「リアルにそこにある話」すばらしき世界 ☆沖ドッキー☆さんの映画レビュー(感想・評価)
リアルにそこにある話
どこまでが実話なんだろう?
主人公の三上さんは、粗暴であるし、短絡的であった。
でも自分なりに真っ当に生きようとしていた。社会に交わろうとしていた。
何年も服役していた、少なくとも直近13年は服役していた人間には、今世間と交わろうなんて、ハードルが高すぎる話。
でも夢を持って出所し、三上さんなりに真っ当に生きようとしていた。
取りあえず失効していた、自動車の運転免許を取り直そうと奮闘するところなんかリアルだった。
ビックリするくらい下手だったけど。
何年も服役していた人間が、更正しようというのは、独りぼっちではまず無理。
三上さんの場合は性格上でも無理。
でも…現実的に、服役していた人で、三上さんのような性格の人は多い。
実話かと思うのは、この辺の細かい演出が良くできてる。
ただでさえこの世の中は無理なのに…この性格。
今の日本を知らない三上さんには…ハードルという例えが低すぎる話。
この世の中は基本的に事務的。
教科書どおりのものの考え、行動が出来ない人間とはまず目すら合わさない、合わしてはいけない。
目が合ったとしても口を聞いてはいけない。
万が一関わってしまったら、ウイルス感染と一緒。
その関わってしまった人間と目を合わしてはいけない。
この世の中はそういうルールで回ってる。
物凄く遠回しにそういう風に教育される。
実際映画見てて、自分が三上さんみたいな性格の人と関わって、三上さんの更正に付き合えるかと言えば…
残念ながら答えはノー…だろうな…
実際この映画の途中で三上さんは道を外しかける。
三上さんとって、とても居心地のいい世界。
普通なら帰ってこれない。
だけど、この映画は違った。
愛があった。
…誰かが…ほんの少し優しければ…誰かが三上さんの背負ってる荷物を少し持ってあげれば…誰かが…三上さんのような人に自分の持っている愛を…ほんの分け与えていれば…
そんな展開。
これ…実話じゃないよね?
実話だったら日本は捨てたもんじゃない。
とても美しい。
…が…残念ながらそうじゃない…だろうな…
そういう目で見てほしい映画。
…余談だけど…自分が泣きそうになった所がひとつ。
三上さんが道を外しかけて…その自分がとても居心地のいいはずの所で、三上さんが見つけた1台のトラック。
その所有者に三上さんが、後で少し運転させてくれないかと頼みこもうとしていたシーン。
自動車運転の練習を…しようとしていた。
更正への道が暗すぎる事を知って…心折れまくってたはずの三上さんが、更正への道を捨てきれてなかったあのシーン。
涙が出た。
みかずきさん、コメント有難う御座います!
メチャクチャ濃いレビュー歴をお持ちなんですね!
自分は映画のレビューなるものは、このサイトが初めてでありまして…( ´・ω・`)
前々から、映画観た後の感想や想いを、何かに書き留めておきたいなぁ…って考えてて、それがこのサイトで、ブログ感覚で書いてますww
その自分のレビューが、人の目に止まって、「わかるー」的な感じになってもらえればいいなぁ…程度でして(*´ω`*)
みかずきさんのような方からコメントとか貰うのは、とても感激です!(๑´ㅂ`๑)
稚拙な文章力で書きまくりで申し訳ないですが、また宜しく御願いします!ww
はじめまして、☆沖ドッキ―☆さん
みかずきです
フォローありがとうございます。
10年近く、キネマ旬報、kinenote、yahoo映画レビューなどに映画レビューを投稿しています。現在の目標は、キネマ旬報への2回目の掲載です。
こちらのサイトには、今年2月に加入したばかりの新参者です。
宜しくお願いします。
本作、犯罪者の更生の現実をリアルに綴った作品でした。
主人公三上を演じる役所広司の熱演が素晴らしかったです。
すばらしき世界とは、皮肉ではなく、我々が目指すべき世界のことだと思いました。
では、また共感作で交流させて下さい。
-以上-