました。
終盤道枝くんからのメッセージを受け、感極まっている井ノ原さんは心配になるほどピュアで、『イイ人』が溢れていていました。
本当に皆から愛される方。
癒されたのは確実に井ノ原さんがいるからこそなのだと思いました。
イノッチ良かった
おべんとう
楽しそうにお弁当をつくるイノッチを見てるとこっちも楽しくなるし、観...
他者の間違いを正す事はできない!
この若者は大人だと感じた。私なら親の間違いを正そうとして深刻なケンカになると思う。他者の間違いを正す事はできない。人生とは残酷で厳しくて、自分の間違いは自分で気づくしかない。何事も自分が気づくしかない。他者は教えられない!これに気づくと人は自分の事に集中する。優しい人ほどはまるが、これはどうしようもない。人生、自分の事をしっかりやるしかない。この若者にとって弁当が親との絆なのだと思った。
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