劇場公開日 2021年2月11日

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「本編の"長澤まさみ的な人間"への問題提起。」すばらしき世界 Schwar999さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0本編の"長澤まさみ的な人間"への問題提起。

2021年2月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

知的

女性監督と聞いて驚きを隠せない極めて男性的な社会派映画である。

はじめに、ここ数年見た邦画の中で間違いなくトップクラスの質量と品質だったと述べさせて頂きたい。ただ蛇足を感じたので本評価とした。

普段生活していて気付く方は気付く違和感をクローズアップしたドキュメンタリーだ。
役所の生き方を追うものであるが、その周りの関係者が私達身の回りの社会をリアルに表現できている。
特にディレクター(長澤まさみ)だ。彼女の振る舞いに問題を感じるか感じないかでこの作品への想いは変わってくるだろう。あなたは長澤的な振る舞いをしていないだろうか。
是非、本編をご覧になられた後、心を澄ませ自分の社会における立ち位置をご確認頂きたいものだ。

役所広司をはじめ、出演された方々全ての演技力には脱帽する。
(アイドルや無駄な演出を加えたがる邦画の残念な部分を取り除けたことにも)

男性的な映画と云うのは一般的に男性に好まれるとされる演出が多いためである。
一部内容を覆うとはいえ、濡れ場シーンで述べられた内容は本テーマから逸れ導入した理由に混乱する。

導入といった観点から
「アクション、笑い、泣き、濡れ場、社会問題」
と詰め込み過ぎが若干感じられた。
最後も実に蛇足を感じた。

批判的な意見を全面に述べたい訳でもなく、実に素晴らしい社会派の作品だとお伝えしたい。

Schwar999