劇場公開日 2022年2月25日

「少々巻き巻き過ぎるのが難点」ナイル殺人事件 Ko Fuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0少々巻き巻き過ぎるのが難点

2022年2月28日
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前作の出来が大変に良かったために期待値を上げての鑑賞だった。面白かったが、少々ポワロの語りが巻き巻きで、場面展開もかなり早い。状況やキャラクターの動きを把握させるためのカメラワークもあまりに早すぎるので、追いつけない程ではないが考える間は殆ど無い。そのためかキャラクターの動きが予定調和的なのが際立ってしまい、これからキャラクターが死ぬために他のキャラクターが動いている感が強くなってしまっているのが残念。まぁ、有名作品なので今更隠しても仕方ないという考えもあるのかもしれない。
しかしケネス・ブラナー版のポワロはとても感情的で原作やドラマ版のポワロよりも気難しく癖の強い人物像に仕上がっている。名探偵はどうしても事件を機械的に解決するキャラクターになりやすいのだが、このポワロは人間臭く、そしてどこか未熟さがあるため好き嫌いが明確に別れると思う。
個人的に、灰色の脳細胞のセリフが出てくれて嬉しかった。

Ko Fu