羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来のレビュー・感想・評価
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丁寧に作られた良作アニメ
このところの封切り映画にアニメの割合が多いように思われるのは、コロナ禍にあって、生身の俳優やスタッフを集めたり移動したりせざるを得ない実写に対し、制作上のアドバンテージがあったという事なのだろうか。この作品は、最近制作されたものではないようなので、特に関連性はないのかもしれないが。
ふんわりとした色味、漫画風の絵柄、『妖精』という架空存在のデザインなど、どこか懐かしさがありながら、個性的で魅力的。
更に、絵の"動き"が素晴らしくキモチイイ!スピーディーな戦闘シーンの爽快感や迫力、波や水、風の表現、服や髪のなびき、各々のキャラクター設定にピタリとマッチした、カッコ良く可愛い仕草や佇まい、僅かな表情変化で表される感情。
アニメに、3Dモデリングやリアルと見まごうCGを求めていない私にとって、まさに「これが見たかった!」というビジュアル。アニメへの愛情を持って、丁寧に作り上げられていると感じた。
ストーリーも、自然破壊と開発の是非というよくあるテーマながら、主人公の立ち位置を通じて両陣営に視点を置き、各々が妥協する事なく信念を貫いて着地する構成はお見事。
物語を引っ張るメインキャラが、一人は無口、一人は無知なので、独自設定についても最低限の説明しかなされず疑問が残ったり、後半濃そうなキャラクターが数シーンだけ大量投下されたりするが、特に大きなストレスには感じない。劇場版の2時間足らずであれもこれも説明しようとして消化不良に終わる例が多い中、むしろテンポや世界観が阻害されずに効を奏している。
"異能で戦う""人外の存在""人間離れした人間""能力の属性"などと、昨今のアニメやゲームで見慣れた設定で、説明が無くとも察しがつきやすいというのもその理由ではあるが、なんといっても、五行思想があったり、『封神演義』や『水滸伝』などというとんでも伝奇物が古典として成立してしまう中国。「また二番煎じか」とならず、「成る程、理解した!」と、すんなり受け入れられるのも利点だろう。唐突に"哪吒"が登場して「えっ!」となったりするのも、ご愛敬の内。
吹替版声優さん達が豪華なのも、アニメファンには嬉しい要素。「え、杉田智和、どこにいた!?」と思ったら、「おにく」でしたか、気付かなかった…。
師弟物が大好物の私にとって、終盤~幕切れへの展開は、尊さの余りスクリーンに向かって手を合わせたくなる流れだったので、同様の性癖をお持ちの方には、語気強めにお勧めする。
血生臭い表現や、トラウマになりそうな胸抉られる展開も無く、愛情と勇気をいっぱい受け取れるお話なので、お子さまと一緒でも安心して楽しめる。
見終わって「気持ち良かった!」と思える良アニメだった。
フラットに鑑賞出来る娯楽作品
可愛くて痛快!
好!
妖精と人間の物語
いいものを観た!
愛聴しているラジオ番組『アフター6ジャンクション』が特集組んでまで紹介していた本作。完全にノーマークだったのですが、一念発起、観てまいりました。
結論から言うと、これは一見の価値ありです!面白かった!ストーリーは王道中の王道で、共存か排除か、人間は自然から排除されるべき存在か否かみたいな、何回目この話?っていう感じ。そんなストーリーを最後まで飽きずに観られたのは、ひとえにキャラクターの魅力とスピーディーかつダイナミックな戦闘演出に尽きる!
まずはキャラクター。なんというか、ものすごく可愛らしいんです。主人公シャオヘイは言わずもがな、ムゲンやフーシーなど、いわゆる二枚目と言われるようなキャラもどこか曲線的で「ぷにっ」「ふわっ」とした感じで、いわゆるファンタジー系のバトルものでは珍しい部類に入るんじゃなかろうか(既にあったらごめんねさい)。出番数秒のモブ妖精の一人一人にもっとバックボーンを知りたくなるような魅力があります。
そしてなんといっても戦闘演出よ!!高層ビルや市街地を文字通り縦横無尽に飛び回りバトルするムゲンとフーシー。目で追え…る…かな?みたいなスピードの挙動のつるべうち!すごかったなぁ。昨今の顔出しではすっかり面白おじさんになってる宮野真守の十八番、クールだけど熱くなるとシャウトするイケメン芝居も相まって、よかったです。本当によかったです。あ、もちろん櫻井さんもね。
「鬼滅もいいけどロシャオもね」
全くその通り!中国製のアニメと聞いて敬遠することなかれ。このアニメ映画を劇場で見ずしてどうするか!?って感じです。
余談ですが、当方、岩浪美和音響監督監修の「絶対領界音域」にて鑑賞しました。サイコーです。オススメ(愛知だとイオンシネマ名古屋茶屋かミッドランドでやってるよ!)
【""古くから豊かな自然の中で平和に暮らしていた妖精と、彼らの棲み家を奪った人間との"共存"は可能なのか?" 今作品の魅力的な世界観に引き込まれた作品。】
■今作品の魅力的な世界
・妖精が住んでいた森の美しさ。
・その、自分達の美しき棲み家を人間に奪われながらも、共存の道を選んだ妖精達の姿。だが、人間を憎むフーシーを始めとした妖精達も、当然いる。今作品では、人間と妖精のどちらも否定的に描かないスタンスを取っている。
・シャオヘイ、ムゲン、フーシーを筆頭にした数々のキャラクタ-設定の秀逸さ。
・"館"、"霊域"、"執行人"という、魅力的なワードに彩られた作品の世界観
・キャラクタ-達のスピード感溢れる動きの数々と、精緻な背景描写。
・シャオヘイが、人間であるムゲンと嫌々ながら旅をし、イロイロな経験を重ねて行くうちに、ムゲンと心を交わすようになり、最後、ムゲンと歩む道を選んだラストは心に響いた。
・ジャパニーズアニメーションに触発されたとしか思えないシーンも、違和感がない。誰でも分かる宮崎監督、あの黒い霊域は"AkIRA"からだよね・・。
〈非常に面白い、且つ現代社会の様々なモノを犠牲にした上で、発展してする姿を見ていると、イロイロと考えてしまった作品。
見応えある、見事なアニメーション作品だと、思う。〉
分断か共存かそれが問題だ!
宮野真守が声優をしてるのもあって惹かれたけど、映画自体の前評判も素晴らしかったので観てきました。
中国という国が作ったと言うだけで毛嫌いする人もいる、国としては賛否両論な国の作品ではありますが、芸術に対しては私は政治は切り離して考えます。その上で素晴らしかったのです。
キャラクターがとにかく可愛い!
今、アメリカ国内も分断、世界も国ごとに分断。
鎖国ではないけどコロナ禍で他国には気軽に行けない。
自ずと国と国の間に見えない壁ができていく。
そんな空気の中で、この映画は、分断か共存かを迫るテーマが考えさせられました。
極悪人は出てこないのです。
どちらの立場もわかるし、分断か共存かを選ぶしかないのです。
結論は観た人に委ねられるでしょう。
続編がぜひとも観たくなりました。
カンフーの国の作品だけあってアクションもかっこいい。ワイヤーアクションできない動きがアニメでは出来ちゃうのですね。
傑作。
内容に関しては予備知識なく、「アクションがスゴイ」という噂に惹かれて劇場へ。
確かに、私の老いた目と脳が把握できるレベルをギリギリ超えたメリハリの効いたアクションは特筆モノ。
全体に「間」や「静止」からの動きや、「アップ」からの「超遠景」への移行などを巧みに使う演出が多く、最後まで飽きさせないつくりになっているのが素晴らしい。
ひとつひとつのシーンは、随所に過去のアニメ作品を模している部分も多く感じられて、個人的には良い意味で「ここは『○○』っぽいな」と感じながら観るのも楽しかった。
決着のつけ方も、相手を屈服させるカタルシスに依存せず、双方の立場を尊重した形になっていて好感が持てる。(最近の日本人の「謝罪させたい欲求」はどーにかならないもんかね。)
このアクションの凄さは、おそらくTV画面ではすごく減殺されてしまうだろう。
是非スクリーンで観てほしい。
33
国籍を問わないアニメーションの最高峰のひとつ
とにかくよく出来た作品です。まずキャラクター。全体的にふんわりと可愛らしく
誰もが好みそうな絵柄で老若男女それぞれのキャラが本当に魅力的。
そしてストーリー。人間と人外との共生は可能なのか?といった日本でも昔から
あるテーマを真正面から問いかけてきてくれています。
最後にアクション。これは是非観て欲しいとしか言えません。日本でもこのレベルの
作画と動きは難しいでしょう。緩急がついた見事な出来栄えでした。
中国は昔から日本のアニメの下請けとして有名ですが気づかないうちに日本は
これだけ追い越されていたのかと唸らされましたね。
惜しむらくは同時期に他作品のアニメ映画の爆発的なヒットでこちらが埋もれて
しまったことでしょうか。公開されて間もないのに上映回数がかなり減っているのが
残念です。今からでも遅くないのでご家族連れの方は観に行って下さい。
きっと想像以上の満足感が味わえます。
2Dでも十分立体的なのに、これが4Dともなるとどうなるんだろう、と期待が膨らむ作品。
日本有数のアニメーターの方も驚愕したという作画技術、劇場で堪能してきました(2D吹き替え版)。中国の劇場長編アニメを映画館で観るのは、おそらくこれが初めて。
本作はWebアニメが原点になっているということで、かわいいけど平面的なキャラクター描写に、当初「やっぱり本格的なアニメじゃないのかー」と思ったり。しかしアクションが始まると突然動きが変わり、地上、空中問わず、縦横無尽に動き回るアニメーションにひたすら感嘆。技を極める直前の溜めや、エネルギーが解放されるような効果音は、どこかゲーム的な演出なんだけど、この「間」があるおかげで、動きの激しい映像を見慣れていない観客でも、画面酔いせずに追いかけることができます。
前述のアニメーターの方は、一つひとつの作画の技術力の高さはもちろん、全編通して同じ映像品質を保っていることに特に感動したそうです(さすがプロ…)。それに対するMTJJ監督のコメントは、場面毎に作画監督を配置するのではなく、一人のスタッフ(顧傑助監督?)がほとんど全ての品質を管理していたとのこと。どれだけすごい人材が中国アニメ界にはいるんだ…。
本作といい、『鵞鳥湖の夜』といい、またゲームの分野では『原神』といい、中国で制作された作品が今、様々な分野でものすごい勢いで普及しています。こうした作品群について特に感心するのは、いわゆるローカライズが非常にしっかりしていることです。本作も声優陣が豪華かつ見事にキャラクターに一体化していて、ごく自然に吹き替えを楽しむことができました。
こっち派(笑)
素晴らしいアニメーション映画
いいっすね
師匠!
ただただ感動しました。
中国アニメはBSや配信などでたまに見るのですが、画も内容も微妙なものが多く、日本作品のパクリ要素が強くて残念なものが多い印象てす。ですがメイン声優さんのファンなので迷うことなく鑑賞。マジで見てよかったです。
なんと言ってもシャオヘイが可愛すぎる。猫の状態の時も、人間の姿に変わった時も憎たらしくていじっぱりだけど無邪気さが勝って、花澤香菜さんの声もあって最初から最後まで魅力的なキャラクターになっていました。ムゲンもフーシーも常に優しく包んでくれる抱擁力がお見事でした。他のキャラクターも1度見たら忘れられないデザインと言葉遣いで、見ていて楽しくなってきました。
ストーリーは難解ながらもシンプルで、呪術の才があるシャオヘイの巡る物語です。フーシーが居場所を作ってくれたのは、自分のため。悪役ぽいなと思ったのですが、自分たちの居場所を奪われたから奪い返すといった1つの正しい理由で、完全なる悪とは思えませんでした。ムゲンも身勝手にシャオヘイを拉致したなと思ったのですが、人違いで拉致してしまったものの、呪術の才がある事を見抜いて立派になるまで育てたムゲンの優しさに惚れました。
この作品の最大の魅力はなんといってもアクションシーンです。キャラクターのシンプルな線が背景とベストマッチして、更にぐるぐる回るカメラワークに魅せられ、立体的になっていることに感動しました。目まぐるしく動くキャラクターも全て整理できてあって、呪術のエフェクトも面白く、中国アニメの素晴らしいクオリティを痛感させられました。
フーシーVSムゲンの戦いもハイクオリティで、常に鳥肌が立っていました。シャオヘイが復活した時のポーズから必殺技まで何もかもが格好良かったです。
ムゲンが新たな居場所を作ってくれたけれど、ムゲンと離れたくないシャオヘイが師匠!と叫んでムゲンの胸に飛び込んでいくシーンで涙腺ぶっ壊れました。ズビズビ泣きました。
日本アニメをも凌駕する素晴らしい作品が観れました。ありがとう。
中華が足りない
必殺☆中国宝刀パク繋ぎ
キャラクターは女性受けするだろう。
深く考えない人や子供は好きになる可能性もあるだろう。
だがそれだけ。
ストーリーや心理描写に深みや味が全くない。
何かで見たような超能力みたいな術を、説明もリスクも際限もなく使い始め、粗いアクションシーンがわんさか。
ムゲンの強さの秘密も明らかにされない。
取ってつけたような台詞ばっかり。
後半から無意味にキャラクターが増える増える。
論理的に観るより感覚で観る映画。
最後はお決まりのお涙頂戴展開で白けた。
ハッピーエンドだけ評価して☆1.5。
明日には忘れているだろう。
エ?エ?X-MEN?
のほほん系のファンタジー的バトルものを予想してたら、全く、丸っ切り、思い切り裏切られて、X-MEN。えぇ、何この展開?真面目に相当面白いやん、イケとるやん、バトルシーンとかメッチゃカッコ良いやないですか!
アニメーションにもストーリーにも、目立った難点なんか無いし、コレは拾い物。
いや、難点はあるか?なんか、オリジナリティっちゅうヤツ?至るものに、既視感アリアリです。設定も、物語りも、登場キャラも、色んなアニメや映画からの切り貼り感は有ります。それさえこだわらなければ、楽しめること請け合いです。なんと言っても、一本の作品としてはなんら不自然無く、綺麗に繋がってますから。
裏切られたと言えば。
シャオヘイて、女の子だったん?
ナタが男の子?
見えねー!
良かった。とっても
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