劇場公開日 2021年2月11日

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「ミカミに関わる人々が皆あたたかい。登場する女性たちが全員人間として...」すばらしき世界 collectibleさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ミカミに関わる人々が皆あたたかい。登場する女性たちが全員人間として...

2022年1月15日
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ミカミに関わる人々が皆あたたかい。登場する女性たちが全員人間としてブレていない。極道の妻やソープ嬢も優しい。観る前に自分が思ってたのとはだいぶ違い感動作だった。息をするのも苦しいみたいのがくると想像していた。ラスト以外はそんなに悲しさもない。
最初の出会いこそ、やり取りキツめなんだけど先入観で差別してくる人や就業妨害はない。市役所の人も凄い親身になって考えてくれるし、タイトルどおりの世界。世間とのズレがあるコメディ的なのもあるのかと思ってたが「稼げる男性急募」のポスターで電話しちゃうとこくらいしかなかった。社会派的な部分はあるにはあるけれどそこを強調してるわけでもなく、純粋なヒューマンドラマというかんじ。
梶芽衣子の「カッとなったらアタシたちを思い出してね」が、後の「似てますねヘヘッ」につながるんだけど、この場面はやるせない。
応援して支えてくれる人の為に今までの生き方はもう出来ない。殴るのはそもそもダメだが。
差別や虐めが蔓延ってる世界でも生き続けなければ。そこに留まる為には耐えるしかない。
花を受け取ったときにみせた表情が、見て見ぬフリをしてしまった自責の念、何もしてやれない悔しさが入り混じっていて辛かった。

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