「まとまらない感想。笑」ソウルフル・ワールド Miwakoさんの映画レビュー(感想・評価)
まとまらない感想。笑
私の苦手な、人生とは何か、人はなぜ生きるのか、なんのために、という部分をグリグリされる作品だった。
(別にいやだというわけではなく、ただ単に、考えたくない、と思っているだけ。笑)
でも、この作品は、そのグリグリがとても心地良かった。
結果、号泣。笑
初めは、ジャズという前知識だけで、音楽映画だと思ってたら、バリバリの哲学。(途中サイケな感じ?)
なんならちょっと、自分には難しかったかも。
いや、それも、「この作品は何が伝えたいんだろう」と、いつも読み解こうとしてしまうから、難しく感じるのかもしれないけど。
3.11や、今の世界の状況のような場面になると、やっぱり人は、いつこの世からいなくなるのかわからないと改めて考えさせられる。もしくは、ああ、人は簡単に死んでしまうんだ。と。
私は、明日死んでも悔いはないか?
やりたいことできてるか?と、夜寝る前に考えることがある。
九州の人ならわかるかもしれませんが、「死にゃせん」という言葉をよく使うような気がします。
命以外、死ぬこと以外は、大したことではないと。
死んでしまっては、なにもできない。
ジョーみたいに、一回あの世へ行ってみたら、楽しいと思えたこと、辛かったことさえも、愛おしいと思うのかも。
でも、私たちはこの世で生きているから、痛みや幸せを「感じる」ことができる。
それだけでも十分かなと思う。
夢が叶ったら、次は何をする?
燃え尽き症候群の虚無感も、この作品は描いている。
その要素があったから、最後のシーンに持っていくことができたんだろう。
目標をかなえるまでは、それが全てになってしまうけど、
そもそも、根本的に、ベースに、「今」を生きることがあれば素晴らしいんじゃないの、と、
ほっぺたを叩かれたような感覚になった。
と同時に、赦されたような。
ドロシアが魚の話をするところが一番好きだった。
今のこういう時期だからこそ、自分自身を生まれ変わらせることを諭されているような気持ちになった。また10年後ぐらいに見たら、今日の見た感じと違うのかもしれない。
すごく素敵な作品でした。