ヴィタリナのレビュー・感想・評価
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静かで暗く陰鬱、話的にも面白くない。
ロカルノ国際映画祭2019にて最高賞の金豹賞を取った作品らしいけど、陰鬱に暗いです。
見落としがなければ、たったの1回も笑顔が出てこなかった…(笑)
出てくる人は、みんな悲しみに満ち満ちた顔をして、ゾンビのように動いてます(笑)
静かで暗く陰鬱、開始15分ぐらい経って、やっと初めてのセリフが発せられたぐらい(笑)
暗いだけじゃなく、話的にも面白くない。
いいトコは、まあ映像が綺麗なトコでしょうか(笑)
とにかく暗すぎ…(苦笑)
とにかく映像の美しさよ。
移民に強制労働。住まいはスラム。
ここまでだと、クレイジージャーニーのゴンザレス氏ばりのアウトプットでしかないわけだけど、それ以外に言いようもない世界観。
暗闇にしっとりと同化し光に鈍く瞬く肌の表現には、見惚れるほど。
屋根の上で小鳥のキス。
暗い画面。シーンは夜か、光が極端に絞られた室内。人物も暗がりを出ないし、台詞は単発的。登場人物の見分けすら困難。
40年間、一人取り残された挙げ句、浮気されていた妻が、夫への恨み辛みを口述するのを、眺めるだけ。失われた時間を想い悲嘆に暮れる暗い画面と表情を、眺めるだけ。
余りの退屈さに、何度も何度も寝落ちしそうになり、実際、落ちた。数回w
終盤、知り合いの妻の葬儀から昼光のシーン。主人公の心理の変化を象徴しているのか。
で、ラストがちょっとだけ良かった。
「愛があれば良い」なんて、額縁に入ったかの様な構図で、いきなり言い出した時には、正直置いてけぼりになりそうになったけど。
これ、ほぼ人間耐久ですw
暗がりの部屋で語るヴィタリナの辛い人生
ペドロ・コスタの新作。
出稼ぎに行った夫の危篤の知らせを受け、アフリカからリスボンにやってきたヴィタリナ。夫は既に亡くなり、葬儀も終わっていた。
移民や出稼ぎの労働者たちが暮らす貧しい住居。夫の部屋にたどり着いたヴィタリナはそこでの生活を知る。
光が差すことのない暗がりの部屋で自らの人生を語り始めたヴィタリナ。故郷で夫を待ち続けたヴィタリナの辛い人生を知る。30数年前に出稼ぎに出た夫は故郷に帰ることはなかった。
陰鬱だった。あまりにも陰鬱だった。深く落ちた。
ラスト、故郷での若き二人の姿が鮮烈。二人はレンガを積み上げ家を建てた。二人だけの力で。そこには明るい太陽の光が在った。
故郷に帰ることがなかった夫の思いを今も考え続けている。
主人公ヴィタリナを演じたヴィタリナ・ヴァレラ。彼女は実際にセネガルの西にある島国・カーボベルデ🇨🇻からの移民だった。今作は彼女の物語であり、移民たちの物語でもあった。
カーボベルデって大西洋の島国なんですね
コントラストが強い、と言うより闇が深い。
基本的に主人公演じるヴィタリナさんにインスパイアされているらしい。多少なりとも光のあるシーンはエルグレコの絵のようだが、闇はヴィタリナを反映しているかのようで、そんなに簡単に晴れるものでもないのだろう。
典型的なリスボンがわからないので、移民街の生活と比較ができないのだが、窓の外からテレビある家の窓越しにテレビを覗き見するシーンがあり、各地でよく見られる光景なのだな、など思ったりした。
重厚で荘厳で過酷な─
黒を基調とした4:3(?)画面に圧倒された。光が少ない場面場面のつなぎで、一瞬錯視のような感覚に陥ってしまう。面白いといえば面白いけれど、内容を理解する上ではかなりの苦痛。過酷な生き方というものがひしひしと伝わってくる作品だったけれど、観賞するのはつらかった・・・。
タラップの水は涙でOK?
カーボヴェルデからポルトガルへ出稼ぎに来ていた旦那が死に、駆けつけた嫁ヴィタリナの話。
既に旦那が亡くなったところから始まり、程なくヴィタリナがポルトガルに到着。
3日前に旦那が死んだことが告げられた後、旦那の家で進行していく。
ただひたすらに悲しみに暮れるヴィタリナと、神父や友人達をみせるばかり。
始まって暫くは言葉を発することもないし、その後も無言のシーンが非常に多く、独り言や会話を通して旦那の人となりや終末期の様子を語っていく。
いくらか会話をしたり、その内容も若干は変わって行くけれど、言うほどの変化は最後まで殆どみられず。
神父の沈み方も相当のものだけど、神父と故人の深い関係性は示されないし。
一応、隣家の音とかで日常世界とのギャップをみせたりとか、関係がそれ程深くなかったであろう人との温度差とかそういう演出はついてはいるけれど…。
知らない人に知らない旦那への40年間の想いを暗く語られ続けてもね。
ギャップは大切です。
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