「時々見て己の芯を叩き直すと良い」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 kayaさんの映画レビュー(感想・評価)
時々見て己の芯を叩き直すと良い
コロナ禍中の公開時に4~5回見てボロ泣きして、今回のリバイバル上映で久しぶりに「今でもまだ泣けるかな~?」とまた見てみました。最初の頃ほどではないけれどやっぱり泣けますね。
毎度毎度の涙腺崩壊スポットは、家族が変わらず生きていて貧しいながらも賑やかに幸せに暮らし続けている夢を見ていた炭治郎が、幸せな光景への断ち切り難い思いを抱えつつ、本当なら、本当ならと苦悶しながら覚醒しようとする姿。ヤバい、思い出しただけでまた涙が。
また、性格の悪い魘夢に今度は家族が殺されて血まみれになった姿で炭治郎に怨み言をいう夢を見せられて、これ、炭治郎にとってはものすごい後悔を、痛いところを突かれていたと思うんですが、そこでうちひしがれることなく、「俺の家族がそんなことを言う訳ないだろう!俺の家族を侮辱するなー!!!」と憤怒に変えられるところが、炭治郎の強さだよなと思ったり。
各々の夢の中で善逸が禰豆子ちゃんとデートしてたり伊之助がボスとして洞窟探検隊を率いていたり、その一方で夫々の深層は真っ暗闇で侵入者を襲っちゃったりってあたりは笑えました。煉獄さんは夢も深層もちょっとキツいけど。
禰豆子ちゃんの私頑張ったでしょほめて~撫でて~の仕草は可愛かった!
ただ、魘夢との戦いの場面はちょっと間延びも感じます。マイナス0.5はそれに対して。
後半の煉獄さん対猗窩座はつくづくBGMがカッコいいですね。
亡き母に言われた「人よりも多くの才に恵まれた者は、その力を世のため人のために使わなければ」「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務」を守って戦い続ける姿には、真の誇り高さを感じます。
日頃拗ねてだらけてぐにょり~んと捻じ曲がった己の芯がまっすぐ矯正される思いです。
うん、この映画は時々見て、曲がった自分の芯を叩き鍛え直す槌とすべきです。今回のレビューで言いたいことは以上。