「面白いが微妙な作り。それがクセになる魔法の映画。」映像研には手を出すな! 星組さんの映画レビュー(感想・評価)
面白いが微妙な作り。それがクセになる魔法の映画。
原作は知らないけれど、楽しく拝見した。
最初、観たことあるような場面だな、と思った。思い出せず、妙な気分になりながら、あっ、そうだ「羅生門」だと気がついたのは少し経ってから。その場面の演技はやり過ぎ感があり、けっして上手いとは思わない。七人の侍風の場面と、それ風の音楽もあったが、こちらはなんなく受け入れた。しかし何十年も前の「踊る‥」を含め、大昔の映画は万人には分からないし、理解もできない部分であると感じた。制作は、誰に見せたいのか、本当にそれで良いのか、良かったのか、深く考えたのか、疑問である。
しかしこの映画、一歩間違えば2分で飽きてもいい作りなのに、なぜか面白く観ることのできた、という稀な映画になった。キャストは、全員高校生には見えない猛者ばかり。社会人が高校生活をしている妙な印象だけが残る。深く考えれば、ため息が出るほどガックリくるが、面白い。いい演技と、よくない演技が混じり合い、ときどき意味不明な場面を見せられる、だけど面白い。これを3回繰り返した。3回観たということだ。
それも「あの主役の3人の頑張りがあってこそ」と、仮の納得で終わる。
いつか本当に納得するため、4回目の「映像研には‥」を観ているはずだ。
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